そんなある時、事務所の元にTV番組の出演オファーが届いた
「おたくの事務所に新人さんが誕生したんだってね?是非とも出演してしただきたいのですが…」
「都ふたばですよね?」
「たしか、そんな名前でした」
「ええ。本人もたぶんOKすると思います」
ACBーTVの人気番組"AAPA"に、新人歌手を紹介するコーナーがあり、担当者は紀子に出演するようにお願いをした
数日後に収録、OAは2週間後の予定だそうだ
「ふたばさん、TV出演のオファーが来てますよ。"AAPA"の新人コーナーに」
「え?マジで?もちろん喜んで!これ、全国ネットでしょ?私の名前が全国にひろがるなんて!キャー!でも、生放送じゃないよね?」
紀子は目を輝かせながら、快諾した
「よかったね。ふたばさんは我がBICKS期待の新星ですから!」
雪美とマネの摂子は喜んでいた
「BICKSの看板として、大いに期待が寄せられてますからね。久しぶりに大スター誕生の予感がしちゃった」
雪美らは紀子に期待を込めた
「もー、大福はオーバーなんだから。かえってプレッシャーよ」
(レコーディングの次は番組の収録、なんだか忙しくなってきたぞ)
紀子はこれからの活動に胸を弾ませた
「ねぇー、ACBーTVって、どこにあるんだっけ?」
「収録日に私と一緒に行きましょう」
「ホンマに知ってるの?」
「大丈夫です。私、何度もそこへ行ってますよ」
「あ、そう。じゃ、よろしく」
紀子は素っ気ない態度をとった
(秋保にも知らせなきゃ!)
彼女は秋保にENILを送った
【私、"都ふたば"として歌手デビューしたのよ!】
【マジかよ?こんなので売れるのか?芸能界は甘くないよ。わかってるのか?】
【本当だよ。今度TV出ることになったから、観てね】
【若い娘ならともかく、50そこそこのババ…いや、オバサンなんて誰得…ところで、何て番組?】
【"AAPA"私は新人のコーナーに出るよOAはたぶん2週間後だと思う】
【"AAPA"?俺毎週観てるよ。スゲーな。MCかっこいいよな。あ、それから言っとくけど、スポンサーの四井商事は親父のライバル会社だからな】
(ライバル会社…なんか複雑ね…)
【でしょ?じゃ、応援よろしく~】
彼は母の芸能界入りをあまり喜んでいない様子だった
むしろ、ゲームやアニメなどのオタク趣味がある
ただ、彼女が出演予定の"AAPA"は毎週欠かさず観ている
中でもMCの朝日奈がお気に入りだ
いよいよ収録当日を迎え、紀子はピンクずくめのド派手なドレスで事務所の前に現れた
そして、摂子の運転する車で二人は収録場所であるACBーTVに到着した
「ここですよ。ふたばさん」
(まさか、こんな格好でTVに映らないよね)
「うわっ、おっきいなー。ここで録画撮るんだ。大福の事務所がショボく見えるわ」
と、紀子は建物のあまりの大きさに驚いていた
「さ、入りましょう」
彼女は摂子の後をついて局の中に入った
「いらっしゃいませ!ACBーTVにようこそおいでくださいました!」
入り口付近には、受付の若い女性が出迎えた
すると、社長らしき年配の男性がやって来て、
「こんにちは、せっちゃん。お久しぶり」
「こちらこそお久しぶりです、社長。ふたばさん、この方が、ACBーTVの社長の川山さんです」
「はじめまして。都ふたばと申します。このたびは番組のオファーをいただき大変光栄です」
紀子は深くお辞儀をしながら挨拶をした
(しかし、派手な衣装だな…まるでキャバクラのホステスみたいだ…)
「これから収録現場まで行きますから、私についてきてください」
摂子は収録現場であるスタジオまで案内をした
「ここですよ」
「スゲー!ひろーい!テーマパークみたい!」
紀子は子供のようにはしゃいでいた
「それでは、私は収録が終わるまで控え室にいますから。あとはスタッフさんの指示にしたがってくださいね。あとこんな衣装ではいけませんから、着替えてもらいましょう」
「へーい」
(まったく、ふたばさんったら。でもそこが彼女らしいか)
「おたくの事務所に新人さんが誕生したんだってね?是非とも出演してしただきたいのですが…」
「都ふたばですよね?」
「たしか、そんな名前でした」
「ええ。本人もたぶんOKすると思います」
ACBーTVの人気番組"AAPA"に、新人歌手を紹介するコーナーがあり、担当者は紀子に出演するようにお願いをした
数日後に収録、OAは2週間後の予定だそうだ
「ふたばさん、TV出演のオファーが来てますよ。"AAPA"の新人コーナーに」
「え?マジで?もちろん喜んで!これ、全国ネットでしょ?私の名前が全国にひろがるなんて!キャー!でも、生放送じゃないよね?」
紀子は目を輝かせながら、快諾した
「よかったね。ふたばさんは我がBICKS期待の新星ですから!」
雪美とマネの摂子は喜んでいた
「BICKSの看板として、大いに期待が寄せられてますからね。久しぶりに大スター誕生の予感がしちゃった」
雪美らは紀子に期待を込めた
「もー、大福はオーバーなんだから。かえってプレッシャーよ」
(レコーディングの次は番組の収録、なんだか忙しくなってきたぞ)
紀子はこれからの活動に胸を弾ませた
「ねぇー、ACBーTVって、どこにあるんだっけ?」
「収録日に私と一緒に行きましょう」
「ホンマに知ってるの?」
「大丈夫です。私、何度もそこへ行ってますよ」
「あ、そう。じゃ、よろしく」
紀子は素っ気ない態度をとった
(秋保にも知らせなきゃ!)
彼女は秋保にENILを送った
【私、"都ふたば"として歌手デビューしたのよ!】
【マジかよ?こんなので売れるのか?芸能界は甘くないよ。わかってるのか?】
【本当だよ。今度TV出ることになったから、観てね】
【若い娘ならともかく、50そこそこのババ…いや、オバサンなんて誰得…ところで、何て番組?】
【"AAPA"私は新人のコーナーに出るよOAはたぶん2週間後だと思う】
【"AAPA"?俺毎週観てるよ。スゲーな。MCかっこいいよな。あ、それから言っとくけど、スポンサーの四井商事は親父のライバル会社だからな】
(ライバル会社…なんか複雑ね…)
【でしょ?じゃ、応援よろしく~】
彼は母の芸能界入りをあまり喜んでいない様子だった
むしろ、ゲームやアニメなどのオタク趣味がある
ただ、彼女が出演予定の"AAPA"は毎週欠かさず観ている
中でもMCの朝日奈がお気に入りだ
いよいよ収録当日を迎え、紀子はピンクずくめのド派手なドレスで事務所の前に現れた
そして、摂子の運転する車で二人は収録場所であるACBーTVに到着した
「ここですよ。ふたばさん」
(まさか、こんな格好でTVに映らないよね)
「うわっ、おっきいなー。ここで録画撮るんだ。大福の事務所がショボく見えるわ」
と、紀子は建物のあまりの大きさに驚いていた
「さ、入りましょう」
彼女は摂子の後をついて局の中に入った
「いらっしゃいませ!ACBーTVにようこそおいでくださいました!」
入り口付近には、受付の若い女性が出迎えた
すると、社長らしき年配の男性がやって来て、
「こんにちは、せっちゃん。お久しぶり」
「こちらこそお久しぶりです、社長。ふたばさん、この方が、ACBーTVの社長の川山さんです」
「はじめまして。都ふたばと申します。このたびは番組のオファーをいただき大変光栄です」
紀子は深くお辞儀をしながら挨拶をした
(しかし、派手な衣装だな…まるでキャバクラのホステスみたいだ…)
「これから収録現場まで行きますから、私についてきてください」
摂子は収録現場であるスタジオまで案内をした
「ここですよ」
「スゲー!ひろーい!テーマパークみたい!」
紀子は子供のようにはしゃいでいた
「それでは、私は収録が終わるまで控え室にいますから。あとはスタッフさんの指示にしたがってくださいね。あとこんな衣装ではいけませんから、着替えてもらいましょう」
「へーい」
(まったく、ふたばさんったら。でもそこが彼女らしいか)
摂子はため息をついていた
(続く)
(続く)