良枝が「夢の世界」スイートルランドに"インストール"されて数ヵ月が経とうとした
"ピンク"としてスイートルランドの王子・アイルにつかえ、"メリー"という心強い味方がついた
現実世界に戻っても修羅場が待っている
二度と戻りたくない覚悟は決めていた
(この間の薄汚いおっさん、ウチの旦那?気になっていたが、たしか…見覚えのある作業服着ていたわ…やっぱりそうかも…どうやってここに来たのか…)
彼女は唯助がPCをいじってて、たまたま偶然そのサイトを見つけ、彼女と同じことが起こったのだろうと推測している
(私の居場所を知っていたのか、それとも…)
スイートルランドでは、不審な男が去り、いつもの静けさを取り戻した
ところが、それは長く続かなかった
向こう山がざわざわ騒がしくなってきた
よく見ると、女中たちが男を放り投げたあの山だった
(まさか…)
ピンクは嫌な予感がしてきた
すると、メリーがやってきて、
「ピンクさん大変です!どうもあの不審な男が大声張り上げてこちらへ来ているみたいです」
「ええーっ?!」
「さぁ、早く逃げてください!ピンクさんやスイートルランドの人々の命も危ないです!」
うぉーっと、男は猛ダッシュしながら、殴り込んできた
「どけどけどけー!!この間はよくもやってくれたな!仕返しに来たぞ」
メリーは男の前に現れ、
「ここはあなたの来る場所ではありません。なぜここに来たのですか」
「またお前か。俺に用があるのは、あの女だ」男はピンクを指さした
「ほほーっ、なんてきれいなんだ。俺は惚れたぜ。まさに理想の女だ。名前は何て言うんだ」
「ピンクです。私には心に決めた人がいます。あなたみたいな汚らわしい人はお断りです」
「なんだとーーー?!そいつは誰だ?」
「アイル様です」
「アイル?ここの王子かよ。言っちゃ悪いが、あんたには似合わんよ。ま、俺となら最高のカップルになるかもな」
男はピンクの腕をギュッとつかみ、
「やめてください!」
彼女は男の手を払いのけた
「あなたはいったいどこから来たのですか!」
「俺か?ファンプー国からさ。"スイートルランド"を侵略するのが目的なんでね。国王からの命令さ」
("ファンプー国…"いまだ内戦が続いているワンマン国王のいる国なんだ…)
メリーは、
「よそ者のあなたに侵略させてなるものですか!わたしはこの国や人々を命をかけて守っていきます」
男は持っていた刀をメリーに向け、
「うるさい!お前の羽をちょん切ってやる!二度と自由がきかないようにしてやる!」
「やめて…やめて!この人は私の恩人です!命を落とすようなことをしたら、私が許しません!」ピンクが叫んだ
「ピンクって言ってたな。あんたの言うことは聞いてやるよ。だけど、"スイートルランド"は俺たちのものにするからな」
お城にいる、女中たちがぞろぞろと集まり、男を取り囲んだ
さらに、家来たちも彼女たちの後を追うかのように男を押さえつけた
「また来たのね。しつこいね、あんたも。さっさと自分の国へ帰んな!」
「俺は国王の命令でやってきたんだ。"スイートルランド"は必ず支配する!」
やがて、アイルも黙って見ていられなくなり、男を強制帰国命令を下した
「勝手に入国するとは何事ですか。帰らないと牢獄に入れます」
「牢獄か?冗談言うなよ。あんたがこの国の王子?たいしてイケメンじゃないな。俺様のほうがイケメンだったりしてな。ハッハッハ…」
「アイル様に向かって何て失礼なことを!」
「いやぁ、それにしてもこの立派な城だな。王子というやら、似合わんよ。絶対俺様のものにするからな。これで俺様のやりたい放題だ。ガッハッハ…」
ピンクはふと思った
(この体つき、声、言葉遣い…どう見ても旦那そっくり…やっぱり…)
家来たちは男を押さえつけ逃げられないようにした
「この不審者め!とっとと自分の国へ帰れ!さもないと、ブタ箱にぶちこむぞ!」
アイルは男に、
「スイートルランドの平和を乱すのは恥ずかしいと思いませんか?そこまでして国を乗っとりたいのですか」と言った
「えらそうな口たたきやがって。顔も醜いが、心も醜いな」
側にいる女中のや家来たちは、
「顔も心も醜いのはあんたでしょ!なによ、ショボい格好して、まるでゴリラみたい。あははは…」
「うるさい!お前らはひっこんでろ!えーっと、ピンクって奴に話があるんだ」
男はピンクに近づき、ピンクも男をジーッと見つめ、
(やっぱり旦那かも…まさかこの世界にしのび込んでくるとは…)
「おいっ、そんなに見つめてくれりゃ、照れるぜ。俺に惚れたのか?」
(きもっ…キモすぎる…冗談じゃない)
彼女は気分が悪くなって、メリーに助けを求めた
「メリーさん助けて下さい!この人をどうにかして下さい!」
「おいっ、こらっ、逃げるとは卑怯だぞ。俺のことが嫌いなのか?」
「あなたもしつこいですね。ピンクさん嫌がってるじゃありませんか。早く自分の国へ帰って下さい」
「そうだ、そうだ!」女中たちも口を揃えた
家来たちも男を抱きかかえ、
「さっさと帰らないと海へ放り投げるぞ!」と、港まで連れていった
「ひぃーっ、勘弁してくれ。死ぬのは嫌だー!」
彼らは目一杯の力で男を思いっきり海へ放り投げた
「達者でな。もう二度とここに来るなよ!」
「わーっ、俺は泳げないんだ。助けてくれーー!船を呼んでくれーー!」
「ありがとうございます」
ピンクは家来たちに感謝した
「大丈夫でしたか。二度と来れないようにしておきましたから」
「ええ」
(あー、すっきりした!憎き旦那をやっつけてくれたんだ。このまま溺れ死んでくれればいいわ)
これで、スイートルランドの平和が戻ったかに思われたが…
(つづく)
"ピンク"としてスイートルランドの王子・アイルにつかえ、"メリー"という心強い味方がついた
現実世界に戻っても修羅場が待っている
二度と戻りたくない覚悟は決めていた
(この間の薄汚いおっさん、ウチの旦那?気になっていたが、たしか…見覚えのある作業服着ていたわ…やっぱりそうかも…どうやってここに来たのか…)
彼女は唯助がPCをいじってて、たまたま偶然そのサイトを見つけ、彼女と同じことが起こったのだろうと推測している
(私の居場所を知っていたのか、それとも…)
スイートルランドでは、不審な男が去り、いつもの静けさを取り戻した
ところが、それは長く続かなかった
向こう山がざわざわ騒がしくなってきた
よく見ると、女中たちが男を放り投げたあの山だった
(まさか…)
ピンクは嫌な予感がしてきた
すると、メリーがやってきて、
「ピンクさん大変です!どうもあの不審な男が大声張り上げてこちらへ来ているみたいです」
「ええーっ?!」
「さぁ、早く逃げてください!ピンクさんやスイートルランドの人々の命も危ないです!」
うぉーっと、男は猛ダッシュしながら、殴り込んできた
「どけどけどけー!!この間はよくもやってくれたな!仕返しに来たぞ」
メリーは男の前に現れ、
「ここはあなたの来る場所ではありません。なぜここに来たのですか」
「またお前か。俺に用があるのは、あの女だ」男はピンクを指さした
「ほほーっ、なんてきれいなんだ。俺は惚れたぜ。まさに理想の女だ。名前は何て言うんだ」
「ピンクです。私には心に決めた人がいます。あなたみたいな汚らわしい人はお断りです」
「なんだとーーー?!そいつは誰だ?」
「アイル様です」
「アイル?ここの王子かよ。言っちゃ悪いが、あんたには似合わんよ。ま、俺となら最高のカップルになるかもな」
男はピンクの腕をギュッとつかみ、
「やめてください!」
彼女は男の手を払いのけた
「あなたはいったいどこから来たのですか!」
「俺か?ファンプー国からさ。"スイートルランド"を侵略するのが目的なんでね。国王からの命令さ」
("ファンプー国…"いまだ内戦が続いているワンマン国王のいる国なんだ…)
メリーは、
「よそ者のあなたに侵略させてなるものですか!わたしはこの国や人々を命をかけて守っていきます」
男は持っていた刀をメリーに向け、
「うるさい!お前の羽をちょん切ってやる!二度と自由がきかないようにしてやる!」
「やめて…やめて!この人は私の恩人です!命を落とすようなことをしたら、私が許しません!」ピンクが叫んだ
「ピンクって言ってたな。あんたの言うことは聞いてやるよ。だけど、"スイートルランド"は俺たちのものにするからな」
お城にいる、女中たちがぞろぞろと集まり、男を取り囲んだ
さらに、家来たちも彼女たちの後を追うかのように男を押さえつけた
「また来たのね。しつこいね、あんたも。さっさと自分の国へ帰んな!」
「俺は国王の命令でやってきたんだ。"スイートルランド"は必ず支配する!」
やがて、アイルも黙って見ていられなくなり、男を強制帰国命令を下した
「勝手に入国するとは何事ですか。帰らないと牢獄に入れます」
「牢獄か?冗談言うなよ。あんたがこの国の王子?たいしてイケメンじゃないな。俺様のほうがイケメンだったりしてな。ハッハッハ…」
「アイル様に向かって何て失礼なことを!」
「いやぁ、それにしてもこの立派な城だな。王子というやら、似合わんよ。絶対俺様のものにするからな。これで俺様のやりたい放題だ。ガッハッハ…」
ピンクはふと思った
(この体つき、声、言葉遣い…どう見ても旦那そっくり…やっぱり…)
家来たちは男を押さえつけ逃げられないようにした
「この不審者め!とっとと自分の国へ帰れ!さもないと、ブタ箱にぶちこむぞ!」
アイルは男に、
「スイートルランドの平和を乱すのは恥ずかしいと思いませんか?そこまでして国を乗っとりたいのですか」と言った
「えらそうな口たたきやがって。顔も醜いが、心も醜いな」
側にいる女中のや家来たちは、
「顔も心も醜いのはあんたでしょ!なによ、ショボい格好して、まるでゴリラみたい。あははは…」
「うるさい!お前らはひっこんでろ!えーっと、ピンクって奴に話があるんだ」
男はピンクに近づき、ピンクも男をジーッと見つめ、
(やっぱり旦那かも…まさかこの世界にしのび込んでくるとは…)
「おいっ、そんなに見つめてくれりゃ、照れるぜ。俺に惚れたのか?」
(きもっ…キモすぎる…冗談じゃない)
彼女は気分が悪くなって、メリーに助けを求めた
「メリーさん助けて下さい!この人をどうにかして下さい!」
「おいっ、こらっ、逃げるとは卑怯だぞ。俺のことが嫌いなのか?」
「あなたもしつこいですね。ピンクさん嫌がってるじゃありませんか。早く自分の国へ帰って下さい」
「そうだ、そうだ!」女中たちも口を揃えた
家来たちも男を抱きかかえ、
「さっさと帰らないと海へ放り投げるぞ!」と、港まで連れていった
「ひぃーっ、勘弁してくれ。死ぬのは嫌だー!」
彼らは目一杯の力で男を思いっきり海へ放り投げた
「達者でな。もう二度とここに来るなよ!」
「わーっ、俺は泳げないんだ。助けてくれーー!船を呼んでくれーー!」
「ありがとうございます」
ピンクは家来たちに感謝した
「大丈夫でしたか。二度と来れないようにしておきましたから」
「ええ」
(あー、すっきりした!憎き旦那をやっつけてくれたんだ。このまま溺れ死んでくれればいいわ)
これで、スイートルランドの平和が戻ったかに思われたが…
(つづく)