あくび


こんにちは、カルシウムです。

天気がいいから、あっちこっち動きまわってた。
玄関の下駄箱の上、洗面所の洗濯機の上、
おとうさんのパソコンデスクの上、キッチンの冷蔵庫の上‥。
ぼくがひとりで行けるウエはほとんど全部制覇したけど、
‥なんだかしっくりこない。

このごろなんだか刺激が足りないんだな。
自分で言うのもおかしな話だけど、
ぼくは本来、陽気で遊び好きなネコなんだ。

たとえひとりでだって、結構楽しく遊べる性格。
でも、このごろなんか落ち着いたっていうか‥やっぱり、年かな?
ワクワクとかドキドキとかあんまりしなくなった。
昔は何見ても、何やってもドッキドキして楽しかったのになぁ‥。

ただ、今でもかくれんぼだけは別。
おかあさんやおとうさんと追いかけ合っこして、
そのまま隠れてると見つからないかハラハラ、ドキドキして楽しい。

だから、おかあさんを誘ってみた。

おかあさ~ん、あそぼ!

「な~に、カル。」

ぼくは、爪を立てずにおかあさんの足を引っ掻くまねをした。

「どうしたの?カル。さっき、ごはん食べたでしょ?」

う~ん、おかあさんわかってくれないな。
ソファに座ってるおかあさんの肩に足をかけて
顔を近づけてクンクンしてみたけど、
ぼくが誘ってること気が付かないみたいだ。
ずっと編み物してる‥。

ぼくは諦めて、ひとりでかくれんぼすることにした。
どこに隠れようかな?
お風呂の中か‥、押入れの中か‥?

寝室へ行ってベッドの上に乗ると、布団がいい感じにもり上がってた。
ちょうどぼくひとりが入り込める洞窟みたいだ。
ぼくは中にもぐりこむ。
頭をひねりながらもっと奥に進むと、
ぼくが入ってきたところがボサッて閉まった。

真っ暗であったかくて、なんかいいな‥。
ここなら見つからないかな?
おかあさん探してくれるかな?

そのままぼくは眠っちゃった。

どれくらい眠ったかわからないけど、
目が覚めたときおかあさんの声がした。

「カルーッ、カルー!‥どこ?!」

あれ? おかあさん、大きい声で呼んでるぞ‥。
‥どうしたんだろ?
ぼくがもぞもぞ動いたら布団がバサッとはがれた。

「カルーッ、ここにいたの?!あ~心配した。
 どっか行っちゃったと思って探したのよ。」

そしたらおかあさん、ぼくを抱き上げて強く抱きしめた。

ぼくはキョトンとするしかないよね、こういう場合‥。
おかあさんって変だな、かくれんぼしよって言ったのに‥。
ま、いいか、探してくれたんだし‥。

お腹すいたな。
カニカマくれるかな?