アミティ「今日はみんなでピクニック〜!」


アルル「秋のピクニックってなんかいいよね!」


ラフィーナ「今はお弁当作りですわ!」


アミティ「うん!お弁当!」


ラフィーナ「私は卵焼きを作っていますわ」


アミティ「あたしは唐揚げとか詰める係!この小皿に乗ってるのはもうお弁当箱に入れてもいいんだよね?」


アルル「うん!大丈夫だよ」


アミティ「最初はあたしとアルルとラフィーナとDシェゾで、後でシェゾやサタンやりんご達も来るんだよね?」


アルル「そうそう!」


ラフィーナ「じゃあ私ら最初からいる組と後から来る組でお弁当分けておきましょう」


アルル「えー?なんで?」


ラフィーナ「あなた達がりんごさんやシェゾさん達の分まで食べちゃって他の皆さんのお弁当が無くなったりしたら大変ですからね」


アミティ「えー!そんな事しないのにー!」


アルル「そうだよー!」


ラフィーナ「信用出来るか!ですわ!どうせ食べちゃうに違いないわ!」


アミティ「そんな〜!ラフィーナひどいなぁ…」


ラフィーナ「卵焼きがもう1つ出来るからスペース空けておいてくださる?」


アルル「はーい」


ラフィーナ「あ、ちょっとごめんなさい…お腹痛くなってきちゃって…トイレに行きたいからどなたか卵焼き変わってくださるかしら…」


アルル「あ、じゃあ僕が変わるね!」


アミティ「アルル、頑張れー!」




ラフィーナ「ふう…スッキリしましたわ…あら?なんか焦げ臭いわね」


アルル「えっと…卵焼きってどうやって…あー!やばい!!」


アミティ「アルル!大丈夫!?」


アルル「どうしよう!卵焼き焦げちゃったよー!!」


ラフィーナ「ちょっと何してますの!?あーあーもう黒焦げじゃない!」


アルル「ごめんなさい…」


ラフィーナ「これじゃあ食べられませんわね…仕方ない…卵焼きは1人1個ね…」


Dシェゾ「お、卵焼きか…パク…美味いな…」




アミティ「あとから来るみんなのはこっちのお弁当箱に入れるの?」


ラフィーナ「そうですわ、アミティさん達が間違えて食べないように別のお弁当箱に分けておくの」


アルル「こっちにはシェゾとりんごとサタンの分、卵焼きも3つちゃんとある!うん!」


ラフィーナ「お弁当の準備が出来たわ、じゃあ行きましょうか」


アミティ「うん!!」




アルル「さあジュースを開けて…」


「かんぱーい!!」


ラフィーナ「ちょうどいい涼しさですわね」


アミティ「ね!秋の景色もすごく綺麗!」


Dシェゾ「秋って涼しくて過ごしやすいな」


ラフィーナ「でしょう?私は秋が1番好きですわ!」


アミティ「あたしも!涼しくてちょうどいいもんね!」


アルル「綺麗な紅葉も見られるし!」


Dシェゾ「もみじってなんだ…?」


アミティ「赤い葉っぱの事だよ!秋になると木の葉っぱの色が綺麗な赤色に変わるんだけど、その赤色に変わった葉っぱを紅葉っていうの!」


ラフィーナ「今はまだ時期じゃないからまだ見られないけど、もう少しすれば葉っぱの色が赤に変わって綺麗な紅葉になると思うわ」


Dシェゾ「そうか、赤い葉っぱは紅葉って言うのか…」


アミティ「はーい!じゃじゃーん!!お弁当!!」


アルル「おおー!!お弁当!!」


ラフィーナ「今朝みんなで作りましたわ」


Dシェゾ「おお…美味そうじゃねえか…特に卵焼きって美味いよな」


ラフィーナ「ごめんなさい失敗しちゃって…

1人1切れずつしかありませんの、誰かさんのせいで…」


アルル「料理苦手な僕に任せたラフィーナが悪いよ!」


Dシェゾ「あ、すまん…ちょっとトイレに行ってくるな…」


アミティ「あ、うんーわかったよー」


Dシェゾ「先に食っててくれ」


ラフィーナ「そういう事なら先に食べてましょっか」


アミティ「うん!いただきまーす!」


アルル「まず卵焼きから!」


アミティ「あたしも!」


ラフィーナ「私も卵焼きを…あら?私の卵焼きが最後のひとつ…?」


アミティ「あれ?卵焼きDシェゾの分はー?」


ラフィーナ「おかしいわね、ちゃんと人数分作りましたのに…」


アミティ「アルル、もう1つのシェゾ達用のお弁当箱に卵焼き1つ多く入れちゃったんじゃない?」


アルル「いや…シェゾとりんごとサタンの3人分をちゃんと確認してそっちにはちゃんと3つ入れたはずだよ?」


ラフィーナ「ははーん…さてはアルルさん、卵焼きを詰めるふりをしてこっそりつまみ食いしたんじゃなくて!?」


アルル「え!?」


ラフィーナ「アルルさんってなんかつまみ食いするイメージがありますもの!」


アルル「そんな!僕は食べてないよ!!」


ラフィーナ「さあ!白状なさい!!重箱に並べてる時にこっそり1つ食べたんでしょ!」


アルル「食べてないものは食べてないよ!!」


ラフィーナ「だって私が作ったあと最後に卵焼きに触ったのはアルルさんだけなんだから!」


アルル「だから…!」


アミティ「お待ちなさい!!」


アルル「え?」


アミティ「ふふふふふ…」


ラフィーナ「何その格好…」


アミティ「あたしは…名探偵金田一アミティです!」


ラフィーナ「はあ…?」


アミティ「この事件!あたしが解決しましょう!」


アルル「あははは…アミティ…」




カラス「カー!カー!」


ラフィーナ「ほんとに食べてないのね??」


アルル「食べてないってば!」


Dシェゾ「おい、どうした?何を揉めているんだ?」


アミティ「Dシェゾがトイレに行っている間に…実に恐ろしい事件が起きてしまったのです…」


Dシェゾ「恐ろしい事件…?って!なんだアミティ!その格好は…」


アミティ「今日のあたしは金田一アミティだよ!」


Dシェゾ「なんだよそれ…で?何があった?」


ラフィーナ「卵焼きが1切れ足りないのよ!」


Dシェゾ「卵焼き…?」


アミティ「こんな密室でこんな事件がおきようとは…」


ラフィーナ「アミティさんあなた密室の意味分かってないでしょ…?」


アルル「聞いてよDシェゾ!僕がつまみ食いしたって言うんだよ!?」


Dシェゾ「卵焼きなら俺が食べたぜ?」


ラフィーナ「え?Dシェゾさんトイレに行ってたじゃない!」


Dシェゾ「家を出る前にキッチンでつまんだんだ」


ラフィーナ「Dシェゾさんキッチンにいなかったじゃない!」


Dシェゾ「いたぜ…?」


アルル「嘘だ!Dシェゾいなかったよ!!」


Dシェゾ「なんで俺が嘘つくんだよ!」


アミティ「さてはDシェゾ…誰かを庇っているね!?」


Dシェゾ「庇ってねえよ…」


ラフィーナ「アルルさんを庇わなくていいのよ?」


アルル「ちょっとちょっと!それじゃあ僕が犯人って事じゃないか!」


Dシェゾ「違う!本当に俺が食ったんだ!」


アミティ「皆さん…あたしの推理によれば犯人は必ずこの中にいます!」


Dシェゾ「はあ…」


アルル「僕じゃないよ!」


ラフィーナ「私が食べるわけないじゃない!」


Dシェゾ「だから俺が犯人だって…」


アルル「待って!よく思い出してみようよ…僕はあの時キッチンでフライパン持たされてコンロの前に…確かアミティも一緒にいたよね」


アミティ「え?」


ラフィーナ「金田一!己が犯人か!!このー!!」


アミティ「ええー!?」


Dシェゾ「ちょっと待て!!犯人は俺なんだってば!!」


りんご「アミティー!!みなさーん!!」


ラフィーナ「あら…?」


りんご「やっほー!!お待たせー!!」


サタン「モッテモテのサタン様のご登場だ〜!!主役はあとからやってくると言うだろう!ここからは私もピクニックに参加だ〜!」


シェゾ「用事がやっと落ち着いた…遅くなってすまなかった」


Dシェゾ「まじかよ…こんなややこしい時に…」


シェゾ「なんだ?何かあったのか?」


アミティ「これは…新たな容疑者が現れましたね」


りんご「容疑者?」


Dシェゾ「この3人は関係ないだろ…」


サタン「実はな…私が料理を色々と頼んだんだ!!」


みんな「ええ!?」


サタン「優しくてかっこいいサタン様からのサプライズだ!皆、美味しい物を沢山食べたいだろ??」


配達員さん「サタンさん、お届け物でーす」


サタン「ご苦労」


アミティ「すごーい!豪華なお弁当!!」


サタン「ケータリング頼んでおいたんだ」


ラフィーナ「まあ…」


サタン「ふっふふふふふ…サタンさすが!!いや〜照れるなぁアルル…サタンってほんとにかっこいいね!いやーそれほどでもあるがなぁ〜!!こんなサプライズを用意してくれるなんて…僕感激しちゃった!サタン!結婚して!はい!喜んで!!アルルだーいすき!!はーはははは!!」


シェゾ「なんだこいつ…」


アミティ「ちょっとやばいね…」


Dシェゾ「いや、だいぶやばいと思うが…」


アルル「てか僕何も言ってないし…はあ…」


配達員さん「5000円になります」


サタン「はい!えっと…財布財布…あれ?」


アミティ「どうしたの?」


サタン「まずい、財布…忘れてきてしまった!」


シェゾ「はあ!?」


りんご「まじですか…」


サタン「あははははは!!」


アルル「笑って誤魔化すな!!」


サタン「シェゾ…頼む!!このとおり!!キラキラキラキラ…」


シェゾ「仕方ねえな…はい、5000円」


配達員さん「ありがとうございました!」


シェゾ「立て替えておくから後で絶対返せよ…?」


サタン「ありがとうな!」


ラフィーナ「サプライズを実行したところまでは良かったのに…」


アルル「これじゃあいつものサタンだね」


Dシェゾ「まあでもご馳走も増えた事だしみんなで食おうぜ?」


アミティ「Dシェゾ!卵焼き事件はまだ解決してないよ!」


Dシェゾ「解決してるって!犯人は俺なんだよ」


アミティ「あたしの推理によると、犯人は必ずこの犯行現場に戻ってきます!」


Dシェゾ「はあ…」


アミティ「そして…最後に残ったこの卵焼きを…」


カラス「カー!!」バサッ


りんご「うわっ!?」


シェゾ「なんだ!?カラスか!?」


サタン「カラスが卵焼きを取っていった…!」


ラフィーナ「そうか…分かったわ!犯人はあのカラスだわ!!私達が見てない隙に卵焼きをさらっていったのよ!!」


アミティ「おおー!あたしの推理とピッタリ!犯人はあのカラスです!!」


アルル「それじゃあこれで僕の無実も証明されたってわけだね!!」


ラフィーナ「Dシェゾさんごめんなさいね…もう犯人のフリしなくてもいいわよ」


Dシェゾ「いや…まあ…そういう事にしておくか…」


お寿司の出前の人「おまたせしやしたー!」


シェゾ「え?」


サタン「あ、どうも!!」


アルル「サタン、お寿司も頼んだの??」


サタン「そう!せっかくのピクニックだからお寿司も頼んでおいたんだ!」


シェゾ「はあー!?」


お寿司の出前の人「5000円になりやす!」


りんご「サタン…また…代金はどうするつもりなんですか…?」


サタン「それはもちろん…」


シェゾ「また俺が立て替えれってか…」


サタン「だってー!財布忘れてくるとは思わなかったし!」


シェゾ「こいつ…計画的犯行だな…」


お寿司の出前の人「ありがとうございやしたー!!」


サタン「すまないなー!」


シェゾ「さっきのと合わせて1万円絶対返せよ…?」


アミティ「Dシェゾ良かったね!Dシェゾが食べられなかった卵焼きがいっぱいあるよ!!」


Dシェゾ「あ、ああ…そうだな…」


アミティ「まあ!これでめでたしめでたしだね!」


ラフィーナ「めでたいのかしら…?」


シェゾ「ちっともめでたくねえ!!」




おわり