前回帰った際は、仏の用事だったので、仏の用の際に重ねて墓参りや仏の用を足すのは私の実家のほうでは禁じられているから行けなかった。
米と七色菓子を持って、心臓破りの坂を登り、祖父母の眠る墓と伯母の眠る篝屋の墓、そして私を我が子同然に可愛がって下さった祖父の叔父の墓にお参りしてきた。
うちの墓は父が若い頃に気張ってやり直してある。
祖母が「立派な塀がなければ私が風邪をひく」と生前から嘆いていたので、立派かどうかはわからないが塀もやり直し、これまた祖母の要望の木と花を植えてある。
バケツの上と下には薄氷が張っていた。
今日は特に寒い。
うちと長原の墓には水受けを掃除する為のピンクの柄のついた以前のものと違うタワシが備え付けてあった。
これは、母か父の気配りだろう。
また、篝屋とうちの墓には100円玉が1枚ずつ備えてあった。
これは叔母か大内か。イセ子お姉さんだろうか。
それぞれの墓の水受けをたわしで擦り洗いし、水をあげ、供物を備え、造花を整え、3界さんへも同様にし、拝んできた。
一番最後に無縁仏にもお参りする。
海で亡くなり、身元が分からない方々を祀った墓だ。
お盆は20箇所お参りするが、普段はこれが私の墓参りパターン。
菓子や米を備えると途端に烏が群がる。
寺のお坊さんは烏が供物を平らげるのは仏の代わりであるから良いことなのだと言っていた。
しかし、墓を移動する間、ずっとついて回られるのはそら恐ろしい。
墓参りや神社にお参りする時、私は会話する。
だから長い間集中していた私に皆は何を熱心にお願いしておったのかと尋ねる。
お願いごとというか、「見守っていて欲しい」と願ったり、家族が無事に過ごせたことを感謝することはあるが、私はそんなに願うことはない。
死んでからまで都合よく頼みごとをされてはたまらないのではなかろうか。
私は会話をし、平穏を静かに祈るだけだ。
家に帰って、今朝方病院で亡くなられたお向かいに住むおじいさんにもお線香をあげに行った。
ひと段落して家の中が落ち着いた頃だろう。
おじいさんもおばあさんも小さい頃から私達兄弟を可愛がって下さった。
優しい人だった。
そして、お姉さんも。
娘2人を嫁に出し、ずっと2人暮らしだった。
近くに嫁いだお姉さんのほうが頻繁に来て面倒を見ておられたのだが、私はこの2番目のお姉さんの人を見る柔らかい目が好きだった。
嫁がれてすぐに旦那様は亡くなられたが、お舅さんとお姑さんが可愛がって下さったとかで、そのまま嫁ぎ先に残って子育てをし、難儀な事に両方の親の面倒を見ておられたそうな。
お線香をあげたあと、かける言葉が見つからず、じっとしていると「いつもおでこに天花粉をつけていたね」と笑われた。
それは知らなかった。
母によれば私のオムツまでも替えてくださっていたそうな。
誰かの面倒をみるという事は巡る。
うちももうそこまで来ている。
数年前ぐらいから親の体が心配で夜眠れないことがあったのだが、一昨年と去年はそれが深刻化して胃が痛くて、はらわたが煮えくり返って眠れない状態にまでなった。
考えるのはよそうと思いながら、ついつい考えてしまう。
親はどんどん年をとっていく。
家に帰ると母がお餅や大福の好きなチーチーに創作お団子を作ってくれている真っ最中だった。
できたてを持たせる為に直前に用意してくれたようだ。
お米やお野菜や色んな品のおすそ分けで、私のスーツケースは一杯になり、意地をはらずに宅配便でたまには送りなさいと父がダンボールに品物を詰めてくれた。
私は幸い、力はあるので全部かついで持って帰っていたのだ。
父は女の身でこんな重たいものを担いで馬鹿じゃないのかとイカっていた。
そうこうしている内に、妹の旦那さんが迎えに来てくださり、茶を一服して16:15分の芦辺便に乗った。
妹の今度の旦那さんは頗る頼りになりそうな人で安心した。
何かを案ずる前に常に先を行くので少し羨ましかった。
博多港にはチーチーが迎えに来てくれて、身重の妹を家まで送ってくれるように頼んだ。
途中、イオンモールで私はタンタン麺、妹は五目あんかけ蕎麦、チーチーはチンジャオロースー定食を食べた。
チーチーの親が来た時のオバカ騒動以来、こないだの仏事で1年以上ぶりに妹と口をきいたがなんとか仲直りできそうだ。
あの時はバカタレにうちのバカタレが反応し、そのせいでバカタレ妹は私の結婚式にもこなかった。
本当に腹が立って許せなかったが、妹は成すべき事は成したし、原因を作った側でもなく、年もまだ若いのでもう許そう。
さて、妹にお祝いをあげねば。
あの凄まじい理砂さんに、赤の他人のようにつつもうとするチーチーを半分出すからと説得し、転職したてだった私は定期預金を解約してまできちんとお祝いを差し上げ、ホテル代も足してつつんだのにホテル代を払わせられ、手伝いもさせられたが、理砂さんからは控え室に何度も行儀悪く出入りしてコソコソして何事かと思っていたら、高砂まで来て「これはいくらか、いくらか、どこのブランドか。いくらしたとか。どこで買ったのか。兄ちゃんのはどうしたとか」と詰問されるという悪魔のような仕打ちを受けた。
結婚式にブーケもない花嫁をかわいそうだとは思わなかったのか。
それは誰のせいか。
逆にチーチーには「つつみきらんから~」とかブリッコ言いしていたらしいが。
私の妹は理砂さんと違ってきちんとお祝いもくれている。
式にも出ずに親の送迎もしてくれている。
チーチーは私の妹に如何ほどのことをしてくれるのかしら?
帰ってから、おかあはんのお団子を一緒に食べた。

もち米を粉にしたものに紫芋で作った餡を練りこんで生地にし、
つぶあんを包んできな粉をまぶしたもの。
私が家できな粉をつけなおしてから、お皿に盛り付けた。

ふうわりやわらかくて、生地に練りこんだ芋餡のおかげかやさしい甘み。
チーチーは「チンしたらもっとおいしいかも!」とレンジに向かった。
母に無事着いたのと礼の電話をかけている最中だったので、とめるまもなく、
母が「チンしたら、ジチョ~ッってなるよ~」と電話の向こうで慌てていたが、
もうジッチョリなったあとだった。
残念。
味も完全に変わって風味も落ちていた。
大丈夫。まだ明日の分はとってあるから!
本日のお届けものは、お正月の間に届いていたカレンダー!
ありがとうございます。

11月30日締切だった「毎日、腸トレ!キャンペーン」の参加賞です。
私1口の応募でした。
近年ではカレンダーを製作する企業が減ってきていますね。
なんと太っ腹なことに応募者全員にプレゼントでした!
カレンダー見てたら、またヤクルトをチューッってしたくなっちゃった(笑)