湯婆婆のドレスと言えば

 

青!


 

 

そして銭婆のドレスも青!


 

 

双子設定なので同じ顔


でも、湯婆婆に感じるものと

銭婆に感じるものは何か違う。

似てるところもあるけど

どこか違う。


もちろん、キャラ設定を基本に

言葉の使い方、人との接し方など

変えて作ってあるのですから

違うように感じて当たり前なんでしょう。

 

ただ、こんなおもしろい見方もできます。

 

一緒にいる人との関係を

色の関係で見ていくのです。

 

 

湯屋で千尋が着ていた赤い制服(?)

 

湯婆婆が千尋と一緒に描かれる

ほとんどのシーンがこの配色。


なので
湯婆婆と千尋の色彩関係は

青 × 赤
と、みて行きましょう。

 

 

 

一方、銭婆の元へ行くとき

千尋は

もともとこの世界に来る時に

着てた服に着替えます。

これが白と緑のボーダー
 

出典:http://www.jigsaw.jp/shop/g/gens7038150065/


白は無彩色なので
この場合は緑で考えますね。
すると

銭婆と千尋の配色関係は

青 × 緑

となるのです。

 

この違いが見事で面白い。

 

 

赤 × 青 は色相環の

反対側にあるものたちだから

対比配色という

心理的な見方が出来る。

 

 

一方、青と緑はお隣同士にあるから

類似配色の関係。

 

 

文字からも読み取れるように

対比配色は、相反するものを

表現します。

類似も文字の通り

近しいものを表現します。

画家の絵を一つ出しましょう。

こちらはゴッホの絵。

有名な耳切事件の後の自画像。

 

 

赤×緑 
見事な対比配色の絵です。

 

 

こちらはモネの絵。

 

 

青×緑がメインの 類似配色です。

 

 

この2人の画家の絵の配色からも

感じられるように

 

赤×青 の湯婆婆と千尋の関係

そして

緑×青 の銭婆と千尋の関係

 

これによって

同じ青でも、違う印象を

見事に作りだしてるんですね。

 

 

10年ほど前

宮崎駿さんの作る作品の

色彩設計を担当されていた

故・保田道世さんに

お話を伺ったことがあります。

 

とても色彩心理にも精通されてて

以来、私はジブリ作品は

色彩心理を通して見ることが多いのです。

 

 

湯婆婆と千尋の関係は

エネルギッシュで相反する時には

敵対しますが

反面、力を合わせたら

すごいパワーがでる配色でも

ありますね。

 

そして、銭婆と千尋は

映画の中でも安心して

観てられるような関係性でした。

 

 

色は、
単色で観る

配色で観る
面積で観る

タッチで観る

画材で観る

 

たくさんの見方が出来ます。

この見方を知っていれば

例えば、デザインをする時、

部屋のカーテンの色を決める時

など

色彩効果を取り入れながら

決めることもできちゃいます。

 

 

色彩心理をベースに

画家の絵をみていくのも

違う側面からのアプローチになって

奥行きも幅も広がります。

 

とっても久しぶりに【講座】にしました。

 

今回は、ゴッホとピカソ。

入りやすい2名の画家に登場いただき

生きざまと色彩から

画家の心模様を紐解く

そして

色彩心理の入り口を知る時間、

つくります。

 

一緒に楽しみませんか。

 

7月15日(月・祝) 
東京・池尻大橋近く
 

Vol.1
◇ゴッホの遺した絵画と彼の生きた歴史を
 色彩から紐解いてみる
 
◇感情と色の関係を体験する
 (色彩ワークショップ)
10時~12時 
参加費 15,000円
 
 
Vol.2
◇ピカソの青の時代・ローズの時代から
 ピカソの想いと色彩を紐解いてみる
 
◇ピカソの絵画の塗り絵を使い
 実際に色を塗ってみて
 色彩と心の関係を体験する
(模写ワークショップ)
 
13時30分~15時30分
参加費 15,000円
 
 
★両クラス参加割引
 30,000円 ⇒ 24,000円


詳細・お申し込みはこちらから

https://www.reservestock.jp/events/344899