早春 | ryo's happy days

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思い切り人生を楽しむこと。これが全ての私。

昨日、節分は夕方は友人のご招待でお食事に行きました。誕生日も間近になり
2日早めのお祝いのディナーをごちそうになりました。会話も弾み楽しいひとときでした。さて、帰宅してから、豆まきを黙巻きしました。小さな声でも「鬼は外!」と気合いを入れて巻きました。
 早春のぴりりと頬をなでる風
連載小説「CALL」9
「理恵は親父さんが死んだのはお母さんのせいだと思っています」
「じゃぁ、啓司さんもそう思ってるわけ?」
「いえ…、まぁ、僕は、そこまでは思いませんけど」
 啓司は一度も美佐の顔を見ずに言った。
「そうなの。じゃ、理恵に言っといて。私はあの子に許して欲しいなんて言う気はないから。だってそうでしょうが…、私はパパの番人じゃないんやけんね、私はね、パパに代ってパートで一日働いとったとよ! 四六時中、あの人を見張ってることなんてできるわけないじゃない。それに、だいたい分別がある大人なら酒呑んで風呂で溺れるなんてことせんやろうもん、何で私がこんなに責められないといけないんよ。私のどこがいけなかったっていうの、教えて欲しいくらいだわ」
 言いにくそうな声がもぞもぞと聞こえた。
「僕にはわかりませんが理恵は親父さんっ子だったけんがですね、でも、まぁ、親父さんは何というか病気だったわけで、ま、そんなわけで、あいつは、お母さんさえあの夜、家にいてくれてたら親父さんは死ななかったと思い込んでいます。いや、そんなもんで…」
「わかりました! だけどね、私だってあの人のわがまま病にどれだけ苦労させられたか…」
 悔し涙にテーブルのティッシュを二、三枚抜き取って鼻をかんだ。