Shuntou(1997),1/4春燈 ドラマ
Shuntou(1997),2/4春燈 ドラマ
Shuntou(1997),3/4春燈 ドラマ
Shuntou(1997),4/4春燈 ドラマ
複雑な家庭事情を主としてその両親の側から描いた「櫂」と、早婚によって生家を離れた後の主人公綾子を襲った苦難に焦点を当てた「朱夏」を架橋する「春燈」は自伝的小説という一般的なジャンルで一応は呼ぶことの出来る作品だといえる。小学生の綾子が国民学校の代用教員となるまでの過程を克明に辿るその内容は、様々な意味合いで一風変わった曲折に満ちており思春期の少女の物語である。作品が結び近くにさしかかってようやく「束の間しか無かった青春」という表現が使われており、それでも若くみずみずしい激しく葛藤する著書渾身の小説でした。