12月も押し迫って参りました。
皆様お元気でお過ごしでしょうか?
こちらは先週ぐっと気温が低くなり(最低気温が5、6℃というのはかなり寒いうちに入ります)、ワシントンDCから遊びに来ている姉が「避寒に来たつもりだったのに、カリフォルニアがこんなに寒いなんて!」と嘆くくらいでしたが。
ここ2、3日は最高気温が22、3℃まで上がり、ちょっと動くと汗ばむほどでした。
外はそんな陽気ですが、アメリカは今日がクリスマスイブです。
*Tree in Walt Disney Concert Hall
ロサンジェルスダウンタウンにある、ウォルトディズニー・コンサートホールのクリスマスツリーです(ピンボケですみません)。
20日は姉と私の誕生日でした(「おいくつに?」とは訊かないで下さい…。でも友人に「これでアナタも立派な熟女の仲間入り、おめでとう!」と言われました^^)。
この日の演目はモーツァルト。
夫がコンサートホール隣接のレストラン「PATINA」に予約をとってくれて、3人でディナーを食べてからLAフィルを楽しもうという趣向でした。
「PATINA」はもう何度かこのブログで紹介済みですね。
ちょっとモダンなカリフォルニア・フレンチのお店です(→「Patina Restaurant | French Cuisine in Los Angeles」)。
アミューズブーシェは「カブ」をテーマに3種類。
*Petite Radish with Caesar Dressing & fleur de Sel, Watermelon Radish with Cured Salmon, Turnip Soup with Parsley Espuma (Foam)
左から、プチラディッシュ、シーザー風ドレッシングとフランス産塩の華添え。
ウォーターメロンラディッシュのキュアド・サーモン(塩やドレッシングで鮭をしめたもの)乗せ。
カブのポタージュとパセリのエスプーマ(泡)。
どれもおいしくて、クリュグのシャンパンと一緒にいただくと早くも気分は最高潮に?
前菜は、姉と私は「ラングスティーヌとボーンメロー(牛の骨髄)」を。
*Langoustine and Bone Marrow with Black Trumpet Mushroom, Rye Disk and Chicken Jus
ホンモノの骨を器に出て来ました。
夫は「クッシ・オイスター」をオーダーしました。
*"Kusshi"Crystal Point Oysters with Watercress coulis, Kaffir Coconut Cream, Cucumber, Corriander and Riesling snow
この「クッシ(Kusshi)」の意味が分からなくて、ウェイター氏に「このKusshiとは何ぞや?」と訪ねたところ、「『クウシ』とは日本語で『プレシャス(Precious)』という意味でございます。」
「Precious」は「貴重な,高価な」という意味だけれど…。
姉と私、「クーシ…そんな日本語、あったっけ?…聞いたことないよね…?」
(*;・v・)(・∇・;*)
クレソンのピューレの上に生牡蠣、その上にカフィアライムリーフの風味のココナツクリーム(タイ風ですね)とリースリングワインの「雪」をあしらった一皿は、小さな牡蠣が3粒だけだったので遠慮して味見させてもらいませんでしたが。
夫によると「クーシでも何でも、とにかくすごく美味しい!」かったのだそうです。
Ψ(◯◇◯)♪♬
この「クーシ」が実は「屈指」のことであったと気づいたのは昨日、この記事を書こうとして改めて熟考した後の事でした…。
夫にあの「kusshi」は「指折り数えられるくらい希有な」って意味だったと教えると、「ウン、3つしかなかったもんね!」と納得していました(笑)。
でも、私と姉のラングスティーヌと骨髄も、負けずにおいしかったんですよ!
エビは小ぶりながらも絶妙の火の通し加減でプリプリ、骨髄はとろりと濃厚で、あっさりしたチキンベースのソースと良く合い、歯ごたえのあるキノコ(ブラックトランペットマッシュルーム、ヒラタケの一種でしょう)とライ麦のクラッカーもいいアクセントになっていました。
メインは姉は食べたがっていた牛ほほ肉の煮込みがメニューにあったので大喜びでそれを。
*Beef Cheek Stew
夫はやっぱり、ステーキ(フィレ)。
*Beef Tenderloin with Shishito Pepper, Horseradish Mustard, Béarnaise, Potato Compression, Bordelaise Mousse
私はいつもと違った物が食べてみたくて、「ウサギのヴァリエーション」を。
*Rabbit Variation, Bacon Wrapped Loin, Shoulder Lasagna Medjool Date Beignet, Riesling Jus
ウサギを食べるのは確か人生で2度目です。
以前イタリア料理店で食べた時は、とにかく小骨が多かった憶えがあったのですが、今回はそのあばら骨は4本だけ、「肩肉のラザーニャ仕立て」の上にローストして乗っていました(上の写真の左側です)。
この小さな小さなラックもしっかりとした味わいがあり。
テンダーロインはベーコンに巻いて焼いてありましたが、もっちり、しっとりしていて、微かに甘味があって。
挽肉と野菜をパテ風に焼いたものは(お皿の中央です)、微かに野性味を感じました。
ローズマリーに刺してあった内臓らしい小さなピースは、どこの部位かは分からなかったのですが(夫は「スナギモだ!」と叫びました^^;)、少し甘めのソースがからんでいてくちゅっとした歯ごたえで。
付け合わせのデーツのベニエや野菜も、どれもすばらしく美味しくて、隅々まで作り手の配慮と意気込みが感じられた一皿だったと思いました。
最初にウェイター氏に「この後8時からコンサートです」と伝えたところ、「4品より、3品のディナーをお奨めします」と言われその通りにしたものの、実は「足りるかしら?」と心配したのですが(笑)。
メインがたっぷりの量だったので、ここで3人とも九分どおり満腹になっていました。
でも、残りの1分+別腹に詰め込むべく。
デザートは3人3様、違う物を取ってみました。
姉は「スイートポテトのクレムー」を。
*Sweet Potato Crémeux with Maple Meringue, Brown Butter Crisp, and Sweet Potato Sorbet
オレンジ色のヤムイモのムースとアイスクリームに、メープルシロップ風味のメレンゲ、小さなヤムのかりんとう風が付け合わせになっていました。
夫は「チョコレートガナッシュ」を。
*Chocolate Ganache with Rye Milk Jam, Caraway Crumble and Malt Sorbet
夫は「今まで食べた中で一番おいしいチョコレートだ!」と断言しました(一口もらいましたが、確かに美味しかったです)。
私はメニューの中の「ヴァニラ・シャンテリー(ホイップクリーム♡)」の言葉に惹かれて「モンブラン」をオーダー。
*Mont Blanc with Candied Chestnut, Vanilla Chantilly and Coconut Dacquoise
モンブランで雪崩が発生した模様(笑)。
栗の甘煮とペーストがたっぷりの雪崩…じゃない、生クリームの下に隠れています。
さくさくココナツダックワーズとカリカリメレンゲも美味しくて、夢中になって平らげてしまいました。
ここでもう、お腹は11分目まで一杯でしたが。
この後プティフールがメッセージ付きで出て来ました(夫の分は別皿でサーブされました)。
*Petits Fours, Coconut Macaroon, Candy Cane Macaron, and Petit Madeleine
姉と私にはお土産のチョコレートまでいただいて、大満足のバースデーディナーでした。
この後のモーツァルトは。
出演予定だったソプラノ歌手が体調不良で(インフルエンザだったらしい)欠場したため、ピアノコンチェルトに変更になりましたが、若手の女性ピアニスト、ベアトリス・ラナの優雅な演奏を心ゆくまで楽しみました(時々子守唄になってました^^)。
この日、夫が贈ってくれたブーケです。
色々あった一年でしたが、家族が仲良く無事に過ごせたのですからそれだけでも十分なのかもしれません。
占いをそう信じる方ではないのですが私(と姉)は今年「中殺界」だったそうで、そう言われると「道理で、何をやってもつっかえつっかえだったわ…」と納得が行きました。
でも、人生山あり谷ありです(私の座右の銘です)。
ウサギも食べたことですし(笑)、来年は大きな飛躍の年になる!と、信じて、ウン十ウン歳の年を楽しみに待つ事にします。
年の瀬の慌ただしい時節ですのでコメント欄は閉めさせていただきます。
今日姉と私とでケーキを焼いて、明日のクリスマス本番は、夫が恒例のローストチキンディナーを作ってくれる事になっています。
皆様も、どうぞ楽しいクリスマスを。
Happy Holidays!
♥ クリックしていただけると嬉しいです。(^∨^) ♥


