目覚めたらすぐに体温を測った。6度4分。私の平熱です。ワクチン副反応
からの脱出!かなりしんどかったです。熱は7度5分くらいだけどずうっと丸一日続いて体力消耗しました。

人見れば顔背けたる余寒かな
連載小説「CALL」17
「近藤さん、今でもたまに弁当買いに来てるよ。美佐ちゃんがおらんと寂しそうやが」
和恵の言葉で押し潰された心に小さな隙間ができた。…近藤さんに会いたい…。パートへ復帰する気持ちを後押ししたのも和恵のその一言が大きな要因だった。愛用のママチャリに乗り弁当屋に行く前にATMで通帳の記帳をする。今日が年金の入金日だった。恒男の二か月分の遺族年金二十一万二千円が振り込まれている。主人が生きてるときはなかった収入が死んだ後にこうして振り込まれてくるのだ。恒男の顔がふと瞼を掠めた。死んでも恒男の妻だという証がこの年金ということか…。主人の命の代償の二十一万二千円…。一と月に換算すれば十万六千円と少ないが有り難い。恒男への感謝の心とは裏腹に心は近藤さんに会いたい気持ちが渦巻いている。ふっと罪悪感が胸をよぎった。パパを裏切った癖に結局パパの年金で食べさせてもらってるじゃない! 理恵のなじる声が聞こえた気がした。