212年 星の日 平和のために。 | エルネア王国モニカ国の暮らし。

エルネア王国モニカ国の暮らし。

エルネア王国の日々の備忘録です。妄想もかなりあります。モニカ国。他のゲームの事も気ままに書いていこうと思います。
多忙のためのんびり更新中です。アイコンは旧都なぎ様のきゅーとなクラシックメーカーより。

任天堂Switch版エルネア王国をもとに書いています。
 
人物紹介
 
 
 
 
 
 
 
 
ヴェルンヘルは抱っこしていたセシリアをベットの上に寝かせるとリンゴに向き直った。
 
ヴェルンヘル
「ちょっといい?」
 
いつになく真剣な眼をしたヴェルンヘルの様子にリンゴは頷いた。
 
一階に降りて、席につくと、ヴェルンヘルは一通の手紙をリンゴに見せた。
 
 
リンゴ「これは?」
 
 
ヴェルンヘル
「友人というか、旅人というか...各地を回ってる人に声かけて、金を渡して情報を回してくれるように頼んでるんだ。..それで、さっきこの手紙が届いた」
 
ちらりと手紙を見てみるが、リンゴには読めない字だった。
 
リンゴ「なんて書いてあるの?」
 
 
ヴェルンヘル
「ここから2000キロ離れた小国が、魔物の襲撃によって、大きな被害を受けたと書いてある」
 
リンゴ
「魔物の襲撃...そんなに大変なことになってるんだ..」
 
ヴェルンヘル
「続きがある。その小国よりもっと近い、1000キロ離れた集落は、壊滅的な被害を受けて、多分全滅しただろうとある。」
 
リンゴ
「そんな....」
 
ヴェルンヘル
「今はまだ魔物が多くて脅威に感じているレベルだけど、それ以上になる日がくるかもしれない。俺が王位を継ぐ頃にはどうなっていることか。まあ、まだまだ先だろうけど。リンゴは魔銃師会所属だから、肝に命じておいて。いつまたに戦場いくことになるか分からない」
 
言い終えてからヴェルンヘルはリンゴをジロジロみながら
 
ヴェルンヘル
「なんか...リンゴ、
グリーンジュース臭くない?」
 
イマノルとの勝負のグリーンジュース臭に気づかれてしまいました..
 
リンゴ
「イマノル隊長とグリーンジュースをどっちが沢山飲めるか勝負したの」
 
ヴェルンヘル
「イマノルさん、無謀だなぁ」
 
勝敗をきかなくとも、勝者がリンゴであると確信しているようだった。
 
 
 
19日
 
坑道でティアゴ君を見かけたのでご挨拶。

 

 
リンゴ
「坑道の中にずっといるの、季節感が無くなる気がしない?」
 
ティアゴ
「それは言えてる。
時間の感覚もおかしくなってくる気がする」
 
雑談が終わったのでじゃあ、とリンゴが踵を返すと、
 
ティアゴ「待って」
 
リンゴ「ん?どうしたの?」
 
リンゴは振り返り、ティアゴを見た。ティアゴは周囲に誰もいないのを確認してから、
 
ティアゴ
「明日ってさ...夜時間とれない?夕方でもいいけど」
 
夜?夕方?思わず健全ではない事を想像してしまいリンゴは恥ずかしくなった。
 
リンゴ
「うん、大丈夫だよ」
 
ティアゴ
「じゃあ、明日迎えに行くから」
 
 
 
 
翌日。
 
 
みんなが楽しみにしている星の日です。
 
 
朝からローデリックが家にやってきて、釣りに誘ってくれた。
 
 
 
星の日に1番最初に誘うのがなぜ私なのか。
 
 
嫌な予感がします。
 
しかし、人を最初から疑うなんていけません。
私は次期王妃なのですから、国民や、王家に忠節を誓ってくれる騎士隊を労わなくてはならない立場にあります。
 
それを疑うなんて、あってはならないのです。
 

 

 
 
ローデリック  
「釣り餌、ラゴマスターになってるけど」
 
ティアゴ君と同じ指摘をしてきます。相手の釣り餌もチェックするとは、なかなか洞察力のある男ですね!
 
 
ありがとうと振り返ると、驚くべき光景が広がっていた。

 
?!

 
 
さっきまでいなかったのに、突然仮面集団が現れる。
 
___伏兵か?
 

 
 
ローデリック  
「あのお姉さん、たーーくさんお菓子持ってるからいっぱいもらってくるといいよ」
 
自分が被害?に合わないよう、子供たちに説明するローデリック。子供たちは意気揚々とリンゴの方に前進をはじめた。
 
 
リンゴ「ローデリック  !!」
 
 
ローデリックは小さく笑い、去っていく。その背中をリンゴは睨みつけた。
 
 
前言撤回です。
 
 
場合によっては疑うということは自衛にもなり、必要なことであると声を大にして言いたいです。
 
 
最近、私の周りにはクセの強い人が多い気がします。イマノル、ローデリック..ティアゴ
 
ローデリック..私はさっき心の中で洞察力があるって褒めてやってたのにぃ!!
 
 

子供たちの襲撃が終わらない。
 
子供たちの中にクレメンスがいて、キノコ狩りに誘ってくれたから脱出です。
 
リンゴ「クレメンスー!あなたは神だよ!」
 
 
クレメンス
「ん?よく分からないけどお役に立ててよかった」
 
クレメンスとともに歩きだすと、ほぼ同時に水源の遊歩道から出るレドリーとティアゴの姿があった。

 
多分ティアゴはリンゴか誰かに会いにきたんだけどレドリーに捕まったと思われる。
 
リンゴ
「あれ?ティアゴ君たちもあそこにいたの?」
 
あまりに人でごった返していたため気づかなかった。
 
赤い服のティアゴに気づかないほどの存在感の子供達は今更ながら恐ろしいと思う。
 
ティアゴ
「・・朝からローデリックと釣りかぁ。随分仲良くなったんだね」
目線を前方に向けたまま抑揚のない声で言った。
 
リンゴ「ーーさっきの見てそう思う?」
 
本当に嫌いなら、関わりたくはないだろうから誘ってはこないだろう。だからといって、仲が良いとは思えなかった。
 
っていうか、去年のティアゴ君がしたことの仕返しを私にしてるんじゃ?子供たちがきたのは偶然だと思うけど..
 
言おうと思ったけど、お互い移動しながらなので話しにくい。

 
歩いていると重なった..

 
そして場所が入れ替わった。
 
 
ティアゴ「レドリーとお風呂いくからまた」
 
レドリーたちは違う道をいって姿がみえなくなった。
 
クレメンスとキノコの採っているとアントネラちゃん。
 

 

 
イラリオ君に誘われる
 
二人でキノコを採っているとネイディーンちゃんがイラリオ君のところにきていた。
 

 

 
お菓子を差し入れしておきます。
 
イラリオ「僕、子供じゃないんだけど」
 
リンゴ「細かいことは気にしない!」
わたしにとっては子供と同じです♪
 
 
昼過ぎ、バルナバさんに練習試合を申し込まれる。

 
 
こちらは銃装備なので、先制をとられ

 
あっという間に負けました。

 
 
リンゴ
「.....イマノルの敵討ちですか...?」
痛みに顔を歪めながら、地面に視線を落としたまま聞いた。
 
バルナバ「え?!いや、あいつは関係ないよ!」
 
バルナバは慌てて否定した。
 
リンゴ「ふーーーーーーーん」
 
バルナバ
「本当だって!なんなら今からイマノルをここによんでボコボコに..」
 
 
リンゴ「それは自分でやっておきます」
 
イマノルに飛び火しそうになるので遠慮しておく。ちょっと見てみたい気もするが..
 
バルナバ
「俺は純粋にリンゴちゃんと勝負がしたくて..」
 
リンゴ「大丈夫です、信じます」
 
まだ説明を続ける偉大な龍騎士に、リンゴはクスクス笑った。
 
 
試合で体力を消耗したのでバーニスと食事。
 
 

 
光の花を探しているとティム君。

 
ティム
「導師のかわりにイマノルと勝負したんだって?」
 
リンゴ「あ、うん、そうなの」
 
ティム
「山岳兵団では打倒リンゴ・ラウルを掲げようかって冗談で言ってる人がいるよ」
 
リンゴ「あはは、それおもしろーい」
 
リンゴとティムは楽しそうに顔を見合わせて笑った。
 
リンゴ
「いざとなったら、剣にもちかえて、喧嘩売りにいくから。スキル的に銃は1番弱くて剣が1番強いの」
 
ティム「怖...」
 

 
もう一人の隊長さん、アラルコス。アリスさんの息子です。
 
なかなかカッコイイし、目つきが少しキツイ気もするんですが、笑うととても優しい顔をします。
 
王族ルートでなければ、山岳ルートでお相手は彼だったかもしれません..
 
アラルコスは物腰が柔らかく、争いを好まない人なのでリンゴと衝突することはよほどの事がない限りなさそうです。
 
アラルコス
「イマノルが迷惑かけてるみたいでごめんね。あいつ、あんなんだけどいい奴なんだよ..」
 
リンゴ
「いえいえ、けっこう楽しんでるんで大丈夫だよ!それに同じレベルで言い合いしてる導師もどうかと思うし」
 
勝負は真剣にしてるけどあんなことが出来る相手はなかなかいないのでイマノルを迷惑だとは思いません。

 
仲間意識の強い山岳兵団。
 
例えイマノルがライバルであっても、仲間のフォローをしているみたいです。
 
 

 
ヴェルンヘルとニヴの丘でデート。
 

 
光の花を探していると

 
高速で女の子が突っ込んできて

 
突然不幸になった。
 
リンゴ(え?な、なにがおきたの?)
 
どうやら、告白したがフられてしまったみたい..
 

 
相手はガブリエルだったww
 
♪をだしながら帰っていくガブリエルが憎たらしい。
 
少しは気を遣え!!
 
 
 
光の花探しをやめて、キノコをとりに森へ。染料に使うものの数が少ないからだ。
 
せっせと採っていると、誰か近づいていた。
 

 
約束していたティアゴが迎えにきてくれた。
 
ティアゴは今日、ダンジョンにいったり子供たちに捕まったり、追いかけられていたりと大忙しだった。

 
ティアゴ
「どっかで魚でも釣ろうと思ってるんだけど」
 

 
リンゴ「いいね、じゃあ行こうか」
 
 
いつものように釣りをしていると、セイディさんがティアゴ君に声をかけていた。

 
やりとりの内容が分からないけど
 

 
 
何かを塩対応しているティアゴ君..。
 
このあとコンスタンス君にも声かけられていたけどこちらも塩対応していた。(さすが一匹狼)
 
 
リンゴ
「何か誘われてたんじゃないの?いいの?」
 
ティアゴ
「・・リンゴと一緒にいるからいいんだよ」
 
ティアゴは釣り竿に餌をつけながら答えた。
 
 
リンゴ(..嬉しい..)

 
 
 
 
 
 
暫くしてから
 
ティアゴ
「ちょっとついてきて」
 
ティアゴが歩き出してので、リンゴは慌ててそのあとを追った。
 
やってきたのは禁断の森だった。
 
今は誰もおらず、静まり返っていた。
 
ティアゴはなにもないところを入っていく。
 
リンゴ「何してるの?」
 
ティアゴ「静かに。ついてきて」
 
獣道だった。身をかがめて進んでいく。進んでも進んでもなかなか道が終わらない。
 
暫く歩いていくと、突如開けた場所についた。
 
一面、色とりどりの花と、周りにはワフ虫が光り輝いていて幻想的な風景が広がっていた。
 
リンゴ「わあ!きれい..」
 
リンゴは目を輝かせて、目の前の光景に見入っていた。
 
リンゴ
「よくこんな場所知ってたねー!」
 
ティアゴ
「教えてくれたのは、あのイマノルだよ」
 
リンゴ
「え、バカノルが?」
 
ティアゴ
「(バカノル..)密会場所、空き部屋しかないならここがおススメですよーだってさ。あと、ここ知ってるのイマノルとアルシアだけだから他の奴には秘密だよ」
 
リンゴ
「ティアゴ君とイマノル、そんな話までしてるんだ..意外」
 
ティアゴ
「言っておくけど俺は一言も肯定してないし、リンゴとのことは何も言ってないからね?...ただ...」
 
リンゴ「・・ただ?」
 
ティアゴ
「ドルム山道で...いや、なんでもない」
 
リンゴ「やめないでよ、気になるー」
 
ティアゴ「何言おうとしたか忘れた」
 
ティアゴは入ってきたところから離れた場所に座った。
 
リンゴもその隣に座って、空を見上げた。
 
ワフ虫と星空が広がり、とても綺麗だった。ふと視線を感じて横を見るとティアゴと目があった。ティアゴはふいっと視線を花畑の方にうつした。
 
リンゴ
「どうしたの?」
 
ティアゴ「なんでもないよ」
 
ティアゴはゴロンと横になり、自分の腕を枕にすると目を瞑った。
 
リンゴ「寝ちゃうの?景色みないの?」
 
ティアゴ「・・・・」
 
リンゴ「ねーねー」
 
ティアゴ
「・・・リンゴが喜んでくれたならそれでいい」
と、小さな声で呟いた。
 
リンゴ
「連れてきてくれてありがとう!」
 
その気持ちが嬉しくて嬉しく、胸がいっぱいになった。
 
 
ティアゴ
「礼なら俺じゃなくてイマノルに..っていうわけにはいかないんだよなぁ..」
 
リンゴ
「あー..イマノルね、バレてるっぽいけどね」
 
ティアゴ「・・・だよなぁ・・」
 
大きなため息をついた。
 
 
リンゴ
「・・・ティアゴ君、こわい?」
 
自分といることで、ティアゴに危ない橋を渡らせている。
 
ティアゴ
「まさか。覚悟の上であの日抱いた。」
 
即答されて、リンゴは笑った。ティアゴは目を開けて、
「・・なーに笑ってんだよ」
 
ガバッと起き上がると、リンゴに飛びかかってきて、押し倒すとくすぐってきた。リンゴが被っていた帽子が横に転がった。
 
リンゴ
「ご、ごめんなさい!くすぐった!あははは、やーめーてー」
 
逃げようにも組み敷かれてしまい、リンゴはされるがままくすぐられた。
 
くすぐってるうちにリンゴのウエストあたりに手が触れると、
 
ティアゴ
「細っ...この前から思ってたけど、細すぎない?ちゃんと食べてる?」
 
リンゴ
「ここ最近は、お昼や夜食べない日はグリーンジュースでしのいでたかな...」
 
ティアゴ「・・ダイエットでもしてるの?」
 
リンゴ「そういうわけではないけど。ヴェルンヘルには毎朝グリーンジュース飲ませてるの」
 
ティアゴ「・・健康のため?」
 
リンゴ「嫌がらせ。グリーンジュースで乾杯という名目だから私も飲んでるの」
 
ティアゴ
「(だろうなぁ..)胸ぺたんこになっちゃうよ?」
グリーンジュースを顔色変えずに飲めるのは日々の賜物か..
 
リンゴ「どーせ今も胸ないですよー」
口を尖らせて、ふんと視線を横に流した。
 
ティアゴ
「そろそろそれ忘れてよ。冗談だから」
ティアゴは困ったように笑い、リンゴの頭を撫でる。
 
リンゴ「・・・」
 
ティアゴ
「前に一時期バルナバさんがリリーさんにラゴステーキばかり差し入れしてた気持ちがよーく分かるよ。この細い身体みたら心配になる」
 
リンゴ「そんなに、細いかな...」
 
ティアゴ「蹴飛ばしたら粉砕しそう」
 
リンゴ「発想が怖い..」
 
ティアゴは組み敷いているリンゴの頰に手を伸ばした。リンゴはドキリとしてその目を見つめると、ティアゴはハッとした顔をして、リンゴから離れた。
 
ティアゴ
「危な..ここはいつ奴らがくるか分からないのに、思わず手を出すところだった」
 
まるで罠には引っかからないぞ、というような物言いにリンゴは笑った。
 
リンゴ
「ここにいると、居場所ってなんて表示されるんだろう?」
 
リンゴは起き上がり、交友欄からティアゴの居場所をみると禁断の森と表示されていた。
 
ティアゴ
「ここは、地図にものってないし、みんなに認識されていない場所。導きの蝶を使ってもここには案内してくれないらしい。イマノルが言ってた」
 
リンゴ
「そうなんだ...イマノルたちはニヴの丘にいるみたいだね」
 
ティアゴ
「ドルム山にニヴの丘に似たところがあるんだって。崖を通って危ないから、誰も近づかない。でも、転移石に一度登録するばいつでもいけるから、奴らはよくそこで会ってるんだって」
 
リンゴ(イマノルと随分話したみたい..)
「そうなんだ」
 
リンゴはキョロキョロと周りを見てから、
「えいっ」
 
ティアゴの胸に飛び込んだ。
 
ティアゴ「・・奴らに見られたら・・」
 
そう言いながらティアゴの腕は優しくリンゴを抱きしめた。
 
リンゴ「今二人はここにはいないよー」
 
ティアゴ
「ここで誘惑してくるなんて、悪魔だな」
 
リンゴ「頭を撫でてほしいです」
 
ティアゴ「・・はいはい」
 
苦笑まじりに、片方の手を頭に伸ばして優しく撫でた。
 
リンゴは両手を伸ばしてティアゴの首に巻きつけると、身を乗り出して、彼の唇に口づけをした。ティアゴは黙ってその口づけに応えてくれる。
 
息継ぎのため唇が離れると、
 
ティアゴ
「・・ずいぶん積極的だね...」
 
リンゴ「・・星の日、だから?」
 
ティアゴ
「ふぅん...でも、これ以上は...リンゴが思ってる以上に男は狼なんだよ」
 
リンゴ
「狼?普段、澄ました顔をしているティアゴ君も狼なの?」
 
ティアゴ
「・・そうだよ。あんまり誘惑してくると、リンゴが大変なことになるよ?」
 
といって、またリンゴを押し倒した。二人は何度もキスをしてから、ティアゴはリンゴの隣にごろんと横になった。
 
ティアゴ
「今日はこれで我慢する..」
 
リンゴ
「じゃあ、私も我慢するー」
 
二人は空を見上げた。ワフ虫が飛んでいて幻想的でまるで夢を見ているような、不思議な気持ちになった。
 
リンゴ「腕枕して?」
 
ティアゴ「我慢するんじゃなかったの?」
 
と言いながら、腕枕のために腕を伸ばしてくれた。リンゴはその腕に頭をのせて満足そうに笑う。
 
ワフ虫と星空が広がる光景に、この時間がいつまでも続けばいいのにと無言で見入っていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
それからどれくらい時間が経ったのだろうか。
 
 
 
 
誰かに肩を揺らされて、リンゴはハッとして起きた。
 
 
「起きて!!」
 
目の前に、アルシアがいた。
 
「!!!」
 
ティアゴがイマノルに起こされて仰天していた。
 
ティアゴ
「あれ?!」
 
イマノル
「今、夜4刻ですよ、朝まで寝てたらさすがにヤバイと思うんだけど」
 
ティアゴ
「知らないうちに寝てた...」
 
リンゴ
「起こしにきてくれたの?」
 
アルシア
「帰ろうとしたら二人がまだここにいるみたいだってイマノルが言うから..この時間になっても移動しないから、寝ちゃったんじゃないかって言うからきてみたの」
 
ティアゴ
「・・勘がいいことで・・」
 
ティアゴは立ち上がり、服についた葉っぱを手で払った。
 
イマノル
「俺たちもここでうたた寝したらこの時間まで寝ちゃったことがあるだけなんですけどねー」
 
アルシア
「ここっているとなんだか眠くなるのよね」
 
イマノル
「とにかく今すぐ帰ろう。朝になっても俺たちはいいけど、二人はマズイでしょう」
と、イマノルは消臭剤をティアゴにぶっかけた。
 
ティアゴ「・・・・・ありがとう」
 
ティアゴは複雑そうな表情で礼を言うとリンゴに
 
「一人で転移魔法ですぐ帰れる?」
 
リンゴ「うん、大丈夫だよ」
 
ティアゴ
「じゃあ、帰る。・・・イマノル、アルシアさん、起こしてくれてありがとう」
 
ティアゴは帽子を目深に被ると、転移魔法で帰って行った。
 
残されたリンゴに、二人の視線が突き刺さる。
 
アルシア「どういうこと?」
 
リンゴ「お昼寝したらしすぎちゃったみたい」
リンゴはあっけらかんと答えた。
 
アルシア「導師とデキてるんだよね?!」
 
リンゴ
「ティアゴ君は、綺麗な場所を教えてもらったからって案内してくれただけだよー。イマノル教えてくれてありがと♪」
 
イマノル
「導師が腕枕してたみたいだけど?それって、導師の言う魔銃師会の仲間、昔から知ってる女の子にすること?リンゴはリンゴで男みんなに腕枕してもらってるんだ?」
 
リンゴ
「イマノルに腕枕してもらったことないよ」
 
イマノル「それは当たり前」
 
リンゴ「導師は優しいから」
 
イマノル
「この前女の子に告白された時の対応みれば、導師は誰にでも腕枕するような奴じゃないよ」
 
 
 
リンゴ「・・・」
 
アルシア
「とりあえず、今日は遅いから帰りましょう」
 
話をしていたらあっという間に朝になる。
 
きっとティアゴは自宅に戻らないリンゴをベットの中で心配しているだろう。
 
 
アルシアの一言で解散となった。
 
 
 
リンゴはこの場所を転移魔法先に登録した。
 
 
 
登録すると
 
禁断の森?
 
とハテナマークがつけられていた。
 
 
家に帰るとヴェルンヘルはセシリアと眠っていた。
 
 
 
外で物音がした。
 
リンゴが家の外に出ると、旅人の装束を着た人が佇んでいる。
 
その人はサッと手紙をリンゴに渡してきた。リンゴは素早く手紙を開封すると、手紙に目を通す。
 
 
リンゴ
「これは何日前の情報ですか?」
 
旅人
「7日ほど前です。13日のことです」
 
リンゴ
「なるほど...いつもありがとうございます」
 
リンゴは茶封筒を渡した。中にはお金が入っていて、旅人の装束を着たものはそれを受け取ると、闇の中へ消えていった。
 
 
手紙には二つの町の名前が書かれ、一つは魔物に襲撃されて半壊、もう一つは壊滅的な被害を受けたとあった。
 
ヴェルンヘルか手に入れた情報とは違うものだった。情報が錯綜していて、なかなか届かないのかもしれない。
 
 
大きな不安を抱えながら、リンゴは眠りについた。