Zoomの画面越しに映る親友の笑顔、
右下に小さく映る自分も一緒に笑っている。
今やアラサーとなった私たち。
お互いに、笑顔がなんとも柔らかくなった。
「自分はいったい何者なのか?」
必死で探し求めていた18歳の時に出逢い、
以来、私たちはお互いを支え合ってきた。
派手ばでしい見た目とは、矛盾するように、
繊細過ぎて、空気が読め過ぎて、
恐ろしいくらい俯瞰して自分を見ることができていた。
(と思っていた。)
だから、自分に「足りないもの」を
悲しいくらいに知っていた。
自分を見つけたくて、
自分の不足を補いたくて、頑張って、
でも、補えなくて、
いつも足りなくて、
自分を責めて奔走しまくった
そんな時代を経て、
私たちは今、柔らかに笑えるようになった。
「もうさ、全部諦めたの。
したら、楽になった!笑」
ヘラヘラと笑う私。
社交的な自分になりたかった。
ちゃんとした社会人になろうとした。
リア充を装って、
評価される自分でいようとした。
本当は、人が怖いのに。
超内向的なコミュ障なのに
オタク気質の職人タイプなのに。笑
ボロボロの自己肯定感をごまかすように着飾って、
必死に、自分の欠けを補おうと
自分ではない誰かになろうとしてた。
けれど、今の私は全部諦めたんだ。
人と話すのが苦手なこと
だから、コネクションをつくるのは無理なこと
会社員として生きるのが難しいこと
マイペース過ぎて協調性がないこと
早起きが苦手なこと
パーティなどの社交の場が苦行でしかないこと
何冊、コミュ力を上げるための本を読んだだろう?
これだけ、努力しても無理なんだから、
無理なんだ!!!笑
自分というものに降参したのだ。
彼女は言った。
「それは、諦めじゃない。」
そう、私たちは、
自分の欠けを自分の形として、
受け入れたのだ。
そして、その形を生かす生き方を
お互いにするようになった。
今の私たちは、
その欠けこそが、
自分らしく生きるための指針となることを知っている。
現在、彼女は、
超有名企業を惜しまれながら退社し、
自分のやりたかったことができるベンチャーで活躍している。
私は、アメリカに移住した。
フリーランスとして
家族の時間、アートの時間、
自分のバランスを大切にしながら、
自分の世界に引きこもって
マイペースに仕事をしている。
平成を駆け抜けたギャル2人。
自己肯定感と反比例するように、
薄くなったメイクで、
私たちは今、
柔らかに笑えるようになった。
自分に無いものを追い求めなくていい。
自分の欠けを、不足を、埋めようとしなくていい。
今のあなたに足りないものは、
本当は何もないのだから。
その欠けを、自分の形として受け入れよう。
無理なものは無理、
出来ないことは、出来ない。
そう認めることは、諦めることじゃない。
自分の形を受け入れて、
「自分」を生かすことなんだ。