
早めに帰ろうとするとバーニスに酒場に誘われてリンゴは飲みにいくことに。酒場でバルナバとバーニーと合流する。
飲んでいると、Xとティアゴが入ってきた。バルナバは二人に飲もうと声をかける。
リンゴはティアゴとここ三日会ってなかった。
一年以上、ティアゴは夜になると現れて送ってくれていたので数日会わないということがなかった。
リンゴとティアゴは目が合ったが、どちらともなく視線を外した。
リンゴ
(この前は普通に別れたけど、やっぱり気まずい...)
X(......)
ティアゴは普段通りに、みんなと話をしていた。
少ししてリンゴは帰ることにした。ティアゴが立ち上がる。
「送るよ」
リンゴ
「もう子供じゃないから大丈夫だよ。ヤーノ市場にも用があるから..じゃあ。みなさん、お先に失礼します」
リンゴは駆け足で行ってしまった。
バルナバ
「ティアゴ君とリンゴちゃん、喧嘩でもしてるの?」
ティアゴ「いえ..なんでですか?」
ティアゴは再び椅子に腰かけた。
バルナバ「・・いつもと違うなと感じて」
察しのいいバルナバは、仲の良い二人が全く口をきかないでいたことに気づいた。
いつもならくだらないことで言い合ったりしているのに。
ティアゴ「そんなことありませんよ」
X「....もう、送る必要ないんじゃない?」
Xの指摘に、ティアゴは苦笑しながら頷いた。
ティアゴ
「確かにそうですね、習慣になっていてつい..」
バーニー(一年以上してたらそうなるね..)
帰り道。
山岳兵団と魔銃師会は方向が違うので酒場の前で別れる。
バルナバたちの姿が見えなくなってから、Xはティアゴをみた。
ティアゴはリンゴの居場所を確認していた、
X
「リンゴちゃん、どこにいた?」
ティアゴ
「ちゃんと自宅に戻ってるみたいです」
X
「そう、じゃあ帰りましょう」
二人は歩きだす。
X「ねえ」
ティアゴ「はい?」
X
「まさかだとは思うけど。
リンゴちゃんに手出したりしてないわよね?」
ティアゴ
「ーーーーそんなわけないじゃないですか」
X
「即答しなさいよ。なんで間をあけるの」
Xの声が厳しくなった。
ティアゴ
「ーー
リンゴは殿下の恋人ですよ。
手をだすわけないじゃないですか。」
X
「じゃあ、この前噴水通りの部屋から出てきたとき、なぜあなたの服が乱れていたの。リンゴちゃんと出てきたわよね」
ティアゴは僅かに動揺したが、それが顔に出ないよう冷静を取り繕った。
ティアゴ
「戦いの最中に服が乱れたんだと思います。」
Xはティアゴを厳しい目で見ている。戦いで服が乱れていたなら、一緒にいたXが覚えてるはず。
ティアゴ
「心配しないで下さい、殿下の恋人に手を出すほどの度胸は俺にはないですよ。それに俺、結婚してるんですよ」
では、とティアゴは早足で行ってしまった。
X(逃げたな..)