クルーク「皆の者!!」


ラフィーナ「なんですのよクルーク」


ルルー「どうしたの?この謎メンをこんな所に集めて」


クルーク「今年の魔導学校の文化祭でやる出し物を決めたくて集まってもらったんだ!」


ラフィーナ「はあ?なんで今なのよ、文化祭は10月でしょ?」


ウィッチ「そうですわよ!そんな今から話す事なんてないと思いますわよ!」


クルーク「それがねぇ…」


シェゾ「なんだよ」


クルーク「出し物何やるかの締切が今月末なんだよ…」


ラフィーナ「はあ!?!?」


ルルー「なんで!?」


クルーク「アコール先生にいくら聞いても締切は1月末ですよ、うふふふふとしか返ってこなくて…」


シェゾ「なんなんだよそれ質問の答えになってねえじゃねえかよ…」


ウィッチ「ほんとそれな、ですわ」


ルルー「10月にやるものの締切が1月末ってどーゆうことなのよ…」


クルーク「というわけだ!みんなでなんの劇をやるか決めようじゃないか!!」


シェゾ「はあ…仕方ねえな…」


ルルー「しょうがないわね、このルルーが手伝ってあげるから感謝なさい?」


ウィッチ「正義のウィッチさんが手伝えば怖いもの無し!ですわ」


シェゾ「そういえばアミティやシグたちはどうしたんだ?リデルも」


クルーク「あー、みんなインフルになったらしいよ」


シェゾ「まじかよ!」


ラフィーナ「何とかは風邪ひかないって言いますのにね…」


ルルー「同時期に3人揃ってインフルって…」


ウィッチ「でも締切って今月末までなんでしょう?アミティさん達が回復してからまた改めてアミティさん達入れて話し合うのはどうですの?」


ルルー「そ、そうよそうよ!アミティ達無しで私らだけで決めていいものなの?」


クルーク「そのアミティ達が先決めておいてって言ってたんだよ」


シェゾ「なんなんだあいつら!」


ラフィーナ「人任せすぎると思いません?」


ウィッチ「まあ、本人たちがそう言ってるなら今決めた方がいいのかしら…?」


ルルー「そうね、そうしますか」


クルーク「やっぱり今回は探偵物にしよう!」


ラフィーナ「この前のあれは絶対嫌ですからね!」


クルーク「なんで!?面白そうじゃん!」


ルルー「私らが嫌よ!なんで私が悪役なのよ!」


ウィッチ「私もよ!この正義の魔導師たるウィッチさんがなんであんな悪役なんかに!」


シェゾ「普段から十分悪人ズラしてるけどな…」


ウィッチ「あら、なにか?」


シェゾ「いいえ何も…」


クルーク「そうだな…それじゃあやっぱりここは童話系でいく?」


ラフィーナ「童話系?」


クルーク「そうだ!いつかのこれで行こうよ!そうすれば今考える手間省けるくない!?」







シェゾ「絶対に嫌だ!!!!」


クルーク「なんで!面白いじゃん!」


シェゾ「なんでもだ!こんなもの絶対にやらん!!」


クルーク「なんでだよ!ほぼ事実なのに!」


シェゾ「なんだと〜!!」


ラフィーナ「これは私も反対よ」


クルーク「ラフィーナまで!」


ラフィーナ「だってこれも私悪役じゃないの!」


クルーク「悪役でもないと思うよ!だって意地悪なお姉さんだなんて一言も言ってないもん!まあこれもほぼ事実なのにな…」


ラフィーナ「聞こえてますわよ!」


ルルー「ちょっと!今は喧嘩なんかしてる時間ないでしょ!?」


ラフィーナ「まあそうね、ルルーさんの言う通りだわごめんあそばせ」


ウィッチ「真面目に考えましょ?」


クルーク「それじゃあ…レムレスで赤ずきんちゃんならぬ…緑ずきんちゃん!」


レムレス「僕!?」


ラフィーナ「あら、レムレス」


ルルー「いつから居たの?」


レムレス「いや、たまたま通りすがりだよ…所でみんなで集まってなんの話をしてたのかな…?」


クルーク「今年の魔導学校の文化祭の出し物の話をしてたんだ、締切が今月末なんだよ」


レムレス「まって!魔導学校の文化祭って10月だよね!?なんで今!?」


ウィッチ「そのくだりはもう終わってますのでブログの最初の方を見てくださる?」


レムレス「あ、はい…」


クルーク「レムレスで赤ずきんちゃんならぬ緑ずきんちゃん良くない??」


ラフィーナ「嫌な予感しかしませんが…とりあえずどのような内容なのか聞かせてもらえるかしら」


クルーク「はい!まず…」






クルーク「ある所に緑ずきんちゃんがおりました、緑ずきんちゃんは寝込んでいるサタンおじいさんの見舞いのお使いを頼まれました」



まぐろ「緑ずきんちゃん、サタンおじいちゃんが裏山でキノコを拾い食いしてお腹を壊して寝込んでいるんだけどぼ〜くはちょっと手が離せないからこれ、見舞いついでに持って言って貰える…かな?☆」


レムレス「分かったよー!」





レムレス「サタンおじいさん!見舞いの品を持ってきたよ!ついでに僕の手作りのお菓子も一緒に!じゃあ僕はこれで」


サタン「え?もう帰るの!?例のアレしないの!?」


レムレス「あれって…?」


サタン「ねえ、サタンさまの角はどうしてそんなに立派なの?それはアルルに振り向いてもらうためだよ」


レムレス「はあ…」


サタン「ねえ、サタンさまの髪はなんでそんなに綺麗なの?それもアルルに振り向いてもらうために日頃手入れしてるからだよ」


レムレス「なんか始まった…」


サタン「ねえ、サタンさまはなんでそんなに強いの?それは…」


レムレス「それは…?」


サタン「私が闇の貴公子だからだぁぁぁぁ!!!」


レムレス「うわぁぁ!?!?」




ラフィーナ「なんっじゃそりゃー!!!ですわ!」


シェゾ「意味が全くわからん!なんにも話が見えてこねえ!」


レムレス「これもうサタンがひとりで勝手に喋ってただけじゃない!?僕関係ないよね!?」


クルーク「ダメだったかぁ…んーじゃあ次!」


シェゾ「まだやんのかよ…」


クルーク「シグとアミティでヘンゼルとグレーテルならぬ、ヘンシグとグレティ!」


ルルー「それ…名前に悪意ないのよね?」


クルーク「なんの事かなぁ…さ、始めるよ!」




クルーク「むかーしむかし、ある貧乏な家にヘンシグとグレティが住んでいました…」


シェゾ「ちょっとまて!!!」


クルーク「なんだい!まだ始まって間もないのに…」


シェゾ「その2人だとお菓子の家なんて見つけられないから!そもそもお使い頼むまでもなく迷子になるから!」


クルーク「た、確かに…!」


ラフィーナ「よりにもよってなんであの2人をチョイスなの?」


ウィッチ「そうですわよ!元は兄弟設定なんですからもっと兄弟っぽい…ヘンレイくんとグレユウちゃん…はっ!私、もしかしてクルークさんに感化されてきてます…!?」


クルーク「…はい次!次の話!」


シェゾ「まだあんのかよ…」


クルーク「アルルで、人魚姫!」





クルーク「ある深い深い森の中に1匹のカーバンクルがおりました」


ラフィーナ「主人公そっち!?」


カーバンクル「(今日もつつがなく終わりそうでございます)」


シェゾ「なんか喋った!」


ウィッチ「いや、心の声じゃなくて?」


ルルー「ええ、多分そうね」


カーバンクル「(むむっ、人が倒れてるでおりまする…わたくしめに人語を介する力があれば人を呼ぶことも叶いましょうに…ここであれば人が通ることもございましょう)」


シェゾ「おい!人が倒れてるみたいだぜ」


サタン「これは…アルルではないか!遠慮なくぷよぷよハウスに連れて帰ろう!」


シェゾ「で?誰が背負うんだ?」


ルルー「ルルーはサタンさまに何かあった時のために手を空けておかねばなりませんわ!」


レムレス「僕もこのとおり両手にお菓子が大量に入ったカゴを持ってるからね…」


ドラコ「あたしに期待しても無理だよ!」


シェゾ「俺しか居ねえじゃねえか!」


カーバンクル「(楽しそうでございました、先程の者アルルと申すのですね、わたくしめに人の言葉が話せるのならあの輪に加わる事も叶いましょう、アルルとも…)」


クルーク「その願い、叶えて差し上げましょう」


カーバンクル「(そのような事が可能なのでしょうか!)」


クルーク「うんうん、その代わりさっきのアルルのそばにずっといる事が叶わない時は木の葉になって散り散りに砕け散ってしまうよ?」


カーバンクル「(構いませぬ!何やら危なっかしい様子、わたくしめが傍についておりまする!)」


クルーク「じゃ、これを飲むといいよ」


カーバンクル「おー!わたくしめが人の言葉を話せようとは!…ぷよぷよハウス、という所に向かえばいいのですね」


クルーク「こうして向かったハウスでカーバンクルが見たものは、さかな王子と仲睦まじい様子のアルルの姿!」


シェゾ「もうカオスだ!!!!」


ラフィーナ「それにそのまま話が続くとカーバンクルは…劇を見に来てくださった方々にトラウマ作っちゃいますわよ!」


クルーク「これもダメなのー??」


ウィッチ「クルークさんに任せるとろくな話になりませんわね」


クルーク「分かった!!!!」


ルルー「何よ突然大声出して!」


クルーク「僕ひらめいたんだけどさ!童話って怖いシーン多いじゃん?だから昔話の方がいいのかも!」


レムレス「ああ…うん」


クルーク「それで今思いついた話があって!聞いてくれ!」




クルーク「むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました」


ラフィーナ「まあ普通ね…」


クルーク「おじいさんは川へ洗濯に、おばあさんは山へ芝刈にいきました」


シェゾ「職業逆なんだが!?」


ルルー「私は山へ芝刈に行ってきますわ〜サタンさまもお洗濯頑張ってきてくださいまし〜!!」


サタン「ああそっちもな」


ルルー「…って!おばあさんって私!?なんで私がおばあさんなのよ!!」


クルーク「まあまあ最後まで聞いて!」


ルルー「…で?」


サタン「ひゃっはぁー!!!!!」


クルーク「サタンおじいさんは高テンションで洗濯をしています」


レムレス「いやテンションおかしいよ!」


クルーク「サタンおじいさんが川で選択をしていると、川上からどんぶらこ、どんぶらこと大きなりんごが…」


シェゾ「ちょっと待った!!!」


クルーク「なんだい!人が一生懸命喋ってるのに!」


シェゾ「それって絶対あいつだよな!?あいつ以外にいないよな!?」


クルーク「さあ〜誰の事かな〜?まあ、聞いてくれよ」




クルーク「サタンおじいさんがハウスにりんごを持ち帰り割ってみると…中から現れたのはりんご太郎でした」


レムレス「だよね!?知ってた!」


りんご「私を助け出して頂いたお礼に近くで暴れているという鬼退治をどうか私にお任せ下さい!!」


サタン「ああ助かる!」


りんご「共の者として、犬(フェーリ)、猿(ラフィーナ)、キジ(リデル)をお借り致します」


レムレス「微妙すぎてどう突っ込んでいいのか分からない…」


ラフィーナ「ふっざけんな!なんで私が猿なのよ!」


クルーク「いつも猿みたいに騒がしいからだよ!!」


ラフィーナ「この話が終わったら覚悟しておきなさいね」


シェゾ「ちなみになんでフェーリは犬なんだ?」


クルーク「あいつもいつもうるさいから」


シェゾ「シンプルな理由だな!」





りんご「吉報をお待ちください、行ってまいります!」


クルーク「こうしてりんご太郎はお供を連れて鬼退治に行きました」





りんご「りんご太郎参ります!」


ラフィーナ「行きますわよ!!シエルアーク!!!」


フェーリ「キエー!!!!プリンシバルスター!!」






りんご「任務が終わりました、ご確認ください!」


アルル「やっほ〜」


サタン「これは…アルル!」



こうして鬼に捕まってたアルルを連れ戻しサタンおじいさん大歓喜のもと、皆幸せに暮らしましたとさ




クルーク「どうだった!?いい話だろう!?」


レムレス「まあ…うん、普通にいい話ではあったね、いい話だったんだけど…」


クルーク「けど?」


レムレス「それを文化祭でやるのはちょっと…」


シェゾ「俺もこれは却下だ」


ルルー「というかラフィーナとフェーリしか活躍してないじゃない!リデルに至ってはいる意味あったのかしら!?」


ウィッチ「というかルルーさん全然出番ありませんでしたわよ」


ルルー「確かに!!」


ラフィーナ「というか私が猿だった件についてちょっとお話しましょうか」


クルーク「それはまた後で!次!!」


シェゾ「めげないな…ある意味尊敬」


クルーク「マッチ売りのシェゾ!」




シェゾ「マッチ…マッチはいりませんか…?マッチ、買いませんか?て、俺何やってんだ…?いくら財政難だからって今どきマッチなんざ…」




サタン「なに!?お金が無い!?ならこれを売ってきていいぞ!」




シェゾ「せめて、ライターかチャッカマンだろ…しかし寒いな…マッチ1つぐらい使っても怒られないだろ、えい」


クルーク「そしてマッチ売りのシェゾはマッチを1つ使いました」





シェゾ「お前が欲しい!!!」


アルル「出たー!変態!!」


シェゾ「変態って言うな!!」


アルル「うるさい!変態は変態らしく大人しくしてろ!」バシ!


シェゾ「痛え!!!本気でビンタしたなあいつ…!」





シェゾ「今…なにか見えた気がしたな…まあいい、次だ次!もう一本だけ…」




フェーリ「きゃー!ドロボウです!下着ドロボウです!」


アミティ「なになに?」


まぐろ「下着ドロボウだって☆昼間から大胆だね☆」


フェーリ「この人よ!うちの洗濯ロープを切って持っていこうとしてるの!」


ルルー「ちょっとシェゾ!あんた何やってるのよ!」


シェゾ「ちちちちちがう!!!さっき切ったヒモが洗濯のロープでだな…」


ルルー「言い訳してもダメよ!それを握りしめているあんたの手が何よりの証拠だわ!」


シェゾ「は!?いつの間に!?これはきっと手が勝手に…!」


ルルー「おだまり!今度こそその変態な性格を叩き直してあげるわ!」


シェゾ「や、やめろ!!違うんだ!誤解だぁぁ!!!!」


ルルー「覚悟なさい!女王乱舞!!!!」


シェゾ「うわぁぁぁ!!!!」





シェゾ「こういう時っていい映像が見えたりするんじゃないのか!?…はあ…もう人生いいかなって気がするな…」


ドラコ「あ!こっちにいた!」


アルル「シェゾ!」


ルルー「雪を被ってかなり真白くなってますわよ大丈夫ですの!?」


シェゾ「みんな…どうして…!」


ドラコ「中々帰ってこないからな」


ルルー「このお子様たちの面倒を見るのも手に負えなくなって来ましたからね」


アルル「さあ…帰ろう!」


シェゾ「…ああ!」


ドラコ「帰ったらシェゾ驚くぞ〜!」


シェゾ「何かあるのか?」





シェゾ「こ、これは…?」


ドラコ「どう??驚いた??」


シェゾ「あ、ああ…みんなで作ってくれたのか?」


アルル「そうだよ!シェゾ寒い中マッチ売ってて頑張ってるなーって思って!」


シェゾ「…ありがとう」


ドラコ「うん!!」


シェゾ「で、これの材料ってなんなんだ?」


アルル「…」


ルルー「…」


ドラコ「これはね!倉庫にあったのを全部使ったんだよ!」


シェゾ「…だよな…1週間分の食材が…今金がなくてかなり厳しい状態なのに…!これもあのおっさんのせい…サタンの秘蔵コレクションでも売って補填するしかない!!」


アルル「シェゾ、大丈夫?」


ルルー「立ちくらみ?」


シェゾ「あ、いや、大丈夫だ」


ドラコ「今取り皿持ってくるからみんなで食べよう!」





クルーク「こうしてサタンのせいでしばらくは貧しい生活が続きましたが皆、一応幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし…おわり!」


シェゾ「なんにもめでたくねえよ!?なんだよその話は!!」


ウィッチ「まあ、言うてそこまで悪くはないかもしれませんけど…でも文化祭でやるにはねぇ…」


シェゾ「いや悪いだろ!てかなんなんだあの途中で入った昔の魔導物語だかの回想シーンは!」


クルーク「シェゾがマッチ使ってその火から映し出された回想シーン?」


シェゾ「そうだ!あれって普通いい映像が出るもんだろ!なんで俺の黒歴史とかが出てくるんだよ!」


クルーク「笑いも大事かなーって」


シェゾ「あんなの笑えねえよ!」


ラフィーナ「うーん、やっぱり今日決めるのは難しいわね…」


ウィッチ「やっぱり今無理に決めなくてもみんなが揃ってる時に話しませんこと?」


クルーク「まあ…そうだね、また今度集まるからそれまでにみんな考えまとめておいてよ!」


レムレス「そうだね…その方がいいかもね…」


ルルー「じゃあサタンさまとのラブラブのラブストーリー考えておきますわ!」


ウィッチ「それは…!多分却下されますわよ…?」


クルーク「とりあえず…!今からアミティやシグやリデル達のお見舞いにでも行かないかい?そのついでにこの文化祭の事で集まる事も伝えない?」


レムレス「いいねぇ、じゃあ僕は3人が早く元気になれるようにあま〜いお菓子を沢山持ってこ!」


シェゾ「俺も顔を見に行ってやるか」


クルーク「よーし!じゃあ行こう!!」




おわり