和むゆっくりと口に含んでまずは一口 珈琲のなんとも言えない味と香りに思わず瞼を閉じた 思い出が詰まったこの店 敬愛する俳句の先生と愛弟子たちが集ったあの頃 なんと楽しかったあの頃 でも今はない 最初はブラックで、半分ほど飲んだら少し砂糖を 混ぜないように沈殿させて 飲み干す瞬間の甘みを堪能するのだ 今は 静かに一人 こうしてこの店にいる 程よく流れるジャズの調べに身をおいて 珈琲の豆挽く音や秋の色