任天堂Switch版エルネア王国をもとに書いております。
この日、バーニスちゃんの出産予定日。
バルナバさんも一緒だったから、私に用があるのかと思ったら、
娘を追っているのか尾けているのか、父親の姿だった。
この時は知らなかったけど、メーベルさんは数日後結婚する。この時点では婚約マークないからバルナバさんは何か察していたのかな?
珍しく、朝早くからティアゴ君。
ティアゴ「ハーブ摘みなんかどう?」
多忙な導師の誘いを断れるはずもなく、同行することに。
リンゴ「うん!いいよ」
ハーブを摘んでるとき、ティアゴ君は自分から提案したくせにすごくめんどくさそうだった。
ティアゴ君の探索ポイントが心配になってきた。
魔銃師にいられるレベルではあるけれど、導師がいきなり魔銃兵に落ちるなんてことあってほしくないなぁ。
あとで探索に誘おうかな..。
リンゴ「こんなに早い時間に珍しいね」
草をむしるように取りながら聞いた。
ティアゴ「たまにはハーブ摘まないと足りなくなるし..リンゴの顔でも見ておこうと思って」
リンゴ「・・・」
ティアゴ
「リンゴのことだからラダに怯えられてるんじゃないかって仕事ぶりを見にきたんだよ」
リンゴ「そう言うと思ったよ..」
そのあと。
ティム君から仲良し申請。
これでダンジョン連れ出せるか!
よーし今度ティアゴ君とセットで連れ出してみよう。
リンゴ「早速だけど、山岳兵団は、殿下の警護についてるの?」
ティム「そうだけど...どうなってるの?一体」
ティムは声を潜めた。
「どうやら、導師とXさんは、リンゴの警護に入ったらしいよ?これは本人に言ってないらしいっていう話だったけど..」
リンゴ「私の警護..?!」
さっきのハーブ摘みはそのためか!!
(だからめんどくさそうだったのか!)
ってことは今もXさんかティアゴ君、魔銃師会の誰かが警護についてる?!
ティアゴ君が夜迎えにくるのは恒例のことだから気がつかなかった...
ティム「殿下と付き合いだしたからその恋人も、ってことなんだろうけど..俺、父さんに言われて今日はリンゴちゃんの警護担当だよ、、さっき導師と交代したところ。だから近くウロウロしてるけどあんまり気にしないで」
リンゴ「..そ、そうなんだ、お世話になります」
ティムと事前に交友関係を作っていて良かったと心底思った。
警護についてるならと、ティムを釣りに誘った。
☆
ついさっきまでのティアゴとティム。
二人は魔銃師会の前にいた。リンゴがすぐ近くにいるからだ。
二人は顔を合わせてムスッとしている。
すれ違いざまに
ティアゴ「じゃあ、あとよろしく」
ティム「了解です、導師」
ティアゴ「リンゴにまかれるなよ」
ティム「......気をつけます」
(なんか腹立つな..)
その日の夜。
この時間、きっと痛いだろうに、山岳兵の隊長なだけあって気丈に耐えている。
バーニスちゃんは可愛い男の子を出産した。
名前は
ゴライアス..
分からない
ミラー家の名付けが、私には分からない...
(プレイヤーにはちょっと難しい..向こうの名前の知識がないもので)
ゴライアス君、抱っこさせてくださーい♪
可愛いー!!
ゴライアス....
13日。
牧場で突っ立っているティアゴ君を追ってきたイラリオ君。
リンゴ「イラリオ君は今日も可愛いねー。礼儀正しいし、パパに似ないできっとママの教育がいいんだろうね」
ティアゴ「遠くから俺をディスるのはやめろ」
離れた場所からティアゴが反応する。
朝一の警護はティアゴ君なのかな。多分夜もティアゴ君、昼間はきっとティム君だ。見知った顔の人を寄越すのは周りに違和感を与えないためかもしれない。
しかし、導師が突っ立っているのは目立つ。
普通に赤い服だから目立つし、普段いないから農場管理官たちが訝しげにティアゴ君をみている。
続いてアーロン。
アーロン君お誕生日おめでとう♪
やはりティム君がきた。
リンゴ「ティム君が警護?」
ティム
「うん、今日は俺が来るまでが導師で、次は俺、夜は導師」
リンゴ「なるほど」
リンゴは洞窟で鉱石を掘り、その帰りに殿下を見かけたので声をかける。
ヴェルンヘル
「なんか最近、人にすごく見られてるような気がするんだけど気のせいかな?」
リンゴ(気のせいじゃないと思うよ、殿下..近くにいる山岳兵、全部警護だと思う..!)
*殿下には警護がかなりついている。
☆
ルーク目線
川辺でジェレマイアさんが立っているので声をかける。ぼんやりと川で釣りをしている殿下を見ている..
ルーク「ジェレマイアさん、釣りでもどうですか?」
ジェレマイア「ごめん、今手が離せなくて」
ルーク「..手が、離せない..?」
ジェレマイア「(こうみえて護衛中なんだよ)最近、瞑想するのが好きでこうみえて瞑想で忙しくて」
ルーク「そうなんですか..お邪魔しました..」
近くに騎士隊のセイディがいる。
友人に声をかけられているが、
「ごめんなさい、今ちょっと瞑想してて手が離せないのです」
ルーク(騎士隊では瞑想が流行ってるのかな..?)
警護をしていることを誤魔化すための言い訳、瞑想。騎士隊で流行っているとだんだん知れ渡り、国民の中でも密かなブームに..ならないか。
仕事をしていると同じ職場のヒラリーさんを見かけたので挨拶♪バルナバさんの妹さんだよ。
14日。
ヴェルンヘル殿下と初デート。
この警備の中のデートなんて、正直気がひけるけど..
ヴェルンヘル
「やっぱり視線を感じる。最近周りに騎士隊の人や、普段探索に出てる魔銃師会の人もよくいるし、なんか変じゃない?」
ヴェルンヘルはかなり違和感を感じているようだった。
リンゴ「たまたまじゃないかな?」
訃報が入った。
長年、騎士隊の重鎮として、時には厄介な銃使いをリリーたちと違う向こうの山で抑えていてくれたサクラさんが亡くなった。
これで、銃使いを抑えられる貴重な戦力が減った。
(サクラさんがいないと、向こう誰が抑えるんだ..)
サクラさんは大剣を使いながら絶対銃に負けない人だった。
騎士隊にとって、大きな大きな痛手だ。
アマベルのお母さんだ。
(サクラさんは1番右側の茶髪の女性。緑色の髪の毛の人の前)
スマホ版のパスポートで、スマホ時代から居て、
時にはリリーの前に立ちはだかった、強い強いサクラさん。
ありがとう。
リンゴはミラー家の前にいた。マルチネス家からティアゴが出てきて、バッタリ会った。
ティアゴ「..ミラー隊長の家に用なの?」
リンゴ「うん!ゴライアスに会いにきたの。さっきレドリーにも会ってきたよ」
ティアゴ「それはどーも。レドリー、暇だと思うからたまに顔みせてやって。じゃあ」
リンゴ「待って!ティアゴ君もゴライアス抱っこしていこーよ!」
ティアゴ
「え、いいよ..俺が抱いたらミラー隊長いい顔しないと思う..」
リンゴ
「ーーー私、知ってるんだからね..」
ティアゴ「なにを?」
リンゴ
「ティアゴ君!実は子供好きだってこと!」
ティアゴ「......」
リンゴ「ティム君に突っかかるのも、まだ子供っぽさが抜けてないから!私に構うのも子供だと思ってるから!子供にくさいってつっかかるのは子供が好きだからだよ!それに星の日に子供たちに追いかけられるのは子供好きだから!子供嫌いな人に子供はよりつかない!」
リンゴ「これ!証拠の写真!ティアゴ君子供にすごく懐かれてる!」
リンゴ
「ティアゴ君は絶対子供好きだよ!」
リンゴの力説に、ティアゴは聞こえないふりをした。
ティアゴ「...さて、帰るか」
リンゴ「なんでスルー?!」
ティアゴがリンゴの横を通り過ぎようとすると、リンゴがその腕を掴んだ。そして無理矢理ミラー家に連れ込んだ。
ティアゴ「ちょっと、離して..」
渋るティアゴを引っ張って、二階に上がるとちょうどバーニスがゴライアスの近くにいた。
導師の姿にバーニスは驚いていた。
バーニス「い、いらっしゃい..導師、珍しいっていうか初めてですね?」
ティアゴ「...お邪魔します..」
ティアゴは口数は少なく、困ったようにリンゴに視線を送った。まるで助けを求めるような視線を送るティアゴにリンゴは怪訝そうに見た。
リンゴ「...?」
普段話してるのに、どうしたんだろ?
少し考えて、リンゴは思った。
普段は仕事の話やら目的があって2人は会話している。完全なるプライベートだと、特に話すこともない、しかも2人は一匹狼同士...
リンゴ(もしかしてティアゴ君って、ほかの人とはあんまり喋らない人なんじゃ..)
リンゴ「ゴライアスに会いにきたのー。抱っこしていい?」
バーニス「もちろん!」
バーニスはにっこり笑って喜んだ。
リンゴはゴライアスは抱っこして話かける。ティアゴがそっと出て行こうとするので、ティアゴにゴライアスを抱かせた。
ティアゴ
「なっ..!急に渡すなよ、赤ん坊が驚くだろ」
ティアゴはため息をつきながら、ゴライアスを高々と上げた。
ゴライアスは嬉しそうに声をあげる。ティアゴの顔が心なしか緩んでいた。
バーニスとリンゴが顔を見合わせた。最近じゃ気難しそうにしているティアゴが見せない表情だった。
ティアゴ「..なに?」
2人の視線に気づいてティアゴが聞いた。そっとゴライアスをベッドに寝かせた。
リンゴ「ゴライアス、可愛いよね!」
突っ込むとティアゴの機嫌が悪くなりそうだから触れないでおくことに。
ティアゴ「うん、可愛いね。ミラー隊長、出産したばかりなんですから無理しないで下さいね」
バーニス
「え、あ、はい!ありがとうございます」
ティアゴの優しい言葉にバーニスは困惑しつつ、にっこり笑った。
元々ティアゴは、毒舌ではなかったし、こういう性格なのだが、山岳兵団と騎士隊と衝突した日から誤解されていた。
そこにバーニーが入ってきた。
バーニー「あれ?リンゴちゃんにティアゴ君?」
ティアゴ「こんにちは」
バーニー
「こんにちは。珍しいね、この家にいるなんて。ゴライアス、今日はご機嫌かなー?」
バーニーはゴライアスを抱き上げた。ゴライアスはきゃっきゃっと声をあげて喜んでいる。
バーニー
「ゴライアスは可愛いなぁ。バーニス、ゴライアスが一歳になったらまたすぐ子供作りなよ」
バーニス「な、なんで?!」
バーニー「バーニスの子供は可愛いからだよ」
バーニス
「バ、バーニーのところが作ればいいじゃん!」
バーニスは少し赤くなってバーニーを蹴った。
ティアゴとリンゴはそっと家を出た。
リンゴ「バーニスちゃんって..もしかして..」
ティアゴ
「ミラー隊長は、バーニーさんのこと好きだよね。正確には昔好きだった」
リンゴ「え?!ティアゴ君知ってたの?」
ティアゴ
「ミラー隊長と同世代だから同じ教室で学んでたし。嫌でも分かるよ、小さい頃からミラー隊長はバーニーさんしかみてなかったよ」
リンゴ「そうだったんだ..」
ティアゴ
「鈍いっていうのは、時に残酷だな...」
先ほどのやりとりをみて、ティアゴはバーニスに同情した。
リンゴ
「鋭いのも、時には困るけど..」
リンゴは小さい声で呟いた。
ティアゴ「何か言った?」
リンゴ「ううん、独り言」
2人は山岳兵団の村を後にした。