アミティ「ここがバイト先かぁ、本当は掛け持ちダメだけどでも嘘の名前名乗ればバレないよね!髪型もいつもと違って結んできてみたし!バレないバレない大丈夫大丈夫!!」




アミティ「お願いしますー!!」


安室「おや?君は…」


アミティ「バイトで来ました!アミティ…じゃなくて!アミリンと言います!」


安室「アミリンさん…あー、そうだねバイトの子だね、しかし君…なんかどこかで…」


アミティ「いやいや会ったことありません!今日初めてお会いしましたー!!」


安室「そう?まあいいや、今日は1日よろしくお願いします」


アミティ「はーい!」


安室「それと、君の他にももう1人バイトの子がいるんだ」


アミティ「そうなんですか!?あたしだけじゃなかったんだ!心強ーい!」


安室「今奥で梓さんにお仕事教えて貰っている子…あの子が今日のもう1人のバイトですよ」


アミティ「なるほど!あのピンクの髪のポニーテールの子…ええ!?」


梓さん「お客様から注文を聞いてそれをこのメモに書いて私たちに教えてください」


ラフィーナ「分かりました!」


アミティ「見間違えかな…なんかラフィーナにすごく似てる…いや、うちでも掛け持ち禁止だし!ラフィーナなわけないよね!うん!」


安室「梓さん!ラフィフィーヌさん!ちょっとこっちへ!」


ラフィーナ「はい!…げっ!」


安室「こちら、本日もう1人のアルバイトのアミリンさんです」


アミティ「こここここんにちわ…アミリンと言います…!」


ラフィーナ「(なんでアミティさんがここにいるのよ…!うちは本当は掛け持ちダメでしょ…!?)」


安室「ラフィフィーヌさん?挨拶をお願いします」


ラフィーナ「え、あ、はい…わたくし…じゃなくて!わたしはラフィフィーヌ!よろしく!アミリンさん!」


アミティ「はーい!ラフィフィーヌって言うんだ!こっちこそよろしくねー!」


ラフィーナ「(いやでも…そうよね、うちは掛け持ち禁止だしアミティさんがこんなとこにいるわけありませんわよね、ただの似てる子ですわよね、この世界には似てる子が何人もいるって聞きますし)」


安室「それじゃあ早速仕事をしてもらいましょうか」


アミティ「はーい!」




ラグナス「レベルアップした後のランチは格別であるぞー!ハムサンド1つ!」


アミティ「はい!えっと、ハムサンド1つ!ドリンクはお付けしますか?」


ラグナス「それじゃあミルクティーにしようかな」


アミティ「はい!ミルクティー…」


梓「アイスかホットかも聞くのよ」


アミティ「あ、そうだった!えっと…アイスかホットどちらにしますか?」


ラグナス「レベルアップの修行終わりで疲れていて喉がとってもカラカラだからな!アイスで!」


アミティ「はいはいアイスミルクティーですね!只今からお作りします!」


梓「今の感じでおっけーよ、アミリンさん」


アミティ「えへへ、どうも〜」




アミティ「ハムサンド1つどミルクティー1つお願いしますー!」


安室「はーい!」




まろん「ここがすっごく美味しいって噂の喫茶ポアロか〜」


都「こことっても人気らしいわよ!評価高いらしい!」


稚空「前にどっかで聞いたことあるな…確か、ハムサンドイッチが美味い店だっけ?」


都「そうそう!喫茶ポアロと言えばハムサンドらしいわよ!」


まろん「へえー!気になるな〜!」


稚空「だったら早く行こうぜ!3名です!」


ラフィーナ「はーい!…げっ!」


都「あー!」


まろん「あなた確か…!」


ラフィーナ「知らない知らない!わたくしあなた達のことなんか知りません…!」


まろん「…誰だっけ?」


都「うん、誰?」


ラフィーナ「ずで!!」


まろん「でもどっかで会ったことあるような…」


都「そうだったかしら?まあそんなこと今はどうでもいいわ!はやく喫茶ポアロのハムサンドを…!」


まろん「そうだね!」


ラフィーナ「魔人を巡ってあんなにバトルしたのにもう忘れるなんて…まあ!今はその方が都合はいいけど!」


稚空「じー…」


ラフィーナ「問題はこいつよね…」


稚空「君…確か…」


ラフィーナ「な、なんですか?」


稚空「この前どっかで似たような子に会ったな!君もその子と同じぐらい可愛い!」


ラフィーナ「はあ!?」


稚空「君すごく可愛いくてとっても素敵だ!特にそのピンクの長いポニーテール!毛先もクルンってなってて可愛い!俺と付き合おう!」


ラフィーナ「またかよこのナンパ男め!ですわ!」


まろん「稚空ほら!席に座って!」


都「全く男はどいつもこいつも…」


ラフィーナ「ほんとですわ…男はどいつもこいつも…しかし稚空さんまで私のこと覚えてないのね…まあ今はその方がとってもありがたいけど!」


都「ハムサンド3つくださーい!!」


ラフィーナ「はーいハムサンド3つですわね〜」


稚空「チーズドリアも!」


ラフィーナ「チーズドリアもね、はーい」




レモン「ここのハムサンドが美味しいって聞いたから来てみちゃった!」


フィン「ハムサンドもそうだけど、僕ナポリタンも気になるな…」


マッシュ「シュークリームあるかな…」


ラフィーナ「この人達もなーんか見知った顔…でも一体どこで…」


レモン「ハムサンドとナポリタンとハンバーグプレートと喫茶ポアロ特製ケーキお願いします!」


ランス「よく食うな…」


フィン「僕もハムサンドとナポリタン!ドリンクはオレンジジュースにしようかな」


ランス「ハムサンドとカルボナーラとアイスカフェラテ」


マッシュ「シュークリームはありますか?」


ラフィーナ「シュークリームはありませんわ!」


フィン「ほらマッシュくん!店員さんが困ってるよ…」


ラフィーナ「(思い出したわ…!この人達、文化祭の時にクレープ買いに来た人達だわ…!シュークリームで思い出したわ…)」


レモン「じゃあマッシュくんもこの喫茶ポアロ特製ケーキ頼む?シュークリームと同じデザートよ!」


マッシュ「じゃあそれください、あとハムサンドも…人気って聞いたから」


ラフィーナ「はい、かしこまりましたわ」




レモン「ナポリタン美味しー!ハンバーグも!」


ランス「ほんとよく食うな…」


マッシュ「なにこれなんかケーキの中身が溶けて出てきた」


フィン「え!このケーキ中が半熟なんだ!すごい!」


ランス「これ相当の技術がないとこんなの作れないぞ…すごいな…」


レモン「すごーい!さすがですね」




快斗「アイスカフェラテ1つ!」


青子「私はウーロン茶ください!」


アミティ「はーい!」


キキーモラ「今日もお掃除疲れた〜!お腹すいた〜!ちょうどいい場所に喫茶店があるからここで軽く食事でも頂いていこうかしら!」


アミティ「あ、きゃー!!」


梓「え!?」


安室「どうしましたか!?」


アミティ「うわあーん!!バランス崩して運んでた飲み物落としちゃった〜!」


快斗「おいおい大丈夫かねーちゃん!」


青子「怪我はない!?」


アミティ「あたしは大丈夫です、でもお客様のお飲み物が…」


ラフィーナ「アイスカフェラテとウーロン茶ならはいこちら!もう!私のあるお友達に似てほんっとドジなんですから…!」


アミティ「ご、ごめんなさい…ラフィフィーヌさんも…」


キキーモラ「もう!こんなに床がびちゃびちゃに濡れてたら食事どころじゃないわ!ほら!一緒に掃除よ掃除!!」


アミティ「え、いいですよ!お客さんに後始末を手伝わせる訳には…」


キキーモラ「私ね!汚れてるところを見つけたらほっとけないのよ!というかこれは汚れてるってレベルじゃないし!」


アミティ「うう…ごめんなさい…ありがとうございます…」


ラフィーナ「とりあえずすぐにここを掃除しないと!」


安室「そうですね」




ラフィーナ「やっと片付きましたわ…」


キキーモラ「飲み物こぼす前よりもピッカピカになったんじゃないかしら!」


安室「ほんとですね、ありがとうございます」


キキーモラ「まあ!私はお掃除大好きだし上手でもありますから!最初より綺麗になって当然よ」


梓「そんなに掃除に自信があるならうちの清掃員になってもらおうかしら!」


安室「あ!それいいですね!すごいピカピカの店内で食事ができるとお客様もきっと嬉しいですよ!彼女がいれば最高の店内の状態で食事が提供出来ますね!」


キキーモラ「ええ!?ここの清掃員!?」


アミティ「すごーい!それほど認められてるってことか…」


ラフィーナ「さすがね…」




安室「お疲れ様でした、バイトは今日はここまでです」


アミティ「はーい!ありがとうございました!」


ラフィーナ「ありがとうございました」


梓「いらっしゃいませー!」


アルル「お腹すいたー!なんか今日は喫茶ポアロのカレーが食べたい気分だから来ちゃった!」


シェゾ「たまにはここのカフェオーレが恋しくなるからな…」


レムレス「ここのケーキセット食べたいなー!」


アミティ「げっ…」


ラフィーナ「アルルさん…シェゾさん達も…」


シグ「あ、アミティとラヘーナ」


アミティ「げげっ!」


ラフィーナ「なっ…!?」


アルル「え?アミティとラフィーナ?どこにいるの?」


シグ「そこ」


アミティ「あ、あはははは…」


アルル「シグ、あれはポアロのバイトの子だよ?それにうちは掛け持ち禁止だから、アミティ達はここでお仕事なんか出来ないよ」


シグ「いや、でもあれはアミティ」


アルル「でもねシグ、アミティ達はうちのお店以外のお仕事はしちゃいけないんだよ?そーゆう決まりなんだよ?だからここでのお仕事は出来ないはず、だからあれはアミティ達じゃない違う人だよ」


シグ「あれはよく見ると、ほんとにアミティ、アミティだってば」


アルル「うーん、確かに髪型は違くしてるけど…でも確かに!よくよく見ると似てる!」


アミティ「ギグー!」


シグ「見た目は誤魔化しても、心はアミティのまま、だから他の人じゃない、絶対アミティ、だからあれはアミティ本人だ」


アミティ「…シグ〜なんでこーゆう時ばっかりは鋭いの〜??」


ラフィーナ「あーあ、まじですか…」


アルル「ええ!?てことは君たちは本当に…」


シェゾ「お前たち…こんなとこで何してるんだ…?」


レムレス「そうだよ!うちは掛け持ちはダメなはず…」


アミティ「だってー!他にもお仕事してみたかったから…嘘の名前名乗れば行けると思って…」


ラフィーナ「まさかアミティさんまで私と同じ考えをしていたとは…」


アミティ「てことは君はやっぱり…」


ラフィーナ「ええ、最初から気づいてたとは思いますが、私はラフィフィーヌではなくあなたのお友達、ラフィーナですわ」


アミティ「ラフィーナに似てるなとは思ってたけど…やっぱりラフィーナだったんだ…」


ラフィーナ「まさか他の名前でやれば行けるって考えまで同じだったとは…」


アミティ「確かにラフィーナに似てるとは思ってた!でもうち掛け持ち禁止だったから…多分違う人だよね似てる人だよね!って…ほら!この世界には似てる子が何人もいるって聞くでしょ!?」


ラフィーナ「その考えまでもが同じじゃない!私も全く同じこと考えてましたわ!この子アミティさんに似てるな、でもうちは掛け持ちはダメだからアミティさんなわけない、似てる子は沢山いるって聞くし!って!」


アミティ「まさかの全てが全く同じ考え…やっぱりあたし達仲良しなんだね!」


シェゾ「お前たちもお互い気づいてなかったのかよ…」


アルル「でも掛け持ちしちゃダメなのになんで…」


レムレス「そうだよ!掛け持ちは…」


安室「まあまあいいじゃないですか!彼女達、いつもそちらのお店で頑張ってるだけあって素晴らしい働きぶりでしたよ!今日は彼女たちのおかげですごく助かりました!だから…次からは掛け持ちはもうしないという条件でも付けて…今回はどうか許してあげてください」


梓「そうですよ!彼女たちの頑張りのおかげで今日は本当に助かったんですよ!2人ともよく頑張ってくれたわ!」


レムレス「でも…うーん…そっか、そんなに頑張ったんだね」


シェゾ「まあ、そういう事なら今回は…」


アミティ「ほんと!?良かった…他のお仕事もしてごめんなさい!」


ラフィーナ「私も…ごめんなさい」


レムレス「でも、掛け持ちはもうしちゃダメだよ?」


アミティ「はーい!約束します」


ラフィーナ「まって!?いつもそちらのお店で頑張ってるだけあってって事は…あなた、最初から私らだって気づいてました!?」


安室「当たり前ですよ、髪型を変えたり名前を偽ったりしても…僕にはなんでもお見通しですよ、最初から全部分かっていました」


アミティ「なーんだ…安室さんにはバレてたのか…」


ラフィーナ「さすがですわね…」


安室「僕は名探偵毛利小五郎の弟子ですから!」


シェゾ「相手は名探偵か…フッ…今回は相手が悪かったな」


アミティ「うう…なんか悔しいな…バレてないやったーって思ってたのに…」


ラフィーナ「そうよ!実は最初からずっと気づいてたなんて…」


安室「さすがにその程度で僕を騙すのは無理があるますよ」


梓「そうよ!安室さんに勝つのはなかなか至難の業だと思うわ!」


アミティ「分かりました!それじゃあ安室さんに勝てるように色々勉強します!そしていつか絶対あなたに勝ちます!」


ラフィーナ「私も負けませんわよ!」


安室「わかった…それじゃあ楽しみにしてるよ、その時を…ふふふふふ」




アミティ「ねえねえシグ」


シグ「んー?」


アミティ「さっき、なんであれがあたしだって気づいたの?アルルは全く気づかなかったのに…」


シグ「言ったでしょ、見た目は少し違くても心はアミティのままだって」


アミティ「心はあたしのまま…そっか、見た目は変える事が出来ても心の中までは変えられないってことね!」


シグ「そう」


アミティ「そっかー!シグはほんとによく見てるなー」


シグ「えへ」


アミティ「もしかしたら…シグこそ、安室さんに勝てるんじゃないかな…?」


シグ「え?」


アミティ「んーん!こっちの話!」


シグ「そうか」


アミティ「うん!ねえシグ!今度また一緒にポアロの料理食べに行こうね!」


シグ「いくー」


アミティ「うん!楽しみー!」




安室「見た目は変えられても心は変えられない、か…あの少年、中々やりますね…」




アミティ「こんにちわー!」


安室「おや、アミティさん、ラフィーナさんとアルルさんも」


ラフィーナ「3名ですわ!ハムサンド2つと大盛りカレーライス1つ、それからポアロ特製ケーキ3つお願いします」


安室「はいありがとうございます、只今からお作りしますね」


アルル「なんか今日は店内がすごくピッカピカだね〜いつもよりすごい綺麗!」


アミティ「店内ピカピカ…」


ラフィーナ「まさか!」


キキーモラ「喫茶ポアロの店内をお掃除お掃除〜!!とっても綺麗な店内でお客様に食事を提供するのよ!」


アルル「あれって…キキーモラ!?」


アミティ「やっぱり…」


アルル「え、なんでキキーモラがここに??」


ラフィーナ「実はあの日にこーゆーことがありましてよ…」


アルル「あ、そうなんだ…」


安室「ピッカピカの店内で食事出来るとすごく気分がいいでしょ?」


アルル「いや、でもあの人はちょっとやりすぎな所あるんでやめといた方が…」


梓「あら?お皿が1枚も残ってない!?安室さーん!お皿って今全部お客さん使ってますかー??」


安室「いや、今いるお客さんはこの3人しかいませんしまだ料理も出してませんよ?」


梓「それじゃあ今お皿使ってるお客さんは居ないってこと!?変ね…」


安室「何かありました?」


梓「今お皿使ってる人はいないはずなのにお皿がひとつも残ってないんですよ…」


安室「お皿がない!?それは妙ですね」


キキーモラ「お皿ならここよ!」


梓「え?」


キキーモラ「どうせ使うならピカピカなお皿を使って食事したいでしょ!?だから今このお店にあるお皿全部漂白剤に付けておいてるの!これでお皿が全部ピカピカになってみんな綺麗なお皿を使って食事ができる!」


梓「使ったお皿は分かるけどまだ使ってないお皿まで漂白剤に付けないでよ〜!!」




アルル「ほら、だからやめておいた方がいいって…」


アミティ「あはははは…」


ラフィーナ「このお店もしばらく大変になりそうね…」




おわり


今回の主役

アミティ ラフィーナ