アルル「今月のおすすめはこの桜デザート!」


元太「すげー!でも桜って食えんのか?」


灰原「桜は塩もみすれば料理の風味付けや香り付けに使う事が出来るの、桜の香りと風味はデザートと相性がいいのよ」


光彦「あー、なんか聞いたことあります!」


歩美「すごーい!哀ちゃん物知りー!」


元太「それじゃあ俺この桜のムース!あと桜パフェも!」


光彦「じゃあ僕は桜餅風モンブランタルトで!」


歩美「歩美は桜のパンナコッタゼリー!」


灰原「あんカステラの桜クリーム添えで」


Dシェゾ「毎度…あっ…痛て…」


光彦「…どうしたんですか!?」


歩美「あれ…お兄さん…首に湿布貼ってる…首が痛いの?」


灰原「どーせまた寝違えたんでしょ?あなたすごく寝相悪いから…」


光彦「え?なんで分かるんですか?」


元太「一緒に寝たことあんのか?」


灰原「あ…いや!その…えーっと…」


Dシェゾ「こんなの別にたいしたことないから大丈夫だぜ」


シェゾ「こいつら…」


アルル「すぐに作るから待っててね!みんな!」


歩美「はーい!」


蘭「こんにちわ〜!」


アルル「蘭さん!園子さん!」


歩美「あ!蘭おねーさんと園子おねーさんも!」


園子「あら、ガキンチョ達も来てたのね」


蘭「みんなも来てたんだ!」


歩美「良かったら一緒にどうですか?」


蘭「え?いいの?」


歩美「うん!蘭おねーさん達も同じここの席で!」


アルル「はいはーい!」


蘭「なんか悪いなぁ、ごめんね?」


光彦「とんでもない!食事は人数が多い方が楽しいですからね!」


元太「今桜フェアってのがやってるらしいんだ!」


蘭「へえー!桜か…そっかもうそんな時期なんだね…」


園子「あたし桜のパフェにするわ!蘭は?」


蘭「んーどうしよっかな…じゃあその桜寒天ゼリーにしようかな?」


アルル「はいはい桜のパフェと桜寒天ゼリーですね!お待ちください!」


蘭「あ、そうそう、今度米花ホテルで美少女コンテストをやるらしいよ!」


園子「美少女コンテスト?」


歩美「それって一番可愛い女の子を決めるイベントですか?」


蘭「そうそう!なんか面白そうじゃない?」


園子「優勝者には豪華景品、参加賞の宝石石鹸も参加者全員貰えますですって!」


歩美「すごーい!」


ドラコ「美少女コンテストだって!?!?」


蘭「うわあ!?なに!?」


園子「びっくりした…」


ドラコ「美少女コンテストが開催されるのか!これをずっと待ってた!!」


歩美「おねーさん??」


ドラコ「ついに…ついにあたしの可愛さをアピール出来る時が…!」


ラフィーナ「私もそれ参加しますわ!強くて可愛い最強の美少女はこの私ですわ!」


園子「あーら!この鈴木財閥の娘である鈴木園子様も負けてられないわよ!」


歩美「歩美もコンテスト出てみたーい!」


蘭「園子達が出るなら私も出てみよっかな…」


ラフィーナ「望むところよ!ライバルは多い方が燃えますものね!」


歩美「哀ちゃんも出ようよー」


灰原「あたしはパス、そーいうの興味無いもの」


歩美「そうなのー?残念」


光彦「灰原さん、絶対上位取れると思うのに…」


Dシェゾ「いや灰原は優勝するに決まってる!絶対!!というかなんなら灰原の優勝は決まってるから出場するまでもない!!」


アルル「いつものDシェゾじゃない!!」


園子「で?そのコンテストいつなの?」


蘭「うん…明日みたいだね…」


ドラコ「明日か!よーし!それじゃあ今日はオールで美少女特訓だ!!」


ラフィーナ「私も負けないわよ!」


アミティ「なんか面白そう!あたしも出ようかな?」


アルル「アミティいつの間に!」


アミティ「えへへ〜なんか話聞こえてきて面白そうだったから〜」


園子「ライバルは多い方が楽しいものね!ぜひ一緒に正々堂々勝負しましょ!」


歩美「歩美も頑張るー!」




次の日


ドラコ「ついに…ついに今日か…!ふぁあ…」


ラフィーナ「ドラコさん目にクマが…ほんとにオールしましたの?」


ドラコ「もちろん…絶対に負けられない戦いだから…!」


園子「目の下にクマ作ってる美少女って選ばれるのかしら…?」


シェゾ「なんで俺らまで…」


アルル「ね…」


園子「あんたたちは観客よ!」


ラフィーナ「そうよ!私らの美少女っぷりをとくとご覧あれ!ですわ!」


シェゾ「はあ…」


スタッフ「はい、美少女コンテストの参加者は全員先に会場に入場してくださーい」


ドラコ「お!いよいよだ!」


ラフィーナ「燃えてきましたわ!」


スタッフ「観客のお客様はもう少しお待ちくださーい、10時になりましたら入場出来ますので」


スタッフ「10時になりましたら呼びに来ますね」


アルル「あ、はい…」


ドラコ「じゃあまた後でね!あたしらの美少女っぷりよーく見てね!!」


シェゾ「はあ…めんどくせえな…めんどくさいからもうこのまま黙って帰ってしまおうか…」


ラフィーナ「黙って帰ったりしたら後でどうなるか…うっふふふふ、どうなっても知りませんわよ?」


シェゾ「うっ…まじかよ…怖え…」


歩美「じゃあ、後でねー!」


アルル「う、うん…頑張ってねー」


シェゾ「行っちまった…」


灰原「これが例のコンテストの会場?」


アルル「あれ、哀ちゃん!」


シェゾ「お前も…」


Dシェゾ「よ、よう…」


シェゾ「なんだ?興味なかったんじゃないのか?」


灰原「ドッペルゲンガーさんとデートしてて、それでたまたま通りすがっただけよ、どんな感じなのかなーってね」


シェゾ「要するにほんとはちょっと気になるんだな…」


アルル「良かったら一緒に見ていかない?ちょっと気になるんだよね」


Dシェゾ「俺は別に構わんが…どうする?」


灰原「そうね、まあ少しなら見て行ってもいいかもね」


シェゾ「こいつほんと素直じゃないな…」


灰原「なに?」


シェゾ「いや、何も…」


アルル「でもね、観客の人は10時まで入れないんだって」


シェゾ「コンテスト参加者は先に中に入っていったんだ」


灰原「そうなのね、スタッフさん」


スタッフ「なんだい?」


灰原「ごめんなさい、あたしコンテスト参加者では無いんだけど、でも今ちょっとどうしてもトイレを貸して欲しくて…観客はまだ入れないのか分かってるんですけど…どうしてもトイレダメですか?」


スタッフ「ああ、別にいいよトイレぐらい」


灰原「ありがとう」


Dシェゾ「俺らここで待ってるから」


アルル「ちゃんと戻ってくるんだよ哀ちゃん」


灰原「わかってるわ、それじゃあ」




スタッフ「うっ…離せ…離せ…!」


スタッフ?「ふっふふふふ、作戦通り…」




蘭「ここが受付会場かな?」


園子「そうね!」


歩美「すごーい、人が沢山いる!」


ドラコ「ほんとだね!でもこの中で1番の美少女に輝くのは絶対このあたしだもん!」


ラフィーナ「何よ!私も負けてないわよ!」


スタッフ「受付が終わった人はロビーに進んでくださーい」


歩美「はーい!歩美受付終わったから先に行ってるねー!」


蘭「あ、待って私も終わったら一緒に行こ?」


ラフィーナ「先に行っててちょうだい」


アミティ「あたし達も受付済んだらすぐに行きますからー!」


スタッフ「参加者の方は受付が終わりましたら先にこちらの控え室の方に手荷物を置いて行ってください」


蘭「あ…そっか手荷物預けなきゃなんだね」


園子「なんか珍しいわね」




アミティ「やっと受付終わった!」


ラフィーナ「じゃあロビーに移動しましょうか」


アミティ「うん!蘭さんや園子さんやドラコ達はみんな先行ったよね?」


ラフィーナ「そうね、先に待ってるはずよ」


アミティ「わかった!じゃああたし達も行こう!」


ラフィーナ「その前に控え室に手荷物を預けて…」


アミティ「あ、そうだった、なんか珍しいね」




蘭「美少女コンテストってだけあってやっぱみんな可愛いな…」


園子「まあ、この園子様に比べたらそうでも無いかもだけど…」


ドラコ「なに!よっぽど自分に自信があるんだな!」


園子「何よ!このあたしに勝てると思ってるの?」


ドラコ「がうー!この勝負絶対に負けられない!」


蘭「あははは…ライバル関係すごいな…」


女の人「きゃー!!」


蘭「…え!?」


園子「な、なによ…!?」


ドラコ「なんだ?」


スタッフ?「おいおいねーちゃん達大人しく聞け!!」


スタッフ?「この会場は俺ら強盗が乗っ取った!!」


スタッフ?「あの世に送られたくなければみんな大人しくしな!!」


蘭「ええ!?」


園子「何よ…何よそれ!!」


ドラコ「うそ!?」


歩美「え、やだ…!やだよー!助けて!!」


強盗犯A「黙りな!お嬢ちゃん!!」


歩美「うぅっ…」


蘭「こ…子供になんて強い言い方するんですか!」


園子「そうよ!」


ドラコ「て事はあたしらは要するに…人質にされたってことー!?」


強盗犯B「そうさ!それもこのホテルにある沢山の宝石を盗むため…!お前らには人質になってもらうぜ!」


蘭「それじゃあせめて…子供だけは解放してあげてくださいよ!人質は私たち大人だけで…!」


強盗犯C「うるせえ姉ちゃん!!」


蘭「きゃあ!!」


強盗犯A「あんた自分の立場分かってる??俺らが安全に宝石を盗むための人質になってるの!人質になってるんだから人質らしく大人しくしな!」


蘭「そんな…」




アルル「10時になったのにスタッフさん来ないね?」


シェゾ「そうだな…でも、10時になったんだし入っていいんじゃないか?」


アルル「ダメだよ!スタッフさん10時になったら呼びに来るって言ってたじゃん!」


シェゾ「でもその10時になっても呼びに来る気配ないんだぜ?」


Dシェゾ「そうだ、時間は過ぎている」


アルル「え…でも…」


シェゾ「…!?なんだ…?」


アルル「え…?」


シェゾ「…開かない…自動ドアが開かなくなってる…!」


アルル「え!開かないの!?」


Dシェゾ「なんでだ?」


アルル「でもさっきのスタッフさん、手動で扉開けてそのまま中の方行ったよね…?」


シェゾ「ああ…だから今さっきまでは手動で開けられるようになってたはずなのに…!なんで今は開かなくなってるんだ…?」


アルル「さっきまで手動で開けられるようになってたのに今は開かないのおかしいよね…さすがに…」


シェゾ「おい!開けろ!!おい!!」


Dシェゾ「10時だぞ!開店時間だぞ!おい!!」


アルル「なんかおかしくない…??」


シェゾ「おい!おい!!」




アミティ「控え室はあの部屋かな?」


ラフィーナ「あら、でも何かしら?なんか騒がしいわね」


強盗犯D「動くな…」


アミティ「…え?」


ラフィーナ「…なに?」


強盗犯D「俺らは強盗だ、このホテルの宝石を安全に盗むため、お前らには人質になってもらう」


アミティ「ええー!?」


強盗犯D「大きな声を出すな馬鹿野郎!!」


ラフィーナ「何よこれ…どうしたら…」




シェゾ「ダメだこっちの自動ドアも開かない!」


Dシェゾ「他の入口もダメだ!」


アルル「そんな…でも一体なんで…?」


シェゾ「そうだ…電話!あいつらみんなに電話で…」


アルル「そうだね!その手が…」


シェゾ「だめだ、繋がらない…ラフィーナもドラコもアミティもみんな…」


アルル「嘘…繋がらないってことは中でやっぱり何か…」


Dシェゾ「…そうだ灰原!」


アルル「あー!哀ちゃん!」


Dシェゾ「あいつならわんちゃん…!」



強盗犯D「お前らの手荷物を預かったのもお前らから連絡道具を取り上げるための作戦さ!」


ラフィーナ「やっぱり…!手荷物を預けるなんてなんかおかしいって思いましたわ!そうすれば事前に連絡道具を自然に取り上げることができるってわけね…」


アミティ「酷い酷すぎるよ!」


強盗犯D「うるせえ黙って着いてこい!」




灰原「…まずいわね…」


プルルル


灰原「…!ドッペルゲンガーさん…」


Dシェゾ「灰原!灰原!」


灰原「ドッペルゲンガーさん、闇の魔導師さんも一緒にいる子も…静かに落ち着いて聞きなさい、かなりの緊急事態よ…」


Dシェゾ「緊急事態だと…!?」


アルル「そんな!どうしたの何があったの!?」


灰原「静かに落ち着いて!」


シェゾ「で…どうした…?中で一体何が…」


灰原「強盗団よ…」


Dシェゾ「強盗団…?」


灰原「強盗団がスタッフになりすましてこの会場を乗っ取ってコンテストの参加者であるあの子たちを人質に取って宝石を盗もうとしてこのホテルを占拠したわ」


シェゾ「そんな…!」


Dシェゾ「それじゃあほかみんなは携帯を取り上げられて…?」


灰原「そう、ロビーに入る前に手荷物を控え室にあずけるように言って、それで自然に取り上げた形にしたらしい」


シェゾ「なるほどな…よくやってくれるぜほんと…」


アルル「中々頭使うね…」


Dシェゾ「それで?灰原お前は無事なのか?」


灰原「ええ…トイレに行きたかったのは本当だったからトイレにいて…今はそのトイレに隠れてて無事よ、見つかってないわ」


Dシェゾ「そうか、良かった…」


灰原「トイレから出ようとした時に声が聞こえてきちゃったのよ…あの帽子の子とピンクの巻き毛の子、それに強盗犯さんの会話がね」


シェゾ「なるほどな…しかしこの状況どうしたら…」


Dシェゾ「ああ…下手に出たら俺らまで捕まっちまう…」


アルル「とりあえず…哀ちゃんしばらくそこに隠れて様子みて、みんなを助けられるタイミングがもし来たら僕たちに教えて」


灰原「もちろん、そのつもりだったわ」


Dシェゾ「何とかしてみんなを助けよう」


灰原「そうね、また連絡するわ」


シェゾ「ああ、俺らもみんなを助ける手段を考えておく」




ラフィーナ「やめて!引っ張らないで!」


強盗犯D「うるせえ!お前らはここで待機だ!」


アミティ「きゃあ!」


ラフィーナ「閉じ込められましたわね…」


アミティ「携帯とかの手荷物は預けろって言われたから預けて取り上げられちゃって…どうしよう…助けも呼べないし…」




強盗犯A「こうして体を縄で縛ってしまえばお前たちはもうなーんにもできない」


強盗犯B「そうだな!まさに本当にもう何も出来ないただの人質!」


強盗犯C「人質にはやっぱその姿が1番お似合いだよな!」


強盗犯達「ははははは!!!!」


強盗犯A「体を動かせなければお前たちはなーんにも出来ない!」


ドラコ「うう…う…!がおー!!!!!!!」


強盗犯A「うわあ!?!?!?」


強盗犯B「なんだ!?」


蘭「きゃ!あっ、今この子が吐いた火で私の縄が…」


強盗犯C「げっ…なんだコイツ…!口から火が吐けるのか!?」


強盗犯A「そんなのありかよ!?」


強盗犯C「というか火吐けるとかこいつ何者だ…?」


蘭「ドラコちゃんありがとう!これであたしはもう動けるわね!…さっき体を動かせなければ何にもできないとか言ってたわよね?」


強盗犯B「ま、まあ…でもよ!女子高生の女が1人で一体何ができるって言うんだ?」


強盗犯A「そ…そうだそうだ!お前ほんとに何も分かってないな、女子高生の女1人が男3人を相手に勝てるわけねえだろ…」


蘭「あーら、分かってないのはあなた達の方よ、私が空手の都大会優勝者だって事も知らずにね」


強盗犯A「…は?」


強盗犯C「空手ぇ…!?それに…都大会で優勝…!?」


蘭「空手の都大会優勝経験のある私が体を動かせれば勝負はこっちのものよ!!うおりゃあー!!!!」


強盗犯A「わ!ぎゃー!!!!」


強盗犯C「うわぁぁぁあ!?!?」


強盗犯B「ひっ…兄貴…弟も…!」


蘭「ふん!」


強盗犯B「ひっ…」


蘭「あなたもやる?」


強盗犯B「ま…参りました…」


歩美「蘭おねーさんすごーい!!」


蘭「今縄解いてあげるね!」


園子「あんたもなかなかやるじゃない!口から火を吐けるなんて!」


ドラコ「あたしドラゴンと人間のハーフだもん!」


蘭「ドラコちゃんのおかげで助かったわ!ありがとう!」


歩美「さ!外に出ましょう!」




シェゾ「くそ…!俺らは一体どうしたら…」


Dシェゾ「俺らは何も出来ずにここで待つしか出来ないのか…?灰原や…みんなを助けられないなんて…」


歩美「あ!おーい!!お兄さん達ー!!」


シェゾ「…!?…お前ら!!」


Dシェゾ「お前ら…捕まってたんだろ…?なのに…一体どうやって…」


園子「蘭が空手で犯人をばばーん!ってやっつけてくれたのよ!」


歩美「そうそう!ドラコお姉さんも火を吐いて大活躍だったんだよ!」


シェゾ「…なんか…あまり想像したくない絵面だな…」


園子「それで向こうにあった従業員入口の鍵を中から開けてそこから外に出られたってわけ!」


アルル「なるほどね…でもみんな無事でよかったよ!」


歩美「うん!…あれ?みんな…?」


Dシェゾ「…おい、アミティとラフィーナ、それに灰原は…?」


園子「そういえば一緒じゃなかったわね…」


シェゾ「なんだと…全員一緒に捕まってたわけじゃなかったのか!?」


蘭「そういえば…!受付の時別々で…その時に1度別れて…それっきり!」


シェゾ「て事は…あいつらはまだ中に!?」


園子「でも!強盗犯はさっき全員蘭がやっつけてくれたから…もう大丈夫なんじゃ…」


Dシェゾ「さっき灰原から連絡があって、灰原言ってたんだ…!帽子の子とピンクの巻き毛の子と強盗犯の会話が聞こえてきたって…!」


蘭「ええ…!」


ドラコ「でもあの2人あたしらが捕まってたところにはいなかったよね?」


園子「て事はそれじゃあ…」


シェゾ「ああ…お前らと一緒にいなかったってことは、お前らとは別の所でまた別な強盗犯と一緒にいたってわけだ!」


園子「てことはじゃあ…!まだ別な強盗犯が中に…!?」


Dシェゾ「そーいう事になるな…」


アルル「じゃあまだ事件は解決してないって事…?」


シェゾ「そうなるな…灰原が居るから大丈夫だと思いたい…けど…でも…!あいつ…今の姿では…!」


Dシェゾ「…!!」


園子「え!ちょっと!どこ行くの!?」


歩美「お兄さん!」


シェゾ「おい!」


Dシェゾ「…アミティ…!ラフィーナ…!灰原…!みんな無事でいてくれ…灰原…!!」




灰原「声が聞こえなくなってきた…どうしたのかしら?」




灰原「…!?誰もいない…?て事は…みんな無事に逃げれたのかしら…?人がいる気配がないってことは多分そういう事よね…?」


ドンドン


灰原「…!…なに?」




アミティ「うわあーん!扉があかないよー!」


ラフィーナ「そのまま鍵を壊されて二度と開かないようにされましたわね…中々酷い事してくれましたわね…」


アミティ「でも鍵壊して二度とあかないようにするって酷すぎない!?もうあたしらを解放する気ないよね!?…もう助からないんだ…あたし達…」




灰原「あの子たちの声…!この部屋からだわ…そう…扉の鍵を壊されて二度と開かないようにしたのね、あの強盗犯さん…もうこの子達を無事に解放する気全くないじゃないの…すごい最低な人ね…でもその体のままじゃ…どうする事もできないし…あの子達を無事に助ける方法はただ1つ…もうあれしか…!」




アミティ「どうしようラフィーナ…」


ラフィーナ「どうしようって…もう助かる方法はないですし…もう…」


アミティ「そんな…」


ラフィーナ「こんなのもう人質ってレベルじゃないじゃないの…!無事に解放する気ないじゃない…なんなのよあいつ…!」


???「あなたたち!今すぐその扉から離れて!」


アミティ「え!?誰!?」


???「いいから早く!その扉から離れて!言う通りにして!」


ラフィーナ「扉から離れろって…!とりあえず…その通りに扉から…」


???「はあー!!」


アミティ「ええ!?」


ラフィーナ「扉を…」


???「あなた達!大丈夫!?」


アミティ「え、あっ…はい…!」


???「良かった…すぐに外に逃げなさい!」


アミティ「え、でも!」


???「いいから!早く!」


アミティ「他のみんなは!?」


???「他のみんなは外に逃げたわ!灰原哀って子も外に絶対いるから安心して!」


アミティ「あ、はい…分かりました…!あ、でも…お姉さん…!」


ラフィーナ「アミティさん!」


アミティ「う、うん…わかった!ラフィーナ行こう!お姉さんありがとう!」


???「このホテルにはもう誰かいる気配がないから…もうみんな逃げたはず…そうよね…?ドッペルゲンガーさん…」




アルル「参ったな…中に強盗犯がいるかもしれない以上迂闊に動けないよ…」


ドラコ「また捕まっちゃうかもだし…うーん…」


アミティ「おーい!みんなー!!」


アルル「え!?あ…アミティ!!」


シェゾ「ラフィーナも…!お前ら…どうして…」


アミティ「ある部屋に閉じ込められて鍵を壊されて出られなくなって困ってる時に知らない女の人が助けてくれて外に出られたんだ!」


シェゾ「知らない女の人…?」


アミティ「うん!すっごく美人な大人の女の人だった!」


ラフィーナ「でもあの方…なんか誰かに似てたような…」


歩美「ねえ!哀ちゃんは?」


アミティ「哀ちゃんはもう外に逃げれてるから安心してってあのお姉さん言ってたよ!でも哀ちゃんは一緒じゃなかったの?」


ラフィーナ「でも灰原さんももちろん外に逃げたって主張して言ってたから…どこか別なところに逃げたんじゃないかしら…?」


シェゾ「…まさか…あいつ…!」


アルル「え?シェゾどうしたの?」


シェゾ「…!」


アルル「あ、待ってよシェゾ!」


シェゾ「あいつ…!」




Dシェゾ「アミティ!ラフィーナ!灰原ー!!」


???「あたしもあの子たちも無事よ、だから少し落ち着きなさい…」


Dシェゾ「…!お前…!その体…!」


灰原「あの子たち、ある部屋に閉じ込められて鍵を壊されて監禁されてたの、でも子どもの姿じゃ助けられなかったから…」


Dシェゾ「それで解毒薬を飲んで元の体に…それでお前…その服はどうしたんだ?」


灰原「女子更衣室にあったあるスタッフさんのロッカーを拝借して、そこにあった服を借りたのよ、素っ裸の状態であの子たちの前に出る訳には行かないし…まあでも更衣室にたまたま置いてあった使い捨てマスクがあったからそれを付けて、それに服についてるフードも深く被ってたから…あの子達には私が灰原哀だって事は気づかれてないでしょうね」


Dシェゾ「そうか…なるほどな…」


強盗犯D「あれ?こんな所にもまた別なネズミが2匹迷い込んでたんだな」


灰原「…!?」


Dシェゾ「しまった…!」


強盗犯D「でかい帽子のネズミとピンクの巻き毛のネズミを閉じ込めておいた部屋の扉が蹴破られてたから、なんでだろうって思って周りを調べていたら…驚いたぜ、あの二人とはまた違うネズミが2匹もいるもんだから…」


灰原「…!」


Dシェゾ「…!」


強盗犯D「どうやら他の人質はみんななんやかんやで逃がしちまったみたいだけど…まあいい、お前ら2人だけでも充分人質の役割は果たせるだろう…な?そうだろ?」


灰原「行くわよドッペルゲンガーさん」


Dシェゾ「…ああ…やろうじゃないか」


強盗犯D「あ?なんだよ」


灰原「いつも呼吸を合わせてるあたし達に…」


Dシェゾ「勝てる者など一人もいない!!」


強盗犯D「…あんまり舐めてると痛い目見るぞネズミ共が!はああー!!」


灰原「…!」


強盗犯D「なに!かわされた!」


灰原「やあー!!」


強盗犯D「うわっ!?」


灰原「はあああー!!やあ!」


強盗犯D「うわあああー!!」


Dシェゾ「闇の力よ集え…マッドシャドウ!」


強盗犯D「うわー!!!!!!」


Dシェゾ「…!」


強盗犯D「ぐっ…」


Dシェゾ「自分らの身勝手な目的のために罪のない何人もの女達を人質にとって怖い思いをさせるなど…二度とこんな卑怯な真似をするな…」


強盗犯D「は…はい…すみませんでした…」


灰原「はい、縄」


Dシェゾ「サンキュー」


シェゾ「すごい音が聞こえてきたが…大丈夫か!?」


Dシェゾ「大丈夫だ、このとおり」


強盗犯D「ばたんきゅー」


灰原「探偵カップルがまた事件を解決させたわ」


シェゾ「お前…灰原か?…やはり元の体に戻っていたのか…」


Dシェゾ「とりあえず奴らにバレないようにこっそり抜け出して俺の家にでも隠れてるか?あいつらどうせ事情聴取されるだろうし…」


灰原「そうね…そうさせてもらおうかしら」


シェゾ「お前…また邪なことを考えてるんじゃないだろうな…」


Dシェゾ「はあ!?!?何を言っている!?」


シェゾ「わかってるんだぜ?お前らが…いつも…」


プルルル


アルル「シェゾ!大丈夫??」


シェゾ「アルルか…ああ、無事だ、残りの強盗犯も何とか捕まれられた」


アルル「良かった〜!なら早く戻ってきて!さっき蘭さんが呼んでくれた警察が到着して事情聴取が始まるよ!」


シェゾ「分かった、すぐに戻る」


アルル「待ってるね!」




シェゾ「俺は事情聴取にいく、お前らも…あまり無理はするなよ」


Dシェゾ「あ、ああ…」


シェゾ「じゃあな」


Dシェゾ「やっぱりバレてる…」




こうして灰原とDシェゾ、そして蘭に倒された強盗団は駆けつけた警察によって無事逮捕され、捕まっていた会場の本物のスタッフさん達もあの後無事に助け出されて事件は無事解決した




数日後


ドラコ「あーあ、美少女コンテストは延期か…」


蘭「でもあんな事がありましたし…美少女コンテストはしばらくは懲り懲りですね〜私は…」


園子「しかしほんっと事件ばっか起こるわね…」


光彦「そんな事があったんですね…びっくりです…」


元太「なあなあ、そういえば灰原はなんで兄ちゃんの寝相の事知ってたんだ?」


光彦「あ!そういえば確かに!…なんでなんですかね…」


シェゾ「それはお前らはまだ知らなくてもいい事だ」


元太「え?なんだ兄ちゃん何か知ってるのか?」


シェゾ「まあな…まあお前らにもいつか分かるさ」


光彦「…なんなんですかそれ…」


元太「まあいいや!桜パフェくれよ!」


光彦「僕は今日は…桜のパンケーキで!」


歩美「歩美はさくらゼリー!」


アルル「はーい!今からご用意しまーす!」




シェゾ「しかしいつもほぼ毎晩あんな事をしてるだけあって…ほんと息ぴったりみたいだな、あの犯人も2人の息のあったコンビネーションであっさり倒しちまったみたいだし…ほんとにいいカップルだな」



おわり


今回の主役

ドラコ 蘭 灰原(宮野志保)&Dシェゾ