りんご「今日はプリンプ病院でインフルエンザの予防接種です!」


アミティ「うう…なんで注射なんかしないといけないの〜!」


シェゾ「インフルエンザになったら大変だろ??」


アミティ「それはそうだけど…でも勝手に予約なんかしないでよー!あたし注射大っ嫌い!!」


アルル「僕も注射はやだな…もうシェゾ…勝手に予約しないでよ」


アミティ「やだー!注射受けたくないよー!!」


ラフィーナ「アミティさん!インフルエンザになってしまったら来週のピクニックも行けなくなるのよ!?」


アミティ「えー!それは嫌だ!!」


シェゾ「だったらわがまま言わないでちゃんと注射を受けろ」


アミティ「うう…」


Dシェゾ「注射って…あの腕に針刺して薬入れるやつだよな…?」


アルル「Dシェゾ注射は知ってるんだ…」


リデル「そうです注射は腕に針を刺すやつです…私も注射は嫌です…」


クルーク「全くみんな子供だな、注射なんて痛いのは一瞬じゃないか」


ラフィーナ「あっそう、じゃあ子供の頃は注射嫌じゃなかったの??」


クルーク「そりゃあもちろん!!僕小さい頃から注射大好きだったから!あー!早く注射したいなー!あの針を刺す瞬間がたまらないのになー!!」


ラフィーナ「はあ…?」


アミティ「何言ってんだこの人…」


アルル「でもさ…注射ってこうして待ってる間がすごく嫌だよね…」


アミティ「ほんとにだよね…せめて明日なら良かったのに…」


ラフィーナ「まあ、何か事件が起こって中止にならない限りは無理ですわね」


サタン「ぎゃー!!!!!!」


シェゾ「…なんだ!?」


リデル「今の声は…」


Dシェゾ「この近くのサタンの城から…?」


アミティ「なんだろう…もしかして事件!?」


アルル「絶対事件だ!!行ってみよう!!」


りんご「アルル!アミティ!!」


ラフィーナ「さっそく飛び出して行っちゃって…逃げましたわね」


シェゾ「仕方ないな…俺達も行くぞ」




アルル「今の声はこのサタンのお城からだよきっと!」


アミティ「サタン!!サタン!!!あれ居ないよ?」


アミティ「2階の寝室のほうかな?」


ルルー「サタンさまー!!サタンさま!!」


アルル「ルルー!」


アミティ「どうかしたの!?」


ルルー「サタンさまの寝室からサタンさまの悲鳴が聞こえたのよ!」


アミティ「今開けるよ!あれ?」


アルル「鍵が開かないね…」


アミティ「うーん!うーん!!ぐぬぬぬぬぬぬぬ!!」


アルル「ダメだ開かないね…」


シェゾ「大丈夫か!?」


りんご「アルル!アミティ!!」


アミティ「サタンの寝室の扉が開かないの…」


ラフィーナ「中から鍵でもかかってるのかしら…」


Dシェゾ「お前らみんな離れてみろ、どりゃあー!!」


アルル「おお!」


リデル「開きました…!」


Dシェゾ「…なっ!?」


クルーク「はっ!!」


シェゾ「サタン…!」


アルル「サタンが倒れてる…」


ルルー「きゃ…」


「きゃー!!!!!!!」




ルルー「サタンさま!サタンさま!!サタンさまー!!」


シェゾ「大丈夫、気絶してるだけだ」


ルルー「本当ですの…!?」


リデル「良かったです…」


アミティ「もしもーし?」


アルル「サタンー?」


サタン「はっ…うぎゃあー!!!!」


アルル「うわああああ!?」


ルルー「サタンさま!気がつきましたわね!!」


サタン「おお、ルルー…それにアルルたちも…」


ルルー「一体何があったんですか…?サタンさま…」


サタン「ああ…そうだ…ああ!やっぱりない…なくなってる…あー!どうしようー!!」


シェゾ「なくなってるって…」


Dシェゾ「何がだ…?」


サタン「今まで優雅なお昼寝タイムを過ごしていたんだ…眠りを邪魔されないように扉に鍵をかけて…」


アルル「ふむふむ…」


サタン「それで一度目が覚めて、時間を確認しようと思って左腕を見たら…私のお気に入りの腕時計が無くなっていたのだー!!!」


りんご「そのショックで気を失っただけだったんですね…」


シェゾ「そんなただの腕時計なんかで大袈裟な…」


サタン「ただの腕時計じゃない!!あの腕時計はな…まこぴーのファンクラブ会員しか買えない数量限定の貴重な腕時計なんだ!!」


クルーク「何!?まこぴーファンクラブ会員限定のあの腕時計かい!?」


サタン「そうだ!!」


クルーク「あのピンクゴールドの色で…裏面にまこぴーのサインが彫られてあるあの腕時計かい!?」


サタン「そうだ!!」


クルーク「なんだと!!僕はまだ手元に届いてないのに…なんで僕よりも先にサタンの手元に届くんだよ…じゃなくて!!なんでそんな大切な物を無くしたりするんだ!!君はそれでも本当にまこぴーの大ファンなのかい!?」


サタン「そんな事言ったって!!ううっ…ううっ!!」


ラフィーナ「は、はあ…」


Dシェゾ「またそんな物を…」


サタン「だからそんな物じゃない!!あの腕時計は…!裏面にまこぴーのサインが彫られてあるとーっても貴重な腕時計なんだ!!」


アルル「それさっきも聞いた…」


シェゾ「また買い直せばいいだろ…」


サタン「あれは購入制限があってな…おひとり様1点限りなんだ!!」


アミティ「じゃあサタンはもう買えないってこと?」


シェゾ「まあ、どうせすぐにネットでも出回ったりするんじゃねえか…?」


サタン「あれはもう買えないんだぞ!!」


シェゾ「あ…そう…」


サタン「あの腕時計はもう二度と買えない…ああ…私の…私のまこぴーのファンクラブ限定腕時計…うわあああん!!世界の終わりだ!!秋も終わりだ!!バタ…」


ルルー「ああ!サタンさま!!」


ラフィーナ「また気を失ってしまいましたわ…」


アミティ「でも…そんなに大切な時計なんだね…」


クルーク「それはそうだよ!あれはまこぴーのファンクラブ会員しか買えない数量限定品!!これを逃すともう二度と手に入らない…それなのに…こいつはそんな激レア商品を…!!」


アルル「てかクルークも買ったんだね…それ…」


Dシェゾ「ファンクラブってなんだ?」


リデル「特定の芸能人やアイドルを応援するファンの人達が集まる組織やコミュニティの事です…」


Dシェゾ「なるほどな…」


ラフィーナ「Dシェゾさん、ファンクラブが何かまでは知らないのね…」


クルーク「今はそんな事はどうでもいいんだ!!」


Dシェゾ「あ、はい…」


アミティ「そうだ!あたし達で見つけてあげようよ!そのサタンの大切なまこぴーのファンクラブ会員限定の腕時計!」


アルル「そうだね…探してあげよう!」


ルルー「そうよ!サタンさまの大切な腕時計ですもの!絶対にサタンさまの元に無事にお返しするわよ!!」


クルーク「ああ!その腕時計、絶対に見つけるぞ!!」


アミティ「おお!クルーク、今日は優しいね!」


アルル「クルークって本当はすっごく優しい子なんだね…」


クルーク「せっかくのまこぴーの限定腕時計なのに…このままじゃ喪失した時計が可哀想だ!!一刻も早く時計を見つけなければ…」


アミティ「ずでー!!」


Dシェゾ「そういう事かい!!」


アルル「時計が可哀想って…」


クルーク「僕の出番のようだね…」


リデル「クルークさん?」


クルーク「そんな貴重なまこぴーのファンクラブ限定腕時計を無くすなんて…そんなの!この名探偵クルークが許さない!!無くしたままになんかさせないぞ!」


シェゾ「おいおい…またそれかよ…」


Dシェゾ「名探偵クルークって…というか、別にサタンのために探すわけじゃないんだな…?」


クルーク「この名探偵クルークが絶対にまこぴーファンクラブ会員限定腕時計を見つけてみせる!この事件…絶対に解決して喪失したまこぴー腕時計を救い出してみせる!!」


りんご「サタンのためじゃなくて、腕時計のため…」


ラフィーナ「全くどいつもこいつも…」


クルーク「この事件!僕が絶対に解決してみせる!!」


りんご「あーはいはい…」


シェゾ「何回同じ事言うんだよ…」


クルーク「まずは現場をよく観察して、みんなで考察だ!!」


ラフィーナ「分かったわよ…」




シェゾ「証拠らしい証拠も、目撃者もいない…」


ルルー「やっぱり眠っている間に誰かが盗んだのかしら…?」


アミティ「でも、扉には鍵がかかっていたわけだし…」


アルル「はっ…みんな見て!窓は開いてるよ!!」


アミティ「あっ!ほんとだ!!窓が開いてる!!」


クルーク「でもここは2階だし…ここから出入りするのはちょっと難しいと思う…」


アルル「あっ…そっか…」


ラフィーナ「もし犯人が空を飛べたら…」


Dシェゾ「空を飛べる人…」


シェゾ「でも、なぜ犯人は時計を欲しがったのだろうか…」


りんご「確かに…サタンの城なんだから、もっと高価なものは沢山あるのに…」


ラフィーナ「単に嫌がらせなのかもしれませんわね…」


Dシェゾ「さすがラフィーナ…いじわる心はお見通しだな…」


ラフィーナ「はい…?」


アミティ「空が飛べて…」


アルル「いじわるが好き…」


クルーク「はっ!!もしかして…」


アルル「ウィッチ!!」


りんご「考えられますね…」


ラフィーナ「それじゃあ、予防注射が終わったら…」


ささっ!!


ラフィーナ「あら…?」


アミティ「急いでウィッチを探そう!!」


アルル「そうだね!!」


クルーク「はや!!ちょっと待ってよー!!」


ラフィーナ「逃げたわね…」




ウィッチ「おーほほほ!美味しいですわねー!このパフェ!!」


アルル「ウィッチ発見!!」


アミティ「ここにいたんだね!!」


ウィッチ「あら…アルルさんとアミティさんとクルークさん…どうしましたの?突然…」


アミティ「ウィッチ、もしサタンの腕時計を持っているんだったらすぐに返して!!」


クルーク「あれはまこぴーのファンクラブ会員限定の腕時計なんだ!!あれは限定品でもう二度と買えない貴重なレア物だからとても大切な時計なんだ!!」


ウィッチ「はい…?サタンの腕時計…?ファンクラブ会員限定…?なんの事ですの?」


アミティ「え?」


アルル「持ってないの?」


ウィッチ「そんな物持ってませんわよ?」


クルーク「あ!そんな物って言ったな!!まこぴーのファンクラブ会員限定の貴重な腕時計の事そんな物って言ったな!!」


ウィッチ「だからー!なんなんですの!?そのファンクラブ…とかなんとか腕時計って!まあ、そんなに貴重な物でしたら確かに持ってて返しませんけどね〜?」


アルル「一応調べてみようか!」


アミティ「そうだね!一応調べさせてもらうよ!ウィッチ!」


ウィッチ「あっ、ちょっと!おやめなさい!!あは…あははははは!!!くすぐったい!くすぐったいですわ!!」


アルル「失礼します!」


アミティ「あ!ここも失礼します!!」


ウィッチ「ちょっと!もうやめて!ああ!おやめなさいってば!!あはははは!!」




ウィッチ「はあ…はあ…」


アルル「勘違いだったみたい…あはははは…」


アミティ「ごめんね〜ウィッチ…」


アルル「怒らないでね!それじゃあまたね!」


ウィッチ「怒るに決まってるでしょ!?全く…」




ラフィーナ「まあ…ウィッチさんじゃなかったんですの?」


リデル「じゃあ…犯人は他にいるって事ですね…」


アルル「はっ!もしかしたら…クルーク!君が犯人なんじゃ…」


クルーク「はあ〜!?ふざけるな!なんで僕が…」


アミティ「あっ!確かに!!」


ラフィーナ「確かにその可能性は高いですわね…クルーク、あなたも確かまこぴーのファンですわよね?」


クルーク「そ…そうだけど…」


ラフィーナ「自分も早くまこぴーの腕時計が欲しくてサタンから盗ったんじゃ…」


クルーク「んなわけないだろ!僕もあの時計を買ったんだ!!後ほど届くのにサタンからも盗むわけないだろ!」


りんご「実は買ったって嘘ついて本当は買ってなくて、ただで欲しいからサタンから盗んだんじゃ…」


クルーク「それじゃあこの購入履歴画面!!ちゃんと見ろ!購入が確定しましたってちゃんと書いてあるだろ!?これは立派な証拠になるんじゃないかい?」


Dシェゾ「腕時計もう1つ欲しかったから…それでサタンから盗んだってのも考えられるな」


アミティ「なるほど!腕時計2個欲しかったんだね!!」


クルーク「そんな事もしない!!第一、僕は君たちと一緒に注射の列に並んでたからずっと一緒にいただろ!!それに僕は空を飛べないから2階の窓からなんて入らないよ!!」


アルル「ううっ…そっか…確かにそうだね…」


アミティ「確かにクルークもずっと一緒に並んでたし空も飛べないもんね…」


アルル「でも誰かを疑うって…なんか気が進まないな…」


アミティ「まあ…誰かが盗んだって決まったわけじゃないから!」


りんご「そうですよ!どこかで落としただけかもしれませんし!」


アルル「そっか…そうだよね!」


クルーク「とにかく!もっとみんなに聞いてみようじゃないか!」


アミティ「そうだよ!まずは手がかりを見つけないと!」


ラフィーナ「私達も探してみますから、あなた達は早く予防注射を…」


アルル「レッツゴー!!」


アミティ「ゴーゴー!!」


クルーク「あ!ちょっと!待ってよ!!」


シェゾ「また逃げた…」


Dシェゾ「こーゆう時は本当に逃げ足が早いな…」




アミティ「この近くで落としたりしてたら…もしかしたら誰かが気づいて拾ってくれてたりして…」


レムレス「あれ?アミティ達じゃないか!」


アミティ「あ!レムレス!!」


クルーク「レムレス!こんにちわ!!」


レムレス「こんな所で何をしているんだい?今日はみんなでプリンプ病院にインフルエンザの予防注射を受けに行ってたんじゃ…」


アミティ「あのねあのね!実は…」


レムレス「サタンの腕時計?」


アルル「そうなの!まこぴーのファンクラブ会員限定の腕時計みたいで…」


レムレス「うーん、ちょっと分からないな…ごめんね」


アミティ「そっか〜」


レムレス「でも今日は予防注射でこの辺りに住んでるほとんどの人がプリンプ病院に行くから、予防注射の担当の先生なら何か気がついているかも!」


アミティ「あ!そっか!」


クルーク「さすがレムレス!!名推理ですね!」


アルル「それじゃあプリンプ病院に戻ってみようか!」


アミティ「うん!」


レムレス「頑張ってね!見つかるといいね!」


アルル「ありがとうー!」




予防注射の先生「チクッとしますよー」


ドラコ「がう…ううっ…痛い…」


予防注射の先生「はい終わり、今日はお風呂に入らないでくださいね〜はい次」


まぐろ「はい…」


予防注射の先生「チクッとしますよー」


まぐろ「いた…☆」


予防注射の先生「はいおしまい〜お疲れ様でした」


アミティ「すみません…あなたが予防注射の先生ですか?」


予防注射の先生「そうだよ〜あなた達もインフルエンザにならない為に注射しましょうね〜」


クルーク「あのっ…!すみませんちょっと聞きたいことがあって…」


予防注射の先生「なんですか?」


アルル「先生、誰かから腕時計を拾った〜なんて話を聞きませんでした?」


予防注射の先生「腕時計ね…そういえば、この病院の医院長さんが立派な時計をしていたような…それに、中々の上物が手に入ったぞー!とかも言ってた気がするわね…」


アミティ「ええー!?医院長さんが!?」


アルル「でもまさかね…」


クルーク「調べてみないと分からないよ!もしかしたら医院長さんもまこぴーのファンかもしれないし!」


予防注射の先生「医院長さんなら今はお昼休憩中だと思うから…休憩室にいると思うわ」


アミティ「休憩室!よし!行ってみよう!!」


クルーク「ありがとうございました!」




アルル「ここが休憩室みたいだね」


アミティ「そっと扉を開けて少しだけ中の様子を…」


医院長「休憩中に飲むお茶は美味いなぁ…」


クルーク「お茶飲んでるね…」


アミティ「どうする?急に時計見せてって言うのも変だよね…」


アルル「こうなったらこの手で行こう!!」


医院長「ふんふんふーん」


アミティ「医院長さんこんにちわ!!」


アルル「お疲れの医院長さんに特製スペシャルデザートをお持ち致しました!!食後のデザートにいかがですか??」


医院長「はあ!?誰だ君たちは!!」


アミティ「アミティとアルルとクルーク特製のクリームたっぷりババロアです!!お茶と一緒にどうですか??」


医院長「見ず知らずの子達が一体…何のつもりだ…??」


アルル「待ってください!!袖が汚れないようにまくっておきましょう!!」


医院長「あ!おい!何をするんだ!!」


アミティ「時計も外した方がいいですよ!!えーい!!」


医院長「うわあああ!!ぎゃー!!!」バタ…


アルル「どう?」


アミティ「これは…まこぴーのファンクラブ会員限定の時計じゃない!!」


アルル「ええ〜!?」


クルーク「なんとー!あ、ほんとだ…まこぴーのサインがない…」


医院長「君たち…」


アミティ「えっ」


医院長「私が上物のお茶を楽しんでいる時に…」


クルーク「ええ…?」


アルル「上物ってお茶のこと…?」


医院長「今すぐここから出ていけ〜!!」


アルルアミティクルーク「すみませんでしたー!!」




アミティ「はあ…困ったね…」


アルル「手がかりがなくなっちゃった…」


サタン「…」


クルーク「あれ!サタン!みんなも…」


アミティ「時計は見つかった?」


りんご「見つかりません…」


リデル「お兄様が通ったところ…全部探したんですけど…」


アルル「そっか…」


サタン「アルル…他のみんなもすまない…私の不注意だったんだ…」


クルーク「サタン…」


ルルー「サタンさま…サタンさまが悲しんでるところを見ると…ルルーも悲しくなりますわ…」


キラッ


ラフィーナ「…はっ!皆さん!あれを見て!!」


Dシェゾ「あれは…カラス??」


アミティ「ああー!!」


アルル「ピンクの腕時計をくわえてる!!」


ルルー「じゃあ…あの腕時計は…!」


シェゾ「カラスは…光るものを欲しがる習性があるんだ!!」


りんご「カラスなら2階の窓からでも入れますね!!」


クルーク「全ての謎は解けた!!犯人は…あのカラスに違いない!!」


アミティ「追いかけよう!!」


アルル「うん!」




アミティ「あれー?カラスはどこー?」


リデル「見失っちゃいましたね…」


Dシェゾ「全く…どこに行っちまったんだ?」


りんご「あ!見てください!!あそこにカラスの巣が…」


シェゾ「本当だ…!」


サタン「じゃあ、あそこに私のまこぴー腕時計があるんだな!?」


ラフィーナ「でもあんな高い木の上に…一体どうしたら…」


クルーク「僕が行く!!木登りは任せて!!」


アミティ「え!クルーク!!」


ルルー「いいや私が行くわ!!サタンさまの大切な物をサタンさまに無事にお返しするのはこのルルーの役目ですわ!!」


アルル「ルルーも!!」


シェゾ「おいおい…2人して木登りしながらそんなに騒いでると落ちるぜ…?」


アルル「2人とも気をつけてー!」


クルーク「例えサタンの物であってもまこぴー腕時計には変わりない…早くまこぴーの腕時計を…」


ルルー「サタンさまの大切な腕時計…この私が無事にお返ししないと…!」


アミティ「クルーク、大丈夫ー!?」


リデル「ルルーさんも大丈夫ですか〜??」


アルル「高いところ怖くないー!?」


クルーク「大丈夫ー!」


ルルー「私もこんな高い木の上…でも、サタンさまのためなら…!」


りんご「気をつけてくださーい!」


クルーク「えっと…まこぴー腕時計…あっ!あった!!あったよ!!まこぴーのファンクラブ会員限定腕時計!!」


サタン「本当か!?」


アミティ「やったー!!」


ルルー「ちょっと!それは私がサタンさまにお返しするの!すぐにその手を離しなさい!!」


クルーク「嫌だ!これはまこぴーのファンクラブ会員限定の貴重な腕時計!!乱暴に扱うんじゃない!!」


ルルー「何よ!!」


クルーク「なんだとー!!」


シェゾ「おい!やめんかお前ら!!」


Dシェゾ「そんなに騒いでると落ちるぜ…?」


クルーク「離せ!」


ルルー「そっちが離しなさいよ!!」


ぎゃーぎゃーわーわー!!


アルル「ああ…ちょっと!クルークもルルーも…」


クルーク「ううっ!!」


ルルー「んんっ!!」


クルーク「うわあー!!」


ルルー「きゃあー!!」


ずでーん!!!


アルル「クルーク!ルルー!!」


アルル「木から落ちちゃった!!」


シェゾ「ほら…だから言わんこっちゃない…」


サタン「おい!無事か!?」


クルーク「ま、まあ…何とか…」


ルルー「サタンさま…!心配してくださるのですね…でもルルーは平気です…」


サタン「いや!私のまこぴーファンクラブ会員限定腕時計は無事か!?」


クルーク、ルルー「そっちかい!!」


クルーク「ま、まあ…良かった…無事みたいだ」


サタン「本当か…良かった!!!」


ラフィーナ「でも…なんでサタンの物なのにクルークがあんなに頑張っていたのよ」


クルーク「それはもちろん!!まこぴーファンクラブ会員限定腕時計…僕の手元にまだ届いてないから…早く実物を見てみたかったからだ!!」


アミティ「ずでー!!!」


シェゾ「なんだそりゃ!!」


りんご「自分の物でもないのにクルークが張り切ってた理由はそれでしたか…」


クルーク「いやーでも僕も無事にまこぴーファンクラブ会員限定の腕時計の実物を見る事が出来たし…あれ?」


サタン「はっ…!!これは…!!」


アミティ「何!?今度は何!?」


クルークサタン「これは…まこぴーファンクラブ会員限定腕時計じゃない!!!」


ルルー「ええ…」


アルル「ええ〜!?」


アミティ「そんな〜!やっと見つけたと思ったのに…」


ルルー「そうですわよ!せっかくサタンさまの大切な物…お返し出来たと思いましたのに…」


クルーク「そんな〜!信じられない!!」


リデル「それじゃあ…事件はまた振り出しに戻っちゃいましたね…」


ラフィーナ「とりあえず…後は私達で探すお手伝いをしますわ、アミティさんとアルルさんは早く予防接種に行ってきなさい」


アルル「げー!!」


アミティ「注射…」


りんご「あ、そうでした…元はと言えば今日は予防接種…アルルとアミティは注射まだでしたね」


サタン「予防接種…そういえば…!私も今日予防接種予約してたんだった…はっ…あー!!!!!」


シェゾ「なんだ!また…」


Dシェゾ「今度はなんなんだ!?」


サタン「すっかり忘れてた…今日は予防注射があるから…邪魔になっては行けないと思って…時計を右手にはめてたんだった!!」


ラフィーナ「はあ…??」


アミティ「ええ…」 


クルーク「ええ〜!?」


サタン「私のまこぴーファンクラブ会員限定腕時計…いやー!無事に見つかって良かった〜!!」


みんな「ずでー!!!」


アミティ「そんなバカな…」


アルル「一体なんなんだよ…」


ラフィーナ「さあアルルさんアミティさん…予防注射ですわよ」


アミティアルル「うわーん!!!!」




おわり