幹は興奮を抑えることができず、アサミを上半身裸にし、自慢のはちきれんばかりのバストをのぞかせると
(もうガマンできない…夢にまで見た瞬間だ…俺の顔をこの胸で埋めてほしい…)
まるで、赤ちゃんが、お母さんのおっぱいをしゃぶるかのように、彼女の豊満なバストにむさぼりつく
(アぁ…もうダメだ…体が熱くなっていく…)
白いゴムマリのような胸を見て、彼の”オトコ”としての本能は限界を越えていた
最初は激しく抵抗していたアサミだったが、いつの間にか幹の思うがままにされていた
彼の手は、やがてアサミの下半身へ動いた
すると、彼女は、
『もうやめて!!お兄ちゃん!』
『俺は妹としてではなく、一人の女として見たいんだ』
『そんなのイヤ!あたしはお兄ちゃんでいてほしいの。そんなことしたらお兄ちゃんでなくなっちゃうの!』
(あれ…何か物音がする…)
部屋の外からかすかに物音が聞こえてくる
アサミは部屋奥の窓を眺めていると、人の影が映っているのがわかった
その物音はやがてドンドンと大きな音になり、
(やっぱり誰かいるんだ…気味悪いわね…)
部屋の窓を開け、外を覗くと、見ず知らずの女性が立っていた
『キャーーーーーー!!!』
アサミはびっくりしながら胸を隠し、
『誰なの、アンタは?!』
すると、女性は、いきなり部屋に上がり、
『みっちゃん、どういうことなの?』
外にいたのは、なんと夕子だった
彼女は兄妹の行動を観察するためアパートの裏で待ち伏せをしていた
(それって、近親相姦なの?)
『なんで、そこに来てたんだ?』
『あら、この人がお兄ちゃんの彼女?』
『夕子にこんなところを見られるとは…』
幹はさすがに焦り、これ以上何も言えなかった
『ちょ、ちょっと…ストーカーなの?この人』
アサミは夕子を不審者呼ばわりをして、
『ストーカーじゃないわよ。アンタに用はないわ。あたしはみっちゃんの正真正銘の彼女よ』
『へえー。お兄ちゃんの彼女ね。でも、お兄ちゃんもそんな人彼女にするなんて、見る目ないのね』
『失礼ね。そりゃぁ、アンタはあたしが持ってないところいっぱいあるもの。あたし貧乳だし、化粧っ気ないし、なんの魅力もないもの』
そして、夕子の怒りは幹に向けられた
『みっちゃん!この前すっぽかしたの、アサミちゃんと会うためだったの?アンタがそんな人だったとは…!』
『ち、違うんだ!あれは…』
幹は夕子をなだめようとして、そっと腕をつかんだ
『触らないで!!汚らわしい!!』
夕子は彼の手をはねのけた
『まして妹と関係を持つなんて、気持ち悪い!!なんて最低な奴なの!あたしのみっちゃんは、そんな汚らわしいことする人ではなかった…あたし、ずっと信じてきたのに…バカバカ!!アンタたちで好き勝手にやってよ!!』
夕子の怒りは悲しみへと変わり
『もう、あたしたち終わりなのね…二度と会いに来ないで…』
『俺もそうするよ。夕子にさんざん迷惑かけたし…ごめんな、夕子…』
夕子はもう幹とは会いたくないと言ってアパートを去った
時計を見ると、日付が変わっていた
『お兄ちゃん、あたしキャバ嬢やめようかな』
『やめるもヘチマもないだろ。お前は年齢ごまかしてやってるんだから、辞めるのが当たり前だろ』
アサミはキャバ嬢を辞める決心をした
(もう”エリー”でなくなるんだ)
『でもね、あたしあと半年で18になるでしょ?そしたらまたやろうかと』
そして、”蘭。”では―
アサミが”エリー”として最後の日を迎えた
『あら、おじさん、お久しぶり~♪』
『マジっすか?エリーちゃん、今日で辞めちゃうなんて』
『うん。実はね…』
『どうしたんだい?居なくなると寂しいよ~もうお店行けなくなるじゃん』
『オーナーにはまだ話してないけどね。バレないうちに辞めちゃおかって』
『もしかして…』
『あたし、まだ17歳なの。ここへは、19歳で入ったから。でも年齢よりはだいぶ上に見られてるしね』
『え~っ、見えないよ。これで17かよ。25歳に見えるよ』
『そうかなあ。やだぁ~おじさんたら、あたしの胸ばっかり見て~』
『これが楽しみで店に来てるんだから、いなくなったらな~で、辞めたらどうするの?』
『あたし、午前中もバイトやってるんだ。そっちはまだ続ける。18歳になったら、またやりたいなって』
(今の会話、オーナーや他のキャバ嬢に聞こえてないかしら…)
『しかし、残念だね~またここに来いよ』
『ありがとう。それまで楽しみに待っててね』
こうして、アサミはオーナーたちにバレずに”蘭。”を去った
(つづく)