先週ジュアンに貸したヘアードライヤーを返してもらってない事に気づいたのは、
娘リーシャにストレートパーマのクリームをつけた後だった。
「すぐに持ってくるから」
と言ったくせに、それから何の音沙汰もない。
私は毎日ドライヤーを使うわけではないから、今日まで気づかなかった。
ジャマイカ人の女の子は小学校の高学年ぐらいになると、ストレートパーマをあてる。
リーシャも小学校5年の時からあて始めたのだけど、いつも私が即席美容師になっている。
美容院に連れて行くとお金がかかるというのもあるけれど、
美容師が素人の私と同じぐらいの技術しかもっていないからという理由の方が大きい。
パーマ液だってそのへんのスーパーに売ってる市販の物を使っているし、
はさみだって、裁断用の裁ちばさみだ。
だから、私が家にある道具を使ってやったところで、何の変わりもない。
それでも、ドライヤーがないと困る。
パーマ液を流した後に、カーラーを巻きドライヤーで乾かさなければいけないからだ。
そうしないと、ちゃんと真っ直ぐにならない。
私はカーラーを巻き終わった後、ドライヤーを取り返しに行くことにした。
「ドライヤー返して」
私が言うと、
「友達の家に忘れてきたから、明日取りに行ってくる」
と言う。
今必要なんだと言っても、その一点張り。
らちがあかないので家に帰ることにしたけど、その途中に思い出した。
そういえば去年ジュアンにおろし金を貸したのに、
取り返しに言ったらそんなもの借りてないって言われた。
ハンマー、お皿、かばん、ペンキ用の刷毛…
他にも色々と貸したのに、何も戻ってきていない。
いつも私が貸した事を忘れた頃に、次の物を借りに来るからだ。
今度からは何があっても絶対にジュアンに物は貸さない。
でもまた忘れて貸してしまうんだろうな。
日本人って、本当にお人よしだから。
家に帰ってリーシャの髪を扇風機で乾かし、その後炎天下に1時間ほど座らせておいたのだけれど、
出来上がりはドリフの雷様みたいだった。