サタン「ひと仕事した後の甘味は格別だ〜!」


レムレス「え?サタン今日なにか仕事してたっけ?」


サタン「何を言う!私は朝から、間違えた道を教えたり、変な看板を立てたりと大変だったんだぞ!」


シェゾ「それを仕事とは言わん…」


レムレス「まあまあ、でもあまりみんなの迷惑になる事はしないようにね?」


サタン「私は迷惑などしない!」


シェゾ「いつもしてるだろ!」


ラフィーナ「そういえばシェゾさん、ここに来る途中なんかシグに声掛けられてたわね」


シェゾ「え?ああ…見てたか」




シグ「いつでも変態の味方だから、なんかあったら言って」





シェゾ「あれはどう言う意味なんだ?」


レムレス「え?急に話しかけられたの?」


シェゾ「ああ…」


レムレス「え、なんだろうねそれ…」


シェゾ「それと、シグだけじゃなくてアミティとリデルにも労われたのだが…」


フェーリ「そっちにはなんて言われたのよ…?」


シェゾ「ああ、確か…」







アミティ「シェゾ!いつもおつかれさま!」


リデル「いつでもお手伝いします…!」





シェゾ「と言われた、あれはほんとにどう言う事なんだ…?」


ウィッチ「ああ…あれですかぁ」


レムレス「え、ウィッチ何か知ってるの?」


ウィッチ「ええ、昨日クルークさんがぷよぷよハウスに来てみんなに読み聞かせ的なのをしてましたの」


ラフィーナ「読み聞かせ?」


ウィッチ「ええ、クルークさんは確か…」





クルーク「本や知ってる話をただ聞かせるだけじゃ、全然知らない世界や人たちのことだしあまり感情移入できないよね、だからここはやっぱ身近な人に例えた分かりやすくするべきだよね」





ウィッチ「と言っていましたわね」


レムレス「…なんだろう…嫌な予感しかしない…」


ラフィーナ「そうね…」


サタン「ほう?」


シェゾ「なんなんだよそれ…」


ウィッチ「ええっと、内容は確か…」





むかしむかし、あるところにシェゾシンデレラという者がおりました、シェゾシンデレラはたいそう働き者です


シェゾシンデレラにはイタズラなサタン母とラフィーナ姉とフェーリ姉がいて毎日苦労してしました




サタン「邪魔するぞ!」


シェゾ「洞窟内で暴れるな!散らかすな!」





フェーリ「そこの変態…」


シェゾ「変態言うな!ってオカルト娘じゃないか、なんだ?」


フェーリ「急に雨が降ってきちゃって、洗濯物置く場所がないから少し置かせてちょうだい…」



しかしフェーリは洗濯物を誤って落として散らかしてしまいました



シェゾフェーリ「あっ…」


フェーリ「えっと…あの…他にも洗濯物残ってて急いでるからごめんなさい…」


シェゾ「あいつ…」




ラフィーナ「ちょっと!なんなのこの濡れた洗濯物は!しかも私のオニューの服まで濡れてるじゃないの!どうして下さるの!?」


シェゾ「ち!ちがう!やったのは俺じゃない!」


ラフィーナ「言い訳すんなですわ!シエルアーク!」


シェゾ「ぎゃー!!!」




シェゾはラフィーナに蹴り飛ばされました


このように散々な日々を送っていました





そんなある日のこと、宴が開催されることになりました



フェーリ「私はこのドレスで出ようかしら…この私のドレス姿を見たら…レムレス先輩は…うふふふふふ」


ラフィーナ「私はこれでいいわ」


サタン「見よ!私のこの一張羅!」


ラフィーナ「ああ、うんかっこいいわよサタン…」


シェゾ「俺は行けないな…」


フェーリ「変態はどうするのよ」


シェゾ「俺はまだやる事があるから行かない」


フェーリ「それ、明日じゃダメなの…?」


シェゾ「ああ、急ぎだ」


フェーリ「そう、でも多分遅くまでやってると思うから終わったら来てみれば?」





シェゾ「今頃皆は楽しんでるのだろうか…」


クルーク「そんな1人仕事を頑張る君に、このクルーク魔法使いが素敵な魔法を届けに来てあげたよ!」


シェゾ「仕事をしすぎたみたいだな、少し休むか」


クルーク「おい!無視するな!少しでも話を聞け!」


シェゾ「…わかったわかった、でもまだ仕事が残ってるから手短にしろ」


クルーク「分かってるよ、すぐ済むよ」




クルーク「そのまま動くなよ…ウィスアトラヘンディ!」





クルーク「ま、これで宴に出られるね」


シェゾ「ああ、ありがとう…」


クルーク「あ、最後に一つだけ、レムレスの言いつけで12時までには寝ないといけないんだ、だからその魔法12時前には解けるからね〜」




シェゾ「あと1時間じゃないか…」





サタン「おお!ようやっと来たか!」


フェーリ「お酒はまだまだあるから飲みなさい…」


シェゾ「あ、ああ…」





しかし楽しい時間はすぐに過ぎていきました





シェゾ「もうこんな時間!?早く戻らねば…」


ラフィーナ「あらシェゾさん、来てましたの?」


シェゾ「あ、ああ…」


ラフィーナ「え、まさかもう帰りますの?…って!?はや!?!?」


フェーリ「今のは?…あれ、落し物よ」


ラフィーナ「これシェゾさんの闇の剣ですわよね!?というかどうやったらこんな物を落とした事に気づかずに走っていけますの!?」




そして次の日の朝




りんご「御用改である!」


アルル「そうだっけ?」


りんご「似たような事でしょう」


アルル「そっか」


りんご「そうですよ」


サタン「驚いたな、人の部屋にいきなり来て漫才師始めたぞ」


フェーリ「あるかないかで言われたらないわね…」


りんご「そこ!人の事言えませんよ!というか漫才じゃありませんし!」


アルル「昨日、これを持っていた人を探している!」


りんご「まあ誰かはわかってるんですけどね」


サタン「?」


ラフィーナ「あ」


フェーリ「あ」


シェゾ「あぁ…」


りんご「ある人がお待ちかねです」


アルル「さあ行こうか」




シェゾ「どうしよう…」


アコール「待たせましたね」


シェゾ「お前は…」


アコール「今日呼んだのは、いつも頑張っているお礼を言うためですよ」


シェゾ「え?」


アコール「いつも変態変態言われながらもよく頑張っていますねシェゾさん、これからも頑張ってください」


シェゾ「変態は余計だ!…でも褒められてんのかこれ…まあ悪い気はしないな…」




こうしてこれからもこき使われると気づかないシェゾシンデレラは幸せに暮らしましたとさ




ウィッチ「といった内容でしたわね」


レムレス「ツッコミどころが多すぎて何処からツッコめばいいのか分からない…」


サタン「私は洞窟を荒らすだけでなくもっと素晴らしい事ができるぞ!」


レムレス「サタン!まずツッコむべきはそこじゃないよ!」


ラフィーナ「あのメガネ…」


フェーリ「…あいつ…」


レムレス「ちょ!ラフィーナ!フェーリ!2人とも落ちついて!!…あれ、シェゾ?」


シェゾ「………………」





シェゾ「クルークー!!!!!!!!」





クルーク「…ん?」


シェゾ「…見つけた…クルーク!!!!」


クルーク「…!?シェゾ、怖!てか、速っ!!」


シェゾ「クルーク、ちょっと話をしようか」


クルーク「えー…」


ラフィーナ「まあまあ落ち着いてシェゾさん…って、誰が意地悪なお姉さんですって?」


フェーリ「そうよ…!」


クルーク「言ってない!意地悪だなんて一言も言ってない!昨日の話のことだよね、ダメだったかぁせっかく次の話も考えてたのに」


シェゾラフィーナ「次の話?」


クルーク「白雪姫ならぬ、白雪サタン」


シェゾ「…」


ラフィーナ「…」


シェゾ「ないな」


ラフィーナ「ないですわね」


フェーリ「ええ、ないわ」


クルーク「分かったよ、もうしないよ」


シェゾ「うむ」


クルーク「ほぼ事実なのになぁ…」


シェゾ「聞こえてる!」


ラフィーナ「何が事実よ!私が意地悪だって事が!?」


クルーク「自覚あるんじゃないかー!!」


ラフィーナ「黙りやがれ!ですわ!」


フェーリ「メガネ…人を意地悪扱いするなんて…二度とあのような物語を考えられないおまじないを…いや、呪いをかけてあげるわ…」


クルーク「ひ、ひぃぃぃぃ!!!ごめんなさい!!」






おわり