こんにちは。絵本専門士こっころです。
ブログをご覧いただきありがとうございます。
毎月最低1冊を読むシリーズ 計5冊目、読了です。
今月は、忙しくて1冊しか読めませんでした。
闇祓 Yami-hara
辻村深月
KADOKAWA
図書館の棚に並んでいて、手に取った1冊。
今月初めに東京に行った際、往復の電車で読みました。
面白い。やっぱり辻村深月さんは天才です。
内容も構成もとても良かったです。
出版社の特設サイトに、
辻村深月さんの手書きのコメントがあります。
「身近な、あの名前のない悪意や善意、
あの距離感や関係性に
名前をつけました」
そして、闇ハラについても書かれています。
ヤミ-ハラ【闇ハラ】闇ハラスメントの略。
ヤミ-ハラスメント【闇ハラスメント】
精神・心が闇の状態にあることから生ずる、
自分の事情や思いなどを一方的に相手に押しつけ、
不快にさせる言動・行為。
本人が意図する、しないにかかわらず、
相手が不快に思い、自身の尊厳を傷つけられたり、
脅威を感じた場合はこれにあたる。
やみハラスメント。闇ハラ。ヤミハラ。
登場人物の内面や行動に、
自分や身近な誰かを重ね、
その気持ちが善なのか悪なのかがわからなくなりました。
自分は善のつもりでも、相手の闇に取り込まれる恐怖。
エピローグの後、
※この物語はフィクションです。
ですが、
と続きます。
その小さな文字に共感、納得でした。
以下、ネタバレになるかもなので、読む予定の人はスルーしてね。
私が伏線に気づくのは、半分以上読んでからでした。遅っ。
半分以上どころか、「第四章 班長」で気づくので、後半ですね。
ここで、短編集ではなかったことが分かり、びっくりしました。
私は「正しいことは正しい」という固定観念を持っていました。
それはそうなんでしょうが、それは違うんですね。
正しさより大切なことはあります。
正しさだけでは、相手を責めるだけになってしまう。
例えば、私、子どもを叱る時、つい正論を振りかざしてしまうんです。
でも、それって自分が思う正しさだったり、
仮に100%自分が正しくても、正しいなら尚更なんですが、
相手を追い詰めるだけになってしまう。
外では、随分減ったと思うのですが、
家族には今でもやってしまいます。
「第四章 班長」でそんなことを思い出し、反省しました。