リンゴの憂鬱。 | エルネア王国モニカ国の暮らし。

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エルネア王国の日々の備忘録です。妄想もかなりあります。モニカ国。他のゲームの事も気ままに書いていこうと思います。
多忙のためのんびり更新中です。アイコンは旧都なぎ様のきゅーとなクラシックメーカーより。

任天堂スイッチ版エルネア王国プレイ日記です


私はリンゴ

リンゴ・フォード。



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パパもママも騎士隊に入っていて
ママは騎士隊隊長で、龍騎士。
私の自慢のママ。

妹のモモ、産まれたばかりのセイ。
とっても可愛い。

2人はそれぞれカミサマから授かった才能持ちなんだって。


私は持ってない


きょうだいで1人だけ、なんの取り柄もない。


なんで?


私は、カミサマに嫌われてるのかな..

私..なにかした?





セイが眠る騎士隊長の居室

セイをあやしているとだれかきた。

バルナバさんだ。

「やあ、リンゴちゃん」

「こんにちはー!」
リンゴは元気よく挨拶をした。

「リンゴちゃん偉いね、弟の面倒みてるんだね」

「うん、私お姉さんだからね!」

バルナバはリンゴの頭を撫で撫でしてから、セイを抱き上げてあやした。

「セイ君は優しいお姉ちゃんをもって幸せですねー」

「あうー♬」
セイは嬉しそうに声をあげる。


幸せ?

私がいて幸せ..?


リンゴが悲しそうな顔でジッとバルナバの顔を見上げた。その様子に気がついたバルナバはセイをベットに寝かせて、膝をついて目線をリンゴと同じ高さにした。

「どうしたんだい?なにかあったの?」

「.....」


リンゴは俯いた。

バルナバさんは、エレクの翼持ちだった。

私の気持ちなんて、きっとわからない..


バルナバはリンゴの頭を優しく撫でた。

「言いたくないなら言わなくてもいいよ。
もし言いたくなったらいつでも言って。俺じゃいいにくいならママやパパに相談してごらん」




「......................あのね、私...なんにもないの」
バルナバの優しい眼差しに、リンゴはポツリポツリと話し出した。


「モモやセイは、カミサマから才能もらったのに私だけないの..私だけどうして?2人はあるのに私だけない、、私はいらない子..」
リンゴの目から涙が溢れた。


「リンゴちゃんがいらない子なんてことあるわけよ。ママたちもモモちゃんたちも俺もみんなリンゴちゃんが大好きだよ」

「 バ、バルナバさんはエレクの翼もらってるからリンゴの気持ち分からないんだよ」
メソメソ泣きながら、リンゴは意地悪なことを言った。


「うーんたしかにエレクの翼持ちだけど...

リンゴちゃんのママって才能持ちだっけ?」


「持ってない..」



「俺、リンゴちゃんのママにエルネア杯で負けた。覚えてるよね。天賦の才持ちでも、負けるんだよ。
天賦の才を持ってないママは勇者になって龍騎士になった。天賦の才を持ってる俺よりすっごく偉くて凄い人になったよ」

バルナバはリンゴの頭をポンポン叩いた。


「才能なんて、オマケでしかないんだよ」


「...うん」
リンゴはコクリと頷いた。

少し、気が楽になった。


「ありがとうございますバルナバさん!
私少し探索してくるー!」

私も強くなる!

モモたちに負けないように頑張る!!


勢いよく走っていくリンゴの後ろ姿を、

リリーは無言で見送り、騎士隊長の居室に入った。


「ありがとう」

リリーはセイをあやすバルナバに礼を言った。
バルナバは微笑んだ。







あとがき

天賦の才なしの両親から生まれた三人の子ども。

下の二人には天賦の才を授かり一番うえは授かることはできませんでした。

きっと本人が分かるようになったら気にするだろうなぁ、と思って書いたストーリーです。

三人中二人授かれるってすごいなー。確率上がったんでしょうか?


人の人生は、才能だけでは決まりません。

リンゴには強く生きてほしいです!