スイートルランドでは
「おーい、港のあたりが騒がしくなってきたぞ」
住民が港へ目を向けてみると、はるか向こうから誰かが助けを求めている声がしていた
すると、通りすがりの大きな船がその人のもとに止まり助け出され、なんとか一命をとりとめた
やがて船は港に向かって進んできた
「うわっ、こっちに来るぞ!」
船は港に近づき、ようやく到着した
「これは、ファンプーの船ではないか!まさか、助け出されたのはあの不審な男だったのか!」
敵国の船は豪華客船を思わせるほど堂々たるものだった
乗員が次々降りてきて、その数は百人は越えていた
その中には、あの男もいる
(なんてことだ…スイートルランドを潰す気なのか…)
「スイートルランドは必ず俺たちのものにするぞ!」
「あなたたちは戦争がしたいのですね。そうはさせますか!」
「うるさい!どけどけ!」
ファンプー軍の連中は暴れまくり、住民に金を巻き上げ、家やあらゆるものを片っぱしから壊していった
これだけ人数が多いと、住民らは太刀打ちできない
彼らは悔しさと怒りで涙がこみあげてきた
(ちくしょう…!この悔しさは必ずはらしてみせる!)
騒ぎを耳にしたピンクとメリーは、
「どうしたのですか。ひ…ひどい…なんてことなの…」
「助けてください。家の財産をすべて奪われました。私たちではとても敵いません」
(あいつらの仕業ね…とっくに溺れ死んだと思ってたのに)
「わたしにまかせて下さい」
メリーは魔法で荒れた町を元に戻した
「んころ、んころ…それっ」
「ありがとうございます」
すると、
「まだ生きてたのか、妖精さん」
「この前の人ね。まだ生きてたの?」と、ピンク
「なぜ、またやって来たのですか。あなたたちの思い通りにはさせません」
「しつこいな、あんたも。目障りな奴だな」
(それっ…)
「うわぁ、下ろしてくれ!」
男は宙に舞い上がり、縦横無尽に動いていた
ピンクは面白そうに見つめていた
「メリーさんって、すごいですね。何にでも魔法が使えるなんて」
(それっ…)
ドスッという音とともに、男は地面に転がり落ちた
「いたたた…なにをするんだ」
「もう二度と来ないでって言ったでしょ。さっさと私の前から消えてよ。これからお城に行ってくるわ」
「ちっ、べっぴんかと思ってたら、なんてがさつな姫だよ。これじゃ王子に嫌われるぞ。もっとも不釣り合いだろうがな。ガハハハ…」
(あんたに言われたくないよ。ほんとに旦那なのかも、この人)
ピンクとメリーはお城に行った
「こんにちは」
「ずいぶんにぎやかだな。敵軍が侵略しにきてるとは」と、国王・フンダ
「大変です!敵国の船がやってきて、住民がひどい目に遭ってるんです」
「なんてことだ!それを食い止められなかったとは」
「相手は百人を越えてたと思います。これだけ人数が多いと、なすすべもなくて…」
スイートルランドは歩いても一周できる小さな島だ
人口も、女中・家来合わせても70人くらいだ
「住民総動員で侵略を止めるのだ!彼らに勝てるのはこれしかない」
「でも…私は力になれなくて…」ピンクは弱気になっていた
「それに、あっちは体格のいい人ばかりだし、勝てっこないです」
「心配しないでください。わがスイートルランドは腕っぷしのいい家来がいます。彼らにかかれば、たとえ頑丈な人でもねじ伏せてしまいます」
「それは頼もしい!必ず力になってくれるよ」と、国王・フンダ
メリーも、
「わたしの魔法でスイートルランドを守ってみせます」
(つづく)
「おーい、港のあたりが騒がしくなってきたぞ」
住民が港へ目を向けてみると、はるか向こうから誰かが助けを求めている声がしていた
すると、通りすがりの大きな船がその人のもとに止まり助け出され、なんとか一命をとりとめた
やがて船は港に向かって進んできた
「うわっ、こっちに来るぞ!」
船は港に近づき、ようやく到着した
「これは、ファンプーの船ではないか!まさか、助け出されたのはあの不審な男だったのか!」
敵国の船は豪華客船を思わせるほど堂々たるものだった
乗員が次々降りてきて、その数は百人は越えていた
その中には、あの男もいる
(なんてことだ…スイートルランドを潰す気なのか…)
「スイートルランドは必ず俺たちのものにするぞ!」
「あなたたちは戦争がしたいのですね。そうはさせますか!」
「うるさい!どけどけ!」
ファンプー軍の連中は暴れまくり、住民に金を巻き上げ、家やあらゆるものを片っぱしから壊していった
これだけ人数が多いと、住民らは太刀打ちできない
彼らは悔しさと怒りで涙がこみあげてきた
(ちくしょう…!この悔しさは必ずはらしてみせる!)
騒ぎを耳にしたピンクとメリーは、
「どうしたのですか。ひ…ひどい…なんてことなの…」
「助けてください。家の財産をすべて奪われました。私たちではとても敵いません」
(あいつらの仕業ね…とっくに溺れ死んだと思ってたのに)
「わたしにまかせて下さい」
メリーは魔法で荒れた町を元に戻した
「んころ、んころ…それっ」
「ありがとうございます」
すると、
「まだ生きてたのか、妖精さん」
「この前の人ね。まだ生きてたの?」と、ピンク
「なぜ、またやって来たのですか。あなたたちの思い通りにはさせません」
「しつこいな、あんたも。目障りな奴だな」
(それっ…)
「うわぁ、下ろしてくれ!」
男は宙に舞い上がり、縦横無尽に動いていた
ピンクは面白そうに見つめていた
「メリーさんって、すごいですね。何にでも魔法が使えるなんて」
(それっ…)
ドスッという音とともに、男は地面に転がり落ちた
「いたたた…なにをするんだ」
「もう二度と来ないでって言ったでしょ。さっさと私の前から消えてよ。これからお城に行ってくるわ」
「ちっ、べっぴんかと思ってたら、なんてがさつな姫だよ。これじゃ王子に嫌われるぞ。もっとも不釣り合いだろうがな。ガハハハ…」
(あんたに言われたくないよ。ほんとに旦那なのかも、この人)
ピンクとメリーはお城に行った
「こんにちは」
「ずいぶんにぎやかだな。敵軍が侵略しにきてるとは」と、国王・フンダ
「大変です!敵国の船がやってきて、住民がひどい目に遭ってるんです」
「なんてことだ!それを食い止められなかったとは」
「相手は百人を越えてたと思います。これだけ人数が多いと、なすすべもなくて…」
スイートルランドは歩いても一周できる小さな島だ
人口も、女中・家来合わせても70人くらいだ
「住民総動員で侵略を止めるのだ!彼らに勝てるのはこれしかない」
「でも…私は力になれなくて…」ピンクは弱気になっていた
「それに、あっちは体格のいい人ばかりだし、勝てっこないです」
「心配しないでください。わがスイートルランドは腕っぷしのいい家来がいます。彼らにかかれば、たとえ頑丈な人でもねじ伏せてしまいます」
「それは頼もしい!必ず力になってくれるよ」と、国王・フンダ
メリーも、
「わたしの魔法でスイートルランドを守ってみせます」
(つづく)