アミティ「今日は兵庫県の城崎温泉でみんなで足湯巡りツアー!」


リデル「この時期に足湯は最高ですね〜」


ラフィーナ「今この城崎温泉ではスタンプラリーやってて、この近くの足湯を全部回ってスタンプを集めるとオリジナル手ぬぐいやアロマオイルセット、ミニ蟹まん詰め合わせセット、羊羹詰め合わせセットのいずれか貰えるんですってね」


リデル「ランダム?くじ引き?ですか?」


アミティ「くじ引き方式らしいよ!」


リデル「なるほど…」


アミティ「あたし、羊羹詰め合わせ欲しいー!」


リデル「羊羹美味しいですよね〜」


ラフィーナ「私はアロマオイルセットかしらね」


アミティ「みんなそれぞれお目当てのものが貰えるといいね〜」


リデル「そうですね、私も羊羹が欲しいかもです皆さんで食べたいです…」


アミティ「そうだね!」


ラフィーナ「ええっと、次はこの一の湯にします?」


アミティ「うん!行こう!」




アルル「足湯巡りにちょうどいい時期になったね〜」


りんご「ほんとです!」


ドラコ「足湯ももちろんいいけどここの名物の牛まん、蟹まん、あとデザートにかにソフトクリームが食べたい!!がうー!」


アルル「あはは、ドラコは温泉より食べ物か…」


りんご「でもこの城崎温泉の名物はカニですものね!」


アルル「そうだね、蟹の中華まんとかも普通に美味しそうだよね!」


りんご「うんうん!それじゃあ後で行ってみようか」




レムレス「次はこの城崎文芸館の手足湯だね!」


サタン「そうだな、にしても足湯いいな」


シェゾ「まあ、たまにはいいな」


レムレス「いまこの城崎温泉ではスタンプラリーがやってて、スタンプ全部集めると景品が貰えるんだってね!」


サタン「アロマオイルやら、羊羹やらか…」


シェゾ「お前は羊羹目当てだろう」


レムレス「もちろん!もし羊羹当たったらみんなで食べよう!」


サタン「羊羹もいいけど蟹まんも美味そう…」


シェゾ「ここの名物は蟹らしいしな」


レムレス「蟹まんもね!みんなで食べたいね」


サタン「でも必ずこれが貰える訳じゃないんだよな…」


シェゾ「この中からランダムって書いてあるな」


レムレス「くじ引き方式らしいよ」


サタン「でもこーゆうのってだいたいアロマオイルとかの方がレアアソート系で、食べ物系の方が当たりやすいんじゃないか?」


レムレス「確かに!アロマオイルとかの方はレアアソート系だから数、そんなに多くはないのかもね」


シェゾ「俺この中だったらアロマオイルセットがいいかもな…」


レムレス「え!?そうなの?なんか意外」


シェゾ「どっかの誰かさん達の面倒事にいつも振り回されて疲れてるから、アロマオイルの匂いで日頃の疲れを癒したいな」


サタン「いつもすみませんね…」


シェゾ「全くだ…」


レムレス「あははは、でもなんかシェゾらしいかもね」


サタン「じゃあその景品目指して次のとこ行くぞ!」


レムレス「あれ、ねえ見てこの貼り紙」


サタン「ん?」


レムレス「この子を探してますだって」


サタン「え…もしかして行方不明事件か?」


シェゾ「物騒だな…」


サタン「まだまだ小さい子らしいな…」


レムレス「ここに貼られてるってことはこの近くに住んでる子なのかな?」


シェゾ「そうなんじゃないか?」


サタン「無事に見つかるといいな…」


レムレス「ね…ほんとだよね」




アミティ「一の湯ってとこも充分楽しんだから次!次はさとの湯って所!」


リデル「次の温泉も楽しみです〜」


アミティ「そうだよね!よし!走っていこうよ!」


リデル「わーい!!」


ラフィーナ「あ、ちょっと待って!待ってよアミティさん!」


???「…!!」


ラフィーナ「きゃっ!?」


???「うわっ!」


ラフィーナ「あいたたた…ちょっと!どこ見てますの!?気をつけてよ!」


???「あ、ごめんなさい…」


ラフィーナ「全く…でもお怪我はない?」


???「あ、はい…ないです!」


ラフィーナ「あら、リュックについてる名札…」


???「え?」


ラフィーナ「あら、あなたみかちゃんって言うの?」


???「…うん、そうだけど…」


ラフィーナ「私はラフィーナ、あなた…ご家族は?パパやママとか…」


みか「…家族なんかいないもん!さようなら!!」


ラフィーナ「え、あ!ちょっとまってよ!まだ聞きたいことが…」




ドラコ「かにソフトクリーム美味しい〜!」


アルル「ほんとだね!結構行ける!」


りんご「さすが名物料理!すごいです」


???「邪魔だー!!」


ドラコ「え?うきゃあー!?」


アルル「わ!ドラコ!?大丈夫ー?」


ドラコ「うう…あたしのかにソフトクリームが…」


りんご「ちょっとあなた!ぶつかったのに謝らずに走っていくとはなんですか!?…て、あれ…もう居ませんね」


アルル「でも何をそんなに急いでたんだろう…」


ドラコ「あたし達が食べてるかにソフトクリームを見つけて自分も早く食べたくなったから走って買いに行ったのかな?かにソフトクリームのお店のある方角だったし!」


アルル「…だといいけど?」




アミティ「さとの湯終わり!次は薬師公園の足湯がいい!」


リデル「あれ、そういえばラフィーナさん来ないですね」


アミティ「あれー?そういえば!着いてこなかったのかな?」


リデル「私達、ラフィーナさんにちゃんとさとの湯にいるってことは言いましたよね?」


アミティ「うん言ったはず!なんだけど…どこ行ったのかな?」


リデル「まあ、あとで連絡取ればいいですよ、多分」


アミティ「そうだね!」


リデル「それじゃあ次のところ行きましょう」


アミティ「うん!」




シェゾ「次は薬師公園の所にするか?」


レムレス「そうだね!」




ドラコ「アルル!りんご!写真撮ろうー!」


アルル「いいよ!撮りたーい!」


ドラコ「いくよー!はいチーズ!」


りんご「ドラコ、ありがとうございます!」


ドラコ「こっちこそありがとうー!いい写真が撮れたね!」




アミティ「薬師公園〜薬師公園〜」


サタン「あれ、お前たち…」


リデル「あ、お兄様!それにシェゾさんとレムレスさんも…!」


レムレス「やあ!君たちもこれから薬師公園かな?」


アミティ「そうだよー!もしだったら一緒に行きたい!」


レムレス「もちろんだよ!是非一緒に行こう!」


シェゾ「ラフィーナはどうした?一緒じゃなかったのか?」


アミティ「それがね、さっきまではちゃんと一緒に居たんだけど途中ではぐれちゃって…どこ行っちゃったんだろう」


サタン「そうか、はぐれたか…」


レムレス「でもラフィーナ携帯持ってるでしょ?携帯持ってると思うし多分ラフィーナは大丈夫だよ!」


シェゾ「俺もあいつならそんなに心配いらないと思うな」


サタン「すぐに追いかけてくると思うな」


アミティ「だよね、じゃあ大丈夫だよね」


リデル「会えなければあとでラフィーナさんの方から連絡くれると思いますよ、きっと」


アミティ「じゃあとりあえずいっかー!アルルたちと合流してるかもしれないし」


レムレス「それじゃあ薬師公園に行こう!」




ドラコ「蟹まんも最高!!」


アルル「ドラコ…よく食べるね…」


りんご「ほんとです…」


ドラコ「いやー!ほんとによく食べたなー!」


アルル「そろそろ次の温泉行こうよ」


りんご「そうですね、次は薬師公園ってとこにしません?」


ドラコ「いくいくー!」




アミティ「薬師公園も終わり!」


リデル「気持ちよかったです…」


レムレス「んね!良かった!」


サタン「しかしラフィーナ来なかったな…」


レムレス「あ、確かに…そろそろ追いついてもいい頃だと思ったんだけどな」


シェゾ「さすがに少し心配になってきたな…連絡してみるか」




ラフィーナ「みかちゃん!待って!」


みか「着いてこないでよ!!私の家族の事なんか触れないで!!」


ラフィーナ「そんなこと言われたら気になりますし放っておけませんわ!」




シェゾ「…出ないな」


レムレス「出ない?そっか」


アミティ「あたし達のこと探すのに必死で気づいてないのかな?」


サタン「うーん、だといいんだが…」


アミティ「あ、ねえ!」


レムレス「ん?」


アミティ「ここにもし平次がいたらきっとこう言うと思うよ!」


リデル「平次さん?」


アミティ「些細な発見が大事件に繋がってる事もある!」


シェゾ「…」


サタン「…」


リデル「…」


レムレス「なんだろう…」


シェゾ「確かにちょっと嫌な予感がしてきたかもな…」


サタン「これもあの大阪の探偵の影響だな…全くあいつ…」


アミティ「でも!確かにもしラフィーナに何かあったらあたし嫌だよ?」


リデル「そうですね、私もです」


シェゾ「だな、早めに探しに行くか」


レムレス「そうだね…そうしようか」




ドラコ「薬師公園の近くまで来たよ!」


アルル「んね!次の温泉はもう目の前だね!」


アミティ「アルルー!りんごー!ドラコー!」


りんご「あれ、アミティ!他のみんなも!」


ドラコ「薬師公園の帰り??あたし達は今から薬師公園だよ!」


シェゾ「お前たち、ラフィーナ見てねえか??」


アルル「え?ラフィーナ?見てないけど…一緒じゃなかったの?」


アミティ「それが途中ではぐれちゃって…アルルたちと一緒じゃなかったんだね…」


サタン「一緒にいるなら良かったんだが…」


ドラコ「あー!ラフィーナならさっきの写真に…」


レムレス「え、ドラコ心当たりあり??」


ドラコ「うん!さっきあたし達写真撮ったんだけど、ここに写ってるのラフィーナじゃない?」


サタン「これは…!」


シェゾ「間違えない、確かにラフィーナだ」


レムレス「でもなんか走ってるね…何にそんな慌てて…」


アミティ「ラフィーナの前になんか女の子がいるね、この子を追いかけてるのかな?」


サタン「…!おい、この子って確か…!」


レムレス「ああ!さっきの張り紙の…!」


シェゾ「こいつ!行方不明になってる女の子じゃないか…!?」


アミティ「行方不明?」


アルル「あー!谷崎みかちゃんって子?確か7歳の…」


りんご「その張り紙なら私も見ました!この子を探してますって…」


シェゾ「ラフィーナが追いかけてるのがその行方不明の女の子って事は…やっぱり何か事件に巻き込まれてるんじゃ…」


サタン「おい、この写真のここをよく見ろ」


アミティ「なに?」


サタン「なんか怪しいやつが写ってる」


レムレス「ほんとだ、まるでラフィーナとみかちゃんを伺ってるみたい…」


アルル「この人!さっきドラコにぶつかったのに謝らないで走っていった人じゃない?」


ドラコ「あーほんとだ!かにソフトクリームのために走っていった人!」


りんご「それは絶対違うと思うな…」


レムレス「この人がどうかしたの!?」


ドラコ「うん!あたしがかにソフトクリーム食べてる時に突然あたしにぶつかってきて、それなのに謝らないでそのまま走っていったんだ!でも多分あたしがかにソフトクリーム食べてるのを見て自分も食べたくなって走っていったんだと思うぞ!かにソフトクリームのお店がある方角に走っていってたし!」


レムレス「うん、それは多分違うと思うな…」


アルル「ね、やっぱそうだよね…」


シェゾ「そんな事言ってる場合か!もしかしたらこいつ…そのみかちゃんを誘拐しようとしてるとかじゃないか…?だとしたらそれを追ってるラフィーナの身も危険だ!」


アミティ「そうだよそうだよ!すぐに助けに行かなきゃ!」


レムレス「待って!でも今どこにいるかなんて分からないよ!」


リデル「あ、確かに…」


りんご「このみかちゃんって子が何の目的でどこにそんな急いでるかも分からない、この後をつけてる人の目的も分からない…」


シェゾ「くそっ…なんの手がかりもなしか…」


レムレス「でもとりあえずさ!この写真の場所にいってみない??」


サタン「そ、そうだな、それがいい」


アミティ「よし!行こう!ゴーゴー!」




ドラコ「さっき写真を撮ったのはこの辺!」


レムレス「となると…ラフィーナはここに写ってて、あっちに向かって走っていってた」


アミティ「それじゃあこの先に向かってみれば…!」


りんご「はい、行きましょう」




ラフィーナ「まってみかちゃん!家族がいないってどういう事??それにあなたは今どこに向かっているの!?」


みか「ほっといて!着いてこないで!」


ラフィーナ「そんなあなたみたいな小さい子を放ってなんかおけませんわよ!!」


???「そこまでよ!!」


みか「!?きゃー!!!」


ラフィーナ「…!みかちゃん!!」


???「さあ、一緒に来てもらおうかしら」


みか「いや!嫌や!!」


ラフィーナ「みかちゃん…!その子を離しなさい!!」


???「何よあんた!」


ラフィーナ「はっ!やあー!!」


???「きゃー!!!!」


みか「うう!」


ラフィーナ「みかちゃん!早く警察に…!」


???「はあー!」


ラフィーナ「…!?あああー!!!」


みか「お姉ちゃん!!」


???「…うっふふふふ」


みか「…!お姉ちゃん…!」




アルル「あの写真の通りに行けばこの辺にいると思うんだけどな…」


アミティ「ラフィーナ!ラフィーナー!!」


りんご「この辺りには居ないみたいですね…」


シェゾ「全くどこまで行っちまったんだ…」


リデル「ラフィーナさん…」


レムレス「かなり心配になってきたね…」


サタン「相変わらず携帯は繋がらない…」


りんご「そのさっきの写真に写ってた怪しい人に捕まってたり、酷い目にあってないといいんですけど…」


アミティ「ラフィーナ…ラフィーナぁぁ!!!」


???「ラフィーナ…?」




ラフィーナ「私はラフィーナ、あなた…ご家族は?パパやママとか…」




???「あなたたち…あのピンクの巻き毛の子と知り合い…?」


アミティ「え…?」


アルル「あー!君は!!」


レムレス「みかちゃん!君、みかちゃんだよね??」


みか「あなたたち…今、ラフィーナって言った…?その子、ピンクの巻き毛の子?」


アルル「そう!ピンクの巻き毛の子!ねえ君、さっきまでそのピンクの巻き毛の子と一緒にいたでしょ??」


みか「え!なんでそれを…」


ドラコ「この写真に写ってたの!この写真に写ってるの、そうでしょ?」


レムレス「こっちはみかちゃん、そしてみかちゃんの言ってるそのピンクの巻き毛の子はこの子で間違えないよね??」


みか「うん…この子だよ…」


アミティ「ねえラフィーナは!?ラフィーナはどこ!?」


みか「そのラフィーナってお姉ちゃん…悪い人に捕まってしまった…」


シェゾ「なっ…!」


アミティ「え、うそ…!」


アルル「そんな…ラフィーナが?」


レムレス「やっぱりか…」


サタン「そのピンクの巻き毛の子をさらった人、茶色のコートを着てる怪しい人だったか?」


みか「うん、そう…その人に…」


シェゾ「やっぱり巻き込まれてたか…!」


レムレス「あんまり考えたくはなかったけど…今回はその予想が当たってしまったね…」


アミティ「ねえみかちゃん!ラフィーナは!?どこに連れていかれたの!?」


みか「分からない…でもお姉ちゃんがさらわれたのはあたしのせいだ…」


アルル「あんまり自分のこと責めちゃダメだよ!」


ドラコ「そうだよ!悪いのは犯人に決まってる!」


シェゾ「でもしかし、なんでラフィーナを…」


サタン「そうだよな、そこなんだよな」


シェゾ「ん?携帯がなってる」


レムレス「まさか!ラフィーナじゃ!」


シェゾ「いや、知らない番号だ」


アミティ「まさか!」


サタン「犯人かもな、シェゾ、それスピーカにしろ」


???「あんたら、ピンクの巻き毛の知り合いね?」


シェゾ「お前…!」


アルル「犯人!」


レムレス「脅迫電話か!?」


シェゾ「お前、なぜ俺の番号を…」


???「あの巻き毛の子を脅迫して無理やり聞きだしたに決まってるでしょ?そんなのも分からないの?バカね」


シェゾ「お前…!なぜこんな事を…!今どこだ!ラフィーナを返せ!酷い事してないだろうな…!」


???「さあ、それはあんたたち次第じゃない?あんたたちが大人しく言うこと聞けばあの子は無事なんじゃない?」


シェゾ「なんだと…!貴様…こんな事して許させると思ってるのか!?」


アミティ「そうだよ!ラフィーナを返して!」


???「大事なお友達を助けたければ自分達で探して見るのも大事よ?それが友情ってもんよ」


シェゾ「ふざけるな!!今すぐ居場所を吐け!さもなくば…!」


???「そっちこそいい加減にするのね、これ以上うるさく騒げばピンクの子がどうなっても知らないわよ…」


レムレス「くっ、卑怯な…」


???「まあ、頑張って探してみるのね」


ドン、ドン


リデル「え、なんですかこの音…」


???「じゃあお友達救出作戦頑張ってね〜」


シェゾ「あ、おい!まて!」


サタン「切ったな…」


アミティ「そんな…ラフィーナが…」


りんご「居場所のヒントも全くなしで…中々最悪な事してきますね…」


アルル「ほんとだよね…そんなん分かるわけないじゃんね…」




???「居場所のヒントもなし…うっふふ、あたしって結構意地悪でしょ?」


ラフィーナ「んんん!んんっ!」


???「まあ、あの子たちが下手な事してこなければあんたは助かるわよ、あとはあの子たち次第…」


ラフィーナ「(腕を縛られて口も塞がれてる…このままじゃ…!)」




アミティ「早く助けに行かないと!」


アルル「でも居場所の手がかりなんでどうやって…」


リデル「あの、電話中向こうの方でなにか音がしませんでした??」


ドラコ「あたしにも聞こえた!なんか、ドンドンって」


りんご「ドンドン…あ、そういえばそれっぽい音聞こえましたね」


リデル「ですよね、なんか…太鼓の音っぽかったです…」


レムレス「太鼓か…そうかも、それほんとに太鼓かも」


サタン「太鼓…今の時間は…ああ!2時ぴったりだ!という事はもしや…辰鼓楼か?」


シェゾ「そうだな、絶対それだ!」


アミティ「しんころう?って?」


レムレス「辰鼓楼は太鼓の音で時間を知らせるんだ、今ちょうど2時だからきっとそれだ!」


シェゾ「となるとラフィーナが居るのは…辰鼓楼のある出石だ!」


アルル「なるほど辰鼓楼か!そうだね、そこに行けばラフィーナがいるかも!」


レムレス「でも出石町までなんてここから車で30分だよね、早くてもラフィーナを助けられるのは30分後か…」


シェゾ「バスやタクシーなんかに乗って30分なんか待ってられるか!すみませんちょっと車貸してくれ!!」


お姉さん「ええ!?」


シェゾ「ちょっと出石町まで借りるぜ!あと3人!乗れ!」


アミティ「あたし行く!」


サタン「私も1便目!」


アルル「僕も!」


みか「あたしも連れてって!」


サタン「定員オーバーだが…まあ大丈夫だろ!乗れ!」


シェゾ「レムレス、あとは任せた!」


レムレス「ええ!!そんなのあり!?」


お姉さん「ちょっと待って!あ、勝手に車乗ってかないでよ!!」


レムレス「ええっと…実はかくかくしかじかで…すみません!でも悪気は全くないんです!!」


ドラコ「じゃああたし達も急いでますんで…!」


お姉さん「はあああ!?!?!?まあ誘拐事件なら…」




シェゾ「こっちは大事な仲間が誘拐されてんだ!そんなゆっくりタクシーやバスなんかで行けるかよ!」


サタン「ほんとだ!」


アルル「車ぶっ飛ばしてでもして、1秒でも早く向かわないとだよね!」


シェゾ「その通りだ!」


サタン「シェゾ!飛ばせ!」


シェゾ「言われなくとも!!」




レムレス「運転手さん!運転の荒い車追ってください!なるべく飛ばして!」


タクシーの運転手「いや、そういう訳には…」


りんご「大切な友達が誘拐されてて…!早くしないと間に合わないんです!」


ドラコ「ぶっとばして!早く!!」


リデル「じゃないとこのお姉様が火を吐きますよ!」


タクシーの運転手「そんな勘弁してよ…!」




シェゾ「ついた!辰鼓楼はここだ!!」


アルル「この近くにラフィーナが…!」


観光客A「そういえばさっき出石城跡で茶色のコートきてサングラスしてる怪しい人がいたわね」


観光客B「そうね、なんか誘拐犯みたいで気味悪かったわ…」


サタン「茶色のコートにサングラス…!」


シェゾ「おい!今出石城跡って言ったか!?」


観光客A「ええ!?急になんです!?」


アミティ「いいから早く!」


観光客B「え、ええ…確かに茶色のコートのサングラスの人を出石城跡で確かに見かけたわ…」


シェゾ「ピンクの巻き毛の女も一緒に居なかったか!?」


観光客A「いや、1人だったと思うけど…」


シェゾ「という事は恐らくラフィーナはどこかに監禁されてる可能性が高い…!」


アルル「どうもありがとう!」


サタン「行くぞ!」


観光客A「ええ…」


観光客B「なんだったのよ…」




シェゾ「着いた!出石城跡!」


サタン「私はあのコートの女を探す!」


アルル「僕もサタンと行くよ!シェゾとアミティはラフィーナを!」


シェゾ「分かった、ラフィーナは任せろ、行くぞアミティ!」


アミティ「うん!ラフィーナもうすぐだから待ってて…!」


アルル「みかちゃんは危ないからシェゾ達と一緒にいて」


みか「うん…」




サタン「コートのサングラス!コートのサングラス!」


アルル「あ、サタン!あの人…!」


???「ふふふ、待っていたわ」


サタン「貴様だな、今回の騒動の犯人は…」


アルル「ラフィーナを返して!それに何の目的でこんな事を…」




シェゾ「出石城跡だ、そこに犯人がいる、ラフィーナも恐らくそこにいる」


レムレス「分かった、すぐに向かうよ」


アミティ「レムレス達、すぐ来るって?」


シェゾ「ああ、すぐに来る」


アミティ「分かった、よーし!すぐにラフィーナを探してラフィーナを助けないと!」


シェゾ「ラフィーナの居場所だがもうおおよその検討はついてる」


アミティ「ほんと!?」


シェゾ「ここは公共の場だ、他の観光客がいる、だから恐らく施設内や建物内に監禁はしないだろう、そんなとこに監禁しちまったら他の人にバレる可能性がある」


アミティ「なるほどね、そうなると…?」


シェゾ「恐らく車の中とか」


アミティ「でもこんな何台もの車をいちいち調べるの…?でもそうだよね、そうでもしないとラフィーナを助けられないよね…」


シェゾ「いや、そんな事する必要はないみたいだ、見ろあの車」


アミティ「あの車って…あの黒の車?」


シェゾ「ああ、あのナンバープレートのひらがなをみてみろ、「し」って書いてあるだろう」


アミティ「ほんとだ、「し」って確か死を連想させてちょっと不謹慎だから基本使われないんだよね」


シェゾ「そう、でも「し」を使ってるって事はあの車のナンバープレートは偽造だ、何か偽造しなきゃ行けない訳がある、だいぶ怪しくないか?」


アミティ「そうだね、確かに…」


シェゾ「もしかしたらあの車のトランクの中とかに…」




ラフィーナ「んんっ…んん!」


ラフィーナ「(誰か…早く助けて…!)」


パカ


ラフィーナ「…!?」


シェゾ「ようやっと見つけたぜ…待たせたな」


アミティ「ラフィーナ!?大丈夫ー!?」


ラフィーナ「…!」


シェゾ「今解いてやる」


ラフィーナ「シェゾさん…アミティさん…こ、怖かった…怖かったわ…!」


アミティ「ラフィーナ大丈夫だった!?怪我はない!?酷い事とか何もされてない!?」


ラフィーナ「何とか大丈夫ですわ…そんな特に危害は加えられてませんわ」


アミティ「良かった…良かったよ…!」


シェゾ「とにかく無事で良かったぜ…」


アミティ「ほんとに…あれ、ねえ待って」


シェゾ「どうした?」


アミティ「みかちゃん…居ない…」


シェゾ「…!?ほんとだ、あいついつの間に…!」


ラフィーナ「みかちゃんって…あの子、あなた達と一緒に…?」


アミティ「そう!どこ行っちゃったんだろう!」


シェゾ「まさか、あいつ…!」




サタン「我々の大切な仲間を誘拐など…貴様、ただで済むと思ってるのか?」


アルル「そうだよ!僕君の事絶対に許さないよ!」


???「許さない?まあそうね、あんなに酷いことしたものね」


サタン「なんだか随分調子に乗ってるな」


???「いいのかしら?下手に出るとあのピンクの子がどうなっても知らないよ?」


サタン「人質までとって、貴様の目的はなんだ?」


???「私の目的…それは…」


みか「やめてー!!!」


???「…!」


アルル「みかちゃん!」


サタン「お前、どうして…!」


???「あなた…」


みか「あのお姉ちゃんはみかを庇ってあんな目にあったの!だからこの事件は全部みかのせい…それなのに…この人たちはそんなみかを攻めないでお姉ちゃんを必死に探してくれたの!そんな優しいこの人達の事までいじめるなんて…みか絶対に許さないから!」


サタン「おい!何故ここに!ここは危険だ!」


アルル「そうだよ!逃げてー!!」


???「…」


みか「いじめちゃダメー!!」


アルル「みかちゃん危ない!逃げて!!」


???「」ギュ…


みか「え?」


???「…無事でよかった…みか…!」


みか「ええ??」


サタン「あれは…一体…」


アルル「どーゆう事?」


???「みか、無事でよかった…本当に…!」


みか「その声…まさか、ママ?」


みかママ「そうよママよ、みか!!」


みか「ママ…」


サタン「ええー!?」


アルル「あの人みかちゃんのお母さん??」


サタン「でも、なんでこんな事を?」


シェゾ「サタン!アルル!」


アミティ「大丈夫ー!?」


サタン「私たちは全然大丈夫だ」


アミティ「良かった…」


シェゾ「ラフィーナも無事だ!」


ラフィーナ「皆さん!」


アルル「ラフィーナ!無事だったんだね!」


レムレス「ラフィーナ!みんな!」


リデル「ラフィーナさん無事だったんですね!」


りんご「良かった…もうラフィーナを助けた後だったんですね」


ドラコ「あれ何??」


レムレス「うん…どーゆう状況?」


アルル「茶色のコートのサングラスの人、正体はみかちゃんのママだったみたい」


リデル「ええー!?」


りんご「どーゆう展開ですか!」


みか「パパとママね、最近喧嘩ばかりしてて…だからみかはそれが嫌になって家出したの!でもみかはただ家出をしただけ!なのに、ママはどうしてこんな事を…」


みかママ「あなたに家に帰ってきて欲しかったの、でもただ普通に説得しても帰ってこないような喧嘩をしてしまっていたから、どうしたらみかが家に帰ってきてくれるか必死に悩んだわ」


みか「うん…」


みかママ「そしたら、たまたまみかがそのピンクの巻き毛のお嬢さんと一緒にいるのを見かけて…お嬢さんを人質にとればもしかしたらみかも観念して帰ってきてくれると思ったから…みかさえ戻ってきてくれれば良いという考えでついお嬢さんを…」


ラフィーナ「お母様…」


みかママ「みかを取り戻すには手段を選ばないという考えで、最低なことをしてしまいました…酷いやり方をしたのはよく分かっています、でもそこまでしてでもみかを取り戻したかった…帰ってきて欲しかった…お嬢さんには大変怖い思いをさせました、本当にごめんなさい…」


サタン「全くだ、貴様…自分がどれだけ酷い事をしたか分かってるのか?そんな関係ない人を理不尽に巻き込んで…娘を取り戻したかった気持ちはわかるが、このやり方はさすがに…」


ラフィーナ「いいのよ、サタン」


サタン「え?」


ラフィーナ「娘が無事に戻ってきてよかったじゃないですか、お母様」


アミティ「ラフィーナ!?」


シェゾ「お前…!こいつを許すのか!?」


ラフィーナ「そこまでしてでも、娘に帰ってきて欲しかったんですわよね?お母様」


みかママ「はい…」


シェゾ「あんな酷い目に合わされたのにいいのか!?」


りんご「そうですよ!こんな酷いことされたのに…!」


ラフィーナ「それよりお母様、みかちゃんもほら」


みかママ「え、ええ…みか、お父さんとお母さんもう喧嘩しないから…お家に帰ってきて、みかが居ないと…私たち…」


みか「みかも勝手に家を出て心配かけてごめんなさい、でももう喧嘩しない?」


みかママ「うん、もうしない、約束する…」


みか「分かった、みかお家に帰る!みかもパパとママの事大好きだから!」


みかママ「みか…ありがとう…皆さん、特にお嬢さん…本当に申し訳ございませんでした…謝って済まされることじゃないのは分かってますけど…」


ラフィーナ「もういいんですよ!その代わりどうかみかちゃんを大切にしてあげてください…あなた方のたった1人の娘さんのみかちゃんなんですから…」


みかママ「はい…ありがとうございます…!」


みか「お姉ちゃん!他のみんなも…みかを守ろうとしてくれたりお姉ちゃんを探すの手伝ってくれてありがとう!」


みかママ「皆さんありがとうございます…そして本当にすみませんでした!」


アミティ「ラフィーナもみかちゃんも無事だったんですし良いですよ!」


ラフィーナ「そうですわよ!どうかお気をつけて帰ってくださいね」


みかママ「はい…!」


みか「じゃあお姉ちゃん、他の皆さんもさようなら!」


ラフィーナ「ええ、ごきげんよう」


アミティ「じゃあねー!みかちゃん!」


アルル「行っちゃったね」


シェゾ「というかあんな事されたのに普通に許せるとか心広すぎだろ…」


りんご「優しすぎますね…」


ラフィーナ「家族がバラバラに暮らすのって結構辛いのよ…私も良く分かりますから」


アルル「え?」


ラフィーナ「お父様の事よ…皆さんご存知の通りお父様今はオーストラリアに住んでるの、仕事とはいえ今は別々に暮らしてる事には変わりないもの、お父様もう何年もオーストラリアに…お父様のお仕事が早く終わってまたずっと一緒に暮らせる日が来るといいな…もう離れ離れになる事なく…」


アミティ「ラフィーナ…」


ラフィーナ「確かにあんな心配性の親バカですけど…でも大切な家族であることにも変わりはないですし…お父様…」


シェゾ「おい…大丈夫か…?」


レムレス「ラフィーナ…」


ラフィーナ「…暗い気持ちにさせてごめんなさい!私は大丈夫!さあ!温泉地に戻りましょう?スタンプラリーまだ終わってないでしょ?」


アミティ「あ、うん…そうだね!」


ラフィーナ「景品のためにもうひと頑張りですわよ!羊羹当ててみんなで食べたいんでしょ?」


リデル「そ、そうですね…」


アルル「それじゃあ温泉に戻ってスタンプラリーの続きだね!」


アミティ「うん!」


シェゾ「やべ、車返さねえと…ほぼ強制だったからぜってー怒られる…」




サタン「結局みんな手ぬぐいかよ…」


アミティ「んね、みんなで羊羹や蟹まん食べたかったな…」


ラフィーナ「あら、でも形に残る物だから思い出としてちゃんととって置けるじゃない、別にいいんじゃなくて?それに手ぬぐいちゃんと使えるし」


アルル「まあね…確かに」


レムレス「でも僕もみんなで美味しい美味しい羊羹食べたかったなぁ」


アミティ「よし!それじゃあまたスタンプラリーやってる温泉地にみんなで行こう!」


シェゾ「また行くんかよ…」


サタン「またあんな事件にあったら嫌だし温泉巡りはしばらく懲り懲りかな…」


りんご「はい…私もしばらくは…」


アミティ「なんでよー!楽しいじゃん!」


ドラコ「あたしは温泉よりも温泉の名物の方を沢山食べたい!!」


シェゾ「温泉より食いもんかよ…」


アルル「次はもう少し寒くなったら行きたいね、というかでも普通に足湯じゃなくて温泉も行きたいね!」


リデル「いいですね、私も温泉行きたいです」


ラフィーナ「私のラフィーナ家の財産で手配しますわ!」


サタン「またラフィーナ家か!」


シェゾ「毎回ほんとに思うがほんとに凄いよな!」


ラフィーナ「皆さん必死に探してくれたり…助けに来てくれて嬉しかったから…ほんのお礼よ!」


レムレス「いやいや全然ほんのお礼ってレベルじゃないよね!?」


アルル「ほんとだよ!でもほんとに大丈夫なの?」


ラフィーナ「問題なくってよ!おーっほほほ!」


アミティ「まあいいんであれば…今回もお言葉に甘えちゃおっかな!」


りんご「そうですね!楽しみです」


ドラコ「美味しい食べ物沢山あるところだといいな!」


ラフィーナ「それもちゃんと考えますから大丈夫ですわ!期待しててください!」


ドラコ「やったー!!」


アルル「いつもありがとうね!」


サタン「ああ、ほんとに礼を言う」


ラフィーナ「こちらこそ助けてくれてありがとう…皆さん本当に…」


アルル「何言ってるの!友達、でしょ?」


シェゾ「大切な仲間が酷い目にあってるのに放っておけるか」


りんご「そうですよ!」


ラフィーナ「お父様の言う通り私には本当にいいお友達がいますわね…」


アルル「こっちこそいつも仲良くできてお出かけとかもできて楽しいよ!」


ラフィーナ「ありがとう…次の温泉の旅も楽しい旅にしましょう!」


アミティ「うん!楽しみ〜!!」




終わり