◆居場所。/大崎洋

 入社した吉本興業の中では異端の存在と見られつつも、ダウンタウンを見出しトップまで昇りつめた著者の自伝的本。頑張りすぎない、風や流れに任せる、ルールや常識に縛られないともっともなワードが並べられてますが、人間臭さが効力を発揮する典型的な世界・芸能界の、さらにそれが最も顕著な芸能事務所だからこそ通用した面はありそう。全部裏の勢力との付き合いに必須な要素にも見えますし。吉本を退いて大阪万博座長についたのも一見流れに任せたように見えて、やはり吉本代表として食い込んでいったように見えちゃうんですよね・・・

 

◆リーダーの仮面/安藤広大

 図書館でも長らく予約数3桁の人気図書でやっと読むことができました。中間管理職をメインの読者層に設定し、組織内でいかにリーダーとして振る舞うかの要素を提示しています。先頭に立っていかにも引っ張っていくでもなく、かといって最近ありがちな部下に擦り寄る姿勢でもない方向性を示していますが、組織内での指示系統を維持するためには仲良しではなく適度な距離を保つことも必要なんでしょうね。実際に現場でやることに落とし込むとなると大変な気もしますが(そもそも自分にはその環境もないので試しようがない部分も)