◆SCIENCE FICTION/宇多田ヒカル

 デビュー25周年を記念したオールタイムベスト。一部に初ベストとの報道もありましたが、過去2作出ているシングルコレクションは公式なベストではないんだろうかと素朴な疑問が。アルバム全体を通して一番印象的だったのは薄幸感の強さかな。種類は全然違うけど、全盛期を過ぎてからの中森明菜に匹敵するものを感じました。初期の曲は「Automatic」「First Love」はmix以外手つかずですが、原曲が強めの3曲はアレンジからやり直しの再録。シングルで外された曲を眺めてると、初期からは2010年代以降の楽曲のテイストと並べても違和感がない曲が選ばれてるのかなと感じました。そして好きな曲が結構外れてる・・・

 

◆capriccioso/生田絵梨花

 元乃木坂46メンバーでミュージカルや音楽番組MCとしても活躍する彼女初のオリジナルアルバム。自作オリジナル楽曲+自身が影響を受けたカバー曲+オリジナルのインストの3部構成になっています(インストはかさ増しの意味合い?)。オリジナルを聴いて女性ソロに多いガールズポップよりもフリージャズっぽい路線を行きたいのかなという印象が。カバーの藤井風のチョイスもそんな感じですよね。ピアノ演奏だけもボーカルだけでもその領域に持っていくにはまだ時間がかかりそうですが、今後の方向性を模索する目的は達成できているのかなと。アイドル売り要素との兼ね合いが難しいとは思うけど。