アコール「今日は毎年恒例、プリンプ魔導学校、エリート魔導学校合同の1泊2日のサマーキャンプです!」
アミティ「わーい!!!」
リデル「サマーキャンプですー」
ラフィーナ「今年もこの時期が来ましたわね…まあサマーキャンプは楽しいっちゃ楽しいわよね」
アコール「そして今年は魔導学校側からは現在4週間の体験学習を行っている生徒2名も参加です」
Dシェゾ「キャンプか…」
蘭「私まで本当に良かったんですか??」
アミティ「人数多い方が楽しいじゃないですか!」
リデル「そうですよ、蘭さんもDシェゾさんも楽しみましょう」
蘭「うん、そうだね!!アコール先生もありがとうございます!」
アコール「そして今日の夜は夕食の後、皆さんお待ちかねの肝試し大会もやります、うふふふふ」
レムレス「やったー!!肝試し大会!」
フェーリ「ひぇ…嫌…ちょっと怖いわ…」
ラフィーナ「げっ…そうでしたわ、忘れてました…」
Dシェゾ「肝試し大会…?」
クルーク「毎年サマーキャンプでやってるんだ、まあお化けなんて非現実的なもの別に怖くもなんともないのに…」
蘭「そうかな…?」
アコール「それじゃあこの時間を使って肝試しのお化けの役を決めたいと思います」
アミティ「おお〜!」
アコール「お化け役やりたい人〜」
しーん
アコール「あら?いませんか?」
ラフィーナ「先生!私お化け役はクルークがいいと思います!」
クルーク「ええ!?」
ラフィーナ「私、彼にはお化けの才能があると思います!普段からお化けっぽいですし」
クルーク「はあ!?」
フェーリ「確かに夜道にこんな人居たら怖いわね…」
クルーク「そんなこと言っていいのかい?」
ラフィーナ「え?」
クルーク「僕がお化けやると本当に怖いよ?」
ラフィーナ「はあ?」
クルーク「僕が小さい頃とある肝試しに参加した時みんな僕のお化けっぷりに腰抜かしたんだから!」
ラフィーナ「なっ…!」
フェーリ「うそ…」
クルーク「僕の演技があまりにも上手すぎて本物の霊が乗り移ったんじゃないか?って言う人もいたんだ!木陰からこんな顔で出てきたら…」
ラフィーナ「ひゃっ…いやー!!!」
フェーリ「ひゃあー!!!」
クルーク「とにかく!最高に楽しい肝試しにしてあげるから楽しみにしたまえ!!」
ラフィーナ「の…望む所だわ…ふん!!」
アコール「それじゃああともう1人は…」
アミティ「はーい!やってみたいです!!」
ラフィーナ「えー?アミティさんが?」
アミティ「え、なんで?」
ラフィーナ「アミティさんはいつも笑顔で明るいからお化けには向いてないと思います、アミティさんはお化けのイメージがないわ」
リデル「ラフィーナさんそれは…でも確かにアミさんはいつも笑顔で明るく振舞ってますからね…ラフィーナさんの言う事も間違ってはないかもです…」
アミティ「そっか…」
蘭「確かにアミティちゃんはいつも元気だからお化けとは真逆かもしれないけど…でもせっかくやりたいって挙手してくれてるからやらせてあげてみてもいいんじゃないかな??」
アミティ「蘭さん…」
レムレス「僕も賛成です!やってみたいって立候補するのはいい事だと思います!」
Dシェゾ「俺も…アミティでいいと思う」
シグ「アミティがいい〜」
アミティ「みんな…」
アコール「うふふ、それじゃあお化け役はクルークさんとアミティさんのおふたりにお願いしようかしら?」
アミティ「はーい!」
クルーク「ぐふふふふ…よーし!最高に楽しい肝試しにしようじゃないか!見てろラフィーナ…」
ラフィーナ「あの子達のお化け本当に怖かったらどうしましょう…」
フェーリ「全くだわ…」
Dシェゾ「レムレス、お前は肝試し楽しみなのか?」
レムレス「うん!大好きだよ!僕お化けとか結構得意みたいで!」
ラフィーナ「そ、そうなのね…」
フェーリ「あ…あたしもお化けなんて全然怖くないです!肝試しなんて余裕です!」
Dシェゾ「フェーリ…?」
ラフィーナ「どうしましたのよ突然…」
アミティ「ここが今日あたし達が泊まるコテージだね!」
リデル「わあ…すごく綺麗ですね」
シグ「ねー」
リデル「とりあえず…コテージの中に荷物を置いたら私はちょっと喉が乾いたので何か飲み物を買って来ますね」
シグ「一緒に行くー」
アミティ「おっけー!あたしはまだ水筒のお茶が残ってるからコテージの中で待ってるね」
クルーク「アミティ」
アミティ「あ!クルーク!そういえばクルークはなんでお化け役否定しないでやるって言ったの?」
クルーク「ふっふふふ…よくぞ聞いてくれたアミティ!」
アミティ「いや、別にそんなつもりはなかったんだけどな…」
クルーク「ラフィーナはすごく怖がりだろう…?あいつ怖がりなくせに僕にお化けっぽいとか言ってきて…だから僕!仕返しがてらラフィーナをちょっとギャフンと言わせたいんだ!それでお化け役やる事にしたんだ」
アミティ「なるほどね…」
クルーク「とりあえず今日の自由時間にコースの下見だ!」
クルーク「肝試しはあの島のてっぺんに続く道でやるらしい」
アミティ「よし!行ってみよう」
アミティ「この道夜になったらすごい怖いだろうね…」
クルーク「しかも今晩は満月だ、雰囲気作りの仕掛けを作らないとだね」
アミティ「あれ?」
クルーク「ん?どしたんだ?アミティ」
アミティ「何あの御屋敷みたいな建物…すごい…」
クルーク「ほんとだね、なんだあの建物…」
アミティ「ちょっと行ってみようよ!」
クルーク「そうだね…すみませんー!!」
アミティ「鍵空いてるね」
クルーク「ほんとだ…ちょっと入ってみようか」
アミティ「ごめんくださーい!…空き家みたいだね…誰もいないよ」
クルーク「この洋館は使えるかも…例えばこの中に棺桶が置いてあって…」
アミティ「棺桶…?棺桶って何…?」
クルーク「棺桶って言うのはね…あ、そうそう!そこに置いてあるやつ!」
アミティ「ひぇ…」
クルーク「みんなが来るとあの棺桶がゆっくり開いて…そして中から…ん?そこに置いてある棺桶…?」
パカ
「ぎゃー!!!」
アミティ「ぎゃー!!!」
クルーク「え?うわあー!!!!」
サタン「はははははは!!」
アミティ「…え?」
りすくま「大丈夫です、これはロボットです」
まぐろ「み〜んなを驚かせようと思って待っていたんだ☆」
シェゾ「まったく…お前たちは…」
アミティ「サタン!りすくま!」
クルーク「まぐろとシェゾも!!」
アルル「僕もいるよ!」
アミティ「アルル!え?でもなんでここに?」
サタン「実はあの先生に肝試しの手伝いを頼まれてな…」
まぐろ「そうそう☆今年の肝試しは特に盛り上げたいからよかったら協力して欲しいって!」
アミティ「そうだったんだ…何も聞いてなかったな…」
シェゾ「俺はこいつらが何か悪さしないか見張りだ」
クルーク「シェゾも大変だな…」
アミティ「でも!肝試しを盛り上げるお手伝いしてくれるんだよね!?みんなが手伝ってくれればきっと面白い肝試しになるよ!」
まぐろ「うん☆最高の肝試しにしよう!」
クルーク「肝試しに参加するって事は…君たちも今晩はここに?」
シェゾ「ああ、特別にコテージを取ってあると言っていたな…」
アミティ「そうなんだ!」
まぐろ「そうそう!手伝ってもらうんだからそのお礼として良かったら泊まってってくださいって!☆」
クルーク「これは面白くなりそうだね」
アミティ「ね!」
サタン「そうだ、肝試しをするなら何か伝説とかを言って尚更怖がらせるのはどうだ?」
シェゾ「伝説か…」
アミティ「例えば?」
サタン「そうだな…こんなのはどうだ?」
クルーク「ふむふむ…なるほど!いいんじゃないか?」
アミティ「ね!すっごいいい!」
まぐろ「じゃあ決まりだね☆」
りすくま「私たちは引き続き肝試しに向けての準備を」
アミティ「夕食の後にもう一度会ってそこで作戦会議しよ!」
まぐろ「そうしよ☆」
アコール「夕食の後はいよいよ肝試しです」
フェーリ「ついに来てしまったわね…この時間が…」
ラフィーナ「ええ…そうね…」
レムレス「わーい!いよいよだ!楽しみー!」
フェーリ「あ、いや…じゃなくて…あたし全然平気!お化けなんて怖くないわ…!」
レムレス「さすがフェーリ!頼もしいね!」
アミティ「みんな!ちょっと聞いて!今夜の肝試しはこの近くの島でやるんだけど、そこには伝説があるらしいの」
ラフィーナ「伝説?」
クルーク「ああ、昔からの言い伝えで満月の夜に島のてっぺんでくしゃみをすると恐ろしい海の化け物が出るんだって」
ラフィーナ「ばっ…!!」
フェーリ「化け物って…」
ラフィーナ「ど…どんなのよ…」
アミティ「それは…これだよ!!妖怪タコ女!!」
ラフィーナ「はあ?」
フェーリ「ええ…」
リデル「あ…アミさん…」
Dシェゾ「なんだそれは…」
ラフィーナ「何よそれ!ぜんっぜん怖くも何ともありませんわ!」
アミティ「ほんとに出るんだもん!!」
ピュー
アミティ「きゃ!!あっ…」
ラフィーナ「あら、絵が風で飛ばされて行きましたわね…」
アミティ「ううっ…」
クルーク「見てろよラフィーナ…」
シェゾ「いいぞ!アミティ」
まぐろ「そのまま歩いてきてみて!」
アミティ「うん!ここをこのまま…」
ピッ
アミティ「ひっ…いやあー!!!」
クルーク「なるほど!人が通るとセンサーが反応してお化けが作動するって仕掛けなんだね!」
アミティ「す…すごい仕掛けだね…」
シェゾ「でもこれはあいつらも思ってる以上に怖がるんじゃねえか…?」
りすくま「もちろん機械だけに頼ってちゃダメです、私たちもこれを使って驚かしましょう」
アミティ「おおー!タコの足のおもちゃ!なんかかっこいい!」
クルーク「あとはみんなが来るのを待つだけだね」
アミティ「うん!いつでもいらっしゃい!!」
エコロ「暇すぎてこんな遠くまで来ちゃったけど…何か面白いことないかな…」
ピュー
エコロ「うわ!顔の前に何かが…ん?何これ…なんかお化けの絵みたい…あ!そうだ!!ぐふふふふふ」
アコール「それじゃあ第1グループからどうぞ」
ラフィーナ「さあ行きますわよ!私が先頭!!クルークなんかに負けられませんわ!!」
フェーリ「あたしこういうのぜんっぜん怖くないわ…」
シグ「すごく静か」
Dシェゾ「この道…結構不気味だな…」
リデル「うう…ちょっとだけ怖いです…」
蘭「ね…私もちょっと怖いかも…」
レムレス「うん!すっごくわくわくするね!!」
Dシェゾ「なんでレムレスはそんなテンション高いんだよ…」
リデル「あ、皆さんちょっと待ってください…靴紐が…」
ラフィーナ「さあどんどん先に進むわよ!!クルークなんかに負けてられないわ…」
アミティ「来た来た!クルーク、準備はいい?」
クルーク「もちろん!」
ラフィーナ「ふっふふふふーん」
ぐちょ
ラフィーナ「…!?ひっ、いやあー!!!!!」
レムレス「え?」
シグ「ラヘーナ?」
リデル「ひぇっ…」
Dシェゾ「なんだ…?」
ラフィーナ「ひゃー!!!!」
レムレス「ああ!待って!ラフィーナ!!」
Dシェゾ「行っちまった…」
りすくま「来ましたよ」
シェゾ「ああ…これを引っ張って…えいや!」
サタン「なるほど、胡椒か」
ラフィーナ「きゃー!!!いやー!!!」
ピューン!!!
サタン「あれ?」
シェゾ「すごい猛ダッシュで行っちまったな…」
サタン「はーくしょん!!」
ラフィーナ「ひっ…ひっ…な…何これ…くしゃみが出そう…はっ…!」
クルーク「満月の夜に島のてっぺんでくしゃみをするとそれはそれは恐ろしい海の化け物が出るそうだ…」
ラフィーナ「くしゃみなんてしてたまるもんですか…、はっ…はっ…はくしょん!!!!」
???「ぎゃー!!!!」
ラフィーナ「え!?いやあーーー!!!!!」
タコ女「おーっほっほっほ!!!」
蘭「ねえ、今の声って…」
リデル「はい…またラフィーナさんの声が…」
フェーリ「向こうの方からね…」
Dシェゾ「何かあったのか!?」
レムレス「行ってみよう!!」
タコ女「おーっほっほっほ!!」
ラフィーナ「ひいい…助けて…」
シェゾ「あれは!?」
クルーク「え!タコ女!?」
アミティ「ほんとに居たの!?」
まぐろ「あれはちょっと…さすがにリアル過ぎないかい…?☆」
シェゾ「ああ…サタン…別にあそこまでリアルにしなくても…」
サタン「いや…私はあんなの作ってないが…」
シェゾ「え?」
まぐろ「それじゃあ先輩ですか?先輩もあんなにリアルにする事ないじゃないですか☆」
りすくま「いや…私もあんなの知らないが…」
サタン「え…?なに…?お前もあれに心当たりないのか…?」
アルル「それじゃあ…あのタコ女は…」
蘭「えー!!」
フェーリ「何よあれ!」
Dシェゾ「すげえな…アミティの描いた絵そのままだ…」
レムレス「すごい!タコ女ほんとに居たんだ!!」
ラフィーナ「そこ!感心してる場合じゃないわよ!早くあれを何とかしてー!!」
タコ女「おっほほほほ!!!!」
アルル「て言ってる間にこっち来るし!!」
フェーリ「ひゃ…きゃあー!!!!」
レムレス「わっ!フェーリ!?」
フェーリ「あっ…しまった…ついしがみついちゃった…ごめんなさい先輩!!!」
レムレス「あ!フェーリ待って!どこに行くの!?」
ラフィーナ「私も…きゃ…きゃあー!!!!」
Dシェゾ「あ!おい!ラフィーナ!!」
リデル「行っちゃいましたね…」
シェゾ「しかしこのタコ女…本当に一体…」
エコロ「あっはははは!!すごいね!こんなにリアルになるんだ!!」
アルル「その声は!!」
アミティ「エコロ!!」
エコロ「なにか面白いことないかなーってこの辺さまよってたらこんな絵を見つけてさ!」
アミティ「あー!あたしの絵!」
エコロ「それでこんなのがほんとにいたら面白いかなーって思って僕が作っちゃった!!」
Dシェゾ「て事はこのタコ女は…」
エコロ「そうでーす!犯人は僕でーす!!」
クルーク「またお前かよ!!」
アミティ「エコロ!またこんなイタズラして!!」
レムレス「すごい!凄いよ!!こんなリアルなお化け見た事ない!!リアリティ出て本当にいい肝試しだよ!!」
アミティ「ええー!?」
シェゾ「喜んでるのお前だけだぜ…?」
エコロ「ほんとー?嬉しい!それじゃあこのタコ女を使って…」
アルル「調子に乗るな!」
クルーク「そうだよ!タコ女はもうおしまい!!」
エコロ「そんなー!」
アミティ「はいそれはもう片付けて!!」
エコロ「ちぇー」
レムレス「えー!せっかくリアルな感じ出ていいと思ったのにー!」
シェゾ「あんなリアルすぎるのが居てもみんなの迷惑になるから!!」
蘭「あれ?ラフィーナちゃんとフェーリちゃんは?」
リデル「そういえば…ラフィーナさん達…どこまで行っちゃったんですかね…」
フェーリ「はあ…あんな失態…恥ずかしすぎてもうレムレス先輩に合わせる顔がないわ…」
ラフィーナ「私もクルークには負けられないって…あんなに平気に見せてたのに…悔しいー!!クルークにしてやられましたわ…」
蘭「2人とも…お化けが怖いの?」
ラフィーナ「ら…蘭さん!」
フェーリ「ば…バカ言わないで!そんなんじゃないわよ…」
蘭「いいじゃんそれでも!実はね…あたしも本当はお化け…ちょっと苦手なんだ…」
ラフィーナ「私はお化けなんか怖くないわ!!」
ガサガサ
ラフィーナ「きゃあー!!!」
フェーリ「いやあー!!」
Dシェゾ「2人ともかなりの怖がりみたいだな…」
レムレス「あっはははは…」
ラフィーナ「なんだ…あなた達…」
フェーリ「先輩まで…」
アミティ「大成功だったね!今日の肝試し」
クルーク「ああ!僕達が用意したところまでは…ね」
アミティ「あっははは…まあでも、エコロも何か楽しいことがしたかったんだよね」
クルーク「にしてもあれはやりすぎた!あんなリアルすぎるのがいても困るよ!」
アミティ「まあそうだね…は…はくしょん!!…ごめんくしゃみしちゃった…」
クルーク「アミティ…確かにちょっと寒くなって来たね…」
アミティ「うん…そろそろ自由時間終わるしコテージに戻ろ?」
クルーク「そうだね」
!!!!
アミティ「ん?ひぇっ…」
クルーク「ん?どうしたんだい?アミティ」
アミティ「あ…あれ…」
クルーク「あれ…?ひっ…!!」
妖怪??「ふっふふふふふふふふ」
アミティクルーク「ひゃー!!!!!!!」
終わり