マグ超アップ

こんにちは、ねこです。カルです。

こう毎日お天気が続くと、お正月に行ったおかあさんの実家を思い出す。

毎年、夏と冬の2回、家族で愛知県にあるおかあさんの実家へ行くんだけど、
大きな階段や広いお庭があって、駆けっこしたり、かくれんぼしたり、
お庭を探検したり‥とても楽しい。

そこに、マグネシウムっていう(みんなはマグって呼ぶ)ぼくの妹がいて、
いつも最初はヨソヨソしいけど、すぐになれて一緒に遊んだりしてる。

マグは、妹といっても本当の妹ってわけじゃないんだな。

ぼくの掛かりつけのサイトウ動物病院に行ったとき、
里親を探すためにマグが預けられてた。

兄妹何匹かで捨てられてて、他の子はみんな貰われていったんだけど、
この子は発育が遅れてて右目が病気になっちゃってるから
貰い手はないかもって‥。

それで、可愛そうに思ったおかあさんたちは、
「もし、どうしても里親が見つからなかったら連絡して下さい。」
って言っちゃったんだ。

それで結局、マグはぼくんちに来た。
最初は名前はなかったけど、ぼくと同じように
おとうさんがマグネシウムって名前をつけた。

小さくて痩せてて、すごくぼくに遠慮してて‥
なんかぎこちない感じだったけど、しばらくするとぼくらは仲良しになった。
ぼくの後をずっとついてくるようになって、
同じごはん食べて、ジャレ合って遊ぶようになった。

ひっとしたらアイツ、
ぼくのこと自分のおかあさんだと勘違いしてたのかもな?

でも、マグが大きくなって、
おかあさんのおかあさんが寂しいって言い出したから、
おかあさんの実家に貰われることになった。

それ以来、別々に暮らしてるけど、毎年必ず、夏と冬には会える。
そばにいると、うざったくなることもあるけど、
遠くにいるときは思い出したりしちゃうんだな。

アイツ、どうしてるかな?




ベランダ


こんにちは、カルです。ねこです。

ぼくの家はマンションの4階で、
ベランダからいろんなものが見える。
ぼくは毎日、ベランダから見える建物や道路や電車の線路を
眺めることが日課なんだな。

ときどき黒い大きな鳥が‥カラスっていうらしいんだけど、
そいつが遊びに来て、ぼくに話しかけてくる。
何を言ってるのかは分よくからないけど、
ぼくはたまに飛んでくるそいつがなんだか好きなんだよな。

おかあさんたちは、からかわれてるだけだよっていうけど、
ぼくはそんなことはどうでもいいんだな。

その黒いヤツはいろんなとこに自由に行けるから、
どんなとこに行ったか聞いてみたくて、
空を飛んでるときはどんな気分なのか知りたくて、
よくカラスの声を真似して話しかけてみたりしてた。

クワゥアァー、コワゥクアァー‥

だいたい、返事は返ってこないんだけど、
たまに一回飛んで、くるっと回ってまたもとのところにもどったりする。

(たぶん、それが返事だったんじゃないかな?)

ぼくはおもしろくて、何度も何度も話しかけた。
それをおかあさんが聞いてて、

「なあに?カル、カアカアとお話してるの?上手ね。」

って、言われたりすると、ちょっと恥ずかしくなってやめちゃうんだけど、
ひとりになったとき、またその声で鳥を呼んでみたりするんだ。

ここに引っ越して来たころは、隣に大きな木の林があって、
カラスはその木にとまって、ぼくによく話しかけてきたもんだけど、
今はそこが駐車場になって木がなくなっちゃったから、
鳥も止まる場所がなくなっちゃったから、あんまり来なくなっちゃった。

だから、最近はあんまりその声を出すこともなかったんだ。
でも今日、ベランダの柵に
名前はわからないけど茶色い小さな鳥が止まってた。
ぼくは脅かさないように近づいて、久しぶりにあの声で話しかけてみた。

クワゥアァ‥(どっから来たの?)

鳥は何も答えなかった。
ぼくをじっと見て、すぐに飛んだ。

コワァクアァ‥(どこ行くの?)

ぼくは飛び立った鳥にそう言ったんだけど、きっと、聞こえなかったかもな。

あっ、部屋の中にいるおかあさんに聞こえてたりして‥。
もし、聞いてたら恥ずかしいな。
何か言われても知らん顔しよう。




あくび


こんにちは、カルシウムです。

天気がいいから、あっちこっち動きまわってた。
玄関の下駄箱の上、洗面所の洗濯機の上、
おとうさんのパソコンデスクの上、キッチンの冷蔵庫の上‥。
ぼくがひとりで行けるウエはほとんど全部制覇したけど、
‥なんだかしっくりこない。

このごろなんだか刺激が足りないんだな。
自分で言うのもおかしな話だけど、
ぼくは本来、陽気で遊び好きなネコなんだ。

たとえひとりでだって、結構楽しく遊べる性格。
でも、このごろなんか落ち着いたっていうか‥やっぱり、年かな?
ワクワクとかドキドキとかあんまりしなくなった。
昔は何見ても、何やってもドッキドキして楽しかったのになぁ‥。

ただ、今でもかくれんぼだけは別。
おかあさんやおとうさんと追いかけ合っこして、
そのまま隠れてると見つからないかハラハラ、ドキドキして楽しい。

だから、おかあさんを誘ってみた。

おかあさ~ん、あそぼ!

「な~に、カル。」

ぼくは、爪を立てずにおかあさんの足を引っ掻くまねをした。

「どうしたの?カル。さっき、ごはん食べたでしょ?」

う~ん、おかあさんわかってくれないな。
ソファに座ってるおかあさんの肩に足をかけて
顔を近づけてクンクンしてみたけど、
ぼくが誘ってること気が付かないみたいだ。
ずっと編み物してる‥。

ぼくは諦めて、ひとりでかくれんぼすることにした。
どこに隠れようかな?
お風呂の中か‥、押入れの中か‥?

寝室へ行ってベッドの上に乗ると、布団がいい感じにもり上がってた。
ちょうどぼくひとりが入り込める洞窟みたいだ。
ぼくは中にもぐりこむ。
頭をひねりながらもっと奥に進むと、
ぼくが入ってきたところがボサッて閉まった。

真っ暗であったかくて、なんかいいな‥。
ここなら見つからないかな?
おかあさん探してくれるかな?

そのままぼくは眠っちゃった。

どれくらい眠ったかわからないけど、
目が覚めたときおかあさんの声がした。

「カルーッ、カルー!‥どこ?!」

あれ? おかあさん、大きい声で呼んでるぞ‥。
‥どうしたんだろ?
ぼくがもぞもぞ動いたら布団がバサッとはがれた。

「カルーッ、ここにいたの?!あ~心配した。
 どっか行っちゃったと思って探したのよ。」

そしたらおかあさん、ぼくを抱き上げて強く抱きしめた。

ぼくはキョトンとするしかないよね、こういう場合‥。
おかあさんって変だな、かくれんぼしよって言ったのに‥。
ま、いいか、探してくれたんだし‥。

お腹すいたな。
カニカマくれるかな?