レムレス「みんなおはよう!」


アミティ「おはよー!」


シグ「おはよー」


レムレス「灰レムレスは今日が初勤務だね」


灰レムレス「うん!精一杯頑張るからよろしくね」


ラフィーナ「こちらこそよろしくですわ」


まぐろ「頑張ろう☆」


シェゾ「まず、最初に覚えてもらう仕事は買い出しだ」


灰レムレス「買い出しってのは、何をするのかな?」


レムレス「うん!買い出しっていうのは料理に必要な食材を買いに行く当番の事だよ!」


ラフィーナ「みんなで日替わりで交代交代で行ってますの」


シェゾ「そうだな、まず最初に覚えるのは買い出し当番の仕事だ」


灰レムレス「なるほどね!それじゃあ今日僕は何を買ってくればいいのかな?」


シェゾ「ああ、今日はトマト、ズッキーニ、ナス、それからトマトホール缶だ」


アミティ「夏野菜が多いね〜」


ラフィーナ「これから夏野菜を使った料理を出しますからね」


アミティ「なるほど!」


レムレス「それじゃあ今回、灰レムレスの買い出しの教育係は…Dシェゾ!」


Dシェゾ「俺か?」


レムレス「うん!君にお願いしようかな」


Dシェゾ「俺が買い出しの教育係…ちゃんと教えられるかな…」


ラフィーナ「いつも通り普通に買い出しをすれば大丈夫ですわよ」


アミティ「そうだよ!Dシェゾ、頑張れ!」


Dシェゾ「この俺が誰かに教える係になる日が来るとはな…」


シェゾ「まあ、新人に仕事を教えるのも大事な仕事のひとつだ」


レムレス「そうだよ!シェゾの言う通り!Dシェゾ頑張って!灰レムレスも!」


灰レムレス「分かったよ!Dシェゾ、よろしくね」


Dシェゾ「あ、ああ…それじゃあ行こうか」


灰レムレス「うん!」


レムレス「気をつけて行ってくるんだよー!」


アミティ「ちゃんと12時までには帰ってくるのよー!」


Dシェゾ「またそれか!俺らはシンデレラか!」


レムレス「あはははは…」


シェゾ「まあ、気をつけてな」


Dシェゾ「ああ、行ってくる」


灰レムレス「行ってくるね〜!」




Dシェゾ「はあ…まさか俺が人に教える立場になる日がこんなに早くに来るとはな…」


灰レムレス「君も新人なのかい?」


Dシェゾ「ああ…実は俺、最近人間になったようなもんでな…」


灰レムレス「そうなんだ!」


Dシェゾ「まあ…俺もまだまだ分からない事の方が多いし、沢山迷惑かけるかもだけど…フォロー出来る範囲でフォローはする」


灰レムレス「うん、頼りにしてるよ!あれ?」


Dシェゾ「ん?なんだ?」


灰レムレス「この電気屋さんのテレビでやってるこれ…」


Dシェゾ「これは…ニュースだな」


ニュースの人「少女連続誘拐殺人犯が今も逃走中です」


灰レムレス「少女連続誘拐殺人犯だって」


Dシェゾ「まーたそんなのが出たのか…世の中ほんと物騒だな…」


灰レムレス「大変だね…」


Dシェゾ「まあいい、とりあえず買い出しだ」


灰レムレス「そうだね…」




店員さん「お会計1800円です!」


Dシェゾ「1800円?1780円じゃないのか?」


店員さん「いえ…1800円ですが…」


Dシェゾ「おかしいな…トマトとズッキーニとナスとトマトホール缶しか買ってないのに…何故だ…?」


店員さん「あ、いえ…ビターチョコレートも入ってますが…」


Dシェゾ「は?ビターチョコレート?」


店員さん「はい、今お兄さんが仰った食材の他にもビターチョコレートが…」


Dシェゾ「おい…お前…」


灰レムレス「えへ、バレちゃったか」


Dシェゾ「えへ、じゃねえ!お前…何勝手に…」


灰レムレス「だってー好きなんだもん!」


Dシェゾ「ったく…このままで大丈夫です」


店員さん「あ、はい!それじゃあ1800円です!」


灰レムレス「え?いいのかい?」


Dシェゾ「俺からのレギュラー参戦祝いだ、今回だけだからな?」


灰レムレス「君…優しいとこあるね」


Dシェゾ「フン…」


店員さん「ちょうどいただきます」


Dシェゾ「領収書ください」


店員さん「はい!」


Dシェゾ「買い出しの時は領収書を貰う、そして名前はザ ゴージェアス マン フー ディ ファイル ザ ゴットって書いてもらうんだ」


灰レムレス「なるほどね!」


店員さん「はい!こちらでお間違えないですか?」


Dシェゾ「大丈夫です、ありがとうございます」


店員さん「はーい!ありがとうございました!またお越しくださいませ!」




Dシェゾ「買い出しの流れはざっとこんな感じだ」


灰レムレス「なるほどね!買い出しは簡単そうだね」


Dシェゾ「まあな…まあ、俺は最初は全然買い出しなんか出来なかったけど…」


灰レムレス「君、最近人間になったって言ってたよね」


Dシェゾ「あ、ああ…そうだな」


灰レムレス「その話…詳しく聞かせてくれないかな?」


Dシェゾ「気になるか?」


灰レムレス「うん、聞いても大丈夫だったら…」


Dシェゾ「俺の実体は時空の水晶って宝石なんだ」


灰レムレス「時空の水晶…時空を歪める能力と触れた人の力を奪う能力を持つあの宝石か…」


Dシェゾ「ああ…俺は過去にシェゾを騙してシェゾの力を奪ってシェゾそっくりな身体と魔法を手に入れた」


灰レムレス「なるほど…そうか、それじゃあ君はもう1人の彼…」


Dシェゾ「しかし、力を増したシェゾに敗北して一度は消滅した…だが、ある日突然復活したんだ」


灰レムレス「そうなんだ!その復活した理由は…?」


Dシェゾ「分からない…」


灰レムレス「分からない?」


Dシェゾ「ああ…なんで俺が突然復活したのか…自分でも全く分からないんだ」


灰レムレス「そうか…それじゃあ君は僕と同じで…分身的な存在なんだね」


Dシェゾ「そうだな…しかしこんな人を騙して悪事を働いてたようなやつがなんで突然復活するんだろうな…」


灰レムレス「…理由もなしに当然復活なんてしないと思うよ」


Dシェゾ「え?」


灰レムレス「僕も今の話を聞いただけでは君がなんで突然復活したのかは分からない…でも君は見た感じ優しそうな人だし…こんな優しい良い人が消滅するのは勿体ない、そんな感じの理由でもあったのかも」


Dシェゾ「そうか…?」


灰レムレス「うん!だから君が復活した理由は絶対なにか理由があるんだよ!」


Dシェゾ「だとしたら…誰がなんのために?」


灰レムレス「さあ…僕もまだみんなの事全然知らないから誰がなんのために君を復活させたのかは流石に分からない…でも、誰かが君を必要な存在だと思ったから…君を必要としてる人がいたから復活したんだと思うよ」


Dシェゾ「この俺を必要としてるやつ…か」


灰レムレス「僕だって君が最初は悪者だったなんて…今の話聞いても正直信じられない、まあ人の事言えないんだけどね…」


Dシェゾ「いや、お前だって良い奴だよ」


灰レムレス「そんな事ない!僕この前、君の事攻撃しちゃっただろ…?あれ本当にごめんね…痛くなかった…?」


Dシェゾ「大丈夫だ、あんなの全然大した事ない…それに俺だって昔、あれ以上の事をしていたから…人の事言えないのは俺も同じだ」


灰レムレス「僕たち…結構似てるかもね」


Dシェゾ「ああ…もしかしたら俺ら、気が合うかもな」


灰レムレス「ね!君とは良い友達になれるかも…そうだ!さっきのビターチョコレートよかったら一緒に食べない?」


Dシェゾ「え、いいのか?」


灰レムレス「うん!ちょっと疲れちゃったから少し休憩しておやつタイムにしないかい?」


Dシェゾ「そうだな…俺もちょうど息抜きに何か食べたい所だった」


灰レムレス「だよね!よし、それじゃあ一緒におやつタイムにしようか」




Dシェゾ「ほろ苦いお菓子も…たまにはいいな」


灰レムレス「ね!美味しいよね」


Dシェゾ「ありがとうな」


灰レムレス「こっちこそ!レギュラー参戦祝いありがとう」


Dシェゾ「仲間が増えたんだ、こっちも嬉しい」


灰レムレス「ほんとに優しいね…」


Dシェゾ「それじゃあそろそろ帰るぞ…早く帰らないとみんなが心配する」


灰レムレス「そうだね!帰ろうか」


Dシェゾ「…ん?」


灰レムレス「どうしたの?」


Dシェゾ「あいつら…」




男A「でもよ…殺す事はなかったな、親がちゃんと身代金払ってくれたし、それに相手はまだ子供だしよ」


男B「バカ!!俺たちは顔を見られてんだ!!生かしておけるか!!例えガキでもな!!」




Dシェゾ「なっ…!?」


灰レムレス「ねえ…今の…!!」




男A「とりあえず急ぐぞ!グズグズしてるとやばいぞ!」


男B「ああ!」




灰レムレス「あの車に乗ってっちゃった…ねえ、今のあの2人の会話…」


Dシェゾ「ああ…殺す事はなかったって…顔を見られてるから生かしておけないって…!まさか…あいつらがさっきのニュースの少女連続誘拐殺人犯なんじゃ…!」


灰レムレス「え!だとしたらヤバくない!?」


Dシェゾ「ああ…でも大丈夫だ、あの車のナンバー…それに色も…!」


灰レムレス「ナンバーと色…」


Dシェゾ「すみませんタクシー!!」


タクシーの運転手さん「はい!」


Dシェゾ「ナンバープレート3480の白い車追ってください!!」


タクシーの運転手「3480の白い車…あれだね!よし!分かった!」


灰レムレス「さすがDシェゾ!」


Dシェゾ「待ってろよ少女連続誘拐殺人犯…俺が絶対に捕まえてみせる…絶対逃がさないからな…!」




男A「よし、1回ここに車置いて…ちょっとコンビニでタバコ買ってくるわ」


男B「俺も行く」




Dシェゾ「あった…この車だ!」


灰レムレス「さっきの2人は…今はいないね」


Dシェゾ「ほんとだな…きっと降りて何処かに逃げたんだ、まあいい…その間にトランクの中でも調べて殺人の証拠でも集めておいてやろうじゃないか」


灰レムレス「そうだね、よし!開けるよ!えーい!」


Dシェゾ「なんだこれ…紙袋…?はっ…なんだこれ…札束!?」


灰レムレス「え!ほんとだ…札束だ…」


Dシェゾ「でも…こんな大金…なんで紙袋なんかに…」


灰レムレス「あれ、なんか大きなポリ袋もあるよ?」


Dシェゾ「ポリ袋?」


灰レムレス「うん、でも何これ…ノコギリかな?」


Dシェゾ「ノコギリ…!袋の中はノコギリだけか?」


灰レムレス「もう1つあるよ…紙で包んだ丸い物が…」


Dシェゾ「紙で包んだ丸い物!?それ…まさか…!」


灰レムレス「…!?うわあー!!!!」


Dシェゾ「なっ…!これは…女の首だ…!」


灰レムレス「女の子の首…!?」


Dシェゾ「それじゃあ…やっぱりあいつらが…少女連続誘拐殺人犯…!」


男A「おい!俺らの車のトランクが勝手に開けられてるぞ!」


男B「おい!誰だてめえら!!」


男A「なに人の車のトランク勝手に開けてんだよ!!」


灰レムレス「はっ…!!」


Dシェゾ「貴様らは…少女連続誘拐殺人犯!!」


男B「さ…殺人犯…?」


灰レムレス「とぼけたって無駄だよ!」


Dシェゾ「ああ…さっき車に乗り込む前のお前らの会話…全部聞かせてもらった!」


灰レムレス「確か…子供でも平気で殺すって言ってたよね」


Dシェゾ「それに…トランクの中にあったその死体と金…言い逃れ出来ねえよな…?」


男B「ば…ばかやろー!!よく見ろ!!みんな、作り物の小道具だ!!」


灰レムレス「ええ…!?」


Dシェゾ「こ…小道具!?」


男A「車に乗る前のあの会話は本番前のセリフ合わせだ!!」


灰レムレス「せ…セリフ合わせ…??」


男B「俺たちはここで劇をするんだよ!!!」


灰レムレス「劇…?」


Dシェゾ「あ、そういえば…隣町の学校のフェスティバルで推理物の面白そうな劇やるみたいだから良かったら一緒に行かない?って…灰原に誘われたっけ…?まあ仕事があったから断っちまったが…」


男B「第一、その殺人犯はさっき捕まったって…ラジオで言ってたぞ!」


Dシェゾ「…え?」


灰レムレス「そうなの…?」


ウーウー(パトカーのサイレン)


Dシェゾ「あれは…目暮警部…?」


灰レムレス「それじゃあ…今のが本物の少女連続誘拐殺人犯…?」


Dシェゾ「それじゃあ…あんたらはほんとにただの劇の練習を…」


男A「当たり前だ!!そんな俺らが殺人なんかするわけないだろ!!」


灰レムレス「あ、えっと…疑ってごめんなさい…」


Dシェゾ「ああ…誤解してたぜ…」


男B「フン!疑われていい気はしないぜ全く!!」


男A「そうだ!!このままじゃ気がすまねえ…お前ら!これから俺の言う通りにしろ!!」


Dシェゾ「は…?」


灰レムレス「言う通りって…一体何を…」




シェゾ「なあ…あいつら遅くないか?」


レムレス「そうだね…」


ラフィーナ「トマトとズッキーニとナスとトマトホール缶を買うのに一体何時間かかってるのかしら…」




男A「身代金は払ってもらったし…」


男B「バカ!俺たちは顔を見られてるんだよ!」




歩美「推理物の劇面白いね!」


光彦「そうですね!」


コナン「ああ!俺、ガキの頃から推理物大好きだからな!」


光彦「え…?ガキって?」


元太「コナンお前今もガキだろ?」


コナン「あっ!やばい…ついうっかり…」


灰原「…ねえ」


Dシェゾ「はい…」


灰原「あなた、今日は仕事で来られないって言ってたわよね?」


Dシェゾ「はい…言いました…」


灰原「そうよね?なのに…なんでここにいるの?」


Dシェゾ「これにはな…深い訳があってだな…はは…ははははは…」




Dシェゾ「そう、俺らはただ劇の練習をしてた彼らを少女連続誘拐殺人犯だと勘違いして疑ってしまい、気分を悪くさせた罰として強制的に劇を見せられる羽目になった」




灰レムレス「早く帰らないと行けないのに…勤務中なのに…!」


Dシェゾ「なんでこうなるんだよ…」


灰レムレス「なんで初勤務日にこんな目に遭わないと行けないのー!!」




ラフィーナ「もう!遅い!!あいつらほんとにどこで何してるのかしら!!」


シェゾ「確かに…これはさすがに遅すぎる…」


レムレス「携帯繋がらない…電源が入ってないみたい」


アミティ「…まさか…何かあったんじゃ…」


リデル「ええ!それは大変です…Dシェゾさんに…何かあったら…私…!」


ラフィーナ「とりあえず電話は繋がるまでかけ続けますわよ私…」


アミティ「とりあえずどうしよう…警察に届ける?」


シェゾ「そうだな…それがいいかもしれん」


レムレス「彼らは2人揃って最近人間になったような感じだし…そうだね…よし、警察に行こう」


ラフィーナ「お願いしますわ」




灰レムレス「やっとあの人達の劇終わったね…」


Dシェゾ「ああ…それじゃあさっさと帰って…げっ…!」


灰レムレス「え?何?どうしたの?」


Dシェゾ「携帯に電話が何件も何件も…それも全部ラフィーナだ…!」


灰レムレス「ほんと…?まじかやばいね…」


Dシェゾ「ああ…まあ、劇中は携帯の電源は切らなきゃ行けなかったからな…しかしこれはまずい…」


灰レムレス「なんで初勤務日にこんな目に…もうこのブログとお仕事辞める〜!!」


Dシェゾ「それは困る!!」


灰レムレス「まあ辞めないけど…あはははは…」



おわり