カウンセリングの帰り道、
ふと看板が目に入った。
「○○心療内科」
私が数年前に行ってたクリニック…
数年前の私を思い出した。
これからどうなるんだろう、
このままずっと苦しいんだろうか、
このまま抜け出せないんだろうか、
そう思いながら、
待合室で長い時間待って、
診察は数分、
医師の心ない言葉に、
打ちのめされて、
虚しさと悔しさに震えながら、
事務的に処方された薬を抱えて帰った。
それでも、すがるように飲んでいた。
そして、
そのクリニックの医師に
”わかって貰えない”と思うと、
別のクリニックに替えた。
いくつも替えた。
そのうち、
不安でいたたまれないことが、
罪悪に思えて、
それを素直に言えなくなって、
年齢的に”更年期”と言って
婦人科のクリニックを受診し、
安定剤と睡眠薬を大量に貰った。
その医師は分量がわからないのか、
睡眠薬を一粒飲むだけで、
朝は朦朧として起き上がるのがやっとだった。
起きているのに起きていない…
そんな感覚だった。
ネットで調べると、
その時、体重35キロの私に
”強”の薬が処方されていた。
それでも、飲まないよりは自分を保つことが出来たので、
飲むしかなかった。
フラフラの私が、やっと笑顔を作って
息子を学校へ送りだしていた。
…
あの頃は、
自分と戦っていた。
弱音を吐いたら、
もっとつぶれると思って、
頑張るしかなかった。
歯を食いしばって、
1人で頑張るしかなかった。
1人で頑張るしかない
と思っていた。
でも、違った。
本当は、
弱くてもよくて、
誰かに頼ってもよくて、
甘えてもよくて、
出来ないって言ってもよくて、
助けてって言ってもよくて、
苦しいって言ってもよくて、
悲しいって言ってもよくて、
淋しいって言ってもよくて、
途中で投げ出してもよくて、
逃げ出してもよくて、
我慢しなくてもよくて、
ダメでもよくて、
情けなくてもよくて、
ズルくてもよくて、
腹黒くてもよくて、
いい人だと思われなくてもよくて、
人の機嫌を取らなくてもよくて、
自分の機嫌だけとればよくて、
1人で抱えてなくてもよくて、
1人ぼっちだと思わなくてもよくて…
…真逆だった。
本当に、真逆だった。
心屋で、
学んだのは、
見せたくなかった弱い自分を
さらけ出すことだった。
見たくなかった、
嫌っていた自分と向き合うことだった、
それと仲良くすることだった。
おきざりにしていた自分を
一番に大切にすることだった。
自由でいい、
自分を許してもいい、
自分の思うとおりでいい
やりたいことをやってもいい
楽しんでもいい、
幸せになってもいい、
私は私でいい、
そう思える自分がいる。
…
誰かにわかって貰いたかった、
苦しい気持ちをわかって欲しかった、
誰かに話せたら、
少しでもわかって貰えたら、
どんなに苦しまずにすんだんだろう、
誰かにわかって貰いたかった
本当はそれだけだったかもしれない…
そんなことを思いながら、
あの時のあの看板を、
少し懐かしく、
まだちょっとだけザワザワしながら、
今は、全く逆にいる私が見ていた。

