連載小説「幸せのパズル」20 | ryo's happy days

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思い切り人生を楽しむこと。これが全ての私。

 気がつけばもう二ヶ月は佐知子と会っていない。さすがに気になっていた。

あれこれ話した後、恭一には「分かった。ちょっと探ってみるよ」と言って電話を切ったのだが…。

 孫の里沙のことで手を焼いているのかもしれない。気にはなっていたけれどお互いに家族間のことでは口を挟まないようにしていたのだ。それに正直のところ孫のことで頼りにされている佐知子の存在は、まっぴらとは言いながらも何やら羨ましく「やっかみ気分」も少しはあったのだ。

 久しぶりに連絡をしてみたが電話は留守電になっていた。

 どうしてますか? 元気なの? それとも何かあった? 電話が通じないから心配してるよ。

 よければ出て来ない? 近くまで行くよ。

 

 短いラインを打っていたら、程なく折り返しのラインが入ってきた。電話では話にくいらしい。

 

 ごめん 二時にいつものドトールで、お願い。 …用件のみだ。

 

 絵文字もない味気ないラインだが、佐知子の切羽詰まったような気持ちが伝わる。…よっぽどどうかしてるんだ…。

 了解! の絵文字を送るとバタバタと着替えて駅前のドトールに急いだ。