217年 大地に眠る戦友たち。バーニス・ミラー | エルネア王国モニカ国の暮らし。

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エルネア王国の日々の備忘録です。妄想もかなりあります。モニカ国。他のゲームの事も気ままに書いていこうと思います。
多忙のためのんびり更新中です。アイコンは旧都なぎ様のきゅーとなクラシックメーカーより。

 任天堂Switch版エルネア王国をもとに書いています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒い天使は、かつての山岳の隊長たちをこの年に何人連れていけば気がすむのか。

 

 

 

 

 

山岳兵団に吹く死の風は、

 

 

 

まだふいていたのです。

 

 

 

 

この日、リリー時代、リンゴ時代共に親友だった

 

バーニスが危篤になっていました。

 

 

 

 

 

 

秋に旅立ったバーニーを追うかのように、冬が始まった二日目、バーニスはガノスに向かおうとしている…

 

 

 

 

 

 

 

カレンダーをみて、

顔面蒼白のリンゴは無言でご飯も食べずに外出してしまった。

 

 

セシリアは昨夜亡くなったアネリの葬儀にいき、すぐに山岳区へ。

 

 

 

 

 

 

 

バーニスちゃん、、

 

まさかあなたが短命だったなんて。

 

 

 

朝2刻、さすがに具合が悪いみたいでベッドに横になっていた。

 

セシリア

「………バーニスちゃん……具合どう?」

 

 

 

バーニス

「ごめんね……

さすがに起きているのは辛くて……」

 

出産の時も一度も弱音を吐かなかったバーニスちゃん。

 

この時ばかりは辛そうでした…

 

 

セシリア

「だ、大丈夫だよ……寝たら…治るよ………

そうしたら、遊ぼうね」

 

バーニス

「そうだね……治ったら遊ぼう…ね…」

 

治ったら、なんて、あるわけがないのを知っている二人の悲しいやりとり…

 

こうなったらもう元気にならない。

 

マドック、ジェレマイア、シモーヌ、アリス、バーニー、エドモンド…

 

みんなそうだった。

 

みんな元気にならなかった。

 

 

心配でそばにいるとバーニスはいつものような笑みを浮かべてセシリアの頭を撫でた。

 

バーニス

「殿下………

少し休めば大丈夫………明日には良くなるよ」

 

明日がこないことは、バーニスはわかっている。

 

 

 

セシリア

「黒い天使さん………なんで、くるの?」

 

 

 

 

ロング君が差し入れしてくれた。

正直今日はこないでほしいけど………

 

 

レアなパン

どうやって手に入れたのか、パンを放置して作ったのか詳細は分からない…

 

 

静かにバーニスちゃんに最期に寄り添わせてほしい。

 

 

今日は騎士隊長の授業なので、サボると斬られるかもしれないので出席します

 

 

親友が危篤の中、気丈に振る舞いいつものように淡々と授業をこなしていた。

 

 

再びドルム山へ向かうと見知った姿があったので挨拶します。

 

 

夫のエドモンドが亡くなってから喪服で過ごす

セシィー。

 

悲しみが少し癒えてくれればいいけど…セシィーは寂しそうな笑顔を浮かべるだけだった。

 

 

 

 

彼女をいつも引っ張っていた逞しい騎士は、

 

 

もうこの世にはいない。

 

 

 

 

 

 

 

 

ずっと喪服だときっと、元気出ないと思うの。

 

セシィーはそろそろ自分のために、生きてね。

 

寂しがっていたらガノスのエドモンドがきっと心配しちゃうから。

 

 

そう思って、セシリアはセシィーを着替えさせました。

 

 

 

バーニスの容態は、どんどん悪化していた。

 

 

大好きなアデルちゃんに誘われたけど………

今日は、ごめんね。

 

 

アルステーデちゃんがバーニスのお見舞いにきていた。

 

 

スピカとチェロがセットでやってきた。

 

 

スピカとチェロもバーニスちゃんに声をかけていた。

 

 

 

セシリア

(もー!なんてこう気が利かないのー!)

何人も遊ぼうってきてますが、キリがないのでスクショは省略します。

 

 

バーニスちゃんに差し入れしたけど………きっと食べる元気ないよね………

 

セシリア(辛い………)

 

 

そこに、リンゴが見舞いにやってかた。

 

リンゴ

「バーニスちゃん…!」

 

バーニス

「大丈夫、まだ死んでないから…」

 

バーニスはいつものように、にっこりと笑ってみせた。

 

リンゴ

「なに言ってるの…無理しなくていい…!」

 

苦しいのに、辛いのに、無理して笑うなんてそんなことしなくていい。

 

リンゴは涙を堪えた。

(泣いたらだめ………辛いのはバーニスちゃんなのに…!)

 

 

そこにリリーが現れた。暗い面持ちで、

 

リリー

「バーニス、具合……どう?」

 

バーニス

「まだ大丈夫…」

 

まるで出産の時みたいなことを言う。

 

バーニス

「ねぇ、リリー。

私、リリーに感謝してるんだ…」

 

 

リリー

「感謝?」

 

 

バーニス

「………うん、なかなか結婚しない私のために仲人してくれたでしょ」

 

 

リリー

「そのこと…一緒にダンジョンについてきてもらっただけだよ…」

 

 

バーニス

「リリー、そういうこと、苦手なのに、気を遣ってつれて……ジェフと出会えて、可愛い子供たちに恵まれて感謝してる」


いつものようににっこり微笑むバーニスの笑顔にリリーは唇を噛んだ。


なぜ、自分ではなく二十歳のバーニスが逝かなくてはならないんだ…

 

 

リリー

「………そんなこと、いま言わないでよ…」

 

リリーが、涙声になった。

 

 

バーニス

「リンゴもね………ゲロルドの仲人してくれたでしょ?あの子難しい性格だからなかなか彼女できなくて……本当にありがとう」

 

バーニスは二人の手を握ってにっこり微笑んだ。

 

 

明日になったらこの笑顔を見ることはできない。

 

 

 

リンゴは堪えきれず涙がこぼれ落ちた。




 

 

リリーとリンゴが去ったあと、バーニスのお見舞いに訪れる友人たち

 

 

イマノルの姿もあった。


掃討作戦のさい、イマノルたち若い隊長たちを庇って怪我を負ったこともあるバーニスは、隊長たちからの信頼も厚かった。

 

 

バルナバがくるとバーニスは「まだ大丈夫だよ」と心配させまいと気丈に振る舞っていた。

 

 

スクショではこれが最期の会話になった。

 

 

 

いよいよ最期のとき………

 

 

バーニスはセシリアの頭を優しく撫でた。

 

 

バーニス

「………最期までバーニーが、セシリア様のことを気にしてたよ………頑張ってね」

 

 

セシリア

「バーニスちゃん………でも、彼女さんからレドリー君を取るのはよくないよね?それにレドリー君は私のことをどう思ってるか…」

 

 

バーニス

「………セシリア様には僅かでも、可能性があるんでしょう?………私には、その僅かな可能性すらなかったんだ。だから、最後まで足掻いてほしいな」

 

セシリアには、なんのことを言っているのか、あまり分からなかったけど

 

バーニスの言葉を反芻すると切ない気持ちになった。

 

 

 

バーニスが叶わぬ恋をしていたということがなんとなくセシリアには分かった…

 



 バーニス

「がんばれ」




 最期までバーニスは気丈に振る舞い、セシリアはコクリと頷いた。




 

黒い天使は残酷だ…

 

なぜ、バーニーとバーニスをこの年に同時に連れていくんだ。

 

なんでなんだ

 

 

友人たちと家族

 

 

枕元には、イケメンに成長したバーニスの孫のチレーナ。

 

 

バーニス

「・・・思い残す事はない」

 

バーニスの脳裏にはドルム山で駆け回った子供時代、そして隊長たちとしのぎを削った試合の数々が思い浮かんでいるだろう。

 


バーニス

「みんなが・・・

笑顔でいてくれれば・・・」



 

孫のチレーナが悲痛な声で泣き叫んだ。

 

 

 

バーニスがガノスに召され、彼女の装備品が返却されるアナウンスが流れる。

 

 

夜一刻に長れるこのアナウンスは、

 

この日はより一層辛いものだった。

 

 

 

 

家の外にはバルナバが立っていた………

 

 

 

ライバルだったシモーヌとアリス。弟分のバーニー、妹のようなバーニス、同じ時代を駆け抜けたかつての山岳隊長たち。

 

彼らはこの短期間に逝ってしまった。

 

 

バルナバ

「次は俺の番かな………」

 

 

 

リリー

「………縁起でもないこと、言わないで」

 

ミラー家のそばにいたリリーが辛そうな声を出した。

 

バルナバ

「まだ若いバーニスまで…順番的には俺が先なのに………」

 

一年も経たないうちに、4人の山岳顧問が亡くなりさすがのバルナバも憔悴しているようだった。

 

 

リリー

「………それを言ったら、私もそうだよ。なぜあの子なの」

 

 

 

 

 

山岳区の片隅で、リンゴが泣き崩れていた。

 

 

 

 

ついこの前、バーニーが亡くなりバーニスが泣き崩れていたところリンゴも一緒に泣いていた。

 

 

 

 

ティアゴは帽子の鍔を持ち目深に被ると、ドルム山から降りて行った。

 

 

 

 

 

それぞれが、それぞれに死者への想いを馳せる。

 

 

 

 

 

リリー、リンゴ共に明日葬儀となっていた。

 

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バーニス・ミラー

 

197年10日生まれ

217年25日没    

享年20歳

 

山岳の家6ルーファス・ミラーの娘

 

ミラー家の隊長として活躍し、仲間と共に有事の際は最前線で戦い尽力した。

 

山岳兵団の兵団長にまでのぼりつめその責務を全うした。

 

その生涯は、波乱もありながらも大好きな仲間たちに囲まれて幸せであったと思いたい。

 

 

彼女の笑顔は真夏の向日葵のように多くの人を和ませていただろう。

 

 

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エルネア杯で対ガルフィン魔銃師会と思って訓練スタートした二人。

 

カンストして強かった彼らにも弱い時代があり、みんなでヒーヒーいいながらダンジョンに篭っていました。

 

人はこれを

 

騎士隊長の地獄の特訓と呼んでいるらしい

 

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誕生日はお祝いの言葉をかけてくれる彼女。

普段ベタベタしてこないけど、重要な時は必ず顔を出す。

 

 

 

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可愛くて大好きだった

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バーニス、お疲れ様でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

 

217年の途中から………

 

スキップして誰が亡くなるのか確認していました。

 

25日の夜、バーニスちゃんの所持品が返却されるアナウンスで呆然としました。

 

情けないことに泣きました。

 

まさか、こんなに早くバーニスが逝くとは思っていなかったのです。

 

バカだよなー、自分………情けない……

(元々涙脆い奴だけど…)

 

昔から、リリー時代はバーニスとバーニーをセットでチャレンジダンジョンに行って鍛えて、

名前が似てるからバーニーに対してややこしいと思ったり、同じ隊長だからバーニーバーニスコンビと言ったりしていた。

 

よく2人で歩いていて(高速移動とかじゃなく、普通に並んで歩いたり、後ろと前とかで歩いている)

よくなんなんだこの2人、怪しいwと思いつつ、歳の差考えれば仲の良い兄妹みたいな関係なんだろうなぁと解釈して見守っていました。

 

だからって、同じ年に、逝かないでよ………

 

 

まるで、バーニーを追うかのように、彼が亡くなった同じ年にバーニスは20歳で逝ってしまった。

 

 

バーニスちゃんの笑顔は、癒しだったなぁ

 

パラレルリンゴの最終回、二人の子供を載せたかったのは、バーニー、バーニスの二人が本編で亡くなったからでした。

 

大好きな二人の幸せそうな記事を書きたい……

 

それがパラレルリンゴの最終回、タイトルに二人のことを想い、バーニーとバーニス第1子とつけました。

 

 

 

後にも先にも、彼女より悲しいキャラの死はないんじゃないかと思うほど私はしばらく沈んでいました。