ババババンッ
裏庭からの銃声のような音で目が覚めた。
窓を細く開けて覗いてみると、息子のキートが友達と爆竹で遊んでいる。
ニューイヤーのカウントダウンに使った爆竹がまだ残っていたのだろう。
火遊びの大好きなキートが、それを見逃すはずがない。
「キート!人がまだ寝てるのに朝から爆竹なんかで遊ばないでよ!」
私が怒鳴ってもお構いなしで、キートはさらに爆竹に火をつける。
バン、バン、バン、バンッ
また爆音が轟く。
ほんとにこいつは、私の言うことを聞いたためしがない。
仕方がないので、こんな騒音の中でものんきに寝ている旦那をたたき起こして密告する。
睡眠を中断されるのが嫌いな旦那は、爆竹にというより、くだらないことで起こされたことに腹を立て怒鳴る。
「キート!!」
その一言で、キートと友達の顔色がサッと変わり、残りの爆竹とライターを抱えて一目散に逃げていった。
してやったりと思う反面、その態度の豹変振りに余計腹が立つ。
祝日や休日、学校のない日はいつも、うちは近所の子供達の溜まり場になっている。
それは私にジャマイカの肝っ玉母さん達のような迫力がないからだとみている。
本気で怒鳴っても、私のパトワ語では恐くないのだろう。
私だってジャマイカ人に日本語で怒鳴られたとしたら、おもしろくはあっても恐くない。
今年こそは、子供達を震え上がらせるスキルを手に入れよう。
これが私の新年の抱負だ。