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◆お互いに口出しはしない、ふたりならではの距離感がある−−B'z松本孝弘が語る、自分たちのこれから
https://news.yahoo.co.jp/articles/06b70ff5489039c940ce8f5c69bad60cb9bf3326
前回B'zの初期作品を支えた明石昌夫氏の記事を書いたところで、今回はそのB'z・松本孝弘のインタビュー記事を取り上げます。ボーカル・稲葉浩志よりは多言なものの、まとまったインタビュー自体が貴重ではあり、興味深く読みました。
人間的に素晴らしい点は置いといて、B'zが長くトップで走り続けられている要因の一つに、アーチストとしてのエゴと商業音楽としての作品の折り合いが挙げられるのではないかと。稲葉の唯一無二のボーカルと松本のテクニカルなギターソロを両立させつつも、難解ではなく時にベタとさえ思える歌詞や歌謡曲にも通じるメロディー、タイアップに柔軟かつ的確に応える制作姿勢などはさすが国内アーチストトップクラスだと思います。逆に明確な音楽的思想の少なさが、洋楽のパクリだとか売れ線狙いと揶揄される要素でもあったりするのですが。
あとは二人の役割分担が明確で、かつ近すぎない関係なので主導権の取り合いにならない部分も大きいんでしょう。多くのバンドで解散するケースの場合、フロントマン(多くはボーカル)の権力が強くなりすぎたりツートップの意見や方向性の食い違いが主な原因のように見えるので。
今年はB'zがオーガナイザーとして開催するロックプロジェクトもおこなわれていて、後輩にあたるバンドとの交流にも積極的。残念ながら体調不良により一部公演を欠席するようですが、昨年の紅白歌合戦でのパフォーマンスを受けて新たなファンも増え、彼らのパフォーマンスを待望している人は多いはず。まずはデビュー40周年の2028年に何らかのビッグイベントが控えてそうなので楽しみです。