アミティ「いらっしゃいませー!」


アルル「いらっしゃいませー!いらっしゃいませー!!」


蘭「戻りました!!買い出し終わりました!!」


アミティ「はーいおかえり!!」


シェゾ「ご苦労さん」


レムレス「蘭さんはお仕事そろそろ慣れてきたかな?」


蘭「はい!なんとか…皆さんのフォローのおかげでなんとか頑張れてます!皆さん優しいいい人ですし…」


平次「せやせや!みんな良い奴やろー?」


蘭「うん!服部くんもいるしね!」


アルル「確かにこーゆう時、知り合いがいると心強いよねー」


アミティ「蘭さん、盛り付け上手だし接客も上手だからほんとに助かってますよ!!」


レムレス「ほんとに!今結構忙しい時期だからほんとにありがとう!」


蘭「皆さんのお力になれて嬉しいです!」


アルル「それは良かった!蘭さん、バイト楽しい?」


蘭「はい!みんなも優しくて面白いし、ほんと楽しくバイトさせてもらってます!」


アミティ「ほんとー!良かった、このお仕事きついとか嫌だとか思われてなくて…」


蘭「とんでもない!そんな事思わないですよー!まあ、もう夏休み終わっちゃうからあと2週間ぐらいですけど…」


アルル「あ、そっか…もうあとそんなか…」


アミティ「平次もじゃない?」


平次「せやな…俺もあと2週間でまたバイト終わりやな…」


アルル「なんか、また残念だな…」


平次「なーに!また遊びに来るわ!」


蘭「私も!私なんてすぐに来ちゃうと思いますよ!」


レムレス「全然いつでも顔出してください!」


シェゾ「ああ…いつでも大歓迎だからな」


サタン「いつでもなのか、そっか…」


シェゾ「は?なんだよ…」


サタン「その言い方だと24時間いつでも大歓迎って言い方に聞こえてしまうが…」


シェゾ「あーはいはい言い直します、店の営業時間中であればいつでも大歓迎です…!!」


サタン「そうだよな、そう言わなきゃだよな?」


シェゾ「こいつマジでぶっ飛ばしてえ…」


ラフィーナ「おはようございます!」


アミティ「あ!ラフィーナ!!」


レムレス「やあ!ラフィーナは今日はこの時間からお仕事だね!今日も頑張ろう!」


ラフィーナ「今日は私が買い出しに行きますわ!!」


アルル「え?買い出し?」


ラフィーナ「ええ!」


シェゾ「すまん、今日の買い出し当番は蘭だったし、それに今日の分の買い出しはもう終わったんだが…」


ラフィーナ「そんなのいいから!どうしても何か追加で買う食材はありませんこと!?」


シェゾ「そ、それじゃあ…エリンギと白玉粉をお願いしようか…?」


ラフィーナ「分かりましたわ!!」


レムレス「気をつけてね…?」


シェゾ「駅前のスーパーだからな?」


ラフィーナ「もちろんですわ!!」


シェゾ「…」


アミティ「ラフィーナ…」


アルル「今日の買い出しは終わったのにどうしたんだろう…」


平次「あんたら、今俺が何言いたいか分かるか?」


アミティ「平次…」


アルル「まさか…」


平次「ああ!些細な事が…」


シェゾ「…大事件に繋がってる」


平次「せや!兄ちゃん覚えててくれたんやな!!」


シェゾ「…」




ラフィーナ「ふんふふふふーん」




アミティ「おかしい…やっぱり普通に考えておかしいよ…」


アルル「うん…だって今日の分の買い出しは終わってるのにね、なんであんな無理やり…」


シェゾ「これもやっぱり何かの事件に繋がってるのか…?」




ラフィーナ「るんるるるるるーん」




アミティ「え!ねえ!ちょっとあれ!」


アルル「いつも買い出ししてるスーパーを通り過ぎちゃったよ!?」


シェゾ「ああ…なんでそのスーパーに入らないんだ…?いつもそのスーパーで買い出ししてるのに…!」




ラフィーナ「ふっふふふふふーん」




シェゾ「あっちは商店街…一体どうして…」


エコロ「ターゲットの様子はどうだね…?」


シェゾ「ああ…怪しい動きを見せている…って!?うわあああ!?」


アルル「エコロ!」


エコロ「静かに!!ラフィーナちゃんにバレちゃうよ?」


アミティ「エコロ、どうしてここに…?」


エコロ「アミティちゃん達がなんかコソコソしてるから何してるのかなーって!」


アルル「あ、うん…実はね…」




エコロ「確かにそれは妙だね…」


アルル「だよね?」


エコロ「うん、だって今日の分の買い出しはもう終わってるんだもんね?」


アミティ「そうだよそうだよ!なのになんであんな無理やり買い出しを…」


シェゾ「おい、早く行くぞ…モタモタしてるとラフィーナを見失っちまう」


アルル「あ、うん…そうだね」


アミティ「あ!見て!あれ、ラフィーナだよ」


エコロ「ラフィーナちゃん、そこにコンビニに入っていくみたい」


アルル「コンビニ?」


シェゾ「どうしてコンビニなんかに…」




ラフィーナ「ヒソヒソ…」


コンビニの店員さん「ヒソヒソ…」




シェゾ「店員と何か話してるな…」


アミティ「ね、何か話してるね…」


アルル「一体何を話してるんだろう…」


エコロ「ねえ!あれ!」


アルル「エコロ、何か分かった?」


エコロ「うん!見てよあののぼり!!」


アルル「のぼり?」


エコロ「あののぼり、新商品のいちごたっぷりドーナツって書いてあるよ!!!」


アミティ「いちごたっぷりドーナツ…?」


エコロ「このコンビニの新商品なんだって!ちょっと気にならない?」


シェゾ「今はそんなのどうでもいいんだよ!」


アミティ「そうだよ!今はラフィーナの事の方が大事!!」


エコロ「え〜!美味しそうだなと思ったのに〜!」


アルル「ラフィーナがコンビニから出てきたよ!」


アミティ「ほんとだ!」


シェゾ「よし…追うぞ」


エコロ「あー!すごい!!」


アルル「エコロ、今度はどうしたの?」


エコロ「見てよこれ!水溜まりだよ!!」


シェゾ「はあ…?」


アミティ「水溜まり…?」


エコロ「これは飛び込まずにはいられないね!!」


シェゾ「あ、おいバカやめろ!!そんな事したらラフィーナに見つかっちまう!!」


エコロ「えーい!!どりゃあー!!」


シェゾ「あ!おい!!やめっ…」


エコロ「…でも、汚れちゃうからやーめた」


シェゾ「あっ…うわあああ!?」バチャ!




ラフィーナ「あら?」




シェゾ「しまった気づかれた!隠れろ!」


アルル「あ、うん!」




ラフィーナ「…今何か水みたいな音がしたような…何かしら…?」


コンビニの店員さん「あ、でね…」


ラフィーナ「あ、はい…!ありがとうございます、礼を言いますわ」




ラフィーナ「よし!」




アミティ「あ、ラフィーナそこの公園に行ったよ!」


アルル「ほんとだ!」


シェゾ「公園なんかに行って何を…」




ラフィーナ「ふっふふふふ…」




アルル「ゴミ箱を覗いてニヤついてなにかをメモに書き始めたよ!」


シェゾ「ああ…何してんだあいつ…」


エコロ「ほほう…ターゲットは何か掴んだみたいだね」


アミティ「ラフィーナ…」


アルル「でもあんなことしてどうするのかな…?」




ラフィーナ「さて…お次は…」




シェゾ「え?カフェ…?」


アミティ「今度はカフェに入ったね」




ラフィーナ「ヒソヒソ…」


カフェの店員さん「ヒソヒソ…」




アルル「また店員さんに声掛けてる…!」


エコロ「こういう時はやっぱりアンパンが欲しいね」


アミティ「ね!あと牛乳も…」


シェゾ「張り込みじゃねんだよ!」




カフェの店員さん「それだったらこれ…」


ラフィーナ「ああ!なるほど!」




アルル「店員さん、ラフィーナになにか見せたよ!」


アミティ「新メニューのメロンフラッペって書いてあったね…」


シェゾ「あのメニューに何があるって言うんだ…?」


アルル「ああ…隠れて!!ラフィーナがお店から出てくる!」


アミティ「うわあ!大変!!」




ラフィーナ「ヒソヒソ…」


たい焼き屋さん「ヒソヒソ…」


シェゾ「今度はたい焼き屋の店員と喋ってる…」


エコロ「たい焼き屋さんには新メニューのネギ味噌あんこたい焼きってのぼりがあるね」


アミティ「ラフィーナ、また何かをメモしたみたい!」




ラフィーナ「よし!」




アルル「やっと本来の目的のスーパーに入ったね…」




ラフィーナ「うーん…」




アルル「あれは…」


アミティ「お惣菜コーナー??」


エコロ「お惣菜コーナーをじっと見てるね」


シェゾ「おかしいな…惣菜なんか頼んでないぜ…?」




男性店員「そろそろ混む時間です、揚げ物の数を増やしてください」


女性店員「はい!」


ラフィーナ「…」




シェゾ「あいつどうしたんだ…?」


アミティ「もしかして…買うものが分からなくなっちゃったとか…?」


アルル「ねえエコロ、ラフィーナにさりげなく買う物を伝えてきてくれないかな?」


エコロ「え?僕が?」


アミティ「あたし達がいる事は内緒にしてね!」


シェゾ「それで、買うものなんだが…」


エコロ「よーし!!」


アルル「あ!待ってエコロ!!」


アミティ「行っちゃった…」




エコロ「ラフィーナちゃん!!」


ラフィーナ「あら?エコロさん?」


エコロ「おおー!美味しそうな揚げ物がたくさん!!」


ラフィーナ「おつかいですの?何を買いに来ましたの?」


エコロ「あ、えっと…ねえー!!なんだったっけー??」


アルル「ずで!!」


シェゾ「まずい!隠れろ!!」




ラフィーナ「誰かと一緒ですの?」


エコロ「うん!えっとね…」


男性店員「いらっしゃいませ!何かお探しですか?」


女性店員「只今、新商品のチーズ包揚げをご用意しております!」


エコロ「おお〜!新商品って言われるとつい食べたくなっちゃうよね〜!」


男性店員と女性店員「分かる〜!!!!」


男性店員「僕も新商品に目がなくってねー!全部チェックしてるんだ!!」


女性店員「私も大好き!!」


ラフィーナ「新商品が好き…?」


エコロ「あれ…ラフィーナちゃん?」


ラフィーナ「新商品…新商品…さっきのコンビニの新商品のドーナツ…それからカフェの新メニューのメロンフラッペ…そしてたい焼き屋の新メニューのネギ味噌あんこ味たい焼き…はっ…!!」


エコロ「どうしたの…?」


ラフィーナ「解けましたわ…全ての謎が!!」


男性店員「ええ?」


女性店員「謎?」




シェゾ「なっ…なんだ!?」


アミティ「ラフィーナ、何を言い出すんだろう…」




ラフィーナ「世間は誤魔化せても、このラフィーナ様にはお見通しよ!!」


男性店員「え、ええ…?」


ラフィーナ「あなた達、商店街で食べまくりデートをしていますわね…?」


女性店員「えっ…!ええ!?」


男性店員「な…なんのことでしょうかね…?」


女性店員「よ、よく分かりませんね…」


ラフィーナ「私の調査によると、新商品マニアの御二方は同じ趣味を楽しみながら距離を縮めていった…」


女性店員「はっ…!?」


ラフィーナ「ずっと前から感じてましたのよ…あなた方2人がいい雰囲気だって!だから、商店街の噂好きの人達から情報を集めていましたの!」


男性店員「なっ…」


ラフィーナ「今朝のコンビニスイーツの新商品、いちごたっぷりドーナツを近くの公園で食べていましたね!?」


男性店員「えっ…!」


女性店員「なんと…!」


男性店員「違う!あれは人違いだよ…!」


ラフィーナ「これを見て!」


男性店員「なっ!!」


ラフィーナ「これはあなた達が食べた新商品いちごたっぷりドーナツの袋です…!」


男性店員「なああー!?」


女性店員「えー!?」


ラフィーナ「コンビニの近くの公園のゴミ箱から見つけましたのよ…この袋を調べればあなた達の指紋が検出されるはずです!」


男性店員「なあああ!?」


ラフィーナ「さあ!観念しなさい!!あなた達は…付き合っていますね!?」


女性店員「はっ…!」


男性店員「…えっ!?」


エコロ「えっ…」


シェゾ「ええっ…」


アルル「え…」


アミティ「ええー!!!!??」


女性店員「いえ…付き合ってません」


ラフィーナ「ずで!!ちょ…ちょっと!!まだしらばっくれるつもりですの!?」


男性店員「彼女の言っている事は本当です!!だから…だから今!告白します!!」


女性店員「えっ…!」


男性店員「これからも新商品は…最初にあなたと食べたい…!だから、僕と付き合ってください!!」


女性店員「はっ…!結城さん…!!」


男性店員「僕とじゃ…ダメですか…?」


女性店員「その言葉…ずっと待ってました…!」


男性店員「ほんとですか!嬉しい…!」


ラフィーナ「まあ…!」


エコロ「ヒューヒュー!!熱いですね!おふたりさん!!」


みんな「おめでとうございます!!!」


パチパチパチパチ


男性店員「いやあ…」


女性店員「えっへへへ…」


男性店員「ありがとうございます!皆さん!」


女性店員「ありがとうございます…!」




ラフィーナ「これにて一件落着ですわね…でもあの2人、付き合ってなかったなんて…ふん、私もまだまだですわね…」




シェゾ「なんなんだよこれ…」


アルル「ね…」


アミティ「なんか…ドッと疲れた…」




終わり