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Helike

わたしのミューズはニンフだった.

土になっていくかれをおもうとわたしが食べてしまいたかった。ほんとにいっしゅんだけだけどかれをたべてしまいたいとおもった。そしていっしょになれたらと。もういまはそんなこと微塵もおもっていないし、それを想像しただけで吐いてしまった。のだけれども、そのときは強烈な感覚としてそうおもったのです。


かれがしんだと気づいたとき、感情がまったく揺らがなくて、わたしは笑った。恐ろしいでしょう。ちっともかなしくなくてわたしはその程度のにんげんなのだとどこか胸のすみっこでそうおもっていた。けっきょく何分後かになみだがぼたぼたでてきて、わたしはかれがしんだとおもいたくなかっただけだったのかとも、感じたのだけれど。それでもなんだか、その時のなみだをおもうと、わたしの高校二年生の誕生日にしんでしまった友人の、そのお通夜のときよりはあまりかなしくないだとか、あとからかんがえて、やっぱりわたしはその程度なのかともおもって、いきものはみんなしぬのだから、しかたがないのだとなっとくしてねむったのに


朝おきたらなにかを考えるまえにかなしくなってこんどこそほんとにかなしくなってふとんからうごけなかった。それからずっとだらだら泣きながら過ごしてさァ、がったがた泣いて、あんなふうにないたのははじめてだった、とおもう。いつもおキーのことをかんがえてなくときは、音もかんじょうも なくて、あのひとがしんだときは、息ができなくなった。声をあげてないたのは、はじめてだよ。かえってきてよぼくのうさぎ。


わたしはじぶんをゆるせないのだけれど、ずっと憧れてた、高校のときからバンドの関係でしってはいたのだけれど、大学にはいってからずっとなかよくなって、水曜日の午後はいつもふたりですごして、かけがえのないひとになった、わたしがもんのすごい影響をうけていきている、彼女が「あんたが愛しかったものはわたしもおなじように愛しいし、涙がでる」といった。かのじょのことばにまた涙がでたよ。ねえ、わたしはちゃんときみを愛せていたの?ないてもいいの?わたしをゆるしてくれますか。


もしね、来世があるならね、お互いおなじいきものとしてうまれよう。できればにんげんがいい。きみが感じたことかんがえたことをおしえて。いっしょにライブにいこう、映画をみよう、おなじほんを よんでぼくはきらいだわたしはすきだって喧嘩しよう、愛し合おう。きっときみはねー、きれいな顔をしているとおもうよ。それはそれはいいうさぎでしたし、どのうさぎとくらべてもいちばん格好いい姿でしたから、にんげんであろうともきっと美しい。おキーみたいな顔だといいね、そしたらわたしの彼氏になってね(笑)わたしもつぎはきみがすきなようなうつくしいにんげんにうまれるよう努力するから。そしてわたしを看取って。わたしはきみがしぬときいっしょにいてあげられなかったのだけれど、わたしがしぬのをみていて。おねがいね。きみの声がききたいよ。