*Gin's Birthday 2016 at PATINA*
26日は夫銀之丞の誕生日でした。
何回目かといいますと…元メジャーリーガー松井秀喜選手の背番号と同じになったのですが。^^
男性でも、アメリカ人でも、やはり若く見えると言われるのは嬉しいことのようで…。
今朝、仕事場に着いた彼から電話がありました。
「さっきエレベーターで同僚の女性と一緒になって、リタイアメント(退職)の話になったんだけどね。『あなたにはまだまだ、20年くらい先の話でしょ』って言われたんだ♪」
アメリカには法律上定年退職の制度はないので(…というか、そもそも年齢による差別を防止するため、履歴書にも年齢を書かないことになっています)、辞める時期は自分で決めるのですが、だいたい60~65くらいで退職する人が多いようです。
夫は今の所、60歳でのリタイアを目標にしているようですが…どうなるのでしょう…。
さて、見た目年齢40~45の(?)彼の誕生日前日の、25日の土曜日は。
もう何度もブログで紹介済みですが、モダンフレンチのお店「PATINA」に行ってきました。
いつものように3品のコースを選びましたが、これに2品、アミューズが付きます。
いつもこれが楽しみなんです。
*Amuse-bouches
夫はジンを、私はロゼの辛口シャンパン(ビルカール・サルモン ブリュット、キリッとしていて美味しかったです)をもらって。
*Cold Pea Soup and Horseradish Bavarian Cream
お花とグリーンのボールの上に乗せられたカップの中は冷たいグリンピースのスープ。
スープの下にはホースラディッシュ(西洋ワサビ)風味のババロアが隠れていました(少しチーズの風味もしたような…?)。
白い浮身はミントの香りのメレンゲでした。
暑い日にぴったりのスターター。
何より凝った演出に気分が盛り上がりました。
もう一品はミニベーグルのイベリコハムのせ。
*Jamón Ibérico with Mini Bagle
スペイン産だろうがイタリア産だろうが…生ハムとシャンパンの組み合わせ、好きですね。
前菜は夫は「エスカルゴ」をチョイス。
*Escargot - Porridge, Iberico Ham, Parsley, Beurre de Baratte
お米のクリーム(「お粥」と言っていいのかな…?)の上に、5切れ程の黒っぽいエスカルゴが乗り、こんがり仕上げたにんにくチップとイベリコハム、パセリを散らしてありました。
カタツムリの殻の中に入ってくる例の姿を想像していたので、ちょっと拍子抜け(?)。
目をつぶって食べたら、エスカルゴなのか貝なのか、はたまた火の通り過ぎたイカかタコか…判別する自信、ありません(イヤ、さすがにイカとタコは分かるかな)。
私の前菜、「イカスミ入りチターラのビスクソース、ロブスター&ウニ添え」。
*Squid Ink Chitarra - Lobster, Shellfish Bisque, Foie Butter
英語では「チターラ」と発音されていましたが、イタリア語では「キタッラ」で「ギター」のことだそうです。
ギターの弦のような細い針金を張ったところから押し出して作るというこのパスタ、子供の頃「暮しの手帖」(ととねえちゃん、見てます^^)に連載されていた石井好子氏のエッセイを読んで以来、ずーっと食べてみたいと思っていたのです。
何となくギターの弦の幅くらいの幅広パスタを想像していたので、リングイネより細かったのは意外でした。
細いながらも絶妙な歯ごたえがあって…ロブスターもウニも甘く、ビスクソースは旨みは濃厚なのに重すぎず…文句無しに美味しかったです。
でも、いつもイカスミを練り込んである黒いパスタを食べて思うのですが…これ、イカのスミの味、するんでしょうか?
食べると歯や舌が真っ黒になるというイカスミをソースに使ってあるパスタを食べたことがないので「これが烏賊の墨の味!」というのが分からないんですよね…いつか食べられる機会があるといいのですが…。
メインは夫は「ビーフ・テンダーロイン、焼き葱とほうれん草、ポテトのドーフィネ風、骨髄のムース添え」を、ボルドー(サンテミリオン・グランクリュ)と一緒に。
*Omaha Beef Tenderloin - Burnt Scallion, Spinach, Pomme Dauphinois, Bone Marrow Mousse
夫はメニューの「ほうれん草」と「骨髄」に惹かれて選んだのだそうですが(両方とも彼の好物です)。
このテンダーロイン、ヒレ肉ですが、柔らかくて味が濃くて、サシは入っていないのにどこか脂の味が感じられて…とっても美味しかったんです(一口もらいました)。
私のチョイスは「仔牛の頬肉の煮込み、ココナツミルク入りレッドカレー、ズッキーニの花、豆腐添え」。
*Veal Cheek - Red Curry, Coconut Milk, Zucchini Blossom, Tofu
私は「レッドカレー」の単語に惹かれてこのお料理にしたのですが。
ソースはあっさりした普通のグレイビーとしか思えませんでした…どのあたりが「レッドカレー」で「ココナツミルク」だったのでしょう…?
お肉がとても柔らかかっただけに、どこかボンヤリした印象になってしまっていました。
暑い日でしたし、パンチの効いたレッドカレーを食べる気満々で待ち受けていた舌と胃袋はちょっとがっかり…。
あ、でも。
このズッキーニの花の中に仕込んであったお豆腐が、ふんわり生姜とお醤油の香りがして美味しかったです。
さて、デザートです。
夫は「コーン」。
*Corn - Lime Marshmallow, Coconut, Yogurt, Milk Ice Cream
コーンのフランにライム風味のマシュマロ、ミルクのアイスクリーム添えに、ココナツとヨーグルトがアクセント。
コーンのフランを味見させてもらいましたが、とうもろこしってお菓子にしてもおいしいんですね。
数年前、「ガリガリ君」に「コーンポタージュ味」が出たと聞いたときは何の冗談かと耳を疑ったものでしたが、こうしてみると案外イケるのかしら?
いや、ここで「ガリガリ君」を引き合いに出すのも失礼かな?^^;
私は「ストロベリー」をもらいました。
*Strawberry - Rye, Basil, Rhubarb
ライ麦入りのざっくりしたタルト生地の上にカスタードとルバーブのコンポートが乗り、まわりには洋酒(ポルト酒かな?定かではありません)でマリネした、香りのいいイチゴがずらり。
あれ、メニューの説明に「バジル」とありますね…中のクリームがバジル風味だったかな…?ちょっと失念しました…。
真ん中のアイスクリームはちょっと練乳のような風味があって、ルバーブの甘酸っぱさが満腹な胃にも食べやすくて^^美味しかったです。
予約した時に「大げさなことはいらないのですが、夫の誕生日なんです」と伝えてあったので…。
夫の分のプチフールはキャンドルとメッセージ付きでした。
レモンのパテとちょっとスパイシーなドライフルーツ入りホワイトチョコ、塩キャラメル。
「何ならウェイター総動員で『ハッピーバースデー』を歌いますが?^^」とウェイトレスさん(もちろん冗談です)。
特にバースデーらしいお祝いにはならなかったけれど「行き慣れたお店でゆったりしたサービスを受けて食事をするのは気分がいいね。」と満足気だった銀之丞。
今年もギリギリまで外食にするか家で私が作るか迷っていたのですが、1週間前になって銀之丞から「レストランに行きたい」と言う希望があり。
26日の日曜日は予約が取れなかったため、25日に外食でお祝いすることになったのです。
…ということは。
本番の26日は。
何もしない訳には行かないですよねえ…。
という訳で、次回は「銀之丞の誕生日2016-おうちごはん編」をお送りします。
いつの間にか水の月も晦ですね。
どうぞお元気でお過ごし下さい。