リデル「いいお天気ですね〜」(探偵の助手役)
ラフィーナ「ええ…いい散歩日和ですわ」(探偵の助手役)
アミティ「おおー!大きな御屋敷」(探偵役)
ラフィーナ「ここって確か有名な陶芸家の先生の屋敷で…」
アミティ「おおー!」
ラフィーナ「あ、ちょっと!」
リデル「所長!勝手に入っちゃダメですよ…」
ラフィーナ「はっ…!蔵から誰か出て来ますわ…!」
Dシェゾ「はあ…はあ…」
アミティ「あれって先生…じゃないよね…」
リデル「はい…多分…」
Dシェゾ「…」
ラフィーナ「なんか棒を持って少し慌ててるみたいですわね」
アミティ「怪しい…」
リデル「もう少し近くに行って様子を見てみましょう」
Dシェゾ「…」
リデル「うーん?」
ラフィーナ「な、なにかしら…?」
Dシェゾ「はっ…!」
アミティ「えっ…!?」
Dシェゾ「どりゃあー!!」
ラフィーナ「はっ…きゃー!!!!!!」
バリーン!!!
アミティ「ああ!大変!バレちゃう!」
リデル「隠れますよ!ササッ!」
サタン「なんだ!?今の叫び声は…」(陶芸家の先生)
リデル「あの方です…気難しい性格で有名な陶芸界の巨匠、サタン先生!」
シェゾ「兄さん!」(サタン先生の弟子)
Dシェゾ「はあ…はあ…」(サタン先生の元弟子)
サタン「なんでお前がここに…って!あー!私の作品がー!!まさか…お前がやったのか…?」
アミティ「まあまあ!立ち話もなんですし…中でゆっくり冷たいジュースでも飲みながら…」
サタン「だ、誰だ!!お前達は!!」
アミティ「探偵のアミティです!」
シェゾ「た…探偵…?」
リデル「つまりDシェゾさんは、サタン先生のお弟子さんだったんですね」
サタン「ああ…シェゾの兄でして、今は独立している」
シェゾ「兄さん!先生にはお世話になったはずなのに…なんでこんな事を!!」
アミティ「本当はずっと嫌われてたんじゃない?」
サタン「ま、まさか…確かに厳しく指導はしたが…信頼関係だってあった!お前が独立する時だって一緒にお祝いしたじゃないか!」
Dシェゾ「あ、ああ…」
ラフィーナ「あら、反応しましたわ」
リデル「その時になにか酷いことを言ったとか…」
サタン「え〜?あの時は飲みすぎてあまり覚えてないが…あっ!確か…」
サタン「あー!なんだか僕ちゃん、酔っぱらっちゃったでちゅ〜!!」
Dシェゾ「あんたな…」
サタン「おい、そんなに引くなよ…」
Dシェゾ「だって…」
サタン「あーあ、世間じゃ巨匠なんだって持ち上げられてるけどさー今だって本当はもっとふざけたいんだよ…あ!そうだDシェゾ!!」
Dシェゾ「なんだよ…」
サタン「私のちょっぴり色っぽいセクシーな感じの写真を撮れ!」
Dシェゾ「はあ!?なんだそれ!」
サタン「服をこうやってちょっぴりはだけさせて…あっは〜ん!えっち〜!!うふふふ…」
Dシェゾ「あんたは一体何がしたいんだ…?」
サタン「いいから!ほら!早く撮ってくれ!!」
Dシェゾ「そんなん撮って何になるんだよ…」
サタン「私!陶芸家なんてやめてグラビア女優になってちょっと色っぽい感じの写真集でも出そうかな!あは!あはははは!!」
Dシェゾ「…」
サタン「…って!お前男なのになんで女優やねん!ってツッコんでくれよ…」
アミティ「やだー!そんな事したんですか〜?きゃー!恥ずかしい〜!!」
サタン「あの写真どうしたんだっけ…?シェゾ、ちょっと手分けして探してくれ」
シェゾ「は、はい…!」
リデル「私も手伝いましょうか?」
サタン「ああ、ぜひ頼む…君たちはなんとかDシェゾを喋らせてくれ」
アミティ「えっと、サタン先生の元弟子のDシェゾさんだっけ…?」
Dシェゾ「…」
ラフィーナ「なんで先生の作品を壊したりしたの?」
Dシェゾ「…」
アミティ「やっぱり…中々話してくれないね…」
リデル「これだけ敷地が広いと探し物も大変ですね…あれ?」
シェゾ「…」
リデル「シェゾさん?何してるんですか?」
シェゾ「はっ…!」
リデル「その手に持ってるのは…さっき割れた壺ですか?」
シェゾ「あ、ああ…危ないから先に片付けようかと…」
リデル「この倉庫の中も探してみていいですか?」
シェゾ「え、あっ…はい…どうぞ…」
リデル「…?」
リデル「すごいです…サタン先生の作品が沢山…」
ピカッ
リデル「…あれ?これは…割れた壺の破片…?なんでこれがここに…?」
アミティ「うーん、おや?ベットの下に何か…水着のお姉さんの写真集?」
サタン「あっ…おいこら!勝手に人の物触るな!!」
アミティ「えー!だってー!」
サタン「だってじゃない!そんなもの探さなくていいから早く写真を探してくれ!」
アミティ「あ!ごめんなさい!ちょっと…トイレに…!」
サタン「トイレならこの部屋を出て右に真っ直ぐ!」
アミティ「大変漏れちゃうー!!」
アミティ「あー!危なかった…でもスッキリした〜!!なんだか頭もスッキリしてきた…おお!ひらめいた!!」
アミティ「皆さん、この事件の真相が分かりました」
リデル、ラフィーナ「所長!」
サタン「何…?」
アミティ「全ての鍵を握るのは…シェゾさん!あなたです!!」
シェゾ「なっ…!?」
ラフィーナ「ええっ…」
サタン「えー!?」
シェゾ「なんで…そんな…!」
アミティ「それは…他にも指す人いませんし…」
サタン「ずで!」
シェゾ「そんな理由で人を指さすな!!」
リデル「いいえ」
シェゾ「え…?」
リデル「所長のひらめきに間違えはありません…この事件の犯人はシェゾさん、あなたで間違えないです」
シェゾ「なんで…なんで俺が…!」
リデル「あの…サタン先生!」
サタン「え…?」
リデル「もしかして壺の中に写真を入れたんじゃないんですか?」
サタン「うーむ…あっ!!」
サタン「この壺の中の写真を見つけたら私の陶芸家人生もおしまいだなーあっはははは!!」
Dシェゾ「…」
リデル「やっぱり…Dシェゾさんは壺を割ろうとしていた訳ではなく、中の写真を取り出そうとしていたんです!でも…あの時…」
ラフィーナ「ぎゃー!!!!」
リデル「そう、Dシェゾさんはラフィーナさんの叫び声を聞いてびっくりして…それでツボを落としてしまった…」
ラフィーナ「あら…それじゃあ…私のせいでしたのね…」
サタン「しかし…写真なんて入ってなかったぞ?」
リデル「それは、あの壺が偽物だったからです…そうですよね?シェゾさん」
シェゾ「あ、あの…その…えっと…」
サタン「シェゾさん…?」
シェゾ「す、すみませんでした!!」
サタン「一体どういう事なんだ…?」
シェゾ「実は私…先生のあの壺を割ってしまったんです…それでこっそり同じものを焼いて…」
リデル「あの時、それがバレないように急いで片付けていたんですね」
ラフィーナ「でも…中に入っていたサタン先生の恥ずかしい写真は?」
シェゾ「はい…世の中に出しちゃいけない写真だと思って…ビリビリに破いて捨てました…」
アミティ「なるほど、そういう事だったんですね…」
シェゾ「先生…本当にごめんなさい…だから…どうか私を破門にしてください!」
サタン「過ぎたことはもういい…それよりシェゾ、私の目が騙せる壺を焼けるまでに成長したんだな…」
シェゾ「えっ…?」
サタン「それにDシェゾも…私の為にありがとう…独立しても私たちの絆は変わらないな…」
Dシェゾ「ああ…俺も…先生の事を愛してるから…愛してるからこそ!あのような写真が他の人の目に入らないように…!」
サタン「ああ…私の弟子は…2人共最高だ〜!!」
Dシェゾ「先生…!」
ラフィーナ「良かった…良かったですわ…」
アミティ「うんうん…」
リデル「また泣いてますね…」
アミティ「そういえば…先生の恥ずかしい写真って…これ?」
サタン「えっ…?」
Dシェゾ「これ…あの写真じゃないか…」
シェゾ「テープで貼って復元されてる…」
サタン「何故これがここに…?」
アミティ「さっき探検してる時にゴミ箱で見つけたの!」
Dシェゾ「はあ…」
アミティ「いやー元に戻すの大変だったよ〜!」
サタン「そんな…戻さなくてもいいのにー!!!」
アミティ「という感じの劇を今度地域の子供会でやろうと思ってるんだけど、どう?」
サタン「やりません!!」
ラフィーナ「何よそれ!」
リデル「私は…結構活躍してましたから…その…今の案、ありかなって思うんですけど…」
シェゾ「いやいや!普通に考えてなしだろ!というかなんで俺が犯人なんだよふざけんな!」
アミティ「シェゾいつも推理して事件解決して正義のヒーローぶってるからたまには犯人役でもいいかなって!」
シェゾ「別に正義のヒーローぶってはいないだろ!」
アミティ「なんでー!?別にほんとの殺人犯とか、ほんとの悪い人ではないから別にいいじゃない!」
シェゾ「良くねえ!そんなふざけた劇、俺は絶対にやらん!」
Dシェゾ「俺がそいつを愛してるだと…?ふざけた冗談はよしてくれ」
リデル「Dシェゾさん…!」
シェゾ「Dシェゾの言う通りだ!俺がそいつの弟子役だなんて劇でも絶対にやめろ!人生の恥だ!」
サタン「はあ?そこまで言うことないじゃないか!まあ確かにお前らのような弟子だってこっちから願い下げだけど…」
シェゾ「何か言ったか!?」
サタン「いや、別に」
Dシェゾ「俺がそいつを愛してるシーンなんて想像もしたくないな」
サタン「貴様…誰のおかげで復活出来たと思って…」
Dシェゾ「なんだ?」
サタン「いや…何も…」
シェゾ「とにかく!こんなアホ丸出しのおっさんの弟子役なんて絶対に認めんぞ!劇とはいえ、なんでこいつの弟子役なんかに…!」
サタン「なんだとー!?」
アミティ「面白そうだと思ったのになんかすっごい喧嘩になっちゃった…」
終わり