210年 始まりと終わりを彩る花火。 | エルネア王国モニカ国の暮らし。

エルネア王国モニカ国の暮らし。

エルネア王国の日々の備忘録です。妄想もかなりあります。モニカ国。他のゲームの事も気ままに書いていこうと思います。
多忙のためのんびり更新中です。アイコンは旧都なぎ様のきゅーとなクラシックメーカーより。

任天堂Switch版エルネア王国をもとに書いています。



 

 




可愛い娘が結婚して、寂しい気持ちのバルナバは珍しく禁断の遺跡に向かう

龍騎士になった彼は禁断の遺跡にはいることができる。

 

 

禁断の遺跡に向かう人影があった。

 

(あの人に声をかけて一緒に行くか..)

 

 

その人影はずいぶんフラフラしていた。

 

 

(あれは、、

 

ティアゴ君?)

 

ティアゴはずいぶん酔っているようだった。

 

酔ったまま禁断の遺跡に入ろうとしている。

 

 

バルナバは慌てて後を追いかけた。

 

 

バルナバ

「ティアゴ君?」

 

ティアゴ

「、、、、あれ?バルナバさんじゃないですか。奇遇ですね」

ティアゴの目は泳いでいて、呂律が回っていなかった。

 

 

バルナバ

「ティアゴ君ずいぶん酔ってるけど、そんな状態で禁断の遺跡はあぶないよ!」

 

 

ティアゴ

「酔ってませんよー」

酒くさいティアゴが酔っていないといっても説得力は皆無だった。

 

バルナバ

「かなり酔ってるけど..

家どこ?送るから..導師の居室か」

 

このまま放っておくとダンジョンに入ってしまう。

魔銃師の職業病だ..

 

 

ティアゴ

「大丈夫ですから、ダンジョンいきましょう」

ふらふらとした足取りでダンジョンに向かおうとする。

 

 

バルナバ

「まったく..」

 

 

バルナバはため息をついて、ティアゴを担ぎ上げた。

 

 

ティアゴは仰天した。

 

「ちょ?!離して下さい!」

 

バルナバ

「ダンジョンにいきそうだから家まで連行する」

 

ティアゴが抵抗するが、山岳兵団で鍛え抜かれたバルナバの腕力に、ティアゴはかなわない。

 

 

リリー

「、、2人ともなにしてるの」

 

 

きのこを取りにきたリリーに遭遇した。リリーは冷たい目でバルナバを見ていた。

 

 

リリー

「バルナバはそっちの趣味が..」

 

 

バルナバ

「いやいや、違うから」

 

誤解が多すぎる。

バルナバはすぐに否定した。

リリーは真面目すぎるゆえ、誤解されると非常に危険である。

 

ティアゴ「リリーさん!助けて下さい!」

 

リリー「なんかお酒くさくない?」

 

リリーは2人の近くに行ってティアゴの顔をのぞきこんだ。

 

リリー

「凄く酔ってるじゃない。呂律回ってないし..」

 

バルナバ

「これで禁断の遺跡に行こうとするから止めたんだよ..放っておくとダンジョン行きそうだから家まで送る」

 

リリー

「それがいいね。良かったねー、ティアゴ君。龍騎士に送ってもらえて♡」


 

ティアゴ「よくないですよ..」

ティアゴはぐったりしていた。

 

 

魔銃師会の前で、ローデリックという男は、バルナバに担がれているティアゴを見かけた。

 

ローデリック

「大の男が男に担がれてるってどーゆー状況?」

 

ティアゴ「ローデリック!」

嫌な奴に見られたとティアゴは思った。

 

バルナバ「導師、酔っ払ってるのにダンジョン行こうとするから..」

バルナバは簡単に説明した。

 

ローデリック「大方、なんかあったんだろ。大人しく寝とけ」

 

ローデリックはクスリと笑って去って言った。

 

バルナバ「何かあったの?」

 

ティアゴ「..なにもありませんよ..」

 

 

 

 

バルナバはティアゴを自宅に送り届けた。

 

家には誰もおらず、ティアゴをベッドに寝かせた。

 

ベッドに寝かすとティアゴはすぐに寝入ってしまった。

 

相当飲んだらしい。

 

まだ夕刻だ

 

こんなになるまで飲むなんて昼から飲んでるな

 

ティアゴ君は酒をそこまでのまずセーブしているのにこんなに酔うなんて珍しい、、

 

 

ティアゴがなにか寝言を言ってる

 

「リ..ンゴ」

 

バルナバ

(リンゴちゃんのことか?、、あの2人仲良いからな、、

、、まさかな、、)

 

ティアゴ

「それは椅子だから食べたら駄目だ..」

 

バルナバ「どんな夢みてるんだ..」

 

魔銃師会を出ると、そこでバルナバはXに会った。

 

X「あ、バルナバ。導師からメンバー変更の話聞いた?」

 

バルナバ「いや、聞いてないよ」

 

X「そうなの?朝一でバルナバのところに行ったはずなのに。」

 

バルナバ「さっき、泥酔しながら禁断の遺跡に入ろうとしてたから、家まで送って寝かせたところだよ」

 

X「え、何してるの、あの子..」

 

バルナバ「で、メンバー変更って、、明日は導師入れないんじゃないかな..どうせ暇だろうから導師のところ、ティムいれていいよ」

 

 

夕刻4。酒場に行くと、その話をしている人がいてリンゴの耳にも入った。

 

 

 

バルナバがティアゴを担いでいた  と

 

 

リンゴ(あの人たちなにしてんの..)

 

 

酒場にバルナバ、ルクレーシャ、ティムの三人が入ってきた。

珍しい組み合わせだなと思った。親子で酒場か..

 

バルナバさんが酒場にいた魔銃師と目配せし、魔銃師が頭を下げて、酒場から出ていく。リンゴの警護の交代らしい。

 

リンゴ

(今からバルナバさんが警護、、もとい監視か。明日の朝は誰だろう。ティム君に探りを入れよう。朝一にバルナバさんってことはないだろうけど、

勘のいいバルナバさん、ティアゴ君、Xさん、この三人だとつけられた場合まくのは大変そう)

 

バルナバさんたちは少し離れた席に座った。ティムだけがリンゴのところにやってきた。

 

ティム「こんばんは。今日は一人なんだね」

 

リンゴ 

「うん..ティム君少し話したいんだけどいいかな?」

 

ティム

「いいよ。父さんたちと飲んでも説教されそうだし..」

 

ティムはリンゴの向かいに座って酒を注文した。

 

ウィアラさんがお酒を運んできて、酒を飲みだしてからリンゴは雑談からはじめた。

 

リンゴ「珍しいね、ルクレーシャさんとバルナバさんとティム君でくるの」

 

ティム「.....そりゃ、父さんたちが気を遣って..」



リンゴ「?」

 

ティム「....姉さん、新婚だし...」

 

ティムは言いにくそうだった。

 

リンゴ「そ、そうだったね..」

*リリー時代、バルナバも結婚した時に親が気を遣って酒場にきていた話をしている

 

リンゴ「そういえば、バルナバさん、ティアゴ君のこと担いでいたってさっき誰かが話していたよ」

 

ティム「父さんが導師を..?!」

ティムは目を丸くした。そしてバルナバたちに向かって

 

「父さん、導師を担いでいたってどういうこと?」

 

バルナバ

「それが禁断の遺跡に入っていくティアゴ君を見かけたんだけど泥酔していたからやめるように言ったんだけど、ダンジョンに行くってきかないから家に連れて帰って寝かしつけてきたんだよ。今頃爆睡してるよ」

 

リンゴ(寝かしつけてきた、って..)

ティムとリンゴ、その場に居合わせた人たちが笑った。

 

ティムはリンゴの方に向き直った、

 

ティム「なるほど、それで急に父さんがリンゴさんの警護になったのか。夜は導師なのになんでだろとは思ってたんだけど」

 

リンゴ

「龍騎士に警護していただくなんて申し訳ない..」

 

ティム

「あの導師が泥酔ね..警護の仕事があるのに..らしくないな」

 

リンゴ

「その警護の話だけど最初に警護についたのはティアゴ君とXさんって話だよね。なんでその二人だったの?」

 

ティム「...なんでって..ああ。その二人じゃないと多分撒かれる、って判断..リンゴさん、なんであの二人にそこまで警戒されてるの?」

ティムは苦笑し、リンゴもさあ?も首を傾げた。

 

 

ティム「Xさん、面倒くさいのやだって言うし、だからといって導師一人で警護にずっとつくわけにもいかないから、山岳兵の若い衆がリンゴさんの警護。騎士隊の精鋭は殿下の警護についてるんだよ。魔銃師会は、陛下の警護に一人はギオルギー王子の警護。」

 

リンゴ「Xさんって自由な人だね..」

 

ティム「本当にね」

ティムは力強く頷いた。話し合いでどんなやり取りが行われたんだろう。

 

ティム「導師は気に入らないけど..導師がリンゴさんの警護に入ってるってことは、俺は殿下じゃなくてリンゴさんに敵の目がいってるって判断してるんじゃないかなーって思ってるよ。」

 

リンゴ(合ってますとも、その推理..)

「そんなことないと思うけど...明日ってそういえば、私の警護誰?」

 

ティム「...誰だったかな?」

 

リンゴはジッとティムが思い出すのを待つ。

 

ティム「.....なんで気になるの?」

 

リンゴ「え、なんとなく..」

 

ティム「明日は...リリーさんとXさん、バーニス隊長、アラルコス、夕方から俺が誰かと交代」

 

リンゴ(なにその豪華ラインナップ..!!)

「そ、そうなんだ..いつもと面子が違うねー」

 

 

ティム

「メンバー編成は、リリー隊長と父さん、導師、Xさんでやってるからよく分からないけど。どうやら、今日、不審な農業管理官が目撃されたとかで、リンゴさんへの警戒レベルがさっき上がったんだよ」

 

リンゴ「不審な農業管理官..」

 

ティム「農業管理官の代表、セスさんでさえ知らない人だから怪しいって。追いかけたらしいけど姿が見えなくなったらしい。農業管理官であるリンゴさんに近づくためなんじゃないかって。その話をしようと酒場にきたのに導師が泥酔してるんじゃな..」

 

リンゴ

(このタイミングでティアゴ君が潰れる..ある意味グッドタイミング..でも、本当にらしくないなぁ)

「まあ、Xさんがいるし、大丈夫だよー」

 

ティム

「そうだけどさ..やっぱり導師の力って凄いよ。あいつ、三年目のくせに実力あるから魔銃師会の連中、奴に敬服してるし」

ティムは苦虫を噛み潰したような顔で言った。

「いざというとき、泥酔してたら魔銃師会は混乱すると思うよ。あんな奴でも導師なんだね..」

 

凄いと認めつつも、気に入らないという気持ちがひしひしと伝わってきてリンゴはクスクス笑った。

 

リンゴ「ティアゴ君は、やっぱり凄いよね..」

 

ティム

「...リンゴさんと導師ってやけに仲がいいね」

 

リンゴ

「私が赤ちゃんの時からの付き合いだから」

 

(今の話を聞く限り。現場での発言力やら仕切っているのはティアゴ君とXさん。リリー隊長とバルナバ兵団長はその指示に従っている。ティアゴ君が明日の朝まで動かないとなると..)

 

リンゴはお酒を飲みながら考えた。

 

(お母さんとXさん、バーニスちゃん、次期プラマー家隊長アラルコス..この4人をまけるかな..)

 

リンゴの様子にティムは違和感を覚えた。

 

 

 

 

夜はふけ、リンゴは酒場をあとにする。ルクレーシャとバルナバ、ティムも帰るということで後ろをついてきた。

 

帰る途中、ヴェルンヘルに会う。ヴェルンヘルの周りにはリリーとジェレマイア、エドモンドという精鋭が警護していた。

 

ヴェルンヘル

「リンゴ!今帰り?一緒に帰ろう」

 

リンゴ「うん!」

 

2人が合流したことだ、リリーとバルナバは目配せした。ここからリリーたち騎士隊が警護に入る。

 

ヴェルンヘル

「ねえ、やっぱりおかしいよ。なんで俺の周りこんなに人がいるんだろう。リンゴにもバルナバ兵団長がいるしどうなってるの」

 

リンゴ

「バルナバさんたちは、酒場からの帰りが偶然一緒だったんだよー。エドモンドさんたちも偶然でしょ」

 

ヴェルンヘル

「そう、なのかな..」

 

殿下は納得したようには思えなかったが、リンゴと共に帰宅する。

 

 

 

そして翌日。

 

 

リンゴはあまりよく寝れなかった。みんなで朝食を食べようと思って食卓に向かおうとした時

 

 

 

パァンパァンと破裂音がした。

 

 

 

リリー「?!」

 

ジェレマイアが慌てて、部屋から飛び出していく。

 

リリー

「リンゴたちはここにいて!」

 

リリーもジェレマイアの後を追った。リンゴもエルネア城を出ると、空には虹色に輝く光が打ち上がっていた。

 

リンゴ(ーーこれは、レッドが言ってたやつ?花火がどうとか言ってた..これが、騒ぎ?)

 

Xさんがやってきた。

 

X「リリーたちは?」

 

リンゴ「あの音に気づいてから出ていって何処かに行ってしまいました」

 

そこに転移魔法でティアゴもやってきた。

 

リンゴ

(うわ、復活してる..二日酔いで潰れてるかと思ったのに)

 

リンゴの視線に気づいたティアゴは

「・・今、一瞬嫌そうな顔したでしょ?」

と、探るような目を向けた。

 

リンゴ

「そ、そんな訳ないよ.....っていうかティアゴ君、大丈夫?泥酔してバルナバさんにお持ち帰りされたんでしょ?」

(アゴ君には一瞬たりとも油断できない..)

 

ティアゴ

「...えっ?!お、お持ち帰りって..家まで送ってもらっただけで..へんな言い方しないで」

(無理矢理送られたんだけど...)

 

リンゴとティアゴのふざけたやりとりの横でXは険しい顔をして、空を見上げていた。

 

X

「あの花火の魔法はレッドよ!」

 

ティアゴ

「あの男の魔法なんですか?じゃあ、近くに..」

 

X「レッドは、祖国では光の魔術師と呼ばれていたの。特にあの花火魔法が得意で好んで使っていたの」

 

ティアゴ「...この時点で使うってことは誘導でしょうか?奴の狙いは前回同様、ここエルネア城の可能性があります」

 

 そこに騎士隊のほとんどの隊員と、山岳兵が数人やってきた。

 

エドモンド

「大変です!北の森に、魔獣が多数出現しました!どれもかなり強く、リリー隊長とジェレマイアさんが応戦していますが、かなり苦戦しています!」

 

ティムが転移魔法でやってきた。

 

「伝令です!洞窟から多数の魔人どもが出現しました!山岳兵は全員ただちにドルム山に戻り討伐に参加せよとバルナバ兵団長からの命令です!ただちにドルム山に!」

 

山岳兵たちにどよめきが起こる。

 

ティアゴ「山岳兵は、ドルム山に戻って応戦を。騎士隊は数人はここに残ってあとはリリーさんたちの応援を。俺は遺跡を見てきます」

 

カリナ・ウルジーが血相を変えて転移魔法で現れた。

 

「導師!禁断の遺跡やカルネ遺跡から古代兵器が多数現れ、ダンジョンの外に溢れるように出てきています!魔銃師会と、そこに居合わせた国民数人で応戦していますが、苦戦しています!」

 

X「ーーー応援にいきましょう。導師。ここの警備、騎士隊にお任せしますね?」

 

ティアゴ

「心配ですが、仕方ありません..早く片付けてきましょう」

 

セイディ「ここの警備はお任せ下さい」

セイディは頷いた。

 

ティアゴたち魔銃師会、山岳兵たちはそれぞれの場所に転移魔法で向かっていった。

 

 

セイディ「じゃあ、リンゴさんはお城の中に..」

 

リンゴ「はい、分かりました。部屋にいますね」

 

リンゴは部屋に戻った。セイたちがワクワクして部屋にいた。

 

セイ「バグウェルがきたか?!」

 

モモ「わーい!!」

 

セイとモモが部屋から駆け出して、エルネア城の外に出る。騎士隊のマキシムとセイディが慌てて追いかけた。

 

 

リンゴ(今だ...!)

 

リンゴは転移魔法を使って、エルネア城の城門までやってきた。

 

素早くそこで旅人の服に着替える。

 

 

城門は僅かに開いていた。

 

 

リンゴは息を飲んで、城門から外に出た。

 

門の近くには言われたとおり、馬がいた。

 

 

リンゴはゆっくり跨ると、馬は静かに走り出した。

 

 

 

 

*あとがき*

 

 

レッドとの対戦は、すぐに終わります。あまり引っ張らないと決めています。

 

 

いつも拙い文章にお付き合いくださりありがとうございます。