暑い!あんた一体誰よ キャップ帽は目深に、そしてサングラスと大きいマスク ポカリスエットのペットボトルをがぶ飲みすれば 口から溢れた液体を袖口で拭う 「こんな子に育てた覚えはない」 そんな母の嘆く声がふっと耳を掠めた 「今はそんな時代よ、お母さま もう人の目なんてかまってはいれないの」 だって顔がないんだもん 誰なんてわからないのよ 自分だけはわかってるくせに だって自分だもん