ショートストーリーが何篇か。
最初の数行でアンニュイ(ennui)な感じの煩わしさとでもいうのでしょうか?
イラッとしましたが、1篇目の途中からスムーズに本に入り込むことができました。
日常の中に埋もれている自分に気づいた時や、満たされない気分たちをコミカルに、時にはシュールに綴ったエッセイチックな本でした。
フランスで100万部の大ヒットという帯がかかり、調べて見ると世界中で翻訳されたのを少し納得。
ショートストーリーズですが、全体できれいに1冊にまとまり、語り口に気だるさがつきまとい、漂ってます。

【 古本】泣きたい気分/アンナ・ガヴァルダ