任天堂Switch版エルネア王国をもとに書いています。
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このお話は
これが2人の罪と、、罰。
の続き、カテゴリーは3代目リンゴです。
219年が終わるある日のこと
リンゴは禁断の遺跡の奥にある花畑にきていた。
リンゴ
「これ、なんだと思う?」
例のいつの間にか置かれていた石をどけて、変色した地面をイマノルに見せる。イマノルはそこを見た瞬間、後ろに何歩か下り、身体を震わせた。
リンゴ「イマノル……?大丈夫?」
予想以上に怖がっている様子にリンゴは少し驚いていた。無理もないと思った。見るだけで不気味で妙な気配が漂っていたのだから。
イマノル
「………な、なんて言えばいいのか分からないけど…これ………」
リンゴ「………これ?」
イマノル
「これ、多分、墓なんじゃないの」
リンゴ
「………うそ」
イマノル
「わからないけど……石、元に戻した方がいいんじゃない?」
イマノルに言われ、リンゴはそっと丁寧に石を元の場所に戻した。
リンゴ
「墓って、この下に誰かの骨が……?」
イマノル
「掘ってみないとなんともいえないけど……陛下に直接聞いてみる?」
リンゴ
「イマノルが聞いてみてよ」
イマノル
「陛下は多分なにも教えてくれないんじゃないかなぁ。リンゴが教えて♥︎︎って甘えたら教えてくれんじゃない?」
さっきまで怯えていたイマノルがいつもの調子を取り戻りしてきた。
リンゴ「そ、そそんなこと出来るわけないよ!」
イマノル「お前ら夫婦じゃん……」
リンゴ
「夫婦だけど夫婦じゃないっていうか……」
イマノル
「あー、仮面夫婦だったね〜」
リンゴ「そうそう。ってイマノル💢」
何も間違ってないけれど、なんかムカついたリンゴはギロっとイマノルを睨んだ。
イマノル
「陛下はぜーったい喜ぶと思うんだけどなぁ。可愛い下着つけて誘惑するとかさぁ」
リンゴ
「なっ……女慣れしてるヴェルンヘルが、私のそんな姿を見て喜ぶわけないでしょ!」
イマノル
「陛下は喜ぶと思うけどなー」
(………この辺りは誤解されたまんま。憐れ…)
憐れなヴェルンヘルを援護射撃するようにイマノルは繰り返した。
゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――
リンゴがベッドに入ると、そっと後からヴェルンヘルが潜り込んできて、抱きしめるように眠りにつくようになった。
リンゴ
(………心配……してくれてるのかな……)
たまに胸を触ってくるのでただのスケベ心なのなもしれないが……
年が明け、220年。
リンゴの息子であるチェロが成人する。
チェロはヴェルンヘルに似て、ヴェルンヘルとはまた違うタイプではあるがなかなかの美男子に成長した。
セシリアの報告によると、チェロはまだ赤ちゃんはバグウェルが連れてくると勘違いしたままだ。
前にティアゴがわざわざ説明してくれたけど、信じていないのか情報が更新されていないという。
成人して2日目にしてチェロは彼女ができた。
幼い頃から仲良しだった女の子だった。
彼女が出来たことは喜ばしいことだったがリンゴは心配になった。
若いチェロが欲望のまま彼女に手を出してしまわないかどうか……。
結婚前に出来ちゃった、なんてあってはならない…
取り返しがつかなくなる前にヴェルンヘルが説明をしてくれるといいがする気があるのかとリンゴはため息をついた。
゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――
夜。
スピカの隣で就寝したはずなのに、気がつくとヴェルンヘルが隣で寝ていた。後ろから抱きしめられ、ヴェルンヘルの温かさが伝わってくる。
リンゴ
「あれ………スピカは……?」
ヴェルンヘル
「あ、ごめん起こしちゃって…スピカは邪魔だから移動させた」
リンゴ「邪魔って……」
ヴェルンヘル
「今日も冷えるね……」
リンゴ
「ねぇ、ヴェルンヘル………」
体を回転させてヴェルンヘルの方を向くと、至近距離にヴェルンヘルの顔があった。目が合って、リンゴは驚き、パッと視線を逸らせた。
ヴェルンヘル「な、なに?」
寝る前もほとんど会話をしないため、珍しくこうして話しかけられてヴェルンヘルはドギマギしていた。リンゴが着る魔銃師会の部屋着の胸元に視線がチラチラ向けられる。
魔銃師会の部屋着は身体がラインがよく分かり、胸元が大きく開いている。
リンゴ
「チェロがまだバグウェルが赤ちゃんを連れてくると思ってるんだけど……… 」
ヴェルンヘル
「えっ………そうか………そろそろ教えないとマズイか」
リンゴ「そうだよ」
こうなった原因であるヴェルンヘルをジトっとした目で睨む。
ヴェルンヘル
「イマノル隊長あたりが適任かな」
リンゴ
「人にやらせないで、
自分で教えたらいいじゃん」
ヴェルンヘル
「えー………むり」
リンゴ「………💢」
自分の得意分野(?)の説明のくせに、このヘタレめ、と思いリンゴは「おやすみ」と、また体を回転させてヴェルンヘルに背を向けた。
ヴェルンヘル「ねえ、リンゴ」
リンゴ「……なに?」
ヴェルンヘル
「………子供作らない?」
ぴたりと身体を密着してくるヴェルンヘルにリンゴはドキリとする。触ってくる手つきもやらしくてリンゴは戸惑った。
リンゴ
「え?!も、もう3人もいるんだから十分だと思うんだけど💦」
ヴェルンヘル
「………子供はただの口実…」
身体を起こし、ヴェルンヘルはリンゴに覆い被さってきた。
リンゴ
「ま、待って……
まだ子供たち起きてるかもっ…!」
そう言ってる間にヴェルンヘルがリンゴの額にチュっと口づけを落とす。その動作は少し緊張しているようだった。
ヴェルンヘル
「………もう待てない。」
(この数日どれだけ我慢したと……)
ヴェルンヘルの手があっという間にリンゴの服をズラすと、胸が露わになりリンゴは顔を赤くして慌てて胸元を隠そうとする。
ヴェルンヘルの手がリンゴの腕を押さえそれを阻止した。
リンゴ
「そ……んなに見ないで」
じっと見られているのを感じてリンゴの体温が上がる。
ヴェルンヘル
「こんなに綺麗な身体、見ないと損だよ」
ちゅっと首筋を吸われリンゴの身体がぴくりと震えた。
ヴェルンヘル
「いい匂い………」
リンゴの胸元に顔を寄せた時、喉が乾いて水を飲もうと起きてきたチェロが通りかかった。
チェロ
「………ん?」
リンゴ
「………………」
成人したばかりの息子と目が合ってリンゴは顔面蒼白になった。
服が乱れた母の上に覆い被さっている父にチェロはピタリと立ち止まる。
ヴェルンヘルの手はリンゴの豊かな胸に触れていた。
ヴェルンヘル
「……………」
息子の気配に気づき、ヴェルンヘルの手がピタリと止まり気まずそうに振り返りチェロと目が合った。
チェロ
「………????
ーーーーーー!!!!ご、ごごごめん!!?」
不思議そうに両親を見ていたチェロだったが、だんだんと顔を赤くして、叫ぶように謝るとスピカが眠っている隣の部屋に逃げるように戻っていった。
ヴェルンヘル
(見られたか………まあ、いいか)
これでバグウェルが赤ちゃんを連れてこないことを説明しなくてすむか、くらいの気持ちでヴェルンヘルは続きをしようとリンゴのスカートの中に手を入れる。
リンゴ
「い、いやーー!」
隣の部屋でチェロが寝ているのに、(起きてるのに)続きなんてできるかとリンゴは思いっきりヴェルンヘルを突き飛ばした。
羞恥のあまりバカ力を発揮してしまったらしく、ヴェルンヘルは「ぐえっ」とうめき声をあげベッドの下に転げ落ちた。
リンゴ
「うわっ、ご、ごめんヴェルンヘル……」
ヴェルンヘル
「いてて………た…たいしたことはない」
ヴェルンヘルは痛そうに頭をさする。
そこに足音が近づいてきて
「何事ですか?!賊ですか?!」
隣の騎士隊長居室にいる騎士隊長ディーンが物音に気づいて王家の居室に飛び込んできた。
床に倒れているヴェルンヘルと、ベッドの上で乱れた格好をしているリンゴを見比べると、フッと優しい顔になり
ディーン
「お盛んですね、陛下…では、失礼します」
こちらが一言も発していないが退室していった。
ディーンが去った王家の居室は静まり返る。リンゴは恥ずかしさのあまり布団で顔を隠した。
リンゴたちからは見えないがチェロはこの騒ぎの中必死に寝ようとしていた。
よろりと起き上がり、ヴェルンヘルがベッドに戻ってこようとするのでリンゴは慌てて乱れた服を直すとベッドから降りた。
ヴェルンヘル「ど、どこにいくの?」
不安そうにベッドから降りたリンゴを見る。
リンゴ
「わ、私スピカと寝るからっ」
ヴェルンヘル
「えぇ……今日はもう何もしないから」
残念そうにしながらもう手は出さない意思表示をするがリンゴはそれを信用しなかった。
リンゴの勘は正しかった。一度スイッチの入ったヴェルンヘルは手を出す気満々だった。
リンゴ
「おやすみ!」
隣の部屋に逃げ込み、スピカの隣に潜り込む。
はぁとため息をつく母を横目で見ながら
スピカ
(お母さんも大変なのね)
チェロ
(父さんの相手は大変そう……)
子供たちはリンゴに同情しながら眠りについた。
ヴェルンヘルはリンゴのあの突き飛ばしをどうやったら回避できるのかスイッチの入った身体が鎮まるのを待ちながら悶々としていた。
゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――
あとがき
先日妄想した初夜の話ではありませんが、
これはけっこう前からちまちま書いていたお話です。
カスタムキャストの画像をつけたらヤバくなりました(いい意味で……)