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◆Mrs. GREEN APPLE大森元貴、公開停止となった新曲MVの制作経緯説明 「我々の配慮不足が何よりの原因」と謝罪
https://news.yahoo.co.jp/articles/77b36eb5eaabbce3b50f730af1fcfda465b077fe

 

 新曲「コロンブス」Music Videoの公開早々の停止、テレビ各局のニュースでも報道されてJ-POPに強い関心がない視聴者にも知れ渡ることになりました。ボーカル大森元貴の速やかな経緯説明および謝罪に対しては一定の評価もある一方、歴史認識や差別に対する甘さを指摘する声により、CM降板など影響が大きかったのも事実。

 

 正直言うと、自分もコロンブスに対してアメリカ大陸発見のイメージの方が強く、そこでの現地人に対する弾圧や人種差別により現在の評価が一変していることは良く知りませんでした。これは世界史の授業でどう習ってきたかにより世代間での認識の違いがあるだろうし、自分のように特に世界史に興味がなければ情報のアップデートができていない人も意外と多いのではないかと。

 

 その点で以前欅坂46やTHE RAMPAGEのパフォーマンスからナチスを想起させると炎上したケースと同列に語るのも少し違う気がしました。もちろんこれは視聴者側からの視点で、エンタメを創り上げる側に立てば無知、勉強不足であることに変わりはないんだろうけど。

 

 それと最近のミセスを見てて感じたことは、いろんな仕事に首を突っ込んで超多忙になった結果、一つ一つの仕事が精査しきれていないのではないかということ。今年リリースの曲だけでも映画主題歌2曲にCM曲、他に過去曲のリアレンジ版CM起用や対バンライブ、さらにコミュニケーションアプリへの参画など音楽からはほど遠い活動もあり。今回のCMもコカコーラの夏キャンペーンということで締切があり、しかも自分たちのスタジオライブに抽選で招待というかかわりの深さで、制作途中に不安を感じても止められなかった状況があったのではないかと推測します。

 

 また彼らの事務所がレーベルと合同で設立した個人事務所に近い形態のため、本人が率先して経緯説明せざるをえない状況だったのもありそうです。気になるのは、所属レーベルのユニバーサルは最近でも椎名林檎のヘルプマーク特典や、炎上ではないけどキンプリの山口での花火大会帰宅難民騒ぎなど結構やらかしてるんですよね。配慮が足りなかったのはここらへんの事情もありそうに思いました。

 

 最近売れているバンドの中では数少ない「コマーシャルな要望に器用に対応できる」面が今回は裏目に出た気がしますが、人気にくわえて実力も評価されている中で、今後は一つ一つの仕事を精査しながらトップアーチストとして活躍していってほしいと思います。