太陽の君④ 夢の中で大人になる私たち。 | エルネア王国モニカ国の暮らし。

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エルネア王国の日々の備忘録です。妄想もかなりあります。モニカ国。他のゲームの事も気ままに書いていこうと思います。
多忙のためのんびり更新中です。アイコンは旧都なぎ様のきゅーとなクラシックメーカーより。

任天堂Switch版エルネア王国をもとに書いています。





ティアゴ

「ん?リンゴちゃんの好きな奴は殿下じゃないの?あんなに仲良しなのに?」


突然黙ってしまった私にティアゴ君は怪訝そうに声をかける。



その瞬間私は思い出した。



明日の夜中に山岳兵団に奇襲があること。





………



明日の朝………



………………ティアゴ君が奥さんとゴニョゴニョをすること……



ティアゴ君はヤる時間を朝だとカミングアウトまでしてた……


レドリーの誕生日からするとその日にゴニョゴニョ下可能性がたかく、ティアゴ自身、後にリンゴにそうカミングアウトした



リンゴ

「ティアゴ君………」




ティアゴ「なに?」



リンゴ「スケベ」


私はもう隠しきれない軽蔑の眼差しをティアゴ君に向けた。


ティアゴ君は別に悪くないんだけど。



ティアゴ「?!どうして?!」


案の定なぜそんなことを言われるのか分からないティアゴ君は驚いた顔をする。



リンゴ「ふんっ」


夢の中のティアゴ君のバカ。



私は踵を返してティアゴ君から離れた。



「…俺……リンゴちゃんをそんな目で見てたかな?」



呟きが聞こえたけど、聞こえないことにする。


こっちの気も知らないで





30日。



やっぱり当たり前のように目覚めた。


夢の中で寝て、また起きるって器用だと思うんだけど、一体いつまで続くんだろう。



みんなと朝ごはんを食べ、やることもないのでぶらぶらする。




朝4刻になって、ティアゴ君が魔銃師会の前を通りかかる。



休日でも早くにダンジョンに行くティアゴ君にしては随分遅い。

*ティアゴのいくダンジョンは魔銃師会の前を通る



………まあ、

なにをしていたか分かりきってるけど。




リンゴ

「おはよう、ティアゴ君」


私はすました顔で歩いているティアゴ君に挨拶をした。



ティアゴ「おはよう」



リンゴ

「………今日はとってもスッキリしたような顔してるね♪」



ティアゴ

「……そうかな?」



リンゴ

「ふん、スケベ!」


心の声がだだ漏れになってるけど、もういい。

私はぷいっとティアゴ君に背中を向けた。



ティアゴ「えっ…えぇ?!」

(ま、まさか見られ……?!)


ティアゴ君の慌てた声が聞こえてくる。

私に目撃されたのかと思ってるみたいだけど、見るわけないじゃん…!



私は慌てているティアゴ君を放ってその場を離れた。


これはただの嫉妬………



ティアゴ君に今の状況を相談しようと思ったけれど、出来なかった。


今日の夜、山岳兵団が奇襲される。

そうなると私はXさんやティアゴ君と動くことになるかもしれない。

その時でいいと思った。





その夜


結論からいうと奇襲はなかった。


平和ないつも通りの夜だった。



リンゴ

「な……なんで」




「リンゴ💢」


ドルム山道で呆然としている私の前に現れた人は怒っていた。



リンゴ「お、お父さん……」



ジェレマイア

「………こんな時間まで何をしているの?こんなに遅くなったらダメじゃないか💢」



お父さんに引きずられるように帰宅する。



そして何事もなく、朝を迎える。



この日、本来なら血相を変えたバーニーさんが飛び込んできてドルム山道で発見された血痕について報告されるはずなんだけどそれもなかった。




何かが違う。




違うことは他にもあった。


 


新年祝賀。



各組織長の顔ぶれが、記憶とは違う。



ガルフィン魔銃師会の魔銃導師は、ティアゴ君ではなくジャネットさんだった。



でも多分違っていないこともあった。



お母さんは、体調があまりよくなさそうだった。




 

成人式。


成人式をまたやると思わなかった。

夢の中だけど……




成人してすぐに髪型を変える。


久々のツインテール。

 

ヴェルンヘル

「こんにちは」


成人したヴェルンヘルが笑顔を浮かべ話しかけてくれた。


……悔しいけど、やっぱりカッコいい。


今とはまた違う若さに溢れたヴェルンヘルは子どもっぽが抜けてないあどけない笑顔に不覚にもキュンとしてしまう。



 


ヴェルンヘル

「新しい年になったね

今年もよろしく」



リンゴ

「うん……よろしくね」


そうだ。ヴェルンヘルは今日誕生日なんだっけ。


「お誕生日おめでとう」



ヴェルンヘル

「……!ありがとう」


よほど嬉しかったのか、輝くような満面の笑みを浮かべた。


く、大抵の女の子はこれでメロメロなんだよ。


この若いヴェルンヘルの笑顔は、私には眩しい………


まだきっと、穢れを知らないヴェルンヘル……



お互いに、ずっと無垢なままでいられたら、どんなに良かったんだろう。

すでに私の心は荒み、穢れている……


 

………

ユアン、ごめん、そのイムのぬいぐるみ、取り忘れてた………


面白いからそのまんまでいいか……

ちがうのほんとは面倒なの……


 

ユアンからのキノコ狩りを断ったあと、ヴェルンヘルが女の子に声をかけているのを見かける。


ヴェルンヘルはイレーネさんと昔からそこそこ仲が良かった。


当時の私はヴェルンヘルからの告白をなかなか受けなかった。


てっきり彼女を選ぶと思ったのにヴェルンヘルは一年以上も辛抱強く私に声をかけ続けた……


 

夢の中のヴェルンヘルは………


誰を選ぶんだろう。


 

思わず追跡してしまった。


バーニー

「こんにちは」



リンゴ

「ば、バーニーさん!!」


そうだよ、バーニーさん!


今日まで会わなかった………



バーニー

「成人おめでとう」



リンゴ

「あ、ありがとうございます」



バーニー

「噂通りだね」


バーニーさんはクスクスわらう。


噂って……… なに



リンゴ「噂??」



バーニー

「リンゴちゃんが急に大人しくなったって聞いたんだよ」



リンゴ

「誰がそんなことを……ティアゴ君ですか?」


心当たりは一人しかいない



バーニーさんは笑いながら頷いた。


人を話のネタにしないでほしい……



バーニーさんが去るのを私は見送った。


みんなに会えるこの夢は、懐かしくて切なくて………



夢から覚めたら、



ーー辛いよ。


 

ルーク

「調子はどう?」


リンゴ「あ、こんにちは」

どうでもいいけどルークは呼び捨てのリンゴ



ルーク

「成人おめでとう」


リンゴ「ありがとうございます」



ルーク

「雰囲気がすっかり大人っていうか疲れきった人のような感じがするね??」



リンゴ

(新成人に混じると精神年齢が高いことを気づかれそう)


私は曖昧に笑った。




退屈なので図書館で本を漁る。


当たり前だけど209年までの歴史しか書かれていない。



ヴェルンヘル「こんにちは」


本を読んでいる私のところにヴェルンヘルがやってきた。


なにしにきたんだろう。若いんだから早く婚活でもしてくればいいのに。



 

ヴェルンヘル

「どっかで魚でも釣ろうかと思ってるんだけど」



リンゴ

「魚……?」


勝手に釣りにいけばいいのにと一瞬思ったけど釣りに誘われてるんだと気づいて私は了承した。


 

ヴェルンヘルは宣言通りせっせと釣りをしていた。

 

私はバーナの釣り餌を変えることなく、魚釣りに奮闘するヴェルンヘルを眺める。

小物ばかり釣れたようでかわいそうだった。

(余計なお世話)


そこにイレーネさんがやってくる。


イレーネさんに誘われてヴェルンヘルは去っていった。


 



ここでも釣りをしていた。



 

 なかなか大物が釣れない ガンバレ


この夢の中ではイレーネさんがヴェルンヘルの彼女候補の筆頭なのかな??


………胸の中がモヤモヤする……


夢の中なのに。



 

ギオルギー

「あ、あのさ

リンゴちゃんは………その、なんか、好きな人とかいるの?」



リンゴ

「え、いや、まあ……別に……」



 

ギオルギー

「じゃ、じゃあ………ボクが、結婚してやってもいいぜ」



リンゴ

「えーっと

じゃあ、ギオルギー君がかっこいい大人になったらね」

 

ギオルギー

「ほんと?約束だからな!

ボクぜってぇかっこよくなるし!」


 

ヴェルンヘルはまた女の子に声をかけられていた。


………

モテるは知ってたけど、、こうして見ると本当にモテてる……この子で何人目??



ヴェルンヘルを見ていると、

 

ティアゴ

「何してるの?」


このタイミングでなにしてるの?


ティアゴ君からみたら殿下を監視している不審者に見えたのかな……💧私が他人から私をみたら、不審者に見える………


 

リンゴ

「今日は休みだし、

のんびり過ごそうかと思って」


私はにっこりと営業スマイルみたいな笑顔を浮かべて答える。


 

ティアゴ

「そうなんだ。ありがとう」


ティアゴ君も笑顔を浮かべる。


そのまま立ち去ると思ったら


ティアゴ「こんにちは」


まさかの連続会話!

このデータはセーブができない一発勝負のものなので結果を全て受け入れるスタンス



 

「どっかで魚でも釣ろうかと思うんだけど」


向けてくる視線に、話があるから場所変えない?って言ってるように感じて私は渋々それに従った。


 

 

あ。イマノルだ。


妹と仲良く歩いている………イマノルはどうでもいいか。


 

釣り場につくと、早速ティアゴ君は釣りを始めた。


人が多くて話にくい……


ティアゴ

「成人おめでとう」



リンゴ

「ありがとうございます」


ティアゴ君……魔銃導師ではないけど魔銃師なんだ………やっぱり凄いなぁ……


そんなことを思っていると、遊歩道にいた人がいなくなった。

それに気づいてティアゴ君が私に話しかけてくる。


ティアゴ「………ねえ」



リンゴ「ん?」



ティアゴ

「やっぱり、殿下のこと好きなんだね♪」


ティアゴ君はニヤニヤと子供っぽく笑って私を見ている。


………昔のティアゴ君はこういう事でからかってくる人だったんだ……


生意気な子が大人になって好きな男の子を気にしている光景にからかいたくてたまらないのかもしれない。私もゲロルドやイラリオたちをからかってたから気持ちは分かる……



リンゴ

「まあ、本来はそんな感じなんだけど」


夢の中だから関係ないというか。



ティアゴ

「本来は??どういうこと?」



リンゴ

「若い人のことは、見守りたいっていうか」



ティアゴ

「殿下とリンゴは同い年だろ」



リンゴ

「今生はもう十分やったかなって思うし」



ティアゴ

「今日成人したばかりだろ」



リンゴ

「そうらしいけど……」



ティアゴ「………」


釣竿を持ったまま、ティアゴ君が眉を寄せて私を見る。



ティアゴ

「殿下のいく先についていってたくせに、

殿下に興味がないって?」



リンゴ

「う〜ん」


私は考える。


ヴェルンヘルの交友関係を確認したくてついていった。興味があるかないかといわれれば興味はある。でもそれはティアゴ君が言ってる意味とはきっと違う。


ヘチマやアサガオの観察日記をつけるために見ているのに少し似ている。



ティアゴ

「殿下が他の女の子と付き合いだしてもいいの?今日殿下と女の子が連れ立ってて、平気だった?」


リンゴ

「………モヤモヤしたかもしれない」



ティアゴ

「それ、リンゴは殿下のことを好きなんだと俺は思うよ」



リンゴ

「う〜〜ん」

また私は考える。


いや、だから夢の中なんだから、見守るスタンスでいいんじゃないのかな……



ティアゴ(面倒な奴だ…)



付き合ったところで………胸に暗い気持ちが疼いた。




リンゴ

「………ヴェルンヘルは、私じゃダメなんだよ」


日が沈んで、辺りは暗闇に包まれた。



ティアゴ

「……は?どうしてそう思うの?」


暗闇の中でティアゴ君は声のトーンを落として聞いてくる。



リンゴ

「………………私が聞きたい」


だから、もっと、ヴェルンヘルはいい人と一緒になってほしい。


静寂が訪れる。


釣竿に魚がかかっても、ティアゴ君は釣り上げなかった。



ティアゴ

「……頭で色々考えないでもっと自分の気持ちに素直になれば?」



リンゴ「………素直…?」



ティアゴ

「そう。………そうだ、成人したんだから酒でも奢ってあげるよ。酒飲めば悩み事なんて吹っ飛んでスッキリするかも」



リンゴ

「ティアゴ君ってお酒好きだよね……」


お言葉に甘えて私はティアゴ君と酒場で飲むことにした。



゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――



夢の中だというのに久々に口にしたお酒はとても美味しくて、少し飲んだだけで酔ってしまった。



ぼんやりとする視界の中でティアゴ君が


「ったく、しょうがないなぁ」


って言いながら私をおぶってエルネア城まで送ってくれた。



ティアゴ君の匂い、ティアゴ君の背中の感触。



夢の中とはいえ、また感じることができて私は幸せだった。


この世界のティアゴ君が私をなんとも思っていなくても。




「私じゃだめとか言ってたけど、その答えは近いうち出るんじゃないかな」


微睡みの中でティアゴ君のそんな声が聞こえたような気がした。



リリー

「ティアゴ……アンタ新成人を酔いつぶすなんて」



ティアゴ

「まさか一杯でこんなになるとは思わなくて………すみません…💧」



リリー

「娘に変なことしてない?」



ティアゴ

「リリーさんの娘にそんなことしませんよ…」

(あとでリリーさんになにをされるか…)


翌日にセイやモモから送ってくれたティアゴ君にお母さんがしばらく何か言ってたと聞いた。




゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.―― 



翌日



セイたちに昨夜のことを聞かされる。



まさか一杯で寝ちゃうなんて………新成人のこの身体はまだお酒に耐性がないらしい。不便だ。


夢の中なんだから酒豪の設定にでもしておいてくれればいいのに、そこまでご都合主義には出来てないらしい。


「おはようございます」



騎士隊長の居室に爽やかな声が響く。その主はまっすぐに私のところにやってきて、立ち止まった。


 


ヴェルンヘル

「あのさ………

二人でどっか行かない?」



それは、ヴェルンヘルからの幸運の塔への誘いだった。


 


 




 

あとがき

牧場物語って多くのシリーズがだいたい鉱山で石を割ってる気がするんだ……

早く牧場の仕事終わらせて鉱山行かなきゃ!

って………

あれ、これ、なんのゲームだっけ?




「太陽の君」ですが、

スクショが多いと見にくい、こちらのWi-Fi環境のせいか記事が書きにくいこともありある程度貼ったら次の記事にいくようにしています。

そのためこの話は長くなりそうです。