◆~35~/宮沢和史

 THE BOOMとしてデビューから35周年の節目に発売された3年3ヶ月ぶり6枚目のオリジナルアルバム。今作からよしもとにレーベル移籍なんですが、古くはFayray、その後も中孝介や竹原ピストルなどお世辞にもプロモーションに力入れてる印象ないんですよね。THE BOOMの末期に所属した縁からなのかな? 曲は以前よりも普通に聴きやすいポップス寄りが多く、アルバム関連の彼のコメントからも人間的にかなり丸く穏やかになった印象。患っていた頸椎の手術による活動休止を経ての心境の変化なんでしょうか(二枚目だけどエキセントリックな部分は息子に引き継がれているようですが)。

 

◆THE BAWDIES/POPCORN

 今年結成20年、メジャーデビュー15年を迎える4人組ロックバンドの2年半ぶり9thオリジナルアルバム。2010年から前半くらいの全盛期に、珍しくアメリカンロックやブラックミュージックなどの洋楽の影響をモロに受けているのを作品から感じました。今ウケる曲調ではないものの、今作も湿度低めで弾けるロックの大筋は変わらず。メンバー以外の楽器音も少なめです。BUCK-TICKやLOVE PSYCHEDELICOなどもそうだけど、ビクター系レーベルっていい意味で路線の軸が変わらないバンドが多くて、縛りが強くないのかなと思いました。