ローデリックの長男、ドゥーガルの訃報が流れた。
エルネア王国の寒さが増すこの日。
アトラスの誕生日だった。
ヴィルジール君が祝ってくれた。
「アトラス君、お誕生日なんでしょ?
おめでとう!」
走ってアトラスの元にやってくるなりアリーチェが祝ってくれた。
アトラス
(ーー覚えててくれたんだ)
「ありがとう!
ひとつお兄ちゃんになっちゃった」
みんなと同じ返答を返すが
こみ上げる嬉しさに、アトラスは自分で自分の感情に困惑する。
アリーチェと少し会話をして、彼女が去っていく。
その背中を見ながら、
「ーー困った」
小さく、ため息をついた。
自覚したくない気持ちが、誤魔化しがきかないほど鮮明になっていく。
憂鬱な気持ちで受けた授業。
「さて、今年はこれが最後の授業になりますので
来年の予定についてお話ししましょう」
神官の言葉にアトラスは目をぱちくりさせた。
ー最後?
「新年の1日の昼にまず、エルネア城の玉座の間で最上級生の成人の儀式が行われます」
「最上級生のみなさんはいよいよ大人ですから」
「これまで勉強したことをしっかり役立て、立派な人物になってほしいと思います」
ーーそうか……
もう少しで大人になるんだ。
無邪気でいられるのもあと少し。
アモスは神官なだけあって、
この質問に完璧に答えた。
流石だ。
評議会終わりのスピカを見つけてキッズコインのミッション。
アトラス
「ん?スピカ、元気ないみたいだけどなにかあった?」
少し表情の冴えないスピカに気づきて聞いてみると、
スピカ
「そんなふうに見える?ちょっと疲れちゃったのかなぁ…」
と、スピカは曖昧に笑った。
評議会室に目をやると、チェロとチレーナがなにか話をしている。その目はとても真剣で子供のアトラスでも近寄り難い雰囲気だった。
ピクニック
仲の悪いマウロとレドリーだが、この日は特に喧嘩をすることもなく終始和やかだった。
メンバーを変えてまたピクニック
マウロとガブリエル、モリエンテス兄弟。
マウロ、マルティナ、レドリー、同級生の3人は昔の話をしていた。
同い年のこの3人は昔話に花を咲かせて楽しそう。その様子をセシリアは微笑ましい様子で見つめている。
メルヴィナから遊びに誘われる。
もしかしたら最後かもしれないので承諾する。
集めたキッズコインでこれを作った
ヤーノ市場で忘れないうちにこのミッションを。
フェルタの導き4が貰える貴重なミッションなので出来るだけやっておきたい
28日
この日ヴィルジール君に仲良し申請された♪
人が行き交う噴水広場で、アトラスは
金冠草の花かんむりを作った。
「ねえ、アリーチェ
金冠草の花かんむりつけてみない?」
アリーチェの頭にそっと黄色い花かんむりをのせる。
アリーチェ
「んー……どう?似合う?」
自分では見えないため、アトラスをじっと見つめてアトラスの反応を伺っている。
アトラス
「いいね、似合ってるよ♪」
アリーチェ
「アトラス君、ありがとう!」
キラキラと輝く満面の笑みを浮かべるアリーチェ。
アトラス
「喜んでくれて……よかった」
きっとあと少しでアリーチェとは関わらなくなる。
最後にプレゼントくらいしてもいいじゃないか、
そんなことを思いながらアリーチェの輝く笑顔が見れて良かったと内心満足するアトラスだった。