レムレス「魔導学校にもう使われてない古い校舎があるだろ…?そこにね…出るんだよ」


アミティ「で…でるって…?」


ラフィーナ「はあ…何が?」


りんご「ごくり…」


レムレス「それは…幽霊が…!」


アミティアルル「ひゃ…ひゃあー!!!!」


りんご「ぎゃー!!!!!!」


シェゾ「はあ…」


レムレス「その古い校舎に探検に行った生徒達が見たらしいんだ、その幽霊を…」


アルル「きゃー!」


アミティ「ひゃあー!!!」


りんご「ぎゃあああー!!!!!バタ」


ラフィーナ「え…」


シェゾ「りんご…?」




りんご「なんで旧校舎に行く事になるんですか!」


クルーク「だって!幽霊が出るのがほんとなのか確かめたいじゃないか!レムレスからその話を聞いて面白そうだなって思ったし!」


アルル「わあ…」


アミティ「うちの学校にこんな所があったなんて…」


ラフィーナ「まあ…さすがにちょっと不気味ですわね…」


シェゾ「…レムレス?」


レムレス「なんか…ワクワクするね!!」


クルーク「はい!ワクワクします!」


シェゾ「はあ…」


りんご「しません…全然しません…」


バサバサ…


りんご「ぎゃあー!!!!!」


ラフィーナ「きゃ!ちょっとりんごさん!くっつかないでよ!」


シェゾ「ただの鳥じゃねえかよ…」


アルル「りんごってほんとに怖がりなんだね…」


アミティ「ね…本当にお化けとか苦手なんだ…」


シェゾ「幽霊なんているわけねえだろ…」


ラフィーナ「怖いなら無理して来なくてもいいのに…」


レムレス「はい、懐中電灯!それじゃあ行こうか!」


クルーク「みんな!準備はいいかい?」




アミティ「さすがにちょっと怖いね…」


レムレス「そうだね!ニコニコ」


りんご「はわわわわ…」


バタン


シェゾ「なあ…今なにか音がしなかったか?」


レムレス「え!ほんと!?」


アルル「うん…なにか音がしたね…」


りんご「ぜんっぜん聞こえないです…」


レムレス「なんだかわくわくするね!」


りんご「だからしませんって…!」


トントン


りんご「…え」


ガイコツ「やありんごちゃん」


りんご「ひゃ…ぎゃあー!!!!!!!」


シェゾ「なんだ!?」


ラフィーナ「ああ!ちょっと!」


りんご「ぎゃー!!!にゃあああー!!!!!」


アミティ「行っちゃった…」


アルル「んー?」


クルーク「何も無いじゃないか…」


アミティ「大丈夫かな…ただでさえ怖がりみたいなのに…」


レムレス「追いかけようか?」


???「ふっふふふふふふ」




りんご「にゃあー!!!ひゃあー!!!ぎゃー!!!…はあ…はあ…なんなんですか…なんなんですかさっきの…!」


トントン


りんご「…え、まさか…またさっきの…」


???「…おい」


りんご「ひゃあー!!!!!!」


Dシェゾ「うわあああ!?」


りんご「ぎゃー!!!!ってあれ…?Dシェゾ!?」


Dシェゾ「りんご…急に大きな声出すなよ…」


りんご「何してんですか…こんな所で…」


Dシェゾ「ああ…レムレスから聞いたんだ…魔導学校の古い校舎に幽霊が出るって話を…それで灰原と一緒に探索しに来たんだ…」


りんご「そ…そうなんですか…で…哀ちゃんは…どちらに…?」


Dシェゾ「実はさっきまで一緒に居たんだが…どこかではぐれてしまってな…」


りんご「そ…そうなんですね…私も…みんなと一緒だったんですけどはぐれてしまって…」


Dシェゾ「そうだったのか…他の奴らも居るんだな」


りんご「Dシェゾ…驚かさないでくださいよ…」


Dシェゾ「それはこっちのセリフだ…先に大声出したのはそっちだ」


りんご「それじゃあ…さっきのガイコツもDシェゾの仕業だったんですね…?」


Dシェゾ「は…?何の話だ?」


りんご「…え?」


ドーン!!!(雷の音)


りんご「きゃー!!!!!」


Dシェゾ「うわあー!!!」


りんご「でぃ…Dシェゾ…よ、よよ…よかったら…一緒に…みんなを探しませんか…?」


Dシェゾ「あ、ああ…別に…構わん…が…(まあ、確かにちょっと怖いもんな…)」




アミティ「りんごー!」


ラフィーナ「りんごさーん!」


レムレス「りんごーどこー??」


ガチャ


アルル「りんごー!どこにいるのー??」


アミティ「真っ暗…なんの部屋かな…?」


ラフィーナ「りんごさーんどこですのー?」


ドン


ラフィーナ「きゃあ!あ、ごめんなさい…え?」



ラフィーナ「きゃあー!!!」


アミティ「ラフィーナ?」


アルル「ラフィーナ…?」


シェゾ「おい…大丈夫か…?」


レムレス「ラフィーナ…」


ラフィーナ「あ、いや…ちょっと驚いただけよ!…雷にね…」


レムレス「大丈夫!これはただの彫刻だよ」


ラフィーナ「はあ…なんだ…」


レムレス「ここは美術室だね」


シェゾ「随分古い彫刻だな」


アルル「よく見るとすごい素敵な人だね…」



シェゾ「ん?なんだよ…誰だ?俺のマントを引っ張るやつは…」


???「…」


シェゾ「は…うわあああ!?」


アミティ「え!?」


アルル「シェゾ…?」


灰原「失礼ね…何よ、その化け物を見たかのような反応は…」


アミティ「あれ!哀ちゃん!?」


アルル「哀ちゃんだ!!」


クルーク「え!?なんでここに!?」


灰原「ドッペルゲンガーさんから聞いたのよ、この学校の旧校舎に幽霊が出るって噂をね…ちょっと気になったからドッペルゲンガーさんと一緒に探索に来たのよ」


アミティ「そうだったんだ!」


シェゾ「て事はあいつもこのどこかにいるのか…にしても…お前…びっくりさせんなよ…」


灰原「あたしはあなたのマントを軽く引っ張っただけ、あなたが勝手に驚いただけよ」


アルル「ねえ哀ちゃん、Dシェゾは?」


灰原「それがね…どこかではぐれてしまったのよ…」


アミティ「え!そうなの?」


レムレス「それは大変!哀ちゃん、一緒にDシェゾ探そう!」


灰原「まあ、彼が居ないと困るし…そうね、ここは手を組んでもいいかも」


シェゾ「手を組むって…別にそれほどの事じゃねえだろ…」




りんご「ね…ねえ…Dシェゾ…なんで…なんで理科室を通るの…?」


Dシェゾ「なんでって…理科室と言えば幽霊だろ?ちょっと怖いけど、でも元々俺たちがここに来たのは幽霊探しが目的…だからみんなを探すついでに幽霊も探してそれで見つけられるなら…おい!幽霊!!出てこい!!」


りんご「いや…出てこなくてもいいです…」


Dシェゾ「何言ってんだよ、出てこないとここに来た意味が無いだろ?」


りんご「いや…いいです…来た意味がなくたっていいですもん!!」


ガラガラ…


りんご「ひっ…!」


Dシェゾ「なんだ…?今の音…」


カタカタカタカタカタ


りんご「ひゃ…!」


Dシェゾ「ひっ…」


ガイコツ「カタカタカタカタ」


りんご「ひゃあー!!!!!!」


Dシェゾ「うわあああー!!!!!」


りんご「ぎゃー!!!ぎゃー!!!!!!」


Dシェゾ「なんでだ!?なんでガイコツが…!信じらんねえ!!」


りんご「あ、ああ…追ってきてます…追ってきてますよあのガイコツ…」


Dシェゾ「うわあー!!」


りんご「にゃあああー!!!!!」




エコロ「あはははは!怖がるりんごちゃん可愛いなー!」




アルル「レムレス、Dシェゾにも旧校舎の幽霊の話したの?」


レムレス「うん、すごく面白そうだなって思ったから!それをDシェゾが哀ちゃんにも話したのかな?」


灰原「そうね、その幽霊…ちょっと気になったから…だから、一緒に見に行ってみない?って」


シェゾ「なるほどな…」


アミティ「哀ちゃん!意外と幽霊信じるんだね!」


灰原「まあ…どうせいないとは思うけど!でも…そんな事言われたらちょっと気になるじゃない?」


レムレス「そうだよね!気になるよね!面白そうだよね!!」


アミティ「なんかいつものレムレスじゃなーい!」


ラフィーナ「すっごくわくわくしてますわねほんとに…」


アルル「でもその幽霊って…ほんとになんなんだろうね…」


シェゾ「…!?」


クルーク「シェゾ?」


レムレス「どうしたの?」


シェゾ「何だこの感じ…何者かの気配を感じる…」


アルル「え?」


アミティ「それってどういう…」


レムレス「まさか…幽霊かな!?」


クルーク「おおー!ついにお出ましか!」


シェゾ「誰だ!そこにいるのは!姿を現せ!!」


???「あはは…すみません…そんな驚かすつもりはなかったんです…」


アミティ「え?」


アルル「誰?」


???「私はこの旧校舎の管理人、コールとお申します」


ラフィーナ「あら…この校舎の管理人さん?」


コール「はい…皆さん、こんな時間にこんな所で何をされてるんですか?」


アミティ「あ、あの、その…えっと…」


アルル「この旧校舎に幽霊が出るって噂を聞いたんです、だからその噂を確かに来たんです」


ラフィーナ「はい…でも、勝手に入ってすみません…」


コール「そういう事でしたか!いいえ、いいんですよ…どうぞ見学していってくださいな」


クルーク「え?」


レムレス「いいんですか!?」


コール「はい、どうぞ心ゆくまで見ていってください」


レムレス「やった!コールさん、ありがとうございます!」


ラフィーナ「そんなあっさり…」


アルル「まあでも…良かったじゃん!ね!クルークも!あれ?」


シェゾ「どうした?アルル」


アルル「クルークはどこに行ったのかな…?」


シェゾ「クルーク?その辺に…って!居ねえ!?」


アミティ「え!クルーク…いつの間に…」


ラフィーナ「きっと見学していっていいって言われたから喜んであちこちを探索しに行ったのよ」


アルル「そっか!そうだよね!多分そうだよ!」


シェゾ「まあほっとけば戻ってくるだろ」


アミティ「うん!そうだね!」


コール「それじゃあ私は一旦…」


ラフィーナ「あら?どこかへ行かれますの?」


コール「はい…職員室として使われていた部屋でティータイムの途中でして…誰かの話し声が聞こえたからティータイムを少し中断して見に来たんです」


アミティ「あ、そうだったんですね…なんかごめんなさい」


コール「いやいや、いいんですよ、それでは私は一旦ここで…」


レムレス「ティータイムという事なら!よかったらそのお茶と一緒にお菓子なんかどうですか?お茶によく合う抹茶ロールケーキなんていかがですか?」


コール「ロールケーキですか、確かにお茶によく合いますもんね、ではお言葉に甘えていただきましょうか」


レムレス「はい!それじゃあ一緒に!ごめんすぐ戻るね!」


アミティ「はーい!レムレスも行っちゃったね…」


アルル「ね…まあ見学してもいいって言われたから少し見学していこうか?」


ラフィーナ「まあそうね…せっかく来たんですし、お許しも出てるんですからね」


灰原「ねえ、あれ」


シェゾ「ん?なんだ?」


灰原「このガイコツの模型…最初からこんな所にあったかしら…?」


アミティ「あれ?うーん…そう言われてみるとあったような…なかったような…」


シェゾ「いや、最初はそんな物なかった」


アルル「そうなの?じゃあなかったのか…」


シェゾ「それにここは美術室、もし最初からあったとしても…美術室にガイコツの模型が置いてあるなんておかしいだろ」


ラフィーナ「た、確かに…そうね、ガイコツの模型が置いてある部屋と言ったら普通理科室ですよね…」


アミティ「誰かが美術室でガイコツの絵を書いてたのかな?」


ラフィーナ「アミティさん、ここは旧校舎…もう使ってないのよ?」


アミティ「あっ…そっか…」


シェゾ「ラフィーナの言う通りだ、もう使ってない校舎なのについ最近まで誰かが使ってたかのように置いてあるのはすごく不自然だと思わないか…?」


アルル「確かに…じゃあこれは最初はなかったってこと…?」


ラフィーナ「コールさんが持ってきたのかしら…」


シェゾ「いや…それは無いと思う、あいつが今これを持ってきてたとしたら多分運んでくる時に音がすると思うんだ」


アルル「確かに!そうだね、でもこれを運んでるっぽい音はしなかったね…」


アミティ「それじゃあ…もしかして幽霊の正体って…このガイコツの模型…?」


ガイコツ「…カタカタカタカタ」


アミティ「ひゃあ!?」


シェゾ「なっ!?」


アルル「動いた…ガイコツの模型が動いた!?」


ラフィーナ「なんかこっちに向かって前進して来てますわ!」


アミティ「きゃー!!じゃあこの旧校舎の幽霊の正体はこのガイコツの模型〜!?」


シェゾ「いや…違う…」


ラフィーナ「え?違うの…?」


シェゾ「ああ…この模型から力を感じるのだが…この力…すごく心当たりがある」


アルル「ねえ…それってさ、まさか…」


エコロ「バレちゃったか!」


ラフィーナ「あー!」


アミティ「エコロ!」


シェゾ「やっぱりお前か…」


エコロ「うん!ガイコツの模型を動かしてたのは僕だよ!!」


アルル「またなんでこんなことを…」


エコロ「それはもちろん…」


ラフィーナ「怖がってるりんごさんを見たかったから…でしょ?どうせ…」


エコロ「おお!すごい!さすがラフィーナちゃん!大正解です!」


アルル「なんだ〜それじゃあこの旧校舎に出る幽霊の噂は全部エコロの仕業だったのか…」


エコロ「え?幽霊の噂?」


シェゾ「全くだ…相変わらず人騒がせなやつだ…なあ…灰原もそう思わないか…?ん?」


アルル「哀ちゃんそういえばいなくなってるね」


アミティ「ほんとだ!いつの間に…」


ラフィーナ「灰原さんも見学のお許しが出たから勝手に色々探索に行っちゃったのかしら…?」


シェゾ「そうか…?そんな奴には見えないけどな…」


ラフィーナ「でも…この校舎の幽霊をすごく楽しみにしてたレムレスとクルークがこの事を知ったら…どんな顔するのかしらね…」


アルル「うん…犯人はエコロって知ったら…すごいショック受けると思うな…」


シェゾ「なんて言うか…あの2人、すごい乗り気だったからな…」


ラフィーナ「そうね…はあ…なんて説明するべきかしら…」


アルル「…あれ?アミティはどこ?」


シェゾ「なんだ?アミティもいなくなったのか?」


アルル「うん…さっきまでそこに居たのに」


ラフィーナ「アミティさんまで声をかけずに勝手に捜索に行っちゃうなんて…」


シェゾ「全く勝手なやつらだな…」


アルル「そういえばレムレスも戻ってこないね」


ラフィーナ「レムレスはコールさんにお菓子を持って行ったのよね、そう言われてみれば少し遅いような…」


シェゾ「おい…まさかとは思うがエコロ、これもお前が…」


エコロ「えー?僕みんなを消しちゃったりしないよー?さすがに…」


アルル「まだ近くにいるかも!僕見てくる!」


ラフィーナ「アルルさん!」


アルル「うわあー!!!」


シェゾ「アルル!?」


ラフィーナ「アルルさん!あら…?いない…?今美術室から出たばっかりなのに…!」


シェゾ「ああ…こんな一瞬にして…」


ラフィーナ「多分まだその辺にいるわよ!」


シェゾ「そうだな…よし、探すぞ!」




ラフィーナ「シェゾさん…どう?」


シェゾ「いや…いないな…」


ラフィーナ「はっ…!?きゃあー!!!!」


シェゾ「ラフィーナ!?この床の下に…ええい!開け!開け!この…」


りんご「きゃー!ガイコツが襲ってきますー!!」


Dシェゾ「なんなんだよあれは!!」


りんご「ぎゃああああー!!そこに…そこに誰かいますー!!ぎゃー!!!」


Dシェゾ「あれは…シェゾ!」


シェゾ「りんご!Dシェゾ!」


Dシェゾ「りんご…大丈夫だ、これはシェゾだ」


りんご「え!?ああ…なんだシェゾさん…」


Dシェゾ「そんな事より!こんな所で何を?」


シェゾ「みんなが消えちまったんだ!」


Dシェゾ「ええ!?」


りんご「みんなが!?」


シェゾ「今ラフィーナがその床の下に!」


Dシェゾ「くっ…!なんだこれ!開かねえ…」


コール「どうされましたか?」


りんご「うわあ!?」


Dシェゾ「誰だ?」


コール「私はこの旧校舎の管理人のコールです」


シェゾ「コールさん!ラフィーナが床の下に…!」


コール「床の下にですか…」


シェゾ「そういえばレムレスはどうした!?一緒じゃなかったのか!?」


コール「はい…レムレスさんなら私にロールケーキを出した後すぐにあなた方の所へお戻りになられたかと思うのですが…一緒じゃなかったんですか?」


シェゾ「ああ…レムレスなんて戻ってきてねえぞ…」


コール「レムレスさんがこちらに戻られてもう20分は経ってると思うのですが…」


シェゾ「20分も経ってるのにまだここに戻って来ないのはおかしい…!」


コール「もしかしたら皆さん…」


Dシェゾ「心当たりがあるのか?」


コール「はい…こちらへ…」




シェゾ「なんだこれは…」


コール「はい…この職員室として使われていた部屋の床の下に…秘密の地下通路への道が…」


シェゾ「この下だな…よし」


Dシェゾ「俺も行く」


りんご「私も…!」


シェゾ「待ってろよ…みんな」


りんご「怖くない…怖くない…怖くない…ひいい!」


Dシェゾ「なんだあの扉…」


シェゾ「札が大量に付いてる…なんか気味悪いな…」


りんご「はい…でも…だけど…行かなきゃ…!」


シェゾ「しかしこの札…なんのために…」


アルル「その声は…シェゾ!?」


シェゾ「…アルル?」


アミティ「シェゾー!!」


りんご「アミティもいるんですね!」


灰原「ええ、みんな一緒よ」


Dシェゾ「灰原も…!」


クルーク「この部屋から出ようとしたんだけど…扉が錆び付いてて開かないんだ…」


レムレス「そっちから開けられないかい?」


りんご「今開けますね!うーん、うーん!開かない…ずっと開けてなかったんですかね…」


Dシェゾ「お前たち!すぐに扉から離れろ!りんごとシェゾも下がってろ…」


シェゾ「あ、ああ…」


Dシェゾ「…どりゃあー!!!!」


ダーン!!


りんご「わあ…」


シェゾ「すげえ…」


アミティ「すごいDシェゾ!」


アルル「扉を蹴破って開けちゃった…」


シェゾ「お前らみんな無事か!?」


アミティ「うん!大丈夫だよ!」


ラフィーナ「助かりましたわ…」


Dシェゾ「灰原も無事か!?」


灰原「あら、心配してくれるの?」


Dシェゾ「当たり前だろ!良かった…本当に…」


灰原「ドッペルゲンガーさん…」


ラフィーナ「あーら、また見せつけてくれちゃって…」


Dシェゾ「あ、違う…!これは…」


りんご「あれ?このノートは…?」


レムレス「ほんとだ…ノートがあるね」


シェゾ「なんだこのノート…まあいい、とりあえずこれも持ってくか」


ラフィーナ「そうですわね…」


シェゾ「とりあえず上に戻るぞ、ここは地下の部屋なんだ」


アミティ「そうなんだ!うん!わかった!戻ろう!」




コール「おお!良かった…皆さんご無事で…」


レムレス「すみません…心配かけて…」


コール「いえいえ…ご無事で何よりです」


シェゾ「落とし穴は全てダクトを通って地下室に繋がってた」


コール「地下室ですか…」


Dシェゾ「その扉にはものすごい数の札が貼られていて…」


りんご「その部屋でこのノートを見つけたんです」


コール「そのノート、読んでみてください」


りんご「あ、はい…えっと…僕はいじめられていていつも酷い目にあっていて、担任の先生に頼んで誰も入って来られない地下室を作ってもらった」


アルル「ふむふむ…」


シェゾ「どうやらそのノートは日記帳のようだな」


ラフィーナ「誰も入って来られない地下室…それがさっきの地下室ね…」


りんご「学校のどこで酷い目にあっても…すぐに地下室に逃げ込めるように…かっこいい通路も作ってもらった」


シェゾ「それがあの落とし穴か…」


りんご「それでもまだ怖いことが続くと、先生は霊媒師を呼んでお祓いをしてくれた…そして霊媒師は沢山のお札をくれた」


Dシェゾ「扉に沢山貼ってあったやつだな」


ラフィーナ「あれって魔除の札だったのね…」


りんご「でも、それでもいじめが収まらないので今日引っ越すことになった、今日でこの学校ともお別れだ」


灰原「あら?なにか落ちたわよ」


アミティ「何これ…誰かの写真みたいだね」


りんご「これってもしかして…この日記を書いた人じゃないですか…?」


アルル「この子…なんかコールさんに似てません?」


コール「はい…これは私です」


アミティ「えっ…」


みんな「ええ〜!?」


ラフィーナ「それって一体…?」


コール「地下室の存在も、魔除けの札を貼ったのも忘れていました…」


りんご「あれ、写真の裏に日付が書いてますよ」


アミティ「日付…?あ、ほんとだ…日付が書いてあるね」


シェゾ「…はあ!?この日付…今から200年以上前になってるぜ!?」


アルル「ええ!?」


コール「はい、実は…私はもう死んでいるんです」


シェゾ「ええ…」


Dシェゾ「えっ…」


りんご「ええ…」




「ぎゃー!!!!!」




りんご「んっ…んんー…」


アルル「あれ?ここは…ナーエの森…?」


シェゾ「俺たち、旧校舎に居たはずじゃ…」


ラフィーナ「コールさんは…?」


レムレス「みんな仲がいいから同じ夢でも見てたんじゃないかな!」


クルーク「そうだよそうだよ!」


Dシェゾ「そんな馬鹿な…」


アミティ「夢…?」


りんご「あの心霊体験は…全て夢だったと…?」


レムレス「さあ!今日はもう夜遅いから早く帰るよ!」


クルーク「そうだよ!良い子はお家に帰る時間さ!さあ帰った帰った!」


りんご「さっきのあれは…一体なんだったんですかね…」


シェゾ「さあ…さっぱり分からん…」




レムレス「コールさんと写真撮れたし…!これは貴重な凄い良い体験だったね!クルーク!」


クルーク「はい!旧校舎の幽霊と写真…これはすごい注目浴びるぞー!うひゃひゃひゃひゃ!!」




Dシェゾ「なあ…灰原…」


灰原「あら?なあに?」


Dシェゾ「さっきのあれ…ほんとに夢だったと思うか…?」


灰原「さあ…なんだったのかしらね…うふふ」




灰原「あの人との写真…これはすごい貴重な体験だったわね…うっふふふ」




まぐろ「ここです!先輩☆」


りすくま「ほう…ここが噂の幽霊が出る校舎…」


まぐろ「はい☆アミティちゃん達の通ってる魔導学校の旧校舎だそうです!ここに幽霊が出るって噂があるんです!気になりますよね☆」


りすくま「うーむ、実に興味深い…」


まぐろ「ですよね!そうと決まれば早速…☆ん?」


りすくま「おや?入口に誰か立っておりますね」


コール「どうもこんばんわ…ふっふふふふ」




終わり


今回の主役

シェゾとりんご?