玄米をやめてください | マクロビオティック&野口整体&東日本大震災から暮らしを見直して

マクロビオティック&野口整体&東日本大震災から暮らしを見直して

もし、これらに出会っていなかったら…自分の意識がこれほど変わることはない気がします。だからこそ、これらの体験から得た後の暮らしを綴りたいと思います。

5.野口整体から離れて
稽古場から離れる2年ほど前、私は梅ジュースを作って飲みたいと思っていた。
たぶん、多くの人が経験していると思うが、"今度、⚪️⚪️したいなぁ~"とか"⚪️⚪️があるといいなぁ~"と心の中に願いがあると、偶然思いどおりの物が現れたり、願いが叶ったりすることがある。
私は梅干しは毎年自分で漬けているのだけど、その時は家にたまったお砂糖の使い切る方法として、梅ジュースを作りたいと思っていた。その年は何故か人様から梅を分けていただくことが多かった。容器に10本ぐらいはあったと記憶している。
早々に私は梅ジュースを作り、日頃お世話になっている人に渡そうと思っていた。しかし、タイミングが合わず、いざ渡そうとする時には、梅ジュースは発酵が始まっていた。ちょっと苦味が出てきて、子供達はそんなに飲まないし、人様に差し上げるには、ちょっと…という味である。
結局それでもいい、という人には渡せても、殆どは無駄になってしまった。普段私が自分で作って飲む時は、お砂糖は極力控えめで作る。今回は始めから差し上げるつもりで作ったので、レシピどおりに量を入れてある。お砂糖も、洗双糖、甜菜糖、素精糖といったちょっといいお砂糖を使っていたので、発酵したからといって捨てるのはもったいない。結局、その殆どを私が毎日飲んでいた。
鳩尾あたりに始めて赤い湿疹が出たのは、2月の終わり頃だったろうか?胸椎3番、4番に関係する処と首に広がっていった。
これは、お砂糖によるものだと思った。極陰性の食べ物によって、人間の身体の一番陰性の臓器である皮膚に出たからだ。
この頃は、先生の個人の操法はたまに行くくらいで、主に稽古場に通っていた。だからそんなに広がることも無いだろうと、あるいは一時的なものだろうと思っていた。
事実、その後春から夏にかけては広がっていったが、秋には、10月には治まっていった。湿疹の跡も薄れていった。これで消えていくだろうと思っていた。
ところが、翌年春になると去年より更にひどく出てきた。首周りはとくにひどくて、右腕にも出てきた。汗をかいたり、日光に当たると痒みもひどくなった。しかし、この時も、春から夏にかけてはひどくなっても、秋になると、秋分の日を境に退いていった。冬は湿疹は退いて痒みが残った。手足の末端は冷たく、今どき珍しいと言われるしもやけもアカギレもできた。
年が明け、春、2月末から、また…である。整体は骨には強いが、こうした湿疹には、どうなんだろう?と思い始めた。
野口整体では、恥骨で皮膚病を整える。
稽古場でそのことを尋ねたが、かえって出てくる、と言われた。
湿疹がひどい季節になると、よく人からいろいろな治療法を紹介される。
玄米を食べると体質が改善されるよ、とか、酵素、活性水素、ゲルソン療法、アロエベラ、ナチュラルハイジーン、青汁、はと麦…しかし、何れも少しは効果があったとは思うが、春から夏にかけてひどくなり秋分を境に退いていくパターンは変わらなかった。
稽古場に行くことはなくなっていた。
私自身、断食が良いのでは?と思って、半断食は時々行なってみたが、爪が変形してしまうのだ。雲母の様に割れて剥がれたり、縦に線が入ったり、白くなったり、…人前で手を出すのをためらってしまうほど爪が変わるので、断食は諦めた。
また、夏場は、いくら玄米が良いと言われても、少し食べただけで汗がドッと出て、痒みも出て食べられない。代わりに美味しいと思ったのが、西瓜だ。メロンは甘すぎて口に合わない。ビールも美味しかった。
また、夏は、朝は気温が比較的高くないので家事もしやすいが、日中は少し動いただけで汗がドッと出て夏バテ症状なのか?、プレ更年期なのか⁈横になって休みたくなる。夕方は、気温が下がってくるので、大丈夫、動きやすい。
もはや、自分のこれまでの体験や知識では解決できない状態になっていた。
K大学病院の漢方外来で診てもらって、アトピーが良くなった、という人の話を聞いた。お薬代は高いけど、煎じ薬がよく効いて良くなったということだった。その話を聞いて、専門の方に診てもらおうと思った。
始めての外来で、普通に、血液検査、尿検査の後、医師から、これまでの経過を尋ねられた。
自分としては、一気にお砂糖を取りすぎたこと、春から夏にかけてはひどくなっても、9月の終わりにはひいてきて冬は治まること、玄米やはと麦を奨められて食べていることなど、これまで自分がしてきたことを話した。
ひと通りの話を聞かれた後、医師はおしゃった。
「玄米をやめてください。」
驚いた⁉️
私の症状は熱体質で、マクロビオティックの食事は合わないこと、西瓜もいいが、ゴーヤやジャガイモもとるように奨められた。玄米は合わなくとも、主食は米。日本人には"米"が一番合うこと、分づき米や胚芽米に雑穀を入れてとるように奨められた。パンと乳製品はアウトであった。
シロウト判断ほどアブナイものはない。
痒みを和らげてくれる漢方薬を処方していただいた。薬代は高い、と聞いていたけど、0を一つ取って割っても安かったと思う。

「体温」をそれまで考慮したことがなかった。
朝目覚めてすぐ体温を計ると36度6分。家事をした後計ると36.8~37.0度。
夏の朝から暑い日は、目覚めて計るとすでに36.8度ある。温暖化は、私の身体に起きていた。
そういう日は、朝の涼しいうちに家事をして37.2~37.3℃ある。横になりたかったのもよく分かった。
ゴーヤも家族の好みではなかったので、それまで殆ど食べることはなかったのだけど、薄切りにしてサッと湯がいてドレッシングを作って食べてみたら、その苦味がたまらなく美味しかった。
理屈で食べるのではなく、身体の欲するものを食べることが大事、ということがよく分かった。
一年通った。しかし、湿疹は殆ど変わらなかった。「これだけすごい熱体質の人は初めてです。」医師はそうため息をつき仰ったので、漢方には見切りをつけた。

湿疹は、全体ではなく、局所的に出る。
もうこれは整体しかない❗️
再び、先生の所を訪れた。

何年かぶりの先生の操法は、以前より冴えていて、磨かれていた。操法を受けて、つっかえている処、繋がっていない処が沢山あった。その指摘された処の多くが、湿疹の出ている処に一致していた。首は、お盆の上に西瓜が載っていてゴロンゴロンしているみたいな状態で全く腰に繋がっていない状態だった。胸椎3番4番は団子状態。頭頂部には昔の打撲が出てきていた。(現代医学では原因不明のことを過去の打撲との関係ではあまり考えないように思う)どうしてここまでこうなったのか?という状態だった。


身体の歪んでいる処を正そう。そうすれば、湿疹もそこから消えていくかもしれない。
かって最後に先生の操法を受けてから、8年以上経っていただろうか…再びお世話になろうと決めた。
毎週、操法に通い始めたもののその夏も湿疹はひどかった。操法と先生の稽古会に出ているが、4年は経た今も春になると出てきて秋に引くというパターンは変わりない。
変化は、範囲が狭くなってきて、軽くなってきていることだ。特に、首の改善が見られた。冬に手足が冷たくなり、しもやけ、ひび、アカギレができるのは今も変わらずだけど、以前より軽くなってきている。
                                                 (続く)